これは『女性恐怖症の格闘少年、奮闘する』の二次創作です

第110話 if (3/3)



 精力を集中して腰を突き上げる。
 小柄な冴華の体が上下に跳ね上がり、ペニスが膣の奥深くを確実に刺激する。
 相手によってはこの突き上げだけで昇天してしまうのではないかと思えるほど、総太郎の腰使いは力強いものだった。

「んっ、中で押し返してる……さすが、センパイ♪」

 だが冴華はその様子を楽しんでいるように見えた。
 総太郎がそれに気づいたのは、反撃してから数十秒後のことだった。

(締め付けが、膣の奥にチンコが届く瞬間にガードされてるのか……ッ!?)

 必死の腰使いが無効化されている。
 そう思った途端、総太郎の突き上げは急激に威力を失っていった。

「さ、冴華、お前わざと……!」
「んっ、もしかして手加減されてるって気づかなかった? 反撃しやすいように、わざと刺激を弱くしてあげてるのよ」
「くそおおおぉぉぉ……!」
「正常位のままなら勝てたかもしれないのにね。自分から引き抜いちゃうんだもん」

 総太郎の腰が完全に動かなくなったのを見て、冴華はあっさりとペニスを引き抜いた。
 引き抜く時もカリが膣内にねっとりと舐め上げられ、総太郎は射精しそうになる。
 それをなんとか堪えた彼に対して、冴華が嘲笑うように言う。

「我慢できたんだ。えらいえらい」
「くっ、馬鹿にするのもいい加減に……」
「ふふっ、じゃあもう一度入れ直すね。今度は一気に……」
「えっ……あ、まっ、待てっ!」
「駄目よ。さあ、気持ちよくイかせてあげる」

 そしてたっぷり愛液が絡みついたままの熱いペニスへ腰を落とす。
 狙いを定めたように真上から冴華が肉棒を飲み込むと、亀頭がそのまま膣奥へと到達した。

 ずちゅううううううううううううぅっ!

「うわああああああっ、な、なんだ、これっ……熱い、それにっ、あっ、ああっ……中がうねってッ!」
「ふふふ、何秒くらい我慢できそう?」
「ぐ、うっ! あっ、はあっ……ふああああぁ! で、出ちまううぅっ!」

 びゅくんっ、びゅくんっ!

 冴華の言うとおり、精液が瞬時に吸い上げられた。
 それはじわじわとペニスを絞るのではなく、膣内の圧力で無理やり押し出されるような感覚だった。


「まずは一発。こんな弱いチンコ、あたしに犯されるしかないよね」
「はぁ、はぁっ、こんな、……くそ、ぉ……」
「一応、念には念を入れておこうかな」

 むにゅうっ……

「ん、あぁ……」
「あたしのおっぱい好きだもんね。これは麻酔代わりのサービス♪」

 上半身を倒して、総太郎に抱きつくようにしながら冴華はおっぱいを彼の胸に押し当てた。
 総太郎は胸に広がる柔らかさと、眼の前にある冴華の顔の両方に心を奪われてしまう。
 そして、このまま冴華にキスされるのかと思って、ドキドキしてしまう。
 未だに彼女とキスをしたことはないのだ。

「どうしたの? あなたの顔、真っ赤だよ」
「な、そんなこと……ッ」
「ふん、まだ余裕がありそうね?」

 顔を背ける総太郎を見て、冴華は鼻を小さく鳴らす。
 そして射精直後のペニスに対して、激しく腰を上下に揺らし始めた。

「やめろっ、やめてくれえええっ……溶けちまう、チンコが、敏感すぎて、うあっ、ああ……」
「おっぱいとオマンコの両方で責められちゃってるね? ふふふ」
「い、言うなっ! それに胸を、やめ、ろ、あっ、あ……ふああああぁっ!」

 冴華の言葉責めされ、心をたっぷり犯されて総太郎は悶絶した。
 総太郎は、キスをおあずけされたまま、代わりに胸の柔らかさ、オマンコの具合の良さを思い知らされてしまう。
 ペニスは、膣の絡みつくようなヒダと激しい摩擦を起こし、全体が激しくこすり上げられている。
 さらに二人の間で柔らかく潰れたおっぱいが、数秒ごとに形を変え、総太郎の思考をかき乱す。

「おっぱいで責めると本当に弱くなっちゃうんだね。女として自信持っちゃうかも」
「が、あっ……」
「じゃ、次はこれいくよ……たっぷり鳴かせてあげる」

 冴華は上半身を起こし、脇を締める。形の良いおっぱいが押され、腕の間で谷間を作る。
 両手を彼の胸についたまま、軽く腰を浮かせてから、横に円を描くように腰をグラインドし始める。

 にちゅううっ、にちゅううぅっ!

「まずは時計回り~♪」
「おお、うっ、うあっ、あああぁ~~~っ!」

 冴華が腰を妖しく回転させると、まとわりつくような刺激がペニスに走る。
 さらに、締まりの良い膣が緩急のついた動きを助け、いい具合に刺激が強くなる。
 彼女の体が揺れるたびに総太郎は胸の谷間を見せつけられ、興奮を伴ってペニスに大きな快感が走る。

 ぐちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ちゅうっ……

 冴華の腰の動きが次第に小刻みになり、しゃくり上げるような動きも加わってきた。
 ついさっき中に出した精液が膣内でペニスに絡み、卑猥な水音を立てている。
 そして、冴華の淫らな腰振りが数回ほど続いてから、総太郎は再び絶頂してしまう。

「あああああああああっ、でっ、出るうううぅっ!」

 びゅるるっ、びゅっ、びゅくんっ!

「ん……♪ いい勢いね、たくさん出てるわよ」
「ふあっ、あああぁっ……!」

 射精の間も冴華はリズミカルに腰を振り続ける。
 総太郎の視界は明滅して、手足が弛緩する。
 完全に射精が途切れても、冴華は彼の上で笑ったまま腰の動きを止めようとはしなかった。

「じゃあ次は逆回転~♪ どれくらい我慢できるかな~」

 ぐちゅっ! ぐちゅうっ! ぐちゅっ!

「ひぐ、うあっ、あああぁぁっ!」
「んん? なぁに、この手は」

 腰の動きを止めようとして、総太郎が無意識に手を伸ばす。
 冴華はそれをあっさりと振り払い、戒めるように膣を締める。
 その後はさらに激しい腰使いで、総太郎は身動きすることもできなくなってしまった。

「反撃する気力があるのは偉いけど、非力ね」
「ぐっ、ああ、待っ、て……そんなに、あっ、ああああ!」
「こっちも遠慮なく続けるわよ」

 射精地獄とも言える淫らなグラインドは続けられ、総太郎のペニスはそのまま膣肉の責めに晒される。
 柔らかく、温かく、そして吸い付いてくる魔性の膣肉。
 それに包まれてもみくちゃにされては、総太郎のペニスが耐えることなどできるはずもなかった。

 ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、ぐちゅうぅっ……!

「まだまだ射精し足りないみたいね」
「も、もうや、やめ……くう、はああっ、うああっ!」
「駄目。我慢しないで出しちゃいなさい。ほらほらっ」

 どびゅっ、どぴゅっ、ぴゅっ……!

 再び射精させられ、総太郎の全身に電気のような快感が走る。
 短時間に射精を繰り返したせいで、頭の中が快楽で桃色に染まってしまったようだ。

(あ、あああ……あの時と同じ……! こ、こんなの続けられたら、今度こそ本当に壊れちまう!)

 それでも正気を保っていられるのは、冴華が手加減しているからに過ぎなかった。
 彼女は総太郎に植えつけたトラウマのひとつひとつをめくりあげ、丁寧に植え付けなおすことで心を完全に折る事を考えていた。

「クスッ、いい顔しちゃって。もっと犯されたいんでしょう? あたしに」
「はぁ、はぁ、そんなわけ……ない、だろ……!」
「まあいいけど。この間みたいに精液が一滴も出なくなるまで、搾り取ってあげるからさ」

 冴華は総太郎の両肩を手で押さえて、真上から体重をかけながら再び腰を沈める。
 腰を一度軽く引いてから、総太郎の下腹部に向かって沈み込ませ、前傾姿勢になるほどに総太郎の体へと迫る。

「見てごらんなさい。クビレから下だけを動かしてあげる」
「なっ……!」
「あたしに飲み込まれて、おまんこにしゃぶられて、何度も犯されるんだよ?」
「くあっ、あああぁっ! う、動くな、動かないでくれっ!」

 ずちゅうっ……

「思い出しなさい。これもあなたは耐えられなかったはずよ」
「あううぅっ……!」
「感じやすいように、ゆっくり動いてあげるからね」

 そして、そこから体を浮き上がらせるようにしてから、腰を後ろに引く。
 深く突き刺さったままのペニスがしっかりと膣奥で弄られたまま、無理やり引き抜かれ、また挿入させられようとしているのだ。

 ぐちゅっ……ぐちゅううぅ……

「ふあ、あううぅっ!」

 総太郎は戦慄した。冴華の動きが緩慢な分だけ、あの時よりもリアルに刺激を感じてしまう。
 冴華の膣壁がペニスをえぐるかのように刺激し、一瞬にして総太郎の射精感は限界を突破してしまう!

「くそおおぉぉっ! で、出るううぅっ!」

 びゅっ、びゅくんっ、どくどくっ……!

 挿入し直してから、たった一度だけ腰を沈めて浮かせただけで射精させられてしまった。
 総太郎は受けた快楽と同時に、底知れないほどの恐怖を思い出し、ぶるぶると震える。

「全然我慢できなくなってきたね。これがあなたの実力よ。思い知りなさい」
「あ、あああぁ……!」

 総太郎の目の動きを追うように、冴華が正面から見つめてきた。
 男のペニスを自分本位に刺激できるよう、膣肉の動きが鍛え上げられている……冴華の名器に惨敗した事を総太郎は完全に思い出した。

「こんな、ことが……ぅう……ああ……」
「まだ喋れるのね。もっと楽しませてくれるんだ。優しいね、センパイ」

 くちゅうっ、ぐちゅぅっ!

「ひあっ、いぎいっ! もう、あああ、やめてくれっ!」
「ふふ、どんなにお願いされても止めないって最初に言ったのを忘れたの?」

 冴華は前後に沈んでから浮く動きを再び繰り返し、そのたびに形のいいおっぱいが総太郎の前で揺れる。
 そして、ペニスは冴華の膣壁に引っかかりながら上下と前後に激しく振り回され、狂おしいほどの刺激がペニスに走るのだった。

 そのまま数分間、総太郎をたっぷり蹂躙してから、冴華は両手を彼の顔の脇についた。

「完全に壊れてから搾り尽くしてあげるつもりだったけど、いい声で鳴いてくれたから許してあげようかな。
 じゃ、あとはこう言ったら終わりにしてあげる。
 僕は年下の女の子に三度も挑んだのに一度も勝てなかった負け犬です、もう二度と逆らいません冴華さま、って」
「だ、誰がそんなことを……」
「あなたが言うのよ。決まってるでしょう。
 ちゃんと言えたら最高に気持ちよく射精させてあげるけど、どうする?」
「さ、最高に……」

 冴華のその一言に、総太郎は戸惑う。
 これ以上射精させられたらおかしくなるのは確実で、しかも屈服するような言葉を口にしてしまったらどうなるのか……。
 屈辱と快感を結び付けられてしまったら、それはおそらく解けない鎖となって自分自身を縛ることになる。

「迷うことなんてある? 完全にあなたの負けなのに」
「……っ!」
「えいっ♪」

 きゅうっ……きゅっ、きゅう……

「ふあああっ!」
「答えなさい。どうするの?」

 総太郎の警戒心は、冴華の甘い締め付けによって簡単に崩されてしまう。
 彼女から与えられた、ふんわりと抱きしめられるような刺激がペニスにまとわりついて、堪らなく心地よかった。
 それでも総太郎は驚異的な精神力で屈服の言葉を飲み込んでいた。

「はあ、はあ……うう……そんな……」
「なかなか強情だね。じゃあ奥の手を出そうかな」

 恍惚とした様子の総太郎を見て、冴華が突然ポニーテールを解く。
 周囲に、栗色の髪がふわっと広がる。
 結んでいた状態でも腰まであった長いポニーテールをほどいた今は、おそらく尻のあたりまで伸びているだろう。
 甘酸っぱい柑橘系の香りが総太郎の鼻孔をくすぐったせいで、ペニスも反応してしまう。
 目の前に広がったつややかなロングヘアには色っぽさがあり、総太郎は見蕩れてしまう。
 冴華は、ぎゅっと抱きつくようにして髪に彼の顔をうずめ、思うままに匂いと感触を刻み付けてゆく。

「ああぁぁ……」
「女の子の髪の毛が好きなんでしょう? いっぱい感じていいよ」
「う、なぜそれ、を……」
「あなたの情報は性癖も含めて全部集めたからね。あたしからは逃げられないよ」
「か、髪が……」
「ふふふ、天国ね。もっと味わいなさい」

 冴華はニヤニヤしながら、自慢の長い髪で総太郎を翻弄し、その感触と匂いで彼を誘惑する。

「あたしの髪、触ってもいいよ」
「ぅあああぁ……」
「ほら、もう我慢できないんでしょう? 早く諦めちゃいなさい」

 甘い髪の香りの中、美少女に妖しく囁かれる。
 その上、ペニスは膣内で切なく震え続けており、彼女の望むタイミングで射精させられてしまうのだ。
 格闘技でも、セックスでも、もはや総太郎に勝ち目はないように思えた。

「そう言えば、あたしの汗の匂いで興奮する変態だもんね。あなたは」
「なっ……」
「前回の対決の後、あの赤いタンクトップでオナニーしたんでしょ。そのためにわざと置いて来たんだから」
「ち、ちがっ、ううぅ……いや、それは……」
「ふふ、図星ね。そろそろ受け入れなよ。センパイは二度とあたしに勝てないんだからさ」

 冴華は総太郎の心を完全に熔かす事だけを考えていた。
 一度完全に心を破壊してしまってもいい。
 その時は心の底から自分に忠誠を誓うほど快楽漬けにしてしまえばいい。
 彼女は今、自分の腕の中で屈強で粘り強い総太郎の心が、じわじわと崩れていくのを明確に感じ取っていた。

 そして、ついに――、

「っ……ぼ……」
「うん? なぁに」
「ぼ、僕は年下の女の子に三度も挑んだのに、一度も勝てなかった、負け犬です……」

 目に涙をにじませながら、総太郎は敗北宣言を口にしていく。
 その言葉が喉から出るのと同時に、自分が全てを失ったことを感じた。

 冴華は涙混じりの敗北宣言を聞いて満足げに目を細めた。
 ニヤニヤしつつ、黙って言葉の続きを待つ。

「ぐうう……もう二度と、逆らいません、さ、冴華……さま……」
「本当に?」
「はい、本当です……」

 完全に総太郎が堕ちたのと同時に、冴華は両手と両脚を滑らせて彼の四肢を固定した。
 左手を彼の右腕に絡ませ、手首を握る。右手も同じように彼の左手の自由を奪う。
 細い両脚は内側から彼の両脚を絡めとり、足首を膝に滑り込ませた。
 真上から見れば、二人は大の字になってぴったりと体を重ねている状態である。

「はい、よくできました。じゃあ、ご褒美をあげなきゃいけないよね」

 身も心もボロボロの総太郎を、冴華は自らの体を使って拘束した。
 もはやここまでする必要はないのかもしれないが、万全を期すために自由を奪ったのだ。

「どうかしら。これが今のあなたの置かれた立場よ」
「ああぁ、動け、ない……」
「そうね。女の子の体に抱かれたまま何度でも果てなさい。神倉流・淫蛇抱擁……ッ!」

 冴華はその体勢のまま、さらに彼を引き寄せて密着する。
 下腹部に力を込めると、膣内の手前から奥までが蛇のようにうねうねと動きはじめた。

「ひいいいっ、中が、また……この動きはあああぁっ!!」
「今日のあなたはどんな痴態を晒してくれるかな、楽しみにしてるわよ」

 微笑を浮かべた冴華に見つめられ、総太郎は狼狽する。
 吸い付くような彼女の肌に密着したまま、一方的に快感が積み重なっていく。
 冴華が腰を動かさずとも、ペニスは膣内で規則的に締め上げられ、体の底から精液がこみ上げてくるようだった。

「うあ、こ、これ……体中が、痺れてくるッ! ふあっ、あああああ!」
「手足を拘束された状態での六段締め……今のあなたには絶対に抜け出せないわ」
「やばい、これ……もう出るッ! ああああぁ、搾られちまうううぅぅぅ!」

 本能的にこの技から逃げようとして暴れても、冴華の長い手足が蛇のように絡みついて離れない。
 総太郎はまるで、淫らな蛇に全身を抱かれているような感覚に陥った。

 ぐちゅっ、ぐちゅっ、ぐちゅううううぅっ!

「頑張ってるけど、そろそろ限界ね。ほら、抱きしめてあげる」
「ひあああああぁぁーっ!」

 冴華は汗まみれの総太郎の体に、美脚を絡ませ、悩ましげに擦り付ける。
 両手はしっかりと彼の手首を掴んだまま自由を与えない。

(さ、冴華に……支配されてるッ、悔しい! それなのに……気持ちいいなんて、あ、あああぁぁ!)

 びゅるるるっ! びゅくっ、びゅくっ……!

 叫ぶことすらできないまま、総太郎は果ててしまった。
 脱力する彼の体を弄びながら、冴華は意地悪に囁く。

「うふふ、あたしの技に抵抗することもできずにイっちゃうなんて惨めだね、センパイ」
「くはっ、あ、出るっ、まだ出てる……止まらない、あ、ああああぁ!」
「当たり前でしょ。残ってる精液は全部あたしに搾り尽くされちゃうんだから」

くちゅっ、くちゅっ、ぐちゅううう!

「恥ずかしい? もっとお漏らしさせてあげるよ」

 イったばかりの体に、冴華は容赦なくおっぱいを擦り付ける。
 膣内の強い刺激とはまた違う、蕩けるような感触に総太郎の体が反応してしまう。

「おっぱいと、あたしのお腹に挟まれたままピクピクしてる。さあ、気持ちよくイかせてあげるわ」

 ぬちゅうううううっ!

 優しいパイズリで性感を高められ、回復したペニスは即座に膣内へと戻される。

「センパイ、本当に絶倫だね。弱いくせに」
「そんなっ、ああっ、また出っ……でるッ! おまんこに負けちゃうよおぉぉ!!」
「何度も負けちゃいなさい。ううん、あなたはもう負けたのよ」
「ぐあっ、本当に、イくっ! またイきます、ああああああ! さ、冴華……冴華さまああああああああ……!!!」

 どぴゅううっ!
 びくっ、びくっ……

 必殺の淫技で総太郎を嫐りながら、冴華は妖しげに微笑んで総太郎を見つめる。
 正面から組み伏せた相手の精神と肉体を気が済むまで犯し尽くす。
 自分の性技で相手の全身が溶けていく、男を性的に圧倒する行為による優越感と喜びが明確に現れていた。

「わかった? あなたはもう、何をしてもあたしに勝てないわ」
「勝てない、勝てないよおぉ……」
「そうそう、負けを認めれば認めるほど射精させてあげるよ」

 中出しの感触に少し気持ちよさげにしつつ、冴華は満足気に笑う。
 総太郎の体は押さえ込まれたまま激しく反り返り、冴華に抱きしめられて震えている。
 過ぎた快楽に目は焦点を失い、背筋はびくびくと跳ねるが、冴華に制圧されたまま身動きが取れない。
 そんな彼の状況を無視して、冴華の魔性の膣内は貪欲に精液を啜ろうとしている。

「ふあああぁ、もう出ない、出ないのになんで気持ちいい、あ……でちゃ、出ちゃう、またあああああ~~っ!」
「ふふふっ、調子に乗ってる男を正面から屈服させるのって気持ちいいね! まだ萎えさせないよ、センパイ……」

 びゅっ! びくっ、びくっ……!

「あ、あああぁ……ッ!」
「今日は時間をかけて搾り出してあげる。何度でも敗北させてあげる」

 それから冴華は、総太郎が意識を失わないように快感の調整をしながら愛撫し続けた。
 射精するごとに甘い言葉をかけ続けた結果、総太郎は回数がわからなくなるほどの射精を体験した。

「止まらない、とまらないよぉ……」
「いいのよそれで。もっと誘惑に負けちゃいなさい。ほらほらほら♪」
「あっ、あっ、あああっ! その動き、やばい、また! またイくうううぅぅ!」

 どぴゅっ、びくんっ! ぴゅぅ……

「あああぁぁ……」
「はい、また負けちゃったね♪」

 手足の拘束を解いて、彼の上にちょこんと座り込む冴華。
 自由の身になっても総太郎は大の字になったまま体を硬直させていた。
 射精したばかりのペニスを膣から解放して、冴華は太ももで押しつぶした。

「あなたの大好きな脚で責めてあげる。今度はできるだけ早く射精してみて」
「い、いやだっ! そんなことしたら、あうっ、あああぁ! 駄目だ、こんなのッ」
「お願い。センパイが一生懸命イくところをあたしに見せて?」

 自転車をこぐような動きで、総太郎のペニスが冴華の太ももに圧迫される。
 さらに甘い声で誘惑までされては、総太郎は我慢することができなかった。

 ぴゅっ、ぴゅ……

「があっ、はぁ、はぁ、く、ぅ……」
「うーん、急ぐとあんまり出ないみたいね。次はゆっくり甘やかしてあげるわ」

 ずちゅっ……くちゅっ、くちゅ……きゅうっ!

 そして再びペニスを膣内へ導くと、冴華は総太郎の首に腕を回してから膣内を強く締め付けた。

「はあああっ、さ、冴……冴華さまああぁぁぁ!」
「いい声ね。あの子達がここにやってくるまで、意識を保っていられるかな?」

 そのまま腰を上下に動かし、高速グラインドを振舞う。
 総太郎は小刻みに痙攣しながら、完全に快楽の中に堕ちてしまっているようだった。
 彼の快感に酔うような言葉を耳にするたび、冴華は目を細めた。

「ふぁ、ああぁ……ま、また出るっ、こ、腰がっ! くっ、あ、ああぁぁ……」

 ぴゅっ……

 総太郎が再び絶頂して、甘い声を上げて快楽に打ち震えたタイミングで。
 冴華は動きを止めた。もはや精液はほとんど出ていない様子だった。

「んっ、またイったわね。そんなにあたしのこと、気に入ってくれたの?」
「ああ、気持ちいい、気持ちいいです……冴華、さまぁ……」

 膣内のペニスは硬さを失わず、総太郎はドライ状態で何度もイかされていた。
 これでもう一度だけ冴華が膣を締めれば彼は本当に昇天するだろう。
 命を失わないまでも、性的な意味で彼女以外には感じない体になってしまうはずだ。

「すっかり心まで虜になったようね。あたしってそんなに魅力的?」
「はい、冴華さま……」
「ありがと。ねえセンパイ、壊れちゃうかもしれないけど、最後の一滴まで搾り取られたい?」
「お、お願いです、僕を、もっと、イかせてください……冴華さまぁ……」

 冴華は頷いてから、そのリクエストに応えた。
 ペニス全体をできるだけ優しく、愛でるように時間をかけて締め上げる。
 それと同時に、僅かに残った精液を放出しながら目の光を失う彼の髪を優しく撫でた。





第110話 if 『淫技再び ~冴華~』(了)


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