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「ん……」
ひんやりとした感触を楽しむようにエリーは自分の手を重ね、うっとりとアイゼルを見つめる。
(な、何よ。ちょっと可愛いじゃない)
思いがけず胸が高鳴るのを感じながら、アイゼルは慌てて手を離した。
「あ……」
大切な物を取り上げられてしまった子供のような顔をしながらエリーは肩を落とす。
(その顔……止めなさいよ……)
その、全身で表す落胆の表情に、アイゼルの背筋を興奮がかけ抜けた。
エリーの細い顎をつまむと、無理やり上向かせる。
自分を見つめる怯えた瞳を見ていると、心に黒い欲望が湧き起こってしまう。
「あなた……熱いって、どこが熱いのか言ってごらんなさいよ」
「……」
エリーは半分ほど口を開いたが、恥ずかしそうに目を伏せてしまった。
「ここじゃないの?」
それに勢いづけられるようにアイゼルはつま先をエリーの下腹部につけると、押しこむように動かす。
「や、痛い……よ、お願い……止めて……」
エリーは両手で足を掴んで止めようとするが、敏感な所を乱暴に扱われて力が入らないのか、
それとも媚薬の効力が強いのか、動きを止め、
小さく腰を震わせてアイゼルの乱暴を受け入れてしまっていた。
「ん……ぁ……や……」
「あなた……もしかして、こんな事されて感じてるの?」
心が、止まらない。
否、止めようとも思わず、アイゼルは更に足を強く押しこんだ。
すると突然、つま先に熱い物を感じ、驚いて足を引っ込める。
靴が、少し黄ばんだ液体で汚れていた。
立ち登って来る臭気が鼻をついたが、それはアイゼルを酔わせる匂いでもあった。
靴についた滴を振り払うように足を動かすと、更に辱めの言葉を投げつける。
「あなた……何これ? もしかして、お漏らししちゃったの? 気持ち良すぎて?」
「……ぁ……あの……ごめんなさい、ごめんなさい、アイゼル……」
「……脱いでみなさいよ」
「……え?」
「熱いんでしょう? なら脱ぎなさいよ。
あたしの靴を汚した場所を見せてみなさいって言ってるの」
アイゼルは自分の口にしている事の理不尽さを知っていたが、
それをエリーに気付かれないように居丈高に言い放つ。
「……」
呆けたように自分の顔を見上げて動かないエリーに、
アイゼルは理性の糸が切れる音を聞いた。
「一人で服も脱げないの? いいわ、脱がせてあげるわよ」
「アイゼル、怖い……ょ……ゃ、やだ、やめて……!」
すっかり怯えながらもなお弱々しく抵抗をするエリーの上半身を押し倒すと、
足を高々と持ち上げて下半身を包む服に手をかけ、一気に引きおろす。
健康的な、張りの良い肌は薄桃色に染まり、内腿を伝っている小水が軽い臭気を放った。
アイゼルは太腿に吸いつくと、舌先で垂れた筋を辿っていく。
「や……汚い……ょ……」
エリーは自分の身体から出た汚物を舐め続けるアイゼルをどかせようと手を置くが、
少し強く吸い上げられただけで快感に流されてしまう。
「ん……ゃ……ぁ……そ、れ……いい、の…」
(そうよ、その声を……もっと聞かせなさい)
アイゼルは服が汚れるのも構わず床にひざまづくと、反対側の内腿にも舌を伸ばした。
上気した身体からこぼれる淫蕩な臭いが充満し、
粘液が糸を引く卑猥な音が響きわたると、工房の中を倒錯した雰囲気が包んでいく。
その妖気に二人の少女は完全に犯されてしまっていた。
たっぷりと時間をかけて汚れていた場所を舐め終えたアイゼルが顔を上げると、
エリーの身体は時折ひくひくと痙攣したように波打っている。
アイゼルは夢中で気付かなかったが、何度か軽く達してしまっているのかもしれなかった。
股の間から見上げる彼女の身体がいやらしくて、愛しさが込み上げてくる。
「アイゼル……アイゼルぅ……」
虐げられてなお自分の名前を呼ぶエリーを、手に入れたい。
アイゼルははっきりとその感情を自覚していた。
すっかり水分を含んでしまった下着を脱がせると、
股の辺りからいやらしい音がして何本もの糸が橋をかける。
アイゼルはその量に驚きながらも、妖しくねめった光りを放つそこに目を奪われてしまっていた。
「あなた……こんなに濡らしてたの?」
「ふぁ……ごめんなさい……アイゼルのこと……考えると……」
「私のこと考えると、何?」
「どんどん濡れてきて、止まらなくなっちゃう……の……」
エリーの告白に、アイゼルは身体の奥が熱くなるのを感じた。
自分も濡れはじめた事を知ると、気づかれないようそっと秘所を触りながら続きを促す。
「……もしかして、今日が初めてじゃないんでしょう。
どれくらいしてるの? 言ってみなさいよ」
「……」
口篭もるエリーの胸を服の上から乱暴に掴む。
もう遠慮も自制も失くしていた。
赤ん坊のように愛情に満ちた瞳で見つめられると、
自分の中にも彼女を愛しく想う気持ちが溢れる一方で、
どうしようもなく困らせてやりたいとも思ってしまうのだ。
「痛っ……! あの……いつも……」
「いつも……って?」
「アイゼルと……会った日は、いつ……も……」
「それって……ほとんど毎日じゃない!
あきれたわね。田舎娘から一躍アカデミーの期待の星にまで登って来た人が、
まさか同性が好きで、しかも毎日いやらしい事してるなんて」
「ごめん……なさいぃ……」
「で、いつもどんな風にしてるの? いやらしいエルフィールさんは。
ちょっと見せてくれないかしら?」
あざけるようにわざとフルネームで呼ぶと、
エリーはそれだけで感じてしまうのか、軽く身を震わせる。
しかし、想い人の目の前で自らを慰めるのはさすがに抵抗があるらしく、
エリーは哀願するようにアイゼルを見つめたまま動こうとしない。
「出来ないの? だったら別にそれでもいいんだけど」
半ば以上意識して作った冷たい口調で言うと、
エリーは飼い主に見捨てられまいとする子犬のようにアイゼルの腕にすがった。
「する……します、から……」
おずおずと胸に手を伸ばすと、控えめな手付きで揉みはじめる。
「ちょっと待ちなさい。あなた、いつも服を着たまましてるの? 違うでしょ?」
「え……」
アイゼルの言わんとしている事を理解したエリーは、胸に手を当てたまま動きを止めた。
「あの……」
もう抵抗は諦めたエリーはせめてアイゼルの手で脱がせて欲しい、
とすがるように瞳を見るが、アイゼルは冷たく拒絶する。
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