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翌日から、九龍はより深く図書室に入り浸るようになった。
昼の休み時間と放課後の鐘が鳴るまで、九龍はほとんど図書室を住処とし、
哀れな獲物をいたぶって遊んだ。
遊びは飽きなかった──性的な快感など、未踏の遺跡を制覇した時の恍惚に較べればいかほどの
ものでもないと思っている九龍だが、だからといって禁欲を貫く必要もない。
まして一切の危険を冒さずに愉しめるのだから、
与えられた機会は存分に活用するつもりだった。
月魅は良く従った。
もともと気が弱いのか、それとも官能小説を愛読していると暴露されるのが余程嫌なのか、
九龍の、同年代からすればいささか擦れた要求にも拒まず応えた。
図書室の中のあらゆる場所で、あらゆる形で九龍は月魅を犯した。
片足を抱え、立ったままで。
床に這わせ、後ろから。
九龍は時には一日に複数回すら求めたが、その時でも月魅は本だけは汚して欲しくない、
と言っただけだった。
それならばそれでいい──いささか拍子抜けしながらも、九龍は存分に肉の悦びを堪能することにした。
「んッ……むふッ、うぅ、んんっ……」
人気のない図書室にくぐもった声が響く。
普段月魅が座っている受付に陣取った九龍は、足下に月魅をひざまずかせ、奉仕させていた。
何食わぬ顔をして座り、貸し出しの手続きまでしてみせながら、机の下では同級生に己を頬張らせる。
上半身と下半身とで全く異なる人格を演じるのは、九龍にとってまたとない興奮をもたらした。
「これ、お願いします」
「はいよ」
九龍は借りに来た女生徒に愛想良く応対しつつ、足先を月魅の股間に当てる。
既に下着は脱がせてあり、つま先からは淫らな熱が伝わってきた。
この状況ではさすがに怖いのだろう、月魅は肉茎を咥えたまま口淫を止めている。
しっとりと濡れた秘唇を指で押し、九龍は続きを促した。
再び月魅が舌を動かしても股間から指は離さず、
屹立と足先と上半身とに、器用に意識を分散させて貸し出しの手続きを進める。
月魅は覚悟を決めたのか、先端を音もなく舐めている。
熱く滾った屹立を手で反らせ、裏側を先から根元へ、また先へと細やかに舐めあげた。
九龍はやり方を教えてはいない。
確かに処女だったが、舐めろ、と言っただけで月魅は男性器を咥えたのだ。
事実、最初のうちは舌もぎこちなく、快感もほとんどなかった。
しかし月魅は急速に技巧を身につけ、
二週間もしないうちに九龍が思わず声をあげてしまうほど上手くなったのだ。
訊けば本で勉強した、といかにも月魅らしい答えが返ってきたが、それにしても凄い上達ぶりだった。
舌腹がべったりと張りつく。
舌腹と舌先とがまるで別の生き物のように動き、ぞくりとする快美感を送りこんでくる。
もたらされる快楽はともすれば声をあげそうになってしまうほどで、
九龍は月魅を刺激するための足を、ブレーキをかけさせるために用いなければならなかった。
つま先が濡れる。
机の下で理知的な顔立ちの月魅が、どのような顔をして咥えているのかはわからないが、
彼女も感じているのは間違いなかった。
指を前後に往復させ、時々上に押し上げると、月魅は熱い吐息を屹立にまぶしてくる。
そして情感たっぷりに脈打つ肉茎を舐め、さらなる愛撫を促してくるのだ。
いつのまにか焦らし方まで覚えた月魅は、九龍が反応を表に出しそうになると奉仕を止める。
そして暴れる屹立をそっと押さえ、脈動が収まると今度は亀頭に唇を触れさせてきた。
「……」
愛情が篭っているかのようなくちづけに、九龍は奥歯を噛んでこらえた。
すると月魅は力を込めずに唇をゆっくりと開けていき、先端を口の中に収めていく。
快く、もどかしく、身を任せたいという気持ちと、
頭を掴んで奥まで呑みこませたいという欲望が九龍を灼いた。
唯一月魅に意思を伝える手段であった足先のことも忘れ、月魅の舌技に意識を集中させる。
唇がすぼまっていく。
浅く吸った屹立の先端を、掃くように上下に蠢いた舌は、
そのまま鈴口を探り、雁首の裏側を刺激した。
そこで再び浅く吸いあげ、今度はより深く咥えこむ。
一瞬だけ絞りだすようにきつく吸引し、直後、過敏になった亀頭を、
唾液をまぶした舌で優しく拭きあげる。
巧みすぎる緩急のつき具合にもはや九龍は我慢しきれなくなり、
この女生徒が出ていったらすぐにでも月魅に挿れようと決め、
やや乱暴な手つきで手続きを終えた本を渡した。
しかし、本を受け取った女生徒は、なぜかすぐには立ち去ろうとせず、
辺りを見渡してから九龍に訊ねてきた。
「あの、月魅は?」
どうやら女生徒は月魅の知り合いのようだった。
月魅にも相手がわかったらしく、息を呑んでいる。
図らずも屹立を強く吸われる快感に酔いしれた九龍は、
この机を取り払い、この光景を見せてやりたいものだと思いながら、
再度月魅の秘唇に指を押しこんだ。
「ぅ……っ」
「ああ、なんか返却が遅れてる子のところに直談判しにいくってさっき出ていったよ」
まことしやかに嘘を並べ立て、同時にさっきよりも強い刺激を与える。
本を渡し、気を逸らせはしたが、女生徒に不審が閃くのを九龍は見逃しはしなかった。
「どうしたの?」
「い……いえ、それじゃ、失礼します」
まさか喘ぎ声を聞いたとは言えないだろう、女生徒は、
哀れなくらい顔を真っ赤にしてそそくさと立ち去っていった。
「絶対気づいてたな、あの子。さすがに声の主がお前だとは思ってないだろうけど」
机の下を覗きこんだ九龍は、性器を咥えたまま見上げる月魅に笑いかけた。
女生徒に劣らず顔を赤らめている月魅は、哀しそうな目をしただけで何も言わない。
あれほど激しい口淫をしておいて、今更そんな顔をするのが九龍には気に入らなかったが、
あくまでも悲劇のヒロインを気取りたいのだろう、と考え、
ならばその役を最後まで演じさせてやろうと月魅の頭を掴んだ。
「んんッ……!! んぐっ、うう」
欲望のままに屹立を押しこみ、温かな口腔を満喫する。
苦しげな呻き声さえ快感の糧にして、九龍は月魅の頭を前後させた。
「ううう……っふ、んふぅっ」
これほどの目に遭わされても、月魅は鼻から息を漏らしつつ行為を受けいれる。
それどころか荒い鼻息が一段落つくと、なお舌を巻きつかせて応えてきた。
腰を痺れさせる甘美な感覚を、じっくりと全身に行き渡らせつつ九龍は奉仕を続けさせていたが、
やがて快美感が留めきれなくなったとみるや、合図もせず欲望を放った。
「んッ……! む……ぐ……」
長大な屹立からほとばしる粘液を、月魅は音を立てて嚥下していった。
九龍が指示を出したわけではない。
初めて咥えさせた時から、月魅は自分からそうやって処理していた。
それも本を、ひいては本が置いてあるこの部屋を汚したくないのだろうと思い、
九龍はいまさら何も思わなかった。
ようやく粘液を飲み下した月魅を、休む暇も与えず立たせ、背後を向かせる。
射精した直後であったが、欲望は全く尽きておらず、
九龍には、その欲望を思いのままにぶつけられる相手がいるのだ。
「だッ、誰か来ます……っ」
「誰も来ないのはお前が一番知ってるだろ。天香(は特に校則が厳しいからな、
わざわざ時間ぎりぎりにこんなところに来る奴なんていない」
月魅を黙らせた九龍は、背後から大胆に手を回し、両の乳房を掴む。
おとなしめの外観とは裏腹の魅力的な膨らみがそこにはあると知ったのは、
弱みを握った翌日のことだった。
手を広げて掴んでも余裕のある乳房を揉みしだく。
掌に吸いつく質感の柔肉は望外の美味で、九龍は回復するまでの間、丹念に揉みしだいてやった。
「はぅ……っ、ん……」
月魅は指を噛んで声をこらえようとしているが、火照った身体は隠しようもない。
摘まめるまでに硬くなった乳首と、剥きだしで触れあっている性器が、
月魅が充分に感じていることを伝えていた。
「ま、時間もないし、さっさと済ませるか」
下卑た笑いを浮かべ、九龍は月魅に机に手をつかせた。
スカートを捲りあげ、白く美しい尻を露出させる。
透明に濡れ光る慎ましやかな裂け目を確かめた九龍は、硬さを取り戻した肉茎をゆっくりと挿入した。
「あっ、んぅ……」
切なげなため息を吐いて、月魅は男根を受けいれる。
尻を震わせ、力を抜いて咥えこむ様は、すでに性の悦びを知る、熟した女のものだった。
汲々と締め上げる、熱に満ちた肉洞をまずは堪能した九龍は、
腰を密着させたまま動かし、隘路を掻きまわす。
「……っぁ……ぁあ……」
最奥に辿りついた先端で女の中心を突いてやると、月魅は声を一層とろかせ、がっくりとうつぶせた。
男に溺れきった反応に満足した九龍は、じっくりと腰を使いだした。
両手で腰を掴み、抽送を繰りかえすと、膣で捏ねられた淫液がぐちゅぐちゅと音を立てる。
制服の上着もたくしあげ、荒っぽく乳房を揉みしだき、九龍は月魅を貫いた。
「ぅ……んっ、はっ……ぁ」
月魅は口を塞ぎ、なんとか声を漏らさないようにしている。
九龍はそんな努力をあざわらうように腰を押しつけ、媚肉を執拗に掻きまわしてやった。
「声出せよ。気持ちいいんだろう?」
「んっっ……ふ、ぅう……」
真っ赤に染まった首を振りながら、片手ではせきとめきれないと思ったのか、
両手を口に当て、なお月魅は耐える。
無駄な努力を続ける月魅に、九龍は一旦責めを中断し、
彼女が気を緩めたところで、いきなり乳首をつねりあげた。
「……!!」
敏感な蕾を強く刺激され、月魅は背をのけぞらせる。
そこに間髪入れず、九龍は体重を乗せて秘壷を抉った。
「ひっ、あ……っ!!」
悲鳴が図書室に響き渡る。
一度破られた門はもはや役目を果たすことはなく、悲鳴は断続的に、
そしてリズミカルに繰りかえされた。
「あ、あぁ……」
乳首をさすられ、腰をくねらせて悶える月魅の口から、哀しい嗚咽が漏れる。
乳房の柔らかさとその頂の硬さ、
そして熱杭に裂かれて歓喜の滴を噴きこぼす媚肉とを一度に味わいながら、九龍はさらに強く腰を使った。
「あ、んっ、うぅ、んぁっ」
激しく抽送を繰りかえされて、もう月魅は快楽に身を任せることにしたようで、
声から恥じらいが消えつつあった。
代わりに尻を突きだし、抽送に合わせてぬらぬらと振りたてる。
屹立を深く深奥に求めて腰を震わせる月魅に、九龍も応え、
荒い呼気と糸を引く水音、そして肉がぶつかりあう音とが重なり、離れ、奏でられた。
「く、九龍……さん……っ」
「どうした、イキそうなのか」
絞りだすような声に九龍が訊ねると、月魅はひどく扇情的な表情を向け、小さく頷いた。
それを見た九龍は自分も急速に昂ぶるのを感じ、とどめとばかりに屹立を深く撃ちこんだ。
「ひっ、あ……! やああぁぁっ……!!」
何度目かの抽送の末、ついに月魅は果てた。
か細い嗚咽を残し、身体を激しく痙攣させて、ぐったりと崩れ落ちる。
締めあげる媚肉に九龍も、己の欲望を解き放った。
「あ……っ……」
胎(を熱い液体に満たされた月魅は、もう一度、びくりと震えて弛緩していった。
机にうつぶせる月魅の上に、虚脱した九龍がのしかかる。
ぽっかりと開いたままの淫穴から混じりあった体液がどろりと垂れ、オレンジ色の床を汚していった。
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