第零話 逃亡

0.2:田村


名前を名乗ると終りかと思えば
カメラのフラッシュは次々と増え
質問の数が増加する

しばらくマイクを向けら一つ一つ答えていたが
15分ほどたつとまた同じ質問を何回も繰り返してくる
ボクは無視して道の真ん中をあてもなく歩こうとする
そのときであった

サイレンの音が近づいてきて
パンダのような車から現れ
銃を持って威嚇する制服姿の男の人が現れた

「殺人容疑と道路交通法違反とその他諸々の罪で逮捕する!」

「逮捕?私はなにもしていない。ただ生きようとしただけだ」

そう答えると
制服の男は携帯に電話をかけ応援を呼んだようであった

厄介ごとであることをようやく察したボクは
パンダのような車を踏みつけながら
道路にある渋滞中の車の上を踏みつけながら逃げ始めた

道の脇から白い自転車と白いバイクが追いかけてくる

しつこいなぁと思いながら
ふみつけながら走っている車のミラーを剥ぎ取り
白いバイクの目の前に投げつけた

「うわー危ない!」

そういって白いバイクは転倒

その間にもボクは車の上を走る
制服の人影が見えなくなりひと段落着いたトコで
ボクは路地裏へ隠れる

そして研究所の血に染まった服を脱ぎ
下着姿のままテクテクとあるく

そして、どこか食べ物のない場所がないかと
さまよっていると

無防備にも門が開いてる家にたどり着いた
表札には田村
とあった

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