これは『女性恐怖症の格闘少年、奮闘する』の二次創作です

第110話 if (2/3)



「な、何故だ……こんな、ただ体を押し付けられただけで……」
「ううん、むしろよく我慢できてると思うよ。もう一度いくよっ」

 むにゅっ、ふにゅんっ……

 冴華は胸を押し付けたまま、できるだけ優しく彼の体をなぞるように動き続けた。
 性的な程度で言うなら、普段の彼にとっては耐えやすい刺激に他ならない。
 しかし、記憶を掘り起こされながら、敗北したあの日を再現されているのだから、状況は容易ではない。

「ほらほら、女の子に抱きしめられてなにを辛そうな顔をしてるの? ちゃんと抱擁し返してくれなきゃダメじゃない」
「うあっ、あああああぁぁ!」
「ふふふ、まだ耐えるんだ……じゃあこれはどうかな?」

 冴華は背中に回した腕を動かして体の位置をずらし、総太郎の左頬に自分の頬を当てた。
 さらに密着したおかげで、甘い髪の香りが総太郎の鼻先をかすめ、彼の意識を幻惑する。

 むにゅんっ……ふにゅ、くにゅう……

「うぅ……こ、これ、やわらかくてっ、く、くそおおおぉぉ……あああああッ!」
「ほら、あなたの好きなおっぱいがこんなにくっついてるよ」
「あっ……うあ、あああぁぁ……やめ、膣内を動かすなっ、んあっ!!」

 ビクンッ……
 びくっ、びくっ……

「あたしに囁かれると興奮しちゃうんだ。純情なのね、センパイ♪」
「くっ、だ、誰が……」」

 辛うじて射精は免れたものの、我慢するために気力を大きく削られてしまった。
 だが総太郎にはその理由がまだわかっていない。
 これほどの弱い刺激で、何故自分がここまで興奮させられてしまうのかを……。

「なんだこれ、でも、これは……ああああッ!」
「やっぱり完全には覚えてないか。無理もないよね。
 あたしが胸を押し付けたときは本当にセンパイは奥義で搾りつくされた後だったもんね」

 自分の上で苦しげに悶え、我慢を強いられている総太郎を、冴華は目を細めて観察している。
 既に呼吸はだいぶ落ち着きを取り戻し、背中に回していた両手は前に戻して彼の乳首を愛撫し始めていた。

「だからじっくり思い出させてあげる。あたしが植えつけた甘い毒の味を……」

 指先で二度三度と乳首を弾いて男の体を弄んだ後、冴華は殆ど手足の力が抜けた総太郎に、脇の下から腕を通して一際強く上半身を引き寄せた。当然、おっぱいが二人の間で潰れて、強い刺激が総太郎の背筋を駆け抜けることになる。

 むにゅう、むにゅ、ふにゅっ……

「あっ、ああぁ! どうして、こん、な……ぁ!」
「そろそろ本格的に甦ってきたんじゃないの。格闘技であたしに負けた後、
 セックスでも手も足も出せずに、神倉流の奥義で最後の一滴まで精液を搾り取られた記憶が」

 冴華に抱かれながら耳元でささやかれ、じわじわと頭の中に広がってくる黒い影は、冴華に刻み付けられたトラウマだった。
 与えられたおっぱいの感触は、忌まわしい記憶を呼び覚まし、彼の抵抗力を見事なまでに封じ込めている。
 そして悲しいことに、記憶より先に総太郎の肉体は密着している冴華の髪の匂いや柔らかさに反応し続けている……。。

「クスッ、あたしの中で少し大きくなったよ……また精液を根こそぎ搾り尽くされたいんだ?」
「そん、な、ちが……く、はああぁぁ!」

きゅ、うううぅぅ……

 言葉を遮るように膣内でペニスを締め付ける冴華。
 ほんの少し力を込められただけで、総太郎は情けないほど甘い声をあげてしまう。

「でもその前に復習よ。あの日、騎乗位で挿入されただけで、センパイは三回もイっちゃったんだよねぇ。
 それを思い出させてあげなきゃ。何をやってもあたしのオマンコには勝てなかったということをね」


 冴華はぺろりと舌なめずりをしてから、総太郎に胸を密着させた姿勢をキープしつつ、下腹部ではなく太ももの内側に力を込めた。それによって膣内の力加減が変わり、ペニスへ与えられる刺激も微妙に変化する。

「わかるかな? 入り口よりも奥のほうが柔らかくなってるのを感じるでしょう。今はそういう風に調節してるから」
「う、ぐっ……な、なんだって……」

 総太郎は冴華の言葉を上手く理解できなかった。
 敏感になったペニスが、具合の良すぎる膣内で相変わらず強い刺激に晒され続けていたからだ。
 冴華は悩ましげにおっぱいを擦りつけながら、両脚で器用に総太郎の腰を挟み込んだ。
 その行為に戸惑っていた総太郎だったが、すぐに冴華の真意を知ることになる。

「できるだけゆっくり出し入れしてあげる。抜けるギリギリまで腰を上げて……」

 正常位のまま、冴華は脚の力で総太郎の腰を僅かに持ち上げる。
 ちょうど亀頭だけが膣口に咥えられているような状況を自ら作り出す。

 ぬちゅ、くちゅううぅぅ……

「くっ、ああぁ……」
「ふふ、気持ちいい? でも我慢して……ここから戻してあげるから」

 そして次に脚の力を緩めて、総太郎のペニスを膣内へと導いた。
 じわじわと膣に埋め込まれていくペニスを効率的に刺激するために、わざと膣口を強めに締め上げる。
 その結果、総太郎はまるで処女の膣に無理やりねじ込まれていくような感覚に囚われた。

 ぐちゅっ……ぐちゅっ……

(な、なんだ……急に、膣全体がまるで……チンコを何度も舐めまわしてくるような動きに変わって! 気持ちいいッ!! なんだよこれ、あっ、あああああああぁぁぁ~~!!)

 ヒクヒクと震えだす総太郎の下で、冴華はその動きを繰り返す。
 太ももに腰を挟まれ、総太郎の下半身は冴華の望むタイミングでゆっくりと浮き沈みする。

 強制的に行われるピストン運動が三回目を数えたとき、総太郎は大きく震えながら畳に両肘をつけてしまった。
 このままでは正常位のまま搾り取られると警戒した総太郎は、当然この体勢から逃げ出そうとする。

「簡単には逃がさないわよ。ほらほらっ」

きゅううぅぅ……

「ぐあっ、やめ……ああ、それええっ! 締め付けないでくれえええっ!」
「ふふっ、女の子みたいに感じちゃって。でも本当に心が蕩けちゃうくらい気持ちいいんだよね?」

 どれだけ腰をよじっても、冴華のほっそりした脚は彼の下半身を捕えたままだった。
 男性が有利な体位で一方的に感じさせられていることに、言いようのない情けなさがこみ上げてくる。

「な、なんで……抜け出せないんだ……」
「さあ、もう一度耐えてごらんなさい。次はもっと気持ちよく感じると思うよ」

ずちゅううう……くちゅ、くちゅっ……

「んあああっ、やめっ、あっ、あっ、あああぁぁ~~~!!」
「ずいぶんエッチな声を出すんだね」

 すでに冴華は彼の背中に回していた腕を解き、両方の手のひらを総太郎のお尻に添えていた。
 それはペニスを膣内に迎え入れる時のサポートとして機能する。
 もはや総太郎を縛り付けるために、体を擦り付ける必要もないと判断したのだろう。
 締め付けも少しずつ緩くしている。自慢の武器はできるだけ温存したほうがいい。

(このまま続ければ快感の虜ね。でもそれだけじゃ済まさないわよ……どうやって料理してあげようかしら)

 一時的に危機に陥ったものの、相手の隙をついて逆転の一手を打てた事、正常位のままで総太郎の理性を奪っている優越感が彼女の心を満たしていた。


 それから一分ほど同じ責めが繰り返された。
 強制的な挿入と排出で弄ばれ、すっかり呼吸の荒くなった総太郎に向かって冴華が囁く。

「センパイに一度だけ逆転のチャンスをあげる。さっきの技を使ってみてよ」
「えっ……なん、だと……」

 信じられない思いで総太郎が顔を上げると、頭の後ろで両手を組んだ状態で冴華が自分を見つめていた。
 息を弾ませる総太郎とが対照的に落ち着き払っており、その表情からは余裕が伺える。

(どこまでも男を舐めくさった態度だ……)

 許せない、という言葉の代わりに、総太郎は無言で奥義の準備に入った。
 逆転の可能性があることには変わりがないのだ。これで冴華を圧倒できればそれでいい。

「……いくぞ!」

 呼吸を整えて、上半身を起こす。
 形の良い冴華の両脚を掴み、丹田に力を入れてから自らの意思で挿入する。

くぷ、ぅ……

「くううううっ!」

 総太郎は、歯を食いしばってペニスへの甘噛みに耐える。
 膣内の締め付けは決して弱くないが、挿入直後の暴発は阻止できた。
 後は奥義を発動するだけだ。

 ここまで冴華から妨害らしい妨害はなかった。
 だがそれは、彼女が正々堂々と勝負をしたいからではなく、自分を侮っているからだと総太郎は解釈した。

「自分の甘さを後悔しろ、冴華っ!」

 ずちゅ、ずちゅっ……!

 総太郎の奥義は前回と同じく発動している。
 熱く滾った肉棒で膣内を荒らし、女の芯を熔かし、焼き尽くす技……やはりこれは侮れない威力だと冴華は改めて痛感する。

「はあああぁぁっ!」

 冴華の声が演技ではない、と総太郎は感じていた。
 それは同時に、この美少女を制圧できるかもしれないという自信にも繋がる。

「ああぁ、すご、い……やっぱりいいよ、これ……」

 冴華は何度も奥を突かれ、嬌声を上げた。

 だがそれは彼女にとっては想定内の刺激である。
 最初に受けたときと違って心構えがある分だけダメージは少ない。

 ずちゅっ、ずっ、ずんっ……!

(まだか! 早く……絶頂してくれ、頼む!)

 冴華の体に腰を打ちつけながら総太郎は内心焦りを感じ始めていた。
 格闘技で彼女を制した時点で、体力は殆ど尽きているのだ。
 ここで勝ちを拾わなければ、本当に全てが終わってしまうということを彼自身が一番感じていた。
 
「でも、この技は見切ったわ」

 彼の焦燥を嘲笑うかのように、冴華が涼しげに言い放った。
 そして静かに息を大きく吸い込み、彼女は下腹部に思い切り力を込めた。

ぎゅううううううっ!

「あっ、きつ、こんなに強くッ、あうっ、ああ、ああああぁ!」

 総太郎の腰の動きが完全に止まる。
 斤木流の裏奥義「淫灼渦の法」が発動している間は、ペニスの強度が普段よりも増している。
 それはまるで研ぎ澄まされた剣のようなもので、脆く危うい一面もあるのだ。

「ふふふ、どうしたの? この技は凄い威力だもの。だからあたしの奥のほうでしっかり咥えてあげるッ」

ぎゅっ、きゅうううぅぅぅ……

 冴華の言葉通り、膣内でペニスを締め付けるポイントが微妙に変化していた。
 総太郎が一番奥まで挿入したのを見計らって、冴華は膣内を一気に締め上げたのだ。
 彼にしてみれば一秒でも早く腰を引かねばならない状況だったが、腰に添えられた冴華の両手が、ペニスを引き抜くことを許してくれない。

「あたしの手、すべすべしてて気持ちいいでしょう?」
「うあっ、やめろっ! ああっ、離せ……んあああああ~~~!!」
「ほらほら、しっかり耐えないと女の子に負けちゃうよ」

 奥義を発動していない状態でも魔性と思える冴華の肉壺を、今の総太郎が長時間凌げるはずもない。
 総太郎の強靭な忍耐力の鎧が一枚、また一枚と綺麗に剥がされていく。

「駄目だ、出るううううぅぅッ!!」

どぴゅっ、びゅるるるるっ!
びくっ、びく……びくん……

 冴華に体を預けるようにして、倒れこみながら総太郎は精を放つ。
 信じられないほど大量の精液が冴華の膣内に迸り、その一部は膣口から溢れ出す。

(ああぁ、ついに出しちまった……こいつの膣、ヤバすぎる……)

 理性はある。体もまだ動く。
 それでも総太郎は絶望せずにはいられなかった。
 奥義を正面から破られたショックと、射精してしまったことで自分のプライドが引き裂かれたように思えた。

「ねえ見て、センパイ。今は正常位で繋がったままだけど、一度それを抜いてあたしが上になったら、もっとお互いに気持ちよくなれると思わない……?」
「えっ…………?」

 自分に体を重ねる総太郎の背中に手を回して、冴華が囁いてきた。
 その声は意外なほど優しく、総太郎は戸惑いを隠せない。

「ねえお願い、抜いて……」

 顔を上げた総太郎をじっと見つめながら、冴華は甘くおねだりするように言う。
 そしてダメ押しとばかりに、総太郎にしがみつき、おっぱいを強く押し付けてきた。

 ふにゅううぅ……

「うあ、あああぁ……」

 それは総太郎にとって、逃れがたい強烈な誘惑だった。
 冴華の可愛らしい上目遣いと、甘えた声、それにおっぱいが生み出す柔らかさに、総太郎は逆らうことができなかった。

「もっと気持ちよくなりたいよね? あたしの体で」
「そ、そんな……」
「あなたはもっと自分に素直になっていいんだよ」

 甘い声で優しく語り掛ける冴華と見詰め合っていると、警戒心がどんどん失われていく。
 この状況はとても危険だと、頭と体は充分に理解している。

 それなのに、総太郎は夢うつつのような気持ちで、冴華の体からペニスを抜いてしまった。

 冴華が、射精直後で力が全く入らない総太郎の体を押しのけ、立ち上がる事は予測できた。
 そして仰向けにされた総太郎は、この先に訪れるであろう彼女からの責め苦に怯えることを予想していた。
 さらに、必死でそれらを頭の中で打ち消さなければならないと想定していた。

 しかし現実は、総太郎自身の意思で彼女を解放してしまったのだ。

「ありがとうセンパイ。お礼に気持ちよくしてあげる……もう二度と、現実に戻れなくなるくらいにね!」

 冴華は指先で前髪や自慢のポニーテールを整えながら、微笑みを浮かべた。
 そして総太郎と体を入れ替え、ゆっくりと彼を押し倒す。

「もう覚悟はできてるよね」
「い、いったい何を……」
「決まってるじゃない。残っている精力を根こそぎ搾り取ってあげる」

 立ち上がった冴華が冷ややかに言う。
 頭上から降り注ぐ声に、総太郎の体が震えた。

 しかしそんな彼の気持ちを裏切るように、ペニスは今までにないほど硬く張り詰め、天を仰いでいた。
 その怒張を見つめながら、冴華は片方の脚を伸ばし、足の裏でじわりと彼を踏みつけた。

 くにゅっ……

「相変わらず足でされるのが好きなのね」
「あうっ! ぐ、うううぅぅ……」
「ねえセンパイ、限界まで力を振り絞って勝利した相手を陵辱していたのに、逆転されちゃった気持ちってどんな感じ?」

 くにゅっ、ぐにゅっ、くちゅっ!

「また性欲に耐えられずに射精しちゃうんだね。こんなふうに女にいいように踏みつけられて、気持ちよく射精しちゃうなんてねえ。もうあたしの足にメロメロって感じかな?」
「うあっ、そ、それは……あ、うっ……くっ!」
「こうしてると、足コキで今まで何回イかされたかを思い出しちゃうでしょう?」

 ゆっくりと上下に動く美脚を見つめながら、総太郎は口を結んで言葉を殺した。
 正直な気持ちを言うなら、彼は快感の真っ只中にいた。
 しかしこの状況で、踏みにじられているのに気持ちがいいなどと言える筈もない。
 自分からマゾに落ちました、と認めることになってしまうからだ。
 そんな彼の微細な葛藤は、満足に足コキとも呼べないような冴華の愛撫によって快感へとすり替えられていく。

「気持ち良さそうね。このヘンタイ」
「うあああっ! 強く踏まないでくれっ!!」
「こんなに馬鹿にされてるのに、また大きくしてるじゃない」

ぐりぐりぐりっ!

「ぐああああッ!!」
「ふん、誘惑されると簡単に堕ちちゃうあなたが全部悪いのよ」

 冴華は硬さを確かめるようにつま先でペニスの先を軽く弾いてから、ゆっくりと腰を下ろす。
 そして両膝で彼の腰を挟むようにしてから、左手でペニスを握った。

「ふふふ、どんなにお願いされても止めないからね。それにもう思い出したでしょう。
 あなたが泣き叫んだあの技と、あの日あたしに植え付けられた快感を」


 美しい手のひらがペニスを包み込み、五本の指が棹を這い回る。
 その光景を目の当たりにして、総太郎はかつて自分の道場で冴華に敗北した事を思い出していた。
 肩を外され、尻で顔を潰されてから宿敵にイかされた事は今でも充分すぎるほどの屈辱である。

「あたしの指、細いでしょう。こんな綺麗な手で扱いてもらえるんだから、感謝しなさいよね」
「くっ、うあぁ……誰が、お前なんかに……」
「嘘つき。ふふっ」

 しかし実際には、ゆっくりと上下にしごかれただけでも、今の総太郎にとってかなりの刺激だった。
 冴華の指の動きは憎らしいほど彼の感じる部分を捕えており、絶妙で心地よかった。

(うあ、くそっ、こんな時に、冴華の手の動きで感じちまうなんて……)

 目の前にある冴華の整った顔、自分を魅了する柔らかなおっぱい、そして妖しくしごかれている自分のペニス……
 冴華の肉体のどれひとつをとっても、総太郎の興奮を煽るもので、視線を落ち着ける場所がない。
 その愛撫の最中、ペニスの先端が少しだけ膣口に触れた。

ちゅ、く……

「ひ、ぁあっ!」
「うふふ、ごめんごめん。先っぽがオマンコに触っちゃったね」

 総太郎の口から思わず漏れた声を聴いて、冴華は冷ややかに笑った。
 軽く触れただけで、膣肉がペニスに吸い付くような質をしていた。
 たったそれだけの事だが、総太郎はあの日と同じように犯されてしまうビジョンを頭の中に描いてしまう。

(あああぁ、今から俺はこいつに……)

 逃げようとしても腰を落とされたら終わり。あの魔性とも言える快感が襲い掛かってくる。
 総太郎は挿入前だというのに何度も覚悟して、何度も諦めさせられた。
 冴華の膣内に閉じ込められたら、騎乗位であの技を味わったら、自分がどうなるのかを存分に思い知らされた。
 それすらも冴華の意地悪な誘導だということに気づけずに。

「このままあたしの中に入れたらどうなると思う?」
「え……」
「入り口を強く締めたまま、ゆっくり皮を剥きながら奥へ入れてあげるの。
 そうするとね、男の子はだいたいすぐにイっちゃうのよ。センパイも試してみる?」
「そ、それは……駄目だ、やめ、やめてくれっ!」
「クスッ、どうしようかな」

 そう言いつつも、冴華はなかなか腰を沈めてこない。
 一気に挿入せずに焦らす理由は、総太郎の恐怖心を煽り、心の底から屈服させるためなのだ。
 膣口で先端を舐め回すようにして愛液を馴染ませ、十秒以上かけてジリジリと腰を落とす。

ちゅる、くちゅ、にちゅうぅ……

「決めた。最初優しくしてあげる」
「ああ、やばい、あっ、入る、あ、あっ、くうぅぅ……!」
「ふふっ、なんかエロい想像してるみたいだね。お望みどおり強く締めてあげようかな」

 くぷ、じゅぷぅっ……きゅっ、きゅ……!

 たっぷり焦らされた状態で、ようやく亀頭だけが冴華の内部に招かれた。
 カリ首を引っ掛けるようにして、彼女はゆらゆらと腰を左右に振る。
 既に充分ヌルヌルになっているはずなのに、その締め付けの強さが総太郎にもはっきりと感じ取れた。

「どうしたのかなセンパイ」
「き、きつ、いいいいぃぃ……」
「へぇ、そうなんだ? 自業自得ね」

 総太郎が悶える顔を楽しそうに見つめながら、冴華はさらに時間をかけて腰を沈ませてゆく。
 そしてペニスがしっかりと飲み込まれ、完全に見えなくなってから彼女は下腹部に力を集中させた。

「お待ちかねの性技を使ってあげる。いくわよ、神倉流・淫蛇六段絞め!」

 ぐにゅう、にゅぐっ、ぐちゅ、ぐちゅっ、ぐちゅうううううぅっ!

「あ……ああああぁ! だ、駄目だこれええぇっ! でっ、出るっ、ぐあああぁぁっ!」

 ペニスを包み込む肉襞が、まるで意思を持っているように動き出した。
 肉棒に吸い付きながらまとわりついて、感じやすい部分を容赦なく責めてくる。
 このままでは確実に数秒後には射精してしまうだろう。

「情けないなぁ。悔しかったら正面から跳ね返して見せてよ」
「こ、このっ……!」

 騎乗位でじっと動かぬまま、冴華は総太郎を見下すように言った。
 屈辱的な言葉を受けて、わずかに残っていた彼の闘争心が燃え上がる。


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