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葵の手を自分の股間に導いたサラは、
更にそれだけでは飽き足らず、指先を潤った自らの中に招き入れた。
「あ、あの、サラ……はん……」
「私……すごく濡れてるでしょ? いつもはこんな風じゃないんだけどね、
葵が隣に居るって思ったら、もう止まらないの」
「あ、あの……」
「ね?」
サラの身体が太陽を覆い、その肩口から差しこんだ煌きに目を細めた葵は、
静かに目を閉じてサラを受け入れた。
髪の毛数本分だけ唇を開いて自分を待ちうける葵に、サラは大きく一度深呼吸を済ませると、
血色が失われるほど思いきり唇を吸い上げ、最初の一撃で痺れさせてしまう。
「は………ふ……サラ……はん……」
淡いプラムの色をした唇をもごもごと動かして続きを求める葵に、
サラはキスではなく、舌先で舐め回すことで応えた。
「あ……あ、ぅ……」
長い舌に翻弄され、行き場を失った葵の舌は、もはやただの快感の塊に過ぎなかった。
口の中でうねる舌の全体に自分とサラの唾液が膜を張り、表面を滑っていく。
細かく泡立ちながら喉元へと落ちていくそれを、軽く音を立てて飲み下すと、
すぐに新しい粘液がサラの舌先から分け与えられた。
きりがないサラの舌技に、すぐに口の端から唾液がこぼれだし、顎を伝いだす。
既に白い塊となっているそれは、微小な泡を弾けさせながら首筋へと落ち、葵に淫らな化粧を施した。
その生暖かな、不潔なはずの感触も、頭の奥まで官能にねぶられている葵にはただの快感でしかない。
形の良い小鼻を膨らませてサラを求める姿には、もう淫らさしか無かった。
「ね……一緒に、しましょう」
そんな葵に較べて、まだわずかながら理性を残しているサラは、
絶え間無く葵の肢体の隅々に手を這わせ、愛を囁く。
葵の目は蕩けきっていて、もう聞こえているのかいないのか判らなかったが、
サラが葵の顔に下腹を近づけると顔を押し付け、いきなり舌を差しこんできた。
「きゃっ……! やったわね」
自分の愛液で葵の顔中が汚れている様を想像して、
抑えが効かなくなったサラは、目の前に広がる小さな叢をかきわけ、クリトリスを剥き上げる。
もう完全に充血している核芯を、二本の指で摘み、軽く捻ってやると、葵の腰が過敏なほどに跳ねた。
「ひっ……ぅあああっっ!」
噴き出した淫蜜に掌をまみれさせ、なおサラは突起への刺激を止めない。
神経に直接触られているような、気が狂いそうな愉悦が葵を襲う。
しかし、それほどの快楽でさえも、まだ序の口に過ぎなかったのだ。
「ふぁぁっ! や、やぁ……っ…」
クリトリスへの責めを口に移したサラは、葵の太腿の後ろから回した指を、薄く開いた陰唇に差しこみ、
こじるように奥まで入れた中指で、口で咥えている箇所の裏側を引掻いてやった。
「くぅ……! か、はぁっ……あふぅっっ!」
たちまち快感など通り越してしまい、サラの指に合わせて踊る操り人形と化してしまった葵は、
サマーベッドから落ちてしまいそうなほどに暴れる。
全身をバネにしてそれを抑えこんだサラは、更にとどめ、とばかりに後ろの孔にまでも指を滑らせた。
「んんぅっ! いや、そっちは………かんにん、し、て……」
三ヶ所を同時に責められてたまらず悲鳴をあげたが、その口もサラのヴァギナに塞がれてしまい、
したたる蜜と牝の匂いに訳が判らなくなって、必死で尻にしがみついて舌をねじ込む。
決壊したダムのように淫汁があふれ出して顔中を濡らしたが、
もう葵はそれに構うことなく鼻先まで埋めてサラの肉襞を蹂躙していた。
「くぅっ……そう……いい、わ、葵……もっ、と……」
サラも太腿で葵の頭を挟み込み、ぐいぐいと股間を押しつけてより奥へと葵を導く。
「ふ、む……うぁ、サラ……は……ふうんんっっ!!」
腰全体を掻き回され、押し寄せた波は、ひとたまりもなく葵を連れ去ってしまった。
砂浜を思いきり蹴り、太腿の肉をわななかせながら絶頂を迎える。
大きく開かれた足の間から噴き出した飛沫がサラの顔を濡らした。
慎ましい少女の身体からそのようなはしたない光景があらわれたことに興奮し、
それがサラにも絶頂を迎えさせる。
「あ、おい……わたし……も……っっ!!」
昂ぶりをこらえることなく、一気に解き放ったサラの膣口からひときわ激しい蜜液があふれ出した。
「は、ぁぁっ…………っ、……ぁ……ぅ……」
放心するほどのエクスタシーを迎え、サラはもうその場に倒れてしまいたかったが、
最後の力を振り絞ってタオルで葵と自分の顔を拭く。
それだけを済ませると、ぐったりと横たわる葵の腹の上に寄りかかってしまった。
「はぁ……ぁ……」
徐々にゆるやかになっていく呼吸に、この上ない幸福を感じながら、
サラは今しばらくこのままでいることにした。

サラと葵が戻って来たのは、太陽がもう半分以上も沈んでからだった。
「随分と遅いお帰りですね」
「シャワーを浴びてくるわ。行きましょ、葵」
険悪な視線で出迎えたベネッサを軽くいなすと、サラは助手席のドアを開けてやる。
ややふらふらとした足取りは、ただ日光の下で体力を奪われただけでないのは明らかで、
ベネッサとしてはすぐにでも葵を部屋に閉じ込めてベッドの中で全てを聞きだしたいところだった。
しかし、サラの手はしっかりと葵の腰に回され、容易に解けそうにはない。
仕方なく二人に続いて更衣室に入ったベネッサは、そこにあった葵とサラの姿を見て愕然とした。
二人とも水着の跡など無く、全身がほんのりと赤くなっているのだ。
「……サラ」
「何よ」
「貴女達は、どこで何をしていたのですか!」
「海行って日光浴してただけよ。ね、葵」
「……は、はぁ」
「…………まさか、全裸で……」
「さぁ、そういう時もあったかもしれないわね。ほら、塩が残っちゃうと厄介だから、早く行きましょ」
葵の腰を抱いてシャワー室に向かうサラを、ベネッサは前に立ちはだかって防ぐ。
「何よ」
「ひとつ確認しておきたいのですが」
「さっさとしてくれない?」
「葵は! 私のものです!」
「あら、誰が決めたのよ」
それでなくても一日中気が気でなかったベネッサは、サラの初歩的な挑発にたちまち沸騰してしまった。
「駄目と言ったら駄目です! もう絶対渡しません」
葵を腕の中に閉じ込め、しっかりと鍵をかけたベネッサに、
サラは裸のまま片足を上げて挑発する。
「ふふっ、力ずくで奪うわよ」
「今度は……もう絶対に負けません!」
バスルームの中ということも構わず本気で闘いはじめかねない二人に挟まれながら、
葵は早くシャワーを浴びたいと願わずにはいられなかった。



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