第二話 ツキアカリの中に

2.2:真夜中の訪問者


☆Other Side☆ とあるホテルの一室

再び携帯電話の通話が聞こえてくる

・・・ライナ。荒れているな。

・・・何で、あの場所にあの小娘がいるのよ

・・・歴史とはそんなものだ
ちょっとした拍子ですぐ揺れ動く
それくらいのことは楽しまないとな

・・・それにしたって、レヴィーナも何故あんなとこに
・・・ライナ、知らないのか。それとも覚えてないのか?

・・・覚えてるも何も
私はレヴィーナの脱出とともに起きたのだからそれ以前の記憶など無いわ

・・・港川。

レインがそうつぶやくと通信は切れた

「まって、ちょっと待ってよ思い出しそうなんだから!」

そう電話に向かって叫ぶライナだが
返事は返ってこなかった

☆Sizuru Side☆

「い、先生!、静雫先生!」

う・・・ん

私は海路君の声で意識を取り戻した

「やっと起きられたのですね
いきなり倒れたからびっくりしました」

「海路君、今何時だ?」

「夜の21:40くらいです」

「そうか・・・、そんなにも寝ていたのだな」

「ここ最近疲れていたでしょうし。軽い仕事何件かは代わりに終わらせておきましたよ」

「ありがとう、ふむふむ。花屋の主人の飼い猫もみつかったのだな」

「ええ、煙突の中でにゃーって泣き声がして、
そうそう。田村さんがまた先ほどきてましたよ」

「いろいろな資料を用意してもらってるからな
そのうちご馳走でもしないとな」

事件に関してや、今までの出来事などの情報を交換しながら
時間が経過し22:00をまわったころだった

テラスの方で大きくドシン!という音がした

私と海路君は駆け寄ると
そこには一人の少女が倒れていたのだった


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