「浮気ってどこからが浮気だと思う?」

 シアノとの謁見と会食が終わり、客間へ通されたライムは不機嫌そうにウィルに問うた。

 この部屋は、ウィルの家がすっぽり入るほどの広いフロアで、豪華な装飾と天蓋付の大きなベッドが据えられている。
 彼らはそこに並んで腰掛けている状態だ。

 今回は、言い換えるならばライムの里帰り。
 微妙に緊張続きで、ようやく一息つけると思っていたウィルに対して、ライムの質問は重すぎた。


「さあ、僕にはよくわからないな……浮気なんてしたことないぎゃああああああああああっ、痛い痛い痛いいいい!!」

「なんで視線逸らすの? ん? んっ?」

 彼の耳を思い切り引っ張りながらライムはもう一度問いかける。

「ストレートに言うとね、私はウィルのことを浮気ものだと思ってるわけ」

「してないしてない! してません!!」


「そうかしら?」

 眉根を寄せてライムは悩む。ウィルの耳を引っ張りながら。

 彼女の言う浮気とは、別人格であるミルティーユやメタリカとの触れあいも含まれているのだろう。
 その場合、ウィルに浮気を回避する手段は無い。

 ライムの肉体を共有している限り、ウィルにとっては理想的な体で迫られれば拒むことができない。
 客観的に見れば彼に非は無い事になるのだが、もちろんライムには通用しない。


「とにかく離して! もげるからッ」

「引きちぎらないように手加減してるのに大げさね」

 一秒ごとに強くなる耳の痛みにウィルは悲鳴を上げた。
 ようやくライムの指先が彼を解放した頃には、すっかり真っ赤に腫れ上がっていた。

「うあああぁ……良かった、まだくっついてるね。僕の耳」

「で、どうなのよ? 浮気の境界線」


「ええっと、そうだね……相手が浮気と思わなければ、浮気ではないんじゃないかな」

「今度は随分慎重に言葉を選んだわね。まあいいわ」

 すると、ライムは突然着ている服を脱ぎ始めた。
 形の良い胸とピンク色の乳首が彼の視界に入ってくる。

 さらにウィルの着ているものを手際よく脱がせ、ベッドの上に膝立ちになる。
 頭一つ分ほど彼よりも高い位置から見下ろしつつ、ライムは涼しげな瞳で彼を見つめている。

「うっ、な、何をしてるのかな? ライム……」

 目の前に展開された彼女の白い肌と、相変わらず魅力的な腰のクビレにも目を奪われつつウィルが尋ねる。


「さっきの理屈、私も賛成よ。とりあえずウィルは有罪だから」

「えええええええ~~~~~~っ!?」

 妖しく、そして酷薄な笑みを浮かべたまま、ライムは彼の両肩を思い切り突き飛ばした。






 背中と後頭部を柔らかいベッドに沈められ、ウィルはライムを見上げる。

 彼を突き飛ばした直後、ライムはゆらりとベッドの上に立ち上がった。
 そして形の良い長い足が彼の左肩を踏みつけていた。


「モテ期到来で、最近ちょっと調子に乗ってない? あんた」

 必死で首を左右に振りまくるウィルを見ながら、ライムの美脚が彼の体をなぞる。

 肩から鎖骨、乳首からおへそ、そして股間をゆっくりと犯してゆく。

「や、やめ……あ、あああああぁぁぁ~~~!!」

 ライムの足がなぞった跡には、うっすらとスライムが塗りつけられている。
 それらは彼女の意のままに操れるパーツであり、ウィルの体に張り付いて愛撫を繰り返しているのだ。

「スライムバスターだろうが、ウィルはウィルなんだからね?」

 足の裏でペニスをやんわりと踏み抜きながら、戒めるように彼女は言った。

 シアノ女王やルシェがいる手前、表立って言えなかった事を全て彼にぶつける。
 この部屋に通されたときからライムはそう決めていた。

 ミルティーユだけではなく、リィナもルシェも全員ライバルなのだ。
 彼女たちが持つウィルへの愛情の高まりも許せない。

 それを受け入れてしまう彼の態度はさらに許せない。

 よく言えば度量が深い、悪く言えば優柔不断なウィルである。
 出会った時から今日まで、その性格だけはブレていない。

 それゆえに、しっかり躾をしておかねば、とライムは常々考えていた。


「ラ、ライム……ゥ……」

「甘えないでよっ」

クキュウウウッ!

 すっかりガチガチに大きくなったペニスの先を、ライムは器用に指先で挟み込んだ。

「くはあああぁっ!」

「うふふふ♪」

 足の親指で裏筋を刺激しつつ、手コキと同じようにペニスのクビレを柔らかくもみ潰す。

 愛撫の後で、分泌されたスライム粘液でヌルついた指先が、ウィルのカリ首にまとわりついて震えだす。

 ライムは背中を見せるように、ゆっくりとウィルの腹部へ腰を下ろした。

 大の字になった彼をお尻で押さえつけ、右足だけを前後にスライドさせる。


「そ、それ! ヤバ、きっ、気持ちいいよぉぉ~~!」

「な~に勝手に感じてるの。ほら、我慢しやすいように協力してあげる」

 快感に悶え、無意識に伸びた彼の手を掴んだライムは、後ろにのけぞるようにして体重をかけた。

(あうううっ! ライムの髪が、まとわりついてくる……)

 赤紫のつややかなポニーテールがウィルの鼻先をくすぐり、同時に甘い香りで包み込む。

 両手の自由も利かず、ウィルはますます恍惚とさせられてしまう。


「ウィルは女の子に押さえ込まれてる姿がお似合いよ」

 ゆっくりと倒れこみながら、自分の体とベッドの間に彼を挟み込む。
 ウィルの顔の両脇に肘をついて、右足だけ膝を立てて足コキは継続している。



くちゅくちゅくちゅくちゅ♪ 

ヌリュッ、グチュ、クチュ……くちゅくちゅくちゅ♪ 

プチュ、くちゅくちゅくちゅくちゅ♪ 

ぬりゅりゅ、くちゅっ♪

ズチュ、ズニュ、グチュウウウッ!

くちゅ……っ♪



「あああっ、ライムッ! ライム!!」

「何よ。うふふふ……♪」

 切ない声で名前を呼ばれ、彼女はまんざらでもなさそうな表情をした。

 ウィルにしてみれば堪えようの無い刺激だった。
 彼女との最初の出会いは、これと同じように激しい足コキだったのだから。

 ライムもそのことをよく覚えているので、ウィルを確実に悶絶させたいときは必ず足コキを選択している。

 やがて快感に耐え切れなくなったペニスがヒクヒクとわななき始めた頃、


「そろそろね。イキなさいっ」

ぴしっ!


 ライムはすっかり膨れ上がった亀頭を優しく蹴り飛ばした。

 一瞬遅れてペニスがヒクヒク震えだす。


「んあっ、ああああぁぁ、出るううううぅぅ~~~~~~~~!!」


ビクッ、ビュクビュクビュクッ!!


 全身を痙攣させながら、ウィルは盛大に爆ぜる。

 体中をライムに押さえ込まれている状態がさらに快感を加速させる。


「ほ~ら、スリスリ♪」

「んあっ、あふっ、あああああ!」

ビュルルッ!

 ペニスをじっくり踏み抜いたまま、ライムは円を描くようにして次なる射精を引き出す。


「まだ出せるよね~?」

「だ、ダメ! ふああああ!」

ビュル……

 今度は裏筋を集中責め。
 しびれるような感覚がウィルの我慢する気持ちを容赦なく削り取る。



「ふふっ、いい子いい子してあげるね」

「あっ、あ、あっ!」

ピュッ……ピュッ……


 短時間で複数の射精をしても、優しく蕩けるような快楽には抗うことはできない。
 ライムが少し緩急を付けるだけでウィルは我慢できなくなってしまう。

 射精の最中も彼女の足コキは続き、ウィルは何度も魅惑の足コキ技に屈服してしまうのだった。











謁見 (了)





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