「ポンコツとは言わないで」
作 しゅわるべ様
この世界はサイボーグはごく普通になっている
だからこんな話もよくある話・・・
さてサイボーグの「身体」は「人体」か「機械」か?
答えは「機械」だから
車の車検に相当する「検査」がサイボーグに課せられている
この検査は「身体」をバラバラにする分解検査
3年に1回必ず受けなければいけない
彼女はこれで4回目の検査の日
両腕・両脚を外されて
モーターなどの検査をするために
別室に運ばれていった
ダルマ状態になりやることがない本人は
「はやく終らないかな〜」
とうつらうつら船を扱ぐ
そんななか
身体のハッチを強制開放される
ハッチに外部エネルギーパイプを接続される感触が
伝わるが気にしない
作業員がボードを片手に持ちながら
数人彼女に取り掛かる
まだ彼女は熟睡中
本当にやることがないのだ
「これからマイバッハを取り外して検査工程に送るから」
手順を確認してとりかかる
「機体はW号D型だからな・・・注意しろよ」
答える他の作業員
「え。。H/J型ではなんですか?」
「未だにこんなポンコツ使っている人がいるなんて」
そのとき彼女が
「ポンコツなんて言わないで!」
「まだ使えるんだから・・・」
おわり