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第十回 システィーナ歌舞伎 大塚国際美術館システィーナ・ホール

2020年2月13日(木)~2月16日(日)

配役

午前の部(11:00開演)/午後の部(15:30開演)

NOBUNAGA

織田三郎信長、織田四郎信長:六代目 片岡愛之助
森蘭丸、お市の方:初代 中村壱太郎
イサドラ:舞羽 美海
織田信秀、柴田権六:初代 澤村國矢
明智光秀:六代目 上村吉弥
ルイス・フロイス:今井翼

データ

料金

全席指定:13,000円
※美術館入館料込み

筋書:入場時に1枚の紙を3つに折ったものが配られた。

感想

感想


16日に午前の部をF席ブロックで観劇。

「NOBUNAGA」

舞台が始まると、ピンクの衣装を着た女性陣が登場して、くるくると踊る。いつも疑問に思うのだが、これは男性客へのサービスタイムだろうか?
そこに黒い衣装の男性陣が現れ、さらにフロイス(今井翼さん)がやってきて、小競り合いになる。「うぉー、流石ジャニーズ!」という感じだった。(ジャニーズの舞台は見たことないが、イメージで。)
たしかここでフラメンコを踊ったように記憶しているが、どうだったかな。
佐藤浩希先生の掛け声と手拍子が聞こえてきたが、今回は舞台では踊らないのね。(ちょっと残念。)

どうやら舞台はポルトガルらしい。
神父(折乃助丈)が登場し、フロイスに「どうして争うのだ?」「一緒にジャポンへ行こう」みたいなことを言って、フロイスは日本に行くことになる。
今回はいつもに増して記憶に自信がないので、話の順番がおかしいかも。(私ももう年だな…)

ところ変わってジャポン。
織田信秀(國也丈)が隠し部屋に平手中務(関秀人さん)を呼んで、信長が実は双子だったと語り、双子を呼び寄せる。 信秀は小忌衣を着用。
信秀は双子をそれぞれ三郎信長、四郎信長として、「二人で織田家を治めよ。ただし、信長が二人いることを知られてはならぬ」と命じる。

三郎信長は気性が荒く、四郎信長は優しい性格のようだ。
二人はやがて成長し、黒いマントに洋装姿の信長(愛之助丈)になる。
サリーちゃんのパパと「NARUTO」の黒マダラを足して2で割ったような感じ(←意味不明)。
仁木弾正とか京極内匠とか松永大膳みたいなビジュアルじゃあかんかったのか? できれば歌舞伎の拵えでお願いしたい。なお、どちらが三郎でどちらが四郎かは、声のトーンと話し方でわかるようになっている。
この辺り演じ分けは流石だ。
三郎が軍議中に明智光秀(吉弥丈)を叱責したり、比叡山焼き討ちシーンでは僧兵が薙刀持ってダンスしたり、四郎がバテレンの贈り物の地球儀を興味津々で眺めたり、四郎が幸若舞を踊る場面などがあった。

浅井長政が裏切り、お市(壱太郎丈)をどうするか、三郎信長と四郎信長で密談しているところに、紅の衣装を着た金髪美女・イサドラ(舞羽美海さん)が現れる。
舞羽美海さんは去年に引き続いての登場。
三郎信長との立ち回りの途中で、イサドラに牙が生えてきた。
おいおい、元ジェンヌさんに牙なんか生やして大丈夫か? まあ、あの顔の小ささとスタイルの良さは人間離れしていると思うけど…(元ジェンヌさんって、ビックリするほど綺麗よね。)
三郎がイサドラに噛まれ、バンパイア化してしまった。(だから、この衣装だったのか~。)

確か、ここでお昼休憩だったはず。

休憩後、舞羽さんと翼さんがそれぞれ歌ってたけど、どの場面だったかは失念した。
吸血鬼化した三郎信長は、粗相をした踊り子の首を跳ねるわ、忠臣をなぶり殺しさせるわ、すっかり暴君になっている。
自分で自分を魔王とか言っちゃうあたりは、暴君というより中二っぽいけどな。
森蘭丸(壱太郎丈)もイサドラといちゃくらこいてたところを腰元(折乃助丈)に見られ、口封じに殺してしまうし、織田家はもう滅茶苦茶。

三郎信長は、光秀が誰だったかをもてなした時に桔梗の紋を使ったのが気に入らず、光秀を鉄扇で打つようと蘭丸に命令する。
額から血を流した光秀に興奮したのか、三郎は光秀の血を吸おうとするが、光秀の持っていた十字架を見て退散する。
フロイスが光秀に「信長様は変わってしまった」とかオーストリア(って言ってた気がする)の吸血鬼伝説について語る。そこへ四郎信長がやってきて、「光秀に天下をやろう」「信長を殺せ」と言って去っていく。
光秀が「信長を討ったら主殺しになる」と思い悩んでいると、フロイスが信長が2人いるという事実を光秀に告げに来る。 四郎、そこは重要だから教えておけよ。
吉弥丈は今回立ち役だけだが、かっこよくて素敵だった。

そして、本能寺へ。
三郎信長と蘭丸、光秀とフロイスの立ち回り。
フロイスは剣を持って洋風の立ち回りでかっこよかった。
蘭丸が討たれ、三郎信長も十字架の力で討たれる。
吸血鬼がガーッと牙をむく演出はベタ過ぎて、見ているこっちが照れくさい。

三郎信長が敗れた後、バルコニーで四郎信長とフロイスが語り合う。2人が舞台に降りてきて、「一緒にポルトガルに行こう」というところで幕。(幕のない舞台だけどな。)
それからカーテンコールとスタオベ。
最後、愛之助丈と翼さんは仲良く手を繋いで退場していた。

いつもながらのシスティーナ・クォリティというか、毎年見ている客はこの奇天烈さにも慣れているが、翼さんのファンに「なんじゃ こりゃぁあ!?」とか思われていないかが、非常に気になるところである。(まあ、毎年観てても「なんじゃ こりゃぁあ!?」と思うけどな。)


おまけ


↑幕間に食べた「歌舞伎弁当」。(毎年中身はほぼ一緒かな。)


↑終演後に食べたケーキセット。


↑お土産は「和三盆のポルボローネ」とゴーフル。いつものスイートポテトがなくて残念。


↑毎度おなじみ「コウノトリ育むお米(システィーナ仕様)」。