Elbereth

 あまりに人気が高かったり、世間が騒いでいたりすると興が削がれたりするという気持ちはわかる。けれど最近は、そんな気持ちの向こうにも、心から自分が求めるものがあるなら、意地を張らないのもひとつの冴えた選択なのではないかと思った。踊らされることと、頑なに踊らないことは、なんだか似ているような気がするから。

 と、いうわけで。

「ハーマイオニーを見に行くぞ」
「……は?」

 は? って言われちゃったよ。

「ハーマイオニーだよハーマイオニー。エマ・ワトソン」
「ハリー・ポッターのことですか?」
「あぁ? そんな小僧のことは知らん。どうなんだ行くのか行かないのか」
「……わかりました。お供いたします」

 ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

 そんなこんなで、吉祥寺に繰り出して見てきた。ハーマイオニー。
 2時間、時間を潰さなければならなくなったことや、ユザワヤを冷やかして「へぇーいろんなプラモデルがあるんだなぁー」とか思ったりしたこともあったが、この際どうでもいい。

「嗚呼……最高だったね! ハーマイオニー。好きだ! 養子に欲しい!」
「…………」

 帰り道、なぜかメイドは口をきいてくれなかった。

 映画?

 見たい人は見ればいいし、そうでもない人は見なくていいです。

Elbereth

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