(3594)12/16_04:33
全域除霊サプリケィション　２/４ (Mr15)

　20世紀末後半。地球に衝突するコースをとる大体積大質量の隕石『ラ・ファントマ』が発見される。
　逃げられる所は地球外しか無い。
　〈〈溺れる者はわらをもつかむ〉〉　　地球上ほとんどの国家にて。無我夢中、必死、まさしくそのような言葉がピッタリに行われる、有人宇宙探査！有人宇宙開拓！

　「んっ。居眠りしてよっかかってすいません。」「気にせんで下さい。どうせあと６年間はこんなふうですから。」貧困者が開発不十分な移民船にすし詰めにされたり。「えーと、遺族は孤児院の２歳の娘のみ。これならいいだろ。」遺族年金をたっぷり出すよと言って宇宙飛行士を募って飛行士が死んでもごまかせたら払わなかったり。「恵里、ラブレターありがとうな。だけど、飛行士になることが俺の恋人なんだ。」映画やアニメでイカしたキャラクターの志望職業がもれなく宇宙飛行士だったり。「族長、行って参ります。10、9、8、〔チュドォーーーンッッッ〕」また、技術後進国においても初歩的な宇宙ロケットから自力開発を日々試みていたりしていた。
　そんな無茶苦茶ぶりは技術面においてでもあった。
無人機械化やコールドスリープなどの研究も不十分なまま。
食料低消費化のため、「アヒィィィ。カバディでならした、ぅ俺の腕がぁぁぁ」手足を切り落としたり。「……。ウィーンウィーン」脳を摘出してメカボディに載せたり。「ジュモジュモ！ここの食堂のおばちゃんのピーピーウンチは世界一だせ！ジュモジュモジュモ！」糞尿を食料とする新世代や改良人間を作ろうとしたり。
　ボンボコボンボコと人命を空に宇宙に散らしながらのエクソダス！！
　
だが、成果は極々にわずか。
そして２１世紀！隕石『ラ・ファントマ』は太陽系に入り！太陽光かなにかの影響で勝手に分解して破片も地球に落ちなかった！！

　もう人類に悩みは無いね。ゆっくりと安全に発展していって、ゆくゆくは天の海を故郷に……。
そこにであった。何か達…、端的に言って数々の祟りや亡霊が現れ。宇宙に地上に人や社会を害しはじめた。
　これを助けられる者がいるとすれば、除霊者、宇宙を行ける除霊者であろう！

　例えば、サイボーグ化した巫女……。

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全域除霊サプリケィション　３/４ (Mr15)

　滝、滝だ。澄んだ宝石は美しいがこの滝の上から下へ落ちる水も美しい。ゲジゲジ百足を潜ませているかも知れぬ濡れて苔を生やした岩々さえもだ。
　そんな滝の下で滝行。つまり滝に打たれているのは久二子である。巫女の修験である。古事記、日本書紀の時代より有った禊（みそぎ）である。
　寒い中で滝に打たれると低体温症などの危険があります。体力に自信があってもけして真似をしないで下さい。
白装束に身を包み、果てない水の流れに叩かれ数日目。もちろん日の出てるときしか滝行をしていないが。
その女体に流れる気力は彼女の体内にあろうとはいえ、女の胴回りなどでは表現できぬほど太く強く高まっている。
　　集中。　いまや、水に打たれる感覚だけの無我と境地。その状態から巫女人生の目前に立ち上がってきた事態に眼をむけ触れるのである。それは先月、サイボーグ化した巫女、ミコボーグになって欲しいとの要望が来たのである。知事や大臣やなんやからもの署名でである。拒否権は、有った。
　　
　（それにしても機械の身体になるって………。
　身体が改造される時に裸になったりしなきゃいけないのかしら…。　
　それとも脳ミソだけ取られてロボみたいなボディに移植されるのかしら…。そして、メカボディを元の身体そっくりに作るため、元の身体を観察されたりするのかしら。
　それで、改造手術って科学的にスゴそうだから録画されて、世界中で見られたりするのかしら。
え、えーー駄目よ。）

　滝行をしている彼女のその姿は、濡れに濡れている白装束のため、肩に二の腕にあばらに。上半身の多くを真っ白でなく、白い生地の奥から肌色を見せていたが。
　この時、加えて、胸の膨らみの先がわずかに盛り上がり桜色を見せた。

　（脳をとられた身体の胸とかお尻の柔らかさを調べられたり、だ、だ、大事なところを観察されたり、摘出されて縦切りにされて「さすが、霊力の強い巫女は純潔を守っているな」とか、とか言われちゃったり……ノホーーーーー！！！！）
　巫女は巫女であるなら純潔を保たなくてはいかん、という風習・考えの土地、神社派閥もあるという。霊能力バッキバキの精鋭派巫女ほどその傾向があるとも。【料理人は煙草吸うべからず】という概念に似ても聞こえるがそれとこれとは問題の質が全く違うと言える。

（ハァァ。でも今、宇宙で悪霊がすごいっていうし…除霊やんなきゃ。
亡霊や魍魎と対峙するは我がつとめよ。ンン。）

　こんなんで修験になるのか？なっているのである。今まで、18歳半ばの今まで、ただよりよき巫女であろうとした下積みが生きており！。それゆえ、こんな様子でも修練になっているのだ。
　
　非の打ち所の無い滝行。この中、本人さえも気付かず。熱い液がひそかに恥丘から生じてそれは冷たい水の流れの中に薄まりきえていった。しかしそれでも列島を産み育てた古の神々、いや、アテネの神々や唯一神であっても、それは見事な修験であったと認めたであろう。
　【愛液が出るなら即ち処女膜が無くて非処女じゃねーのォ】という意見が出るかも知れぬが、生理で経血が出るように、処女膜は隙間無い壁でなくドーナッツ状のヒダの形をしており、いわば、何か出るっちゃ出せるのである。