「う゛お゛ぉい…ひ、響くだろうがぁ…!」 本気で痛いらしくお腹を抱え苦しそうにしているが、傷口は開かないのだろうか。 「あ、ごめんっ…てスクアーロ!寝てろっていったろ!何起き上がってんだよ!」 「別に俺の勝手だろぉがぁ!…っ…ぅ゛ぉ゛ぃ……テメェは一々…るせ、ぞぉ…!」 ディーノの声と自分の声にまた響いて辛そうなコイツは馬鹿なの? なんて思いながら成り行きを見る。 人が増えれば増えるほどイライラするしもう帰ろうかな。 直に欝陶しい黒服たちも来るだろうし。 ドアをバンッと開けたのはこけかけたからみたいだし。面倒は嫌い。 そんなことを思っていたら、無理矢理スクアーロを寝かしつけたディーノが話し掛けてきた。 「で、なんでここにいるんだ?恭弥は」 「貴方がいつも居るところにいなかったからだよ。それよりなんでここに居るの?」 もう気まぐれはどこかに飛んでしまったので用件は言わない。 ただ長髪の銀に目線を向けながら逆に聞いた。 ディーノによれば、学生時代からの旧友で(例の良く話していた人だとか)色々あって助けたらしい。 (面倒なので記憶から省く。いまいち興味も持てないし) 助けられることを望んでいなかったものの、無理に。 そして隠れながら治療、というわけなのだが。 「貴方つくづくお節介だね?山本武もだけど、なんでそう僕の周りって欝陶しい奴が多いのかな?」 「あっそんな言い方ないだろ!」 「煩いよ。」 遠慮なく言ってのけたら、ったく恭弥の奴!なんて、それでも大人? 子供みたいにぶつぶつと、拗ねているみたいなディーノに、僕は思う。 なんでこんな人に僕は勝てないんだろ。 Next→