オフで発表した「めぐりあうせかい」の番外編です。 エド×アル(途中リバ的表現有り)で拘束、排泄シーン有りなので、そういった表現が苦手な方は御遠慮下さい。

一応、「めぐりあうせかい」をご覧になってない方の為にあらすじを説明しますと、

肉体を取り戻したアルが兄のエドへの恋愛感情を自覚し、思い悩みますが、ある時その想いを理解したエドは アルの想いを受け入れ、自慰にも似た行為で快楽を得る事を始めます。次第に互いの身体に溺れ求めあうようになった 2人ですが、エドが軍に正式に入隊するという話を聞いたアルはそれまでも感じていた既視感の中に自分の忘れていた とある記憶を呼び起こされ、取り乱してしまいます。遂にエドの欲望を自身の体内に受け入れるアル。 そして呼び起こされた驚くべき記憶はエドの軍への入隊そして彼等の母国のアメストリスの未来への警鐘となるのでした。

…てな感じです。こちらも割合に激しいシーンがありますので(排泄はなし)大丈夫な方のみご覧ください。

  

  

兄の指定して来た空家の前に立ち、アルフォンスは中に入ろうか、入るまいか逡巡していた。
兄であるエドワードと共にこの国を出立する1週間程前の事。兄は妙に表情を緩ませながらある提案をアルフォンスに対して持ちかけて来たのだった。
「一度ここを出たら、砂漠越えを果たすまでゆっくり休むなんて事は許されない。だから、最後の休息を取りに行かないか?」
兄が軍からの徴用を避ける為にはこの国から脱出するしかないという結論に達した彼らエルリック兄弟とロイ・マスタングはマスタングの巧みな工作によって合法的に東の隣国であるシンへの入国の手はずを整えていた。
元から身寄りもなかった彼らは身辺整理と言っても大した手間はかからなかったので、出立1週間前というこの時期でもアルフォンスも、エドワードも特に慌てるような用事はなかった。
なのでエドワードの申し出自体を断る謂れはなかったのだが、しかし、エドワードの様子が尋常ではなかったと感じたアルフォンスはなにかこの誘いに仕掛けがあるのではないかと疑いをかけていたのだった。
「ここだけど…まだ兄さんは来てないみたいだな…」
目の前の一軒家は週単位で借りられる別荘だった。兄弟が現在住んでいるリゼンブールはのどかな農村だったが、その環境の良さに別荘を持つ金持ちや不動産会社もあり、こういった週貸しの不動産も何軒か存在していた。
アルフォンスは兄から渡された鍵をズボンのポケットから取り出し、手に握りしめながら門扉を押し、敷地の中へと足を踏み入れる。きい、きいと乾いた音を立てながら揺れる門扉を横目で見遣りながら、次に玄関先に立った。
鍵穴に鍵を突っ込み、それを回すと思いのほか軽い感触で鍵は横に回り、かちゃりと音がした。施錠が解放されたのだ。
おずおずと、アルフォンスはドアノブを掴んでまわした。重い木の扉を開けてその幼さの残る身体を家の中に滑り込ませると、すぐにリビングへと辿り着いた。
灯りもついていない室内をぐるりと見渡す。室内はカーテンのかかる窓の隙間からわずかに入る光のみだったので全てがという訳ではなったが、アルフォンスの目が慣れて来るとその様子が分かるようになって行った。
室内はきれいに掃除されているようだった。また、すぐに使用出来るように調度品などは整えられ、まるで主がほんの少し外出しており、またすぐ戻ってくるのではと思わせるような状態でそれらは存在していた。
とりあえず、アルフォンスは室内を明るくしようと窓にかかっているカーテンを全て開けると次にランプを探した。ランプは暖炉の上に置かれていて、傍にはマッチも用意されていた。
「本当になんでも揃ってるなあ…」
アルフォンスはランプの傘を外して中の芯に灯をともすとそれを手にして今度は2階を確かめに向かう。綺麗に磨かれた木の階段をゆっくり上がり2階に辿り着くといくつかある部屋の扉を開けてその中を確認し始めたのだった。
2階にはバスルームと寝室が2つあった。
バスルームは2階の半分程を占める広いもので、ガラス張りのシャワーブースがあり、白いタイルに大きな鏡があちこちにいくつも備えられていた。
寝室はごく普通にベッドがあったが、片方の部屋のベッドはキングサイズで、どんなに寝相が悪い兄が寝ようともベッドから落ちる心配のないようなものだった。
全ての部屋を見て回り、アルフォンスはまた階下へ降りると、リビングにあるソファに腰を下ろして兄を待つ事にした。
兄のエドワードは必要なものを買い込んでからここにやって来ると言う。もう約束の時間なのだが一向に現れる気配はなく、アルフォンスは兄を待ち続けている内にうとうとと、居眠りを始めてしまったのだった。

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(アール…愛してる…なあ、させてくれよ…)
夢の中で、兄はアルフォンスの服を徐々にはぎ取りながらその白い肌に愛撫を重ねていった。
兄と関係を持った当初は兄もこういった事に不慣れだったらしく、お世辞にも巧いとは言いがたかった愛撫だったが、身体を重ねる度にそれは巧みになって行った。
アルフォンスの小さな乳首を兄が舌先で捏ねるように舐め回す。ピンク色のそれは徐々に愛撫によって立ち上がり、紅潮していった。
(あんっ…気持ちいいよう…おチンチンが…たっちゃ…う…)
アルフォンスは兄の濡れた舌先を直に感じながら、一方でようやく性の喜びを知り始めた自身の欲望を指先で捏ね回すように弄んでいた。
(なんだ、我慢できないのか?…いやらしい奴だな。俺に乳首舐められて自分でセンズリかきやがって…)
とたんに、エドワードはアルフォンスの細い指を掴むと、先ほどまで欲望に触れていたその指を口の中に含んだ。
(ああっ!やっ…やめてよ!)
(ふん、お前の先走りの味がするぜ…なあ、俺が良いって言うまで、弄るなよ…お前をイカせるのは俺だけなんだからな)
そう告げながら、エドワードはアルフォンスの指をしゃぶり始める。じゅぶじゅぶと音を立てながらしゃぶるのは、おそらくアルフォンスに聞かせる為なのだろう。そしてエドワードの思惑通り、アルフォンスはその音を耳にして震える声で悲鳴を上げた。
(やっ…やだぁ!止めて!はずっ…恥ずかしいぃ…)
(止めねえ。さあ、俺にどうして貰いたいのか、きちんと言ってみろ…そんな頼りねえ指じゃなくて…兄さんの)
(に、にいさ、ん…のぉ…)
(…おっきい、)
(おっ…おっきい…)
(固くておっきいおチンチンを下さい…だろ?)
いつの間にか、エドワードはアルフォンスの指を口から離し、赤く潤んだ弟の瞳をぎっと睨みつけながらそう言うように命じていた。
エドワードの瞳は琥珀色の光の中に情欲の炎をめらめらと燃え立たせ、歪んだ笑みを浮かべる口元からは濡れた舌がちろちろとアルフォンスの乳首を舐めとっている。アルフォンスの魂は抵抗したいのにその炎に焼かれ凝固した肉のかたまりのように動けず、そして一方で快楽を求める肉体はエドワードの舌技に身を擦り寄せる事で陥落の合図を送っていた。
ほら、言えよ?言ったらお前のケツに俺のをぶち込んでやるから)
(い、いう…言うからぁ…ひぃっ!咬んじゃやだ!)
エドワードはつんと立ち上がったアルフォンスの小さな乳首を前歯の先端で軽く咬んでやる。するとアルフォンスは苦痛とその中に潜む快感に身を引きつらせながら声を上げた。
(入れてぇ…ボクのお尻に…兄さんのぉ…かっ…固くて、おっきいおチンチン…ぶち込んでぇ!)
とうとう哀願の言葉がアルフォンスの口から吐き出される。と、一瞬エドワードの表情がアルフォンスの視界から消えてしまったのだった。

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(アル…アール…)
「ひゃああ!」
覚醒したアルフォンスが見たものは、いつの間にか全裸にされた自分の胸に吸い付く兄、エドワードの姿だった。
「お、目覚ましたな。起こそうかとも思ったんだけど、まあちょうどいいからこのままでやらせて貰ってた」
「なに…言って……!!」
目を覚ましたアルフォンスに気づいて顔を上げたエドワードはそう言いにっこりと笑うと立ち上がるが、それにつられて立ち上がろうとしたアルフォンスは重く太い鎖と皮の拘束具で両腕を頭の後ろでひとまとめにされて居る事に気がついたのだった。
「兄さん!これはなんなの!」
悲鳴のように抗議の声を上げるアルフォンスにエドワードは口元に薄く笑みを浮かべて言った。
「だから、砂漠越えの前に楽しもうって言っただろ?一度ここを発っちまえば、次にお前を味わえるのはいつになるか知れやしねえ。お前だってそのうちやりたくて仕方なくなるだろうから、ここで枯れるまで味わい尽くそうってことさ」
エドワードのその笑みは、アルフォンスが先ほど夢の中で見た兄のそれそのものだった。
とたんにぞくりと震えが身体を走り、アルフォンスは首を激しく横に振った。
「だからって、こんな風にするのは嫌だ!大体、なんだよ!ボクがちょっと居眠りした隙を狙ってこんな事をするなんて、ずるいじゃないか!」
しかし、エドワードは弟のそんな様子を見ても表情変える事無く、弟の顎に手をやると上向かせてこう言ったのだった。
「俺はお前がどうであってもこうしたから。さあ、立てよ、お楽しみの前に下準備といくからな」

         


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