部屋のカーテンを閉め、照明を落とす。
ベッドの上で膝立ちになってる彼女に促され、僕はシャツを脱いだ。あっという間に上半身が裸になる。
しかし、絢ちゃんは服を着たままだ。
「なぜ僕だけ? はずかしいよ……」
「それこそなんで? 何が恥ずかしいの、おにいちゃん」
軽く首をかしげたまま、絢ちゃんがニッコリ微笑んだ。
(この可愛らしさに惑わされちゃダメだ。先手必勝!!)
目も眩むような無邪気な笑顔を振り切るように、僕は膝立ちの彼女に抱きつくようにして攻撃を仕掛ける。
「あんっ!」
小さな悲鳴とともに、絢ちゃんの細い体がベッドにコロンと転がる。
チラリと見え隠れするおへその辺りに手を忍び込ませ、そのままバストを包むように揉み始める。
(や、柔らかいいいぃぃ! おっぱいがまた、前よりも大きくなって……)
弾力性よりも吸収力と言うべきか、彼女の慎ましいはずだったおっぱいは、僕の指の力を受け止めつつ形を変える。
大きさにすれば、まだCカップ~Dカップ辺りだと思うけど、ふわふわしたマシュマロみたいな手触りが心地よくて何度も指先を動かしてしまう。
「ま、前より激しいよ、おにいちゃん……ふああぁっ!」
照れながら息を弾ませる彼女の仕草が可愛くて、僕はますます興奮してしまう。
絢ちゃんは口元をきゅっと結んだまま、愛撫に身を任せながら僕の顔を撫でてきた。
震える指先が耳をコリコリと刺激してくる。
(はぁ、はぁ、白くてちっちゃい手なのに、やっぱり女の子なんだ……気持ちいいよぉぉ……)
年下の女の子のおっぱいを揉んでいるだけでこんなに幸せになれるなんて!
ほんのり赤くなり始めてきた美肌をもっと味わいたい……そう思ってシャツを脱がせようとした途端、目の前が真っ暗になる。
「えいっ!」
「んっ、ううう~~~~~~!?」
おっぱいに触れていた手が剥がされ、僕は絢ちゃんに顔を抱きしめられていた。
息を吸うたびにミルクみたいな香りと、甘酸っぱい汗の香りが交互に入り込んできて……多幸感に包まれる。
「うふっ、ふふふふ……もうおしまいかな?」
ぼんやりと、恍惚とした表情を浮かべている僕に絢ちゃんがキスをしてきた。
それは少しだけ唇を合わせたものにすぎなかったが、充分すぎるほどに僕を魅了した。
絢ちゃんはゆっくりと体勢を入れ替え、真上から僕を軽く押さえ込む。
「最初は慌てちゃったけど、ここからは絢のターンだよね」
そのまま正面からぴったりと僕に体をあわせ、両手の指と指を絡ませて恋人つなぎをする。
当然、目線が僕と一緒になる。
(うああぁ、こんなに近くで顔を見れるなんて……絢ちゃん、可愛いよぉ……)
吸い込まれる。
いや、無邪気な目で彼女が僕を吸い込む――。
クリクリとよく動く、魅力的な大きな瞳に魅入られ、僕は硬直していた。
まるでファンタジーに出てくるメデューサに睨まれた勇者のように。
魅了されながら石化するみたいな……
「おにいちゃん、見て~?」
彼女はチロリと舌先を出して、自らの唇をゆっくりと左から右へ舐めてみせた。
「あっ……」
その動きがとてもいやらしくて、ペニスを舐められたわけでもないのに僕は腰を引いてしまう。
よく見れば薄いピンク色の口紅をさしているようで、形の良い唇がツヤツヤと輝いている。
誘惑された僕はその小さな口の動きから目を離せない。
(ああぁ、絢ちゃんにキスしたい……いや、されたいッ!)
少女の真っ白な肌に、ほんのり浮かぶ桃色の花びらのような唇。
プルプルしてて、清らかで愛おしい絢ちゃんの口で愛撫されたら、数十秒で果ててしまうかもしれない。
「おにいちゃん……」
その距離がゆっくりと縮まる。天使のような唇が近づいてくる。
何度目かの呼吸のあとで、絢ちゃんのまぶたが静かに閉じた。
ちっちゃな顔の輪郭が、ぴったりと僕に重なる。
「んっ……ちゅっ♪」
「!!」
ふわりとした前髪が僕の額に触れ、重なり合った唇がさらに強く押し付けられる。
舌先が蛇のように侵入してくる。
だがそれを拒む術を僕は持っていない。
「んちゅ、んむっ……♪」
軽く歯が触れあうほど熱く口づけをされ、同時に彼女が僕の頭を抱きしめる。
その瞬間、ブルッと僕は震えてしまう。
(ああああぁ、絢ちゃん、絢ちゃんっ!)
自由になった両手で、彼女を思い切り抱きしめたいと願った。
隙があるなら再びおっぱいを揉んで反撃したいとも考えたが、どちらも無駄だった。
気づいたときには完全に僕は脱力していた。
反撃どころか、手足に力が入らない。
「おにいちゃん気持ちよさそう~~♪」
気づけばさっきまで恋人つなぎしていた絢ちゃんの指先は、軽く僕を押さえつけるようにして手首を掴んでいた。
拘束されたまま舌先をさらに何度か吸われる。
「んちゅ、うふふふ~♪ 相変わらずお口が弱いんだね?」
弱点を完全に把握されてる。
でも逆らえない……こんな気持ちいいキス責め、我慢なんて出来ない。
不意に静かに唇が離れると、なんとも言えない寂しさがこみ上げてきた。
「えっちばとるで、おにいちゃんが絢に勝てない理由……その1~」
「……ふぇっ」
間抜けな声をあげてしまった僕に向けて、いたずらっぽく人差し指を立てながら絢ちゃんが宣言する。
「あ、キス……もう一回しちゃう?」
「う、うん」
ふわふわした気持ちのまま、本能的に頷いてしまう。
僕の様子を見ながら、彼女が少しだけ笑う。
「えへへ、いいよ……♪」
僕のわき腹を膝ではさみ、覆いかぶさるような姿勢で絢ちゃんが顔を寄せてきた。
サラサラした髪の先が僕に触れ、同時に甘い香りが振りまかれる。
(あああぁ……絢ちゃんんんんん!!)
胸に添えられていた手のひらが、いつのまにか僕の顔を包み、優しく撫で回していた。
微妙に角度を変えながら何度も何度も唇を奪われる。
その一連の動作に、さらに深く魅了されてしまった。
「んふ……ほら、ね? おにいちゃんはキスされるとドキドキしちゃうの~」
距離にすればほんの10センチ程度。
至近距離でくすくす笑う年下の美少女に翻弄され、僕は動けなくなってしまう。
「さらに、おにいちゃんが勝てない理由、その2~」
絢ちゃんは嬉しそうに僕の腕を掴み、グイッと持ち上げる。
すっかり力が入らなくなった両腕が、ベッドの上で組まされた。
「動けな……うあっ、ああああぁぁ~~~! んんんっ!?」
そして再びキスをされる。
しかも今度は、先ほどまでとは全く違う動きだった。
「レロ……ジュル、プチュッ……」
あっさりと僕の口内に侵入した舌先が、ヒクヒク震えるだけの僕の下に絡みつき、クイクイと引っ張ってきた。
慌てて引き抜こうとしたところを予測され、さらに口の中を荒らされる。
「んううううっ!」
横を向いて逃れようとしても、彼女の右手が無理やり僕を正面に向かせる。
彼女の左手は体重をかけて、僕の両手を押さえている。
(こ、これじゃレイ、プ……されてるみたいじゃ……あああぁぁっ、そこお!)
淫らなキスが、だんだん快楽へと変わってゆく。
「おにいちゃんはぁ~、お口の中をグルグルされると動けなくなっちゃうの~」
くちゅくちゅくちゅ、と何度も口の中を犯されるうちに僕は抵抗する事を諦めてしまった。
「無理やり犯されるの大好きなんでしょ? おにいちゃん」
「うううっ……!」
拘束されていた両手は今はもう自由だが、動かせそうになかった。
絢ちゃんに瞳を覗き込まれ、あまりの恥ずかしさに僕は横を向いた。
「……んふふ、言葉責めも効いてるみたい。じゃあおにいちゃん、もっと気持ちよくしちゃうね~」
耳元ではないところから彼女の声が聴こえた。
そして下半身がふいに涼しくなる。
クチュウウッ!
「ふぁあっ!」
思わずビクンと跳ね上がった僕の腰。
気づいたときには、もう完全にズボンを引き摺り下ろされ、白い指がペニスに絡みついていた。
だらしなく開かれた僕の両脚の間に、彼女が女の子座りをしている。
「あ、絢ちゃ……恥ずかしい、これ……!」
顔に手を当てて僕は年下の彼女に懇願する。
だがすでに僕の心は快楽で蝕まれ、抵抗らしい抵抗が出来なくなっていた。
むき出しになったペニスに対面するように、ゆっくりと彼女の顔が近づいてゆく。
「おちんちん元気だった? いくよぉ……」
ゆっくりとした動作で彼女の手首が翻る。
「あっ、あっ、あっ、あああああ!」
先端を柔らかく指先で捉えたまま、羽で撫でるように何度も優しく行われる手コキに僕は悶絶した。
(んっ、ぎ、き、きもち、いいいいぃぃぃ!!!)
自分ではありえないほどの刺激。目の前の少女はにこやかに僕を見つめたまま、やんわりと急所をあぶりだす。
淫らな水音が部屋の中に響くたびに、自然と腰が跳ね上がってしまう。
絢ちゃんは腰が跳ねる方向に手を追従させ、快感を持続させる。
その愛撫が数分間続いたころ、僕はすっかり骨抜きにされていた。
僕が陥落寸前なのを確認してから、絢ちゃんがゆっくりとペニスから手を離して立ち上がる。
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