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視線をアイゼルの下腹部にやると、まだ今日一度も触れていないそこは、
すでに蜜があふれていて、エリーを迎えようと淫靡な動きで誘っていた。
「アイゼルったら、こんなに溢れさせて、恥ずかしくないの?」
言葉だけでも感じてしまうのか、エリーの責めに反応するように新たな蜜がこぼれる。
アイゼルはいやいやをするように首を振った。
「そんな……だって……だって、エリーが、いじわるするから……。
ねぇ、おねがい……もう、変になりそうなの。だから……」
「だから……なぁに? どうして欲しいの?」
あくまでも言わせようとするエリーに、アイゼルはしばらく葛藤していたが、
やがて快楽への欲求に負けて口を開いた。
「わたしの……わたしを、イカせて……イカせて、ください……」
もう羞恥に染まりきったアイゼルは、自らの言葉でさえ新しい快楽に変えてしまい、
シーツが水溜りのように大きな染みを作っていく。
「アイゼル……わかったわ。イカせてあげる。でもね」
エリーはアイゼルの溢れ出る蜜を塞ぐように手を当てたが、
そのまま手全体を更に下に動かしてもう一つの場所を目指した。
「今日は、こっちで」
目的の場所を探り当てると、小指の先でぺたぺたと穴を叩く。
「ひっ、や、ちょっと、そこちが……んっ!」
腋の下などとは較べ物にならない嫌悪感。
いくらエリーでも、これは度が過ぎている。
そう感じたアイゼルはついに本気でエリーの手から逃れようとするが、
その前にエリーの指がアイゼルの最後の秘所へと潜りこんでしまった。
強烈な異物感を感じて叫ぶ。
「いや、いや、抜いて、お願いエリー抜いてぇ!」
「そんな事言って……また、アイゼルたくさんあふれてるよ」
遂にアイゼルの全てを知った。
倒錯感に酔いしれたエリーは、強烈な絶頂感が急速に立ち上って弾けるのを感じていた。
「ぅぁああっ!」
エリーの股間から勢い良く蜜が放たれる。
大きく息をしながらも、アイゼルのお尻に埋め込まれた指は抜かず、
呼吸を整えると更に奥を目指して蠢かせはじめた。
「ぅ……ぁ……ぁ……何、これ……いや、おなか……あつ……」
強烈な締めつけをしてくるアイゼルのお尻に逆らいながら、
少しずつ、くねくねと穴を広げるようにしながら進んでいくエリーの指に、
アイゼルは無意識に大きく息をして、少しでも違和感を和らげようとする。
愛撫によってもたらされる快感とは違う、子宮から直接響くような快感が徐々にアイゼルを包んでいった。
「はぁ、ぁぁ、……っぁ、っは、はぁ、あぅ……」
エリーは半分ほども指を埋めると、ゆっくりと抜きはじめた。
「ひぁっ、ぁぁ、いや、いや、んんんーっ」
指の先がかろうじてお尻の入り口に引っかかる所まで指を抜くと、
今度は一気に奥まで差し込む。
「ぅあぁあっ……ぁふ、だめ、もう、だめーっ!」
もはや耐えるどころではない、激しい快楽が脳天まで突き抜けていき、頭の中が真っ白になる。
アイゼルは足を限界まで広げると、腰を高く浮かせて絶頂を迎えてしまった。
「ぅ……ぁ……ぁ……」
エリーが手を解いてやってもアイゼルは反応しない。
「アイゼル……ねぇ、アイゼル……寝ちゃったの?」
そのまま気を失ってしまったのか、やがて規則正しい寝息が聞こえてきた。
頬を突付いてみても柔らかく形を変えるだけで、起きる気配は無い。
「ま、しょうがないか。……アイゼルの寝顔、可愛いしね」
たまにはこういうのも悪くない。そう考えたエリーはアイゼルの横に並んで寝ると、
横顔を眺めながら目覚めるのを待つ事にした。



アイゼルが眼を覚ますと、傍らでエリーが眠っていた。
どうやら待っているうちに疲れて自分も眠ってしまったようだった。
「エリー、起きなさいよ」
軽く身体を揺すると、夢を見ていたのか、寝言が返ってくる。
「ん〜? アイゼル、そんな大胆な……むにゃ、すごいよ、アイゼル…」
「……ちょっと、何の夢見てるのよ」
「ん…あ? アイゼル、おはよう……」
夢の中とはいえ自分に勝手な事をしているエリーに腹が立って強く揺すると、ようやく眼をこすりながら起きあがった。
ぼんやりと周りを2、3回見まわすとようやく眼が覚めたのか、唐突に尋ねる。
「で、アイゼル、どうだった? お尻」
「ど、どうって……」
そんなの言える訳ないじゃない。 アイゼルがそっぽを向くと、エリーは悪戯っぽく囁いた。
「ね、これからも、お尻、少しずつしてあげるね」
「嫌よ」
とアイゼルは口を開きかけたが、 脳裏にさっき初めて体験した強烈な快感が反芻されて口ごもってしまう。
「ん? なあに?」
わざとらしくエリーは聞き返す。
「……責任、とってくれるんでしょうね。あなたのせいで、どんどん変な事ばっかり覚えてしまうわ」
エリーの追求をかわそうとしたアイゼルは、
とっさに以前から、思ってはいたけれど言えなかった言葉を口にしてしまっていた。
「とったら、もっと変な事しても良い?」
「そう言う事じゃなくって……!」
いきがかり上とは言え、勇気を出して聞いてみた事を簡単にかわされてしまって
口を尖らすアイゼルを再びエリーが押し倒してキスをする。
「んんっ……むっ……!」
「…責任、取るよ。私、アイゼルが嫌って言うまでそばにいるから」
そのまま、唇が触れるか触れないかの距離で、瞳に真剣な光を宿しながらエリーが告げた。
不意に情感が高まったアイゼルは、そのままごろん、と一回転して自分がエリーの上になる。
何か言おうとするが、想いが強すぎて言葉を選べず、結局口をついたのはいつもの憎まれ口だった。
「じゃあ、ちゃんと勉強、ついてきなさいよ」
「えー……やっぱり、やめようかなぁ……」
「もう!」
二人は笑いながらベッドの上を転がり回る。
月の明かりが、二人を優しく照らしていた。



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