『スライムバスター3 ~境界線からの使者~』
転職の神殿に近い「賢者の森」を抜けた先に、遠くの街を一望出来る小高い丘がある。
スライムバスター・ウィルの家はそこに建てられていた。
明るい色をしたログハウス調の洒落た家である。
だがそこに主の姿はなく、代わりに一組の男女が全裸で肌を合わせていた。
いわゆるバトルファックである。
「うああああっ、リィナさん! ストップ、ストオオオップ!!」
「そんなのダメだもん。ちゃんとリィナのお願いを聞いてくれなきゃ……あたしだってマルクくんの言うこと聞いてあげないよ!」
リィナと呼ばれた女性はサディスティックな笑みを浮かべたまま責めの手を緩めない。
みずみずしい肌をぴったりと彼に押し当て、いつ終わるともしれない快感を送り続けている。
彼女に組み敷かれているマルクと呼ばれた男性はウィルを師事してこの家に居候している魔法使いだ。
彼はすでに何度かリィナに射精させられているらしく、絡みつかれた細腕を振りほどくこともできずにもがいている。
圧倒的に彼女のほうが優勢に見える。いや、実際に彼女は性的な意味で強敵だった。
可愛らしい見た目は人間に擬態しているスライムであり、本気を出せば彼を粘液で包み込んだまま精を搾り尽くすことだってできる。
しかしこれは模擬戦。命のやりとりではない。
そうは言ってもリィナの責めは本気バトルのそれであり、トロトロした媚薬混じりのスライムを交えた愛撫に、マルクは無意識に腰を突き出してしまう。
「あれれ、そんなに無防備な姿勢でいいの? おちんちん責めちゃうよぉ。もっとグチャグチャにしちゃう~~」
リィナのフワフワした細い髪が、意志を宿した触手のようにマルクの背中をなぞる。
(ああああぁぁ~~! リィナさんの髪にくすぐられてるうううぅぅぅ!!)
さらに細い指先が彼の亀頭に絡みついて、ゆっくりと急所をなぶる……その柔らかい刺激にビクビクと反応してしまうマルク。
ここに至るまで、リィナの途切れない性感テクニックによって彼の身体は徹底的に敏感にされていた。
それはまるで内部から媚薬漬けにされているかのように……
「あはっ、可愛いお顔してますぅ……嬉しいからもっといじっちゃう♪ もうビンビンよぉ?」
「ひゃひいいいいっ、らめえええ!」
彼女は悶えるマルクをしっかりと押さえ込んだまま亀頭の裏筋へのくすぐりを継続する。
同時にスラリと伸びた長い足で彼の全身をゆっくりとすり下ろしはじめた。
「ふはああっ、いいいっ、それえああああああああっ!!」
ニチャニチャした粘液質の音がマルクの耳に入り込み、何度もリピートする。
すべすべしたリィナのふとももが彼の弱点を容赦なくあぶりだし、真っ赤に膨れ上がったペニスは彼女の思惑通り歓喜に震え、さらなる刺激を求めてヒクついている。
可愛らしい顔で見つめられながらマルクは快感に踊らされた。
スベスベの素肌とヌルついたスライムローション、そしてふわふわの巨乳……女性としての魅力をたっぷり詰め込まれたリィナのことがマルクは大好きだった。
しかしこの戦いは負けられない……とある事情を背負っているのだ。
「ねえマルクくぅん……そろそろ素直になったほうがいいと思うんだけど?」
「まだ、まだぁ……あああああっ! んうっ、うう、んうう~~~」
髪の毛で背中をくすぐりながらペニスを指先で責めるリィナの顔が、マルクの呼吸をそっと奪う。
(ふあああ、手コキされたままで…またキスされたああッ、こんな…負けちゃダメだ、誘惑されても気をしっかり保っていれば、こんなの、おっ、おおお!)
抵抗する彼の顔をしっかりと自分の方へと向かせたまま、リィナは何度も口づけを与えた。
「美味しいよ、マルクくぅん……♪ もっと抵抗してぇ~~?」
ヌルヌルの舌先がリズミカルに突き刺され、マルク自身を溶かさんとばかりに口内で暴れまわる。
それは、彼の意識が蕩けきった瞬間に全てを吸い取られてしまいそうになるほど甘いキスだった……。
「ん~ん、んちゅうう、ぷはぁ、今日は何でそんなに頑張れるの? もしかしてリィナにもっともっと虐めて欲しいのですかぁ」
「はぁ、はぁ……ぁうっ、それは違っ……」
「ううん、絶対そうだよ。マルクくんって超Mだもん。リィナにお口の中だけじゃなくて体中もペロペロされたいんでしょ。足コキも手コキもフェラもパイズリも朝までずっとされたいんでしょ? うふふふふっ、いいよぉ~~久しぶりに全部いじめちゃうもん♪」
「だからそれ、違います、からあああああっ…んふうううぅぅ!!」
マルクの反論は再び彼女のキスで全てかき消された。
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――それはだいたい一時間ほど前のことだ。
「ウィルさん、こんにちはー! 美味しいケーキ持ってきました~~」
師匠から留守を預かった僕の目の前で、勢い良く玄関のドアが開いた。
恐る恐る訪問者の顔を見る。
やはり声の主はリィナさんだった。
「あっ、師匠とライムさんはちょっとお出かけ中で……」
「ほえ?」
彼女に僕の声は届いているようだが、キョロキョロと室内を見回し全ての部屋を高速巡回した。
部屋数自体は大したこと無いので、あっという間にリィナさんは僕のもとへと戻ってきた。
「ねえマルクくん? ウィルさんとライムお姉様はどこにいるの」
「ですからそれは……」
「ねえねえ二人はどこまで行っちゃってるのかなぁ、教えてマルクく~ん」
「ぼ、僕には言えませ……ううん、知らない! 知りません。あっ、そのケーキ美味しそうですね」
「あ~や~しいいいいいいいい! ねえねえ、絶対なにか隠してるよね? 知ってるんでしょ、教えてよぉ!」
リィナさんの厳しい追求。しかし僕は何も聞こえないふりをした。
彼女の言うとおり僕は師匠とライムさんの行き先を知っている。
その上で留守番という大役を任されているのだ。
なぜなら、今回の任務にリィナさんを巻き込みたくないという二人の意思を汲んで、僕はここで一人さびしく帰りを待ちわびている。
(それにしてもマズイな……実に宜しくない!)
僕は彼女がここに来ることをなんとなく予測していたのだが、今日に限って彼女は非常に気合が入った装いをしている。
いつも通り美しい髪をツインテールにして、うっすらと化粧しているだけに留まらず、師匠に見せたいであろう新しいワンピースを着ているではないか。
(か、かわいいな……リィナさん的にはもう師匠とデートしたいモードなんだ。こんな状態で行き先を教えたら……絶対に師匠たちを追いかけていく!)
何が何でも情報を死守せねばならない。
いつも苦労をかけてる師匠に、安心して任務に集中して欲しい。
「リィナさん、ちょっといいですか。あのですね」
「今日のマルクくん、敵でしょ……あたしの恋路を阻む敵。リィナの…ウィルさんとのラブラブ人生を邪魔するつもりなんでしょ!」
断固たる決意で口をつぐむ僕の前で、リィナさんがポツリとつぶやいた。
顔を上げた彼女は、餌を頬張る小動物のように頬を膨らませていた。
それはもう針で刺したら破裂しそうなほどに。
「ハハッ、そんなラブラブ人生だなんて大げさな……そもそも師匠にはライムさんという恋人がいるし、リィナさんだってそれが理由で何度も振られ続けて…あっ……しまった」
ドサッ……
思わず禁断の言葉を口にしてしまった。
その瞬間、リィナさんは手に抱えていたケーキをフロアに落とした。
「ねえマルクくん……覚悟して下さい…」
「あ、あっ、その…すみません! でも師匠の居場所を僕から言い出すことはできなくて、一体どうすればいいのかと…」
「……」
「こちらにも色々事情がありまして……その」
「わかったです。もう答えなくていいよ、マルクくん…」
「えっ!? いいの…」
「うん。だってリィナが今から、無理矢理その体に聞かせてもらいますから」
突然彼女が俊敏な猫のように全力で僕に襲いかかってきた!
いくらリィナさんが女性だといえ、僕が油断した状態で受け止められるものではない。
「うわああああああああああああっ!!」
ホッとしたのも束の間、リィナさんにあっさりと押し倒されてしまった……。
「ちょ、全然納得してないじゃないですか~~~!」
「うるさいですぅ……んっ♪」
「んううううっ、は、やめ、んんぶううううう!!」
僕の言葉を無視してリィナさんは素早く首に腕を回し、口元をキスで塞ぎこんできた。
い、息が……っ!!
「ペチュッ、レル……今日のマルクくん、問答、無用ですぅ……チュッ、チュルルル♪」
「あっ、ああぁぁ!」
小刻みに可愛らしいキスをまぶしながらリィナさんが僕の上半身をむき出しにする。
ほんのりと暖かかった彼女の手が徐々に液体混じりに変わってくる。
(ひい、こ、これ……すでにスライム化してる! 本気で僕を責めようとしてるんだああああ!!)
手のひらの表面にスライムローションをにじませながら僕の身体をコーティングしてゆく……その妖しげな感覚に支配されながら、僕はなんとかして逃れようとするのだが――
「そんな鈍い動きじゃ今日のリィナから逃げるなんて無理ですぅ」
ツ、プゥ……
「ひゃふううっ! あ、あ、ああぁぁ!」
トロリとした彼女の体液をにじませた細指が僕の耳の穴に挿し込まれた。
少量のスライム粘液が耳の中で踊りはじめる。
ヌルヌルしたリィナさん自身も僕の左耳を犯してる。
ゆっくりと染みこませるように彼女は指先でくるくると僕の耳たぶをなぞってくる。
「お耳、両方もらっちゃいますぅ……これでもうリィナの声しか聞こえませんね」
彼女はそっと左手で僕の顔を撫ではじめた。今度は右耳も犯す気なんだ!
(この責めは単純にローションを流し込まれるだけじゃない。僕の身体の中にリィナさんの分身を作って、内部から相手を犯し尽くすスライム技の応用……!!)
既に僕の上半身はコーティングが完了しつつある。
早く逃れないと本当に僕は――!
「うわああああっ、あああああ! 離してっ、離れてくださいリィナさあああああん!!」
「うぅ~ん? 今のリィナがそんな簡単にマルクくんのお願いを聞いてくれると思いますぅ? はぁい、もう一度唇いただきま~す……んん♪」
必死に伸ばした僕の腕を、もがき苦しむ指先をそっと包み込む彼女の手。
めちゃくちゃに暴れる僕を体重移動だけで難なく抑えこみながら、ニュルニュルの細い腕で顔を抱きしめ、耳たぶや耳穴、そして首筋や唇までたっぷりと嫐ってくる。
(こんなの駄目だよっ…キスされて、頭の中がぼんやりしてるだけでもヤバいのに、今日のリィナさんは全然僕を逃してくれないよおおおぉぉぉ!)
まるで蜂蜜をたっぷりかけられたパンケーキみたいに、僕の身体中に彼女が染みこんでくる。
もがいていてもどうにもならない泥沼にはめられた気分。
しかも気持ちよすぎて動けない…
トロトロに煮詰まった甘い唾液を口から注がれ、触れられてるだけで敏感にされてしまうスライムローションで体中を弄ばれて……抵抗する全てが彼女に包み込まれてしまうのだから。
「フフ、そろそろ準備完了ですぅ」
ツツツツ……
「んあああっ~~~~! それえええぇ、触っちゃ駄目です!」
「なんでですかぁ? ウフフフフフ♪」
すっかり動けなくなった僕の胸を、乳首の輪郭を彼女が人差し指で強めになぞる。
それだけで極上の刺激が体中に拡散された……今はペニスをしごかれてもいないのに!
「マルクくん、今のうちにいっぱい感じてください。もう少ししたらリィナ……きっと意地悪モードになっちゃいますから」
「っ!?」
気がつけば彼女の瞳の色が真っ赤に染まっていた。
これは性欲が理性を上回っている時に見せるスライム特有の――
「今からリィナの分身が徹底的に責めちゃいます」
クチュッ……
「あはああっ! な、なにこれぇぇ……」
彼女がニヤリと微笑んだ途端、背中がムズムズし始めた。
さらに僕の頭の中で何か、水が滴るような音が――
「お耳の中、それに喉や胸も感じてきませんか?」
「ああぁぁ、なんで、な、これえぇぇ!」
体の内側からやってくる、さざ波のようなくすぐったさが収まらない。
震える僕の顔を彼女が優しく抱きしめる。
「ふふふふ……ねえ、もっとしよ? リィナとひとつになろ? さっきより甘~いキスで……」
そして微笑みを浮かべた魅力的な顔が再び僕に近づいてくるうううぅぅぅ!!
「ああぁ、リィナさん! リィナさん、ちょっとま……んっ!!」
「ちゅっ……んふふふ♪」
僕は身体を固くしたまま彼女に身を任せた。
口の中に侵入してきた柔らかい舌先が直接僕の心を舐めてくるみたいで…
顔を包み込んでいた指先がゆっくりと頬から首、肩から胸、そして脇腹からペニスへと下ってゆく……
クチュ…
「はうううっ!」
「こんなに元気……そろそろ我慢できないでしょ? マルクくん♪」
クチュ、ニチュ……
「ひゃうああぁ!!」
キスされたままでニュルニュルの手が僕自身を包み込んだああああぁぁぁ!
「ほらぁ、ね? もう逃げられないよぉ……リィナのお手てはマルクくんをしっかり捕まえてるんだもん」
軽く抑えるように亀頭を刺激しながら、根本と睾丸を同時にやわやわと責められる。
自然に腰が震え、つま先立ちになってゆく僕の身体をリィナさんの尻尾がぐいっと引き寄せる。
両手コキをされたまま強制的に抱き寄せられた。
逃げられないっ! こんなの絶対おかしくなっちゃうううううう!
「狂わせてあげる、マルクくぅん♪ ほら、もっとしゃぶらせて……レル、レロ…んふふふ」
「んうっ、ふうううっ!!」
手コキのリズムに合わせて、液状化していない、ねっとりとした舌先が唇の輪郭をなぞる。
僕の胸で柔らかなリィナさんのバストが押しつぶされ、密着度が益々高まる。
「マルクくんの早漏おちんちん、今日は何回出せるか楽しみですぅ」
いたずらっぽく微笑みながらリィナさんの手の動きが早まってゆく。
「たしかここ弱いんだよね……ほらここ、おちんちんの裏側からシュッシュッシュ♪」
「ひいっ、いい、らめ、らめえええ!」
カチカチになったペニスの先を何度もグリグリと手のひらのくぼみで撫で回される、僕はよだれを垂らしながら悶絶してしまう。
「リィナのお手て、気持ちいいの? 柔らかくて暖かくてとろけちゃいそうでしょ……こんな風にッ!」
チュクウウッ!
「あはあああああああああ!」
彼女の手に力がこもり、亀頭を潰す勢いで握りしめた瞬間――、
クプウウウウウッ! チュポッ…
「あはっ、貫通させちゃったですぅ♪ リィナの柔らかお手てオナホに挿入した感想はいかが?」
手のひらの一部が液状化したあああああ!
それはまるで変形オナホールに包まれたような、彼女の手のひらに僕自身が封印されている光景だった。
リィナさんはスライムの、自分の特性を活かした妖しげな手コキで更に僕を追い詰める。
「このまま童貞クンの、カチカチの先っぽを潰しちゃうです……」
「あああああああぁぁぁぁっ!!」
どんなに腰を振っても彼女の手が僕の股間から離れることはない。
膣内と同じように温かい感触は途切れることなくペニスを喜ばせ、溢れでた我慢汁はスライムの一部となって僕を責め続ける……。
リィナさんはもう片方の手を、もがき苦しむペニスの先端へ静かに押し当てた。そして――、
「上からも優しくス~リスリ……薄い皮ごしに先っぽナデナデされて気持ちい? どんな感じですかぁ?」
「んああああっ、あふあ、あああ!」
僕は情けない声を上げることしか出来なかった。
リィナさんに抱き寄せられたまま、すでに彼女の手の中で射精へのカウントダウンが始まっていたのだ……
「まだ頑張るの? じゃあもう少し刺激を増やしますね、マルクくん」
「えっ……だ、駄目です! もう無理、無理いいいいぃぃ! あ、は…えっ……」
ジュポン…
スライムオナホの戒めは解かれた。しかし僕は動けない。
相変わらずリィナさんの尻尾に絡みつかれて両腕を封じられているのだ。
「えへへ……今度はパイズリですぅ」
「いやあああああああああぁぁぁ!!」
首を横に振る僕を立たせたまま、リィナさんがしゃがみ込む。
ふわふわのバストがゆっくりとペニスへと近づいてゆく。
リィナさんは片方の乳を持ち上げると、重力に任せてペニスの先端めがけて叩き落とした。
しかもバストが半透明に、スライム化してるううううぅ!!
「うふふふ、ぬっくぬくのスライムおっぱいの中に射精寸前のおちんちんを強制挿入させちゃいますね。えいっ!」
ずちゅううっ!!
「はあああああぁぁ!!」
その瞬間、僕の下半身が溶けた……
熱い…ペニスがバストの中に埋もれて、しかもスライムがゾワゾワ動きながら僕をくすぐって、出ちゃうううう!
ドピュウッ、ドプウウ!
「えっ……あ、ああっ、なんで!? あひいい、あ、わあああぁぁ! もう出てるうううぅぅぅ!!」
快感を認識するより先に、すでに限界を超えていたペニスの先が弾けた。
白い飛沫を何度もバストの中で吐き出しながら肉棒が暴れだす。
僕は自分でもわからないうちに彼女にイかされてしまった!
(え、なんで……未だ何も感じてな、いっ、いいい! なにこ、これえええ! おかしっ、なん、ああああああああ!!!)
考える間もなく、リィナさんの胸に精液を散らしてしまった直後に襲いかかってきたそれは……圧倒的な快感だった。
亀頭の先が熱く蕩けるのはもちろん、裏筋がズキズキとうずきだす甘い痺れに悶え、僕は叫ぶ。
さらに断続的に亀頭を犯す刺激に、僕は情けないほど大量の精を吐き出し続けた。
「あはっ、簡単にお漏らし完了♪ でもまだ頑張れるっぽいよ、マルクくん……」
クチュ、プニュ、チュクウウウウウ……
腰が跳ねた拍子にスライムペニスから半分だけ解放された。
その先っぽを指先で摘んだまま、彼女が身体を上下に揺さぶってきた。
小刻みにペニスの表面が擦られる僅かな動きにすぎないのに、僕は、僕の身体はああ――
「無理いいいいいぃぃぃ! こんなの全然、ぜんっ、うああああっ、あっ、があああ!」
ビュクンッ!
一筋の精液が宙を舞う。
自分ではもう制御できなかった。また無意識に射精させられてしまった。
リィナさんの胸に包み込まれたままペニスの感覚が戻ってこない。
ついに僕は立っていることさえもできなくなり、ガックリと両膝を付いてしまった。
「おっぱいに包まれて嬉しそうですぅ……もっと優しくいじめちゃうもん♪ リィナに抑えこまれたままキスされて、おちんちんも責められて、反撃もできない情けないマルクくん……」
「うああぁぁぁ……」
膝立ちになった僕にのしかかってくる彼女。
呼吸が荒い……すっかり上気した端正な顔が、爛々と輝く赤い瞳が僕を写している。
「ねえ、もっとお口開けて? いいことしてアゲるぅ……」
言われるがままに口を開くと、リィナさんは僕の顎を持ち上げて何かを流し込んできた。
トロリとしたそれはとても甘い液体で……僕は夢中になって喉をコクコクと鳴らした。
「ぷはぁっ、クスッ♪ いっぱい飲んじゃいましたね? リィナのエキス」
「えっ…ぅあっ……!」
急にやって来た異変に戸惑う。お腹の中が熱い!
「そろそろ効いてきた? たくさんいたずらしてあげますぅ」
先ほど飲まされた何かが胃の中で暴れているみたいだった。
彼女がぱちんと指を鳴らすと、僕の身体に流し込まれたものが悪さをし始めた。
「なっ、身体が…え、あ、ああ、ひいいいいいいぃぃぃ!?」
「うふふふふ♪」
僕が飲まされたもの、それは……おそらく彼女自身。
リィナさんは僕の体を操るために、少量のスライムを直接流し込んだ。
それがウィルスのように僕の身体を蝕んで――!
「気持ちいい、なにこれえ、体がドクドク言ってるよおおお!」
「あはっ、そんなに腰を突き出しちゃって……またおっぱいの中に埋めちゃお~ね? クスクスッ」
「なん、で、勝手に、そんなバカな……ふああああああああぁぁぁ!」
張り詰めたペニスが彼女のバストに包まれる。
全く抵抗することも出来ず、自分から彼女に身を捧げるように僕は無防備にパイズリを受け続けた。
ドピュウッ!
(ああああ、また出ちゃったよおおおぉぉぉっ! 僕の意思に関係なく身体が彼女に服従してるッ!!)
もはやどうしようもなかった。
体の内側から彼女に支配されてしまったのだから。
「マルクくん気持ちいいんだ……リィナにパイズリされて腰が震えちゃってるんだぁ……」
ビクビク震える身体を抱きしめながら、さらにペニスを押しつぶしてくるリィナさん。
「もっともっと感じさせてあげたいですぅ。マルクくん、いいよね? 壊れる直前まで遊んでも……いいでしょ? 今日は」
「うううぅぅっ、ああぁぁぁ! んッ」
強引に唇を奪われ、小さくもがき苦しむ僕をさらなる快感で塗りつぶす彼女のテクニック。
「キスおいし……おいしいよ、マルクくぅん!」
痺れ切った舌先で彼女を感じる。
それだけで僕はとても幸せな気分になってしまう。
リィナさんの責めはそれから数時間続いた。
そして――、
「頭の中も下の方もトロトロになってるみたいですぅ♪ また出ちゃう? イっちゃうの、マルクくん……それとも、そろそろ全部白状しますぅ?」
何度も精を吸い取られ、指先まで全く動かせなくなった頃、頭の中を支配していた淫らな霧が晴れた。
おそらくリイナさんが呪縛を解いたに違いない。
「い……いますっ、教えますからああああああ!」
ここぞとばかりに僕は降伏宣言をした。
「ふふふー、でも嘘を教えちゃ駄目ですよぉ? その時はどうなるか……えいっ」
真っ白なリィナさんの美脚がペニスを軽く踏みつけた。
「ひゃああっ、ひぐっ、らめ、らめええええええええ! おちんちんグニグニしちゃらめえええええええええ!! 言いますッ、全部しゃべりますからぁぁぁ!!」
「んー、どうしても聞いてほしいっていうのならぁ……聞いてアゲる♪」
満面の笑みで彼女は僕を見つめるのであった。
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――その頃、ウィルとライムはようやく目的地である北の大地へ辿り着いたのであった。
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