『いつの間にか美少女になっていた親戚の子と交際を賭けてゲームすることになったというお話』




 目の前にいるのはすっかり女性になった朋花。
 昔からの顔なじみが急に大人になって、俺に明確な好意を向けてきたのだ。

「にいちゃん……ううん、ハジメくん?」

 不意打ちのように朋花に下の名で呼ばれて胸が高鳴る。
 さらに顔を寄せ、腕を首に回しながら俺の名前を囁いてきたのだ。

「なっ、なんだよ急に!」
「ハジメくん♪ ふふっ、急に気持ちが近くなったみたいだよ」
「や、やめ……てくれ……」
「うふっ♪ トモに、にいちゃんって呼んで欲しいの?」
「そういうわけでも、ないんだが」
「ハジメくんは私のこと、トモって呼んでくれてもいいし、と、朋花って呼んでもいいんだよ」

 言葉を終えて恥ずかしそうにうつむく朋花。
 呼び方は俺の中ではもう決まっていた。

「朋花」
「はい」
「なんだか照れるなこれ」
「ふふ、そう? 私はにいちゃんに認められたみたいでうれしいよぉ♪」

 名前で呼ばれたことがよほど気に入ったのか、朋花はまるで花が開くような笑顔を見せてくれた。
 それからおでことおでこを軽くコツンとぶつけながら彼女は小さく笑った。
 首にギュッと回された腕は細くて柔らかくて、女の子らしいものだった。

「朋花からお願いがあります!」
「な、なに?」
「ハジメくんにキスしちゃだめですか?」
「えっ、き、すッ!?」

 まさに回避不能。至近距離からの強烈な一撃だった。
 もちろん俺だってキスぐらいしたことあるけど、こいつとは初めてだ。
 それにこの状況って絶対にキスだけじゃ済まない気がしてヤバい!

「なんで黙ってるのハジメくん」
「……」
「答えてくれないなら私の方から勝手にしちゃうよ」
「待、まっ……」
「じゃああと5秒だけ待つね」

 残酷な質問と時間制限だった。
 俺からキスしてほしいなんて言えないわけで、いや……言っていいのかもしれないけど、とにかく理性が邪魔をする。

 実際、まだ俺は目の前の事実を受け入れられないでいる。
 密着してるきれいな女の子がトモで、しかも俺のことが好きで……全てが嘘くさい。

「あと2秒……」

 もちろんそんな俺の迷いなど無視して、朋花は顔を近づけてくる。
 そばで見ると端正な顔立ちだとあらためて気づかされる。
 都会でもこれほど整った顔立ちの女の子がいたら目立つだろう。
 それが自分の昔からの知り合いなのだから、なおさら興奮してしまう……
 ある意味で背徳感。
 俺は何ひとつ悪いことはしていないというのに。

「と、朋花……やっぱりこれは」
「はい時間切れ。んっ……」

 柔らかな唇がかすかに笑い、俺を求めてきた。
 遠慮がちに顔を突き出す朋花。
 花弁のような唇は、そっと触れたと思ったらすぐにピッタリと押し重ねられた。

ちゅ♪

 それは暖かくて穏やかなキスだった。
 だけど破壊力は十分すぎた。
 ゆっくりと呼吸が奪われて、俺の頭の中が真っ白になる。

(なんだ、このキス……力が抜けていくみたいで……)

 心を縛っていた何かが壊され、取り払われた。
 残ったのは彼女への愛情だった。

(朋花……きれいだ……)

 一秒ごとに幸せがこみ上げてくる。
 このままじっとしていたい気持ちになる。

 やがてそっと静かに唇が離れた。
 それからしばらくの間、俺は朋花のことしか考えられなくなっていた。

「ぷはぁ……ありがと♪
 ずっと前から、はじめてキスする人は決めていたんだ!」

 恥ずかしそうな顔で、にっこり微笑む朋花。
 それは俺が今まで見た中で一番魅力的な女の子の笑顔だった。

 だがファーストキスと聞いて軽い罪悪感を覚える。

(本当に俺で良かったんだろうか?
 朋花にもっとふさわしい相手はいなかったのか)

 いくら田舎とは言え、これだけ可愛らしい女の子を男たちが放っておくはずはない。

 しかし――、

「私、ついにハジメくんとキスしちゃったんだ……」

 当の本人はとても嬉しそうにしてる。
 初めてのキスが俺であることに納得している表情だ。

 それならこれでいいんだと自分に言い聞かせ、細い腰に腕を回して思い切り抱きしめてみる。
 ピッタリとくっついたまま俺を見上げる朋花の表情は、控えめに言って最高に可愛い。

「ハジメくん、私の体おかしくない?
 おっぱいがそんなに大きくないのは自覚してるけど」

 抱きしめられたまま顔を赤くして朋花が尋ねる。
 胸の大きさなんて大した問題じゃないと告げるとホッとした表情になる。

「でも巨乳だな」
「えっ、何言ってるの!?」
「朋花の胸、形もいいし申し分ない」
「やっ、やめてよおおおお!」

 本人は照れて顔を赤くしているけど、朋花のバストはFカップ近くあるのではないかと感じた。
 細身で引き締まっているから胸の大きさが際立つのだ。

「よかったぁ……ハジメくんに嫌われちゃうかと思ってたよ!」

 腕の中に埋まりながら恥ずかしそうに見上げる相手に今度こそ理性がぶっ飛んだ。

「とてもきれいだ」
「え、今度は何……」
「朋花、さっきまで言えなかったけど、ちゃんと女の子してるし、全然おかしくないし、それに……ぉ、俺も……」

 俺もお前が好きだといい切る前に、勝手に体が動いていた。
 今度は自分から朋花を抱き寄せて口づけてしまった。

「んっ……んうぅっ♪」

 二度目のキスということもあって朋花は落ち着いて味わってる。
 しかし俺の方は興奮しすぎてどうしようもなかった。
 気持ちが乱れて壊れ気味とも言える。

「落ち着いて、ハジメくん」
「はぁ、はぁ……朋花ぁ……」
「うんうん、朋花が鎮めてあげるからね」

 そんな気持ちが相手に伝わったのかもしれない。
 朋花は余裕たっぷりに、そっと手を下へ伸ばしてきた。
 ほっそりした指先が優しく握りしめたのは……俺のペニスだった。

「うっ、ああああッ……!」
「ここ、さわっても大丈夫? ハジメくん」

シュッシュッシュッシュッシュ……

 いたわりながらも積極的に動く彼女の手。
 根元から先端までをゆっくりと往復しつつ、硬さを確かめるように時折きゅっと力を込めてくる。

「痛かったら言ってね」

ニュチュッ……

「んはああああっ!」

 その力加減は絶妙で、俺はすぐに腰砕けになってしまった。
 痛みなど全く感じる暇がない。
 純粋な快感しか生み出さない美少女の指に狂いそうになる。
 さわさわと撫でられる度に焦燥感がつのっていく。

「はぁっ、はぁっ!」
「大丈夫? ハジメクン、もう少し優しくしようか」
「いや、あ、う、うんっ……ひいっ、あ、はああぁ!」

 先端をくりくりと撫でられると言葉が紡げなくなる。
 確実にじわりじわりと体の芯に染み込んでくる快感。
 悪意のない朋花の焦らしに悶えるしかなかった。

「おちんちん喜んでる……私の手、好き?」
「うあっ、ひいいっ!」
「ここ、だよね? 気持ちいいトコロ」

 片手で優しくペニスを擦りながら朋花が笑う。
 快感を調節するように少しずつ握る強さが増していく。
 俺の声が苦痛でないことを確認しながらさらなる快感を与えてくる朋花。
 これじゃあどちらが歳上なのかわからない。

「ふふっ、もう落ちちゃった? このゲームは私の勝ちかな~」
「なっ! ま、まだ落ちてねえしッ!」

 反射的に答えてみたものの、無意識に腰が動いて刺激を求めてしまう。
 朋花の指使いを求めている自分に気づく……
 終わらない快感に震える俺の体を抱きながら朋花が妖しく笑う。

「じゃあもっと誘惑してみるね。ハジメくんにいっぱい感じてほしいな」
「ひう、あうううぅぅッ!」
「うふふ♪ いくよ……」

 悔しいが、このゲームはぜんぜん勝てそうにない……抗えない。
 朋花のテクニックそのものよりも、包み込まれるような雰囲気が駄目だ。

 俺に好意を寄せてくる相手が優しく愛撫してくるのだ。
 それだけで全身がとろけてしまいそうだった。

「おちんちん優しくして、気持ちよく降参させてあげたいな……」

 手のひらのくぼみでクニュクニュと俺自身を刺激しながら朋花は言う。
 お返しに目の前にあるバストを揉んでやろうかとも思ったけど、そんなことをしたらますます興奮させられてしまう。
 このまま何もできずに暴発するのは御免だ。
 しかし、添い寝されている状態で全く身動きができない俺は彼女の技に身を任せるしかないのだ。

「次はどうしようかなぁ~。あっ、そうだ!」

 何かを思いついたように微笑みながら朋花は……


(選択肢)

   1・そのままギュッと抱きついてきた!

   2・体を起こして上からのしかかってきた!

   3・急にキスをしながらペニスをしごいてきた!



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