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部屋に戻った亜里沙はさっさと制服を脱ぎだす。
自分がいることなど全く関係ないかのような、欲求に対して一直線の行動に、葵は声も出ないようだ。
恥じらいも見せずあっという間に下着姿になった亜里沙は、まだためらっている葵に近寄る。
呆然と同性が服を脱ぐのを見ていた葵は、肩に触れられて初めて激しく抗った。
「あ、あの、待って」
「あら、じゃあ先にしちゃうわよ?」
突き放すようで、その実誘う。
絶妙な緩急を交えた話術に、
成績優秀であってもこういう搦め手に関してはまだ経験の少ない葵は抗しきれない。
「そ、それは……」
「じゃ、早く脱ぎなさいよ」
恨めしげに亜里沙を見た葵は、それでもこの場ではそうするしかないと悟ったのか、ようやく脱ぎ始めた。
現れた身体を、亜里沙は舐めるように観察した。
「へえ、見かけによらずエロいブラしてるじゃない。あんたの趣味?」
「やっ、ふっ、藤咲さん……!」
露出を抑えようと身体を丸める葵を、さっそくおもちゃにし始めた亜里沙は、
逃れようとする葵のストラップの隙間に手を潜りこませたりしつつ龍麻の方を見る。
自分も制服を脱ぎながら、龍麻は軽く肩をすくめてみせた。
「ふーん……それじゃこれ、自分で選んだの?」
「あ、あの……」
葵がどもっている間に、亜里沙はホックを外してしまう。
その手際ときたら呆れるしかなく、龍麻はしばらく彼女に任せてみることにした。
「龍麻に見て欲しくて? 健気なのね、あんた」
「ふ、藤咲さんは……違うんですか」
ブラと、それが包んでいる豊かな膨らみを懸命に隠しながら、葵が反発する。
すると亜里沙は、葵と同じか、もしかしたらもっと大きいかもしれない双つの丘を、
覆っている白黒のプリント柄の下着と共に突き出して答えた。
「あたし? あたしは男のために下着を選ぶなんてしないわよ。
あくまでも自分が気に入るかどうかでしか選ばないわ」
龍麻が苦笑してしまうほどはっきりした主張だった。
マリアのように「アナタの為に買った」と言われるのは無論気分が良いが、
亜里沙のように強く自分を持っている女も悪くはない。
結局はどんなタイプの女でも美点を見つける、というのは、
節操がないだけのように見えて、実は物凄い長所なのかもしれなかった。
それが誰かに褒められることは、決してないにせよ。
「……でも、龍麻のためになら選んでもいいかしらね」
葵をも黙らせるほど言い切った亜里沙だが、挑発も忘れていない。
彼女は表情と声の両方で冗談だと言っているにも関わらず、葵は身を固くしてしまう。
そんな、愚直なまでの素直さに、驚いたことに亜里沙も好意を抱いたらしかった。
「いい? 男なんてね、ほっとくとどんどんつけあがるんだから、
突き放した方がいいのよ。特にあんたみたいに可愛いのは、男が調子に乗りやすいんだから」
「え……?」
気まぐれな天気雨さながらに変わった亜里沙の声に、葵は傘をさすかどうか迷ったようだった。
その緩んだ一瞬の隙に、亜里沙はブラを取り上げてしまう。
「あ……っ」
「でもあんたみたいなのがエロい下着してると、確かに興奮するわね」
下着を広げて舌なめずりした狼は、戸惑う子羊に背後から襲いかかった。
「きゃっ……嫌っ」
しゃがみこんでしまった葵に覆い被さった亜里沙は、隙間から手をこじいれようとする。
だが葵の防御は意外に固く、中々先に進めない。
どうするのかと龍麻が見ていると、亜里沙は手はそのまま、いきなり首筋に噛みついた。
「ひ……ひゃぁっ」
いや、噛みついたのはそう見えただけで、実際には吸いついたに過ぎない。
しかし葵の驚きは相当なもので、丸めた背中が逆に反るかというほど伸びた。
「見ーつけた」
葵がのけぞった隙に両側から潜りこんだ手は、間髪いれず、
と言うのがまさにふさわしい神速の動きだった。
抱きかかえるように、何の遠慮もみせずに乳房を掴んだ亜里沙は、
早速その質感を味わってみることにしたようだ。
「随分着やせするのね」
声にわずかに嫉妬が混じっている。
それが龍麻の気のせいでないのは、嫉妬の対象を弄りはじめる手の動きで解った。
「ま、待って……」
双丘を握る手は、か弱い葵の制止など歯牙にもかけず、
大きく、マッサージのように掌を優しく使って全体を揉みしだく。
寄せ、離れ、また近づく双乳は、絶えず形を変え、見る者の目を愉しませた。
「ふ、藤咲……さん……っ」
何がなんだか判らないまま、葵は感じさせられてしまう。
剥がそうとしても、亜里沙の手は蛭のように張りつき、少し力を加えたくらいでは全く剥がれない。
おまけにこの蛭は自由に動き、敏感な部分に重点的に吸いつこうとするのだ。
「ん……っ、お、願い……止め、て……っん」
恥じらう蕾を愛情すら感じるほどの動きで揺り起こされ、葵の声から抵抗の意思が消えていく。
「随分可愛いじゃない……いいのよ、いっぱい感じて」
甘い毒を鼓膜に吹きかけた亜里沙は、葵の肢体をそっと横たえた。
怯えたように身体を丸める葵に、密着し、体温を移す。
両手に余る乳肉をやわやわと捏ねる手つきは、彼女の気の強さからは想像もつかないほど優しかった。
「……っ…………はぁ……っ……ぁ……」
呼吸に合わせた弱いリズムの愛撫に、葵は目を閉じて浸っている。
半身を被せた亜里沙は、舌も使って葵の情感を一層高めていった。
滑らかな肌に、ぬらりときらめく糸筋がつけられていく。
「あぁ……っ、やだ、くすぐった……い……」
舌先を踊らせるたび、肩を小さく震わせる葵の反応が愉しいらしく、
亜里沙の顔には笑みが浮かんでいた。
「ほら龍麻、あんたも見てないでこっちに来なさいよ」
「お、おう」
妖艶に絡みあう二人の美少女にすっかり魅入られていた龍麻は、促されて我に返ると、
慌てて下着を脱ぎ、二人の傍にしゃがんだ。
「ほら葵、あんたの好きなのが来たわよ」
手は休めずに亜里沙が囁く。
巧みな愛撫にすっかり感じさせられている葵は、亜里沙のいいなりになっていた。
「緋勇……くん……」
龍麻が熱く硬直し、異臭を放つ男性器を突き出すと、うっとりと呟いて嫌がりもせず口を寄せ、
紅桃色の唇から艶めかしく舌を伸ばしてそろりと舐めあげる。
しかし龍麻がわざと少し距離を置いたため、口に含むことができない。
もどかしげに吐息をついた葵は、物欲しそうな瞳で龍麻を見上げた。
薄く開いた、ふっくらとした唇に、思いきり己を咥えさせたい衝動をこらえ、少しだけ身体をずらす。
届くようになった葵は、迷うそぶりも見せずに先端を食んだ。
熱気が亀頭を包む。
いつもとは、ちょうど九十度回転した格好で堪能する葵の口腔は、実に新鮮な快感に満ちていた。
頬の粘膜に敏感な部分が当たり、艶めかしい肉の感触が伝わってくる。
やはり勝手が違うからか、舌の動きもぎこちないが、それを補うように葵は奉仕する。
「ん……んふっ……あふっ、はふっ」
「随分美味しそうに舐めるのね」
亜里沙の、揶揄とも感嘆ともつかない声に、葵は束の間動きを止めた。
だがすぐに羞恥を振り払うように、より積極的に舌を絡め始める。
温かな粘質の塊に敏感な部分を包みこまれて、龍麻の背筋を甘い愉悦が駆けぬけた。
可愛らしい鼻息を漏らしながら懸命に咥える葵に、
快楽と不可分の加虐心を、今度は我慢できず、彼女の口内に勃起を突き入れる。
「ん、ぐぅっ……ん、う……」
呻き声が、細やかな振動となって屹立に伝わってくる。
いかにも優等生然とした眉目をしかめ、口一杯に異物を含む表情は、劣情をそそらずにおかない。
甘い香りを漂わせる髪に手を添えた龍麻は、より快感を得ようと軽く力を込め、葵の頭を前後させた。
「ふっ、んふっ、ん、ふぅぅっ」
そんな風に手荒に扱われても葵は決して歯を立てたり吐き出そうとはせず、
感心した龍麻が髪を撫でてやると嬉しそうに喉を鳴らす。
そして口内を埋めつくす熱い肉の筒に、一層情感を込めて奉仕するのだ。
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