(2025.04.23改稿)
1・全てを捧げる
「無理に耐えようとしなくていいのですよ。さっきの素股と違って、今度は一瞬で導いてあげますから」
天使のような微笑。僕は恍惚感とともに彼女を見つめていた。
「……あなたの全てを私に捧げてくださいね」
(だ、だめっ!!)
僕は無言で目を固く閉じる。こんなところで負けられない!という精一杯の意思表示だった。
それは少女にも伝わったようだ。
「まぁ! まだ心が折れてないのですね。すごい…………」
少女は抵抗する僕の顔を包み込むと、ゆっくりと両目にキスをしてきた。
舌先で眼球の上をなぞられる不思議な感覚。
微弱な電流を流されたかのような快感、とでも言えばいいのか。
(なんだか……気持ちいい…………)
気がつくと僕は目を開かされていた。目の前には先程と同じ微笑。
少女の優しい顔に再び魅了される。
「今度は目をそらさずに見ていてくださいね?」
少女の瞳が魔力を映す赤に変わり、僕に魅了の呪縛をかけてくる。
僕が目をそらせないのを確認してから、ゆっくりとペニスをつかみ先程と同じようなキスをまぶしてくる……
その度にピクピクと反応させられてしまう。
亀頭からカリ首、裏筋から根元までゆっくりと舌先が降りてくる。
そして今度はその逆……下から上に戻ってきた。
特に感じる裏筋の一部分を、彼女の舌が離れる度にため息が漏れてしまう。
「あら、ここがいいのね?」
少女は微妙に弛緩した僕の表情を見逃さなかった。
僕に見えやすいように、舌先をチロチロと動かしながら裏筋に狙いを定める。
そして……
ピチュピチュピチュ!
「うわああああああああぁぁ!」
突然ペニスの先端から根元にかけて、快感が爆発した。
一秒間に何十回もキスをされ、吸い付かれ、優しく舐め取られるような感覚…………
少しは落ち着きを取り戻しかけていた僕のペニスが、一気に破裂しそうになってしまう!
少女の舌技によって、僕の下半身全体が一瞬で支配されてしまった。
射精するために急激に膨れ上がった僕のペニスの根っこを、少女は素早く締め上げた。
「ぐうぅっ…………ね、根元がぁ……!!」
「気が変わりました。今は無理やり我慢させてあげます。まだまだいっぱい感じて……」
射精することが出来ないペニスの先端を少女はひと舐め……さらにもうひと舐めしてくる。
丁寧にすばやく何箇所もペロペロと舐めては僕の様子を窺う。
不規則に再開される舌先の動きに、僕は悶絶させられるだけだった。
ピチュ……ピチュピチュピチュ!! ピチュ……ピチュ!
「うっ、あっ……ああっ……はぁ!!」
我慢するために力を込めても強烈なフェラで崩されてしまう。
叫ぼうとしても、下半身が燃えるように熱くてうまく声に出来ない!
助けを求めるように股間のほうを見ると、楽しそうにペニスをいたぶる少女と目が合った。
『あなたが完全に堕ちるまで……私の舌先で弄んであげる』
僕は少女の目がそういっているように感じた。
……………………
………………
…………
……
しばらくの間、少女の舌先に翻弄された僕は身動き一つ出来なくなっていた。
さっきみたいに固く目を閉じることすら出来ない……根元も押さえられたままだ。
「そろそろ素直になってくれましたか?」
あれだけ激しく舌を動かしたというのに、平然と微笑みかける少女。
完全に脱力した僕を見て、亀頭に指先を絡めてきた。
小さな白い指先が絡みつく快感……そっと上品に僕に触れてくる。
(ううっ……??)
先程までより固く張り詰めたペニスを、少女は人差し指と中指でクイッと持ち上げると
自らの膣口にヌルヌルと擦り始めた。
じんわりとした快感と粘液が僕を包み始める……
「いい顔になりましたね。では……」
抵抗できない僕の上に少女がまたがる。
興奮しきっているのか、彼女の瞳は真っ赤に染まっていた。
何度か僕の上で少女の腰が揺らめくと、じゅぷじゅぷとした音と共に肉棒が飲み込まれた。
カチカチになった僕のペニスを難なく根元まで収めてくる。
「私の膣で瞬殺してあげ…………」
ドピュドピュドピュ~~~!!!!
「…………ました。 うふっ」
(そ、そんなぁぁっ!!)
何も考えることも、我慢することもなくイかされてしまった!
徹底的に焦らされたせいもあったが、少女の膣内は男に射精を一瞬も我慢させないほど熱くとろけていた。
飲み込まれた次の瞬間に、天使の羽で体中の性感帯をくすぐられ、弄ばれた……そんな感じだった。
「こ、腰が勝手に……止められないっ!!」
射精した次の瞬間、僕は無意識に何度も腰を振って彼女を求めた。
一瞬で大半の精液を捧げてしまったはずなのに……快感を求めてやまない自分の姿があった。
歯を食いしばりながら快感をこらえる自分と、更なる快感を求める自分とがせめぎあう。
(耐えなきゃ……でも……も……もっと、もっとぉ……!!!)
「ふふっ……」
少女は満足そうな笑顔だった。
そして少女は自分の目の前の男が自らの技巧によって快楽の沼に沈みつつあることに興奮していた。
「あなたには最高の快楽と屈辱を与えてあげますわ」
大量の精を放ち、自分の足元に横たわる獲物を見つめる少女。
少女はウィルの射精が一段落したところを見計らっておもむろに立ち上がった。
そしてウィルを指差して心の中で命じた。
(さぁ……四つんばいにおなりなさい……)
「ふ……あぁっ……!?」
少女が心の中で命じるままに体を起こし、四つんばいになるウィル。
射精による脱力からまだ立ち直っていないので、緩慢な動きではあるが彼の体は素直に従った。
「予想通りとはいえ…………恥ずかしい格好ね、ウィル」
その様子を見て、ライムがあざ笑う。
淫魔の強力な呪縛に犯された彼にとっては無意識の行動だ。
(な、なんでこんな格好に……くそっ、くそっ!!)
自らの体勢に気づき、悔しそうな表情のウィル。
少女はひれ伏した彼にゆっくりと近づき正面に回る。
「私もスライムのはしくれですからね……フフッ……」
そして彼を見下しながら両手からポタポタと粘液を床に落し始める。
薄いピンク色の液体が急激に床にたまってゆく……
「今から私の分身があなたの体を包み込みますよ」
床にたまった粘液がジワジワとウィルに近づいてゆく。
ウィルは呪縛されていて全く回避行動が取れない。
少女の分身である粘液は、床に接しているウィルの両手首から先と両足の膝から先の全てを薄く包み込む……
「あぁぁ……うあっ……!!」
四つんばいの姿勢のままウィルは悶えた!
少女の粘液によって、地面に接する部分が完全に支配されてしまった。
それとともにじわじわと流れ込む快感……ウィルの手足を包む粘液は強力な媚薬効果があった。
「恥ずかしい格好ですね……それに、どんどん皮膚から染み込んでくるでしょう?」
甘く悶えるウィルを見下しながら、少女が冷ややかに微笑む。
痙攣を細かく繰り返すペニスに触れないように、少女はウィルの体と床の間に体を滑り込ませた。
「……今からあなたを『逆騎乗位』で犯してあげますわ」
突然目の前に少女の美しい顔が現れた。
自分を下から見上げる少女を見ながら、ウィルは少女の言葉を反芻した。
(ぎ……ぎゃく……きじょうい……??)
「さぁ……いきますわよ」
少女は微笑みながら自らそっと脚を開く。そしてゆっくりと下からウィルの腰に自分の両足を絡める。
華奢な腰が床から少しだけ上がり、ウィルのペニスに近づいてゆく……
「あ……ひぃ……っ……!」
少女の膣口が触れた瞬間、吸い込まれるようにウィルのペニスは奥地へと導かれた。
引き込まれたペニスは一気に少女の子宮口に到達して、極上の絡みつきで攻撃される。
突然よみがえる快感にウィルは無意識に腰を振る……いや、振らされていた。
じゅぷ……ぷぷぷ……
「奥まで行きましたか。ではもう一度……くすくす」
膣の中で亀頭をくすぐられる快感に恍惚となっているウィルを見ながら、少女はいたずらっぽく笑う。
きゅうう……きゅっ……!!
快感が遠ざかり、新たな刺激が生まれる。
少女の膣の奥が急激に締まると同時に、ウィルのペニスは膣外にはじき出されそうになる。
(で、でちゃう……あそこから出されちゃう!!)
ウィルの表情が少し残念そうになるのを見て、少女が膣の力を緩めて両足でウィルの腰を引き寄せる。
完全に亀頭が外に出る直前、またもや少女の膣奥に引きずりこまれる……
「ほら、もう一度よ……」
ズポ……ズププププゥ……
少女の思うままに挿入させられ、また緩められる……
自分の意思に関係なく犯されるその様子は、まさに逆騎乗位という言葉が適切だった。
また、ウィルの体を固定している粘液からは今もジワジワと媚薬が放出されている。
媚薬の効果によって、ウィルは射精することが出来ないかわりに神経を過敏にさせられていた!
何度も繰り返されるうちにウィルは自分の力で腰を振ることを考えなくなっていた。
挿入させられるたびに変幻自在に快感を紡ぎだす少女の膣にウィルは翻弄されてしまう。
「あっ……はぁっ……ああっ! いいっ……!!!」
自らの意思に反する少女への挿入と排出によって、ウィルは思わず嬌声を上げてしまう。
ウィルの体は彼の意思を無視して両手首は床に固められ、両膝から下も少女の意のままに操られていた。
「私が下になっているのに、もう責めてこないのですか? ふふっ……」
全く自分の意思で動けない状態で少女に下から嬲られる屈辱……しかしそれは抗えない背徳の快感だった。
(う、うごけない……うごけないよ!! それにまた出ちゃ……う……うあっ!!)
もはやウィルは挿入を繰り返すたびに射精していた。
少女の膣にはかなわない……そんな悔しい思いすら快感に塗りつぶされていた。
「……そろそろ終わりのようですね」
少女に操られていたウィルの体の動きが緩慢になってきた。
限界を感じ取った少女は、挿入状態のままウィルを四つんばい状態から解放した。
自分に体重がかからないような体勢をウィルにとらせる。
「実は私、抱きしめられている状態が好きなのです。ですから、最後はこの体勢で……ね?」
もはやウィルは意識が朦朧としていたが、少女に抱きしめられていることだけは感じ取れた。
そして……
「逆騎乗位の仕上げですわ。存分にイってしまいなさい」
少女は両手をウィルの首に回し、両足を強めに腰に絡めた。
優雅にゆったりと……最後の責めに移る。
傍目には全く動けない状態のようだったが、少女にとっては必殺の体勢なのだ。
「ではさようなら。強い人……」
少女のキス……流し込まれる甘い唾液……
それと同時にウィルのペニスには先ほど行われた刺激の全てがプレイバックされた!
じゅぷじゅぷと無理矢理挿入させられる快感……
急激に狭くなる膣から押し出される刺激……
膣奥で亀頭の先端を吸い尽くされる甘い感触…………
少女の技巧と媚薬の効果によって、今まで蓄積されていた快感が一気に爆発した!!
「うくっ!………………んんんあぁっ! んんっ……んん~~~~~!!」
快感を逃がすために声を出そうとしても、ウィルの唇は少女に奪われたままで声にならない。
少女は快楽地獄に落ちる男の断末魔の声さえ奪い取った!
徐々にウィルの動きが弱まってゆく……
(……これでもうおしまいですわ)
最後に少女がもう一度腰を捻ると、糸が切れた操り人形のようにウィルの体は前のめりに倒れた。
そして最後に何回か痙攣を繰り返し……全てが終わった。
しばらくして少女は優雅に立ち上がると、乱れた髪フワリとをかきあげた。
「私を苦しめたスライムバスターもここまで……か」
少女の技巧に翻弄され、全てを捧げてしまったウィルを見つめるライムの表情は複雑だった。
それは自らの獲物を横取りされた空しさからなのか、それとも……。
■■バッドエンド■■
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