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「ひぅッ! あぅッ……や、やだ、止め、んああッ!」
 双臀が朱に染まる。
掲げられたヒップを下ろすこともできず、半ば気を失った状態でアン子は、
マリアの嗜虐になぶられるばかりだった。
 寝室に都合二十発の音を鳴り響かせて、マリアは一度手を止めた。
肉の焼け具合を確かめるように朱から深紅へと、
まんべんなく色を変えた丘陵を見下ろし、満足げに微笑む。
形も良く、大きさも申し分ない豊かなヒップは、マリアの所有物であり、
彼女はその権利を行使して芸術作品を作りあげたのだ。
 微笑をたたえ、マリアは肉臀に触れる。
左右に押し割り、上を向いた綺麗な薄褐色のアヌスと、その下のヴァギナを露出させた。
被虐の悦楽をまだ知らないクレヴァスが、鞭の痛みで湧き水を滴らせるようになったとき。
彼女はどんな顔をして、苦痛をねだるだろうか。
その時を思うと、マリアの疼きはたまらなくなるのだった。
「遠野サン……痛かったかしら?」
「ごめん……なさい……」
 アン子は問いかけに答えたのではなく、オウムのように同じ言葉を反復しているに過ぎない。
それを確かめ、マリアは彼女の背中を撫でた。
葵には幾らか劣るが肌理の細かな肌に、官能の吐息を漏らす。
おそらくはアン子自身も気づいていない、彼女の美しさ。
今は素質に過ぎないそれを、マリアは極限まで引きだしてやらなければならない。
 一旦アン子から離れたマリアは、まだ気を失っている葵を揺り起こした。
「あ……せん、せい……?」
 激しいエクスタシーにまだ葵の意識は酩酊しているようだ。
誰をも魅了する笑顔で葵に顔を寄せたマリアは、目覚めのキスを彼女に与えた。
「あ、ん……」
 葵は素直にくちづけを受けいれ、腕をマリアの身体に回してくる。
激しくはない、さざ波のようなキスを与えるマリアは、同時に葵の腰回りを撫でさすった。
ヒップから足の付け根、それからクレヴァス。
女の余韻が残っている葵は、マリアの愛撫に甘えるように腰を浮かせた。
ヴァギナに浅く指を沈め、掻き回してやったマリアは、しかしそれ以上はせずに指を抜いた。
「ああ……」
 蕩けた顔をする葵の、耳元にマリアは命じた。
「美里サン……アナタのお友達の手当をしてあげてほしいの」
 聡明な少女は意志を持たぬ人形のようにのろのろと命令に従う。
教師が同性の教え子をいたぶるという異常にも心が麻痺してしまったようで、
マリアの代わりにアン子の股間に陣取った葵は、憑かれたように赤く腫れた尻に触れた。
「アン子ちゃん……とても痛そう」
 白い丘が孕む熱を確かめると、子犬のように患部を舐める。
灼けるような痛みは相変わらず臀部を覆っていたが、
葵の舌はその上から恥ずかしさを伴うむず痒さをアン子に与えた。
「や……あ……みさと……ちゃん……」
 声が出ないアン子は、むず痒さから逃れようと尻を揺する。
だが、それは別の場所を舐めさせるだけでなく、
葵に一層の奉仕を促す全くの逆効果となってしまった。
「あぅ……あ……っうん……」
 情感をこめた葵の舌使いに、むず痒さがどんどん広がっていく。
その気持ちよさを今は受けとってはいけない気がして、アン子は意識を殺そうとした。
 しかし、鋭敏になった肌は否応なしに舌の感触を脳へと伝える。
さらに美里葵という最上級の美少女に尻を舐められているという背徳は
拘束と鞭による昂ぶりに油を注ぎ、アン子の理性を燃やしていくのだった。
「あッ……あ、やだ、美里ちゃん、駄目……ぇ、駄目だったらぁ」
 自分でも知らぬうちに、アン子の声に甘えが混じっていく。
それは葵が双つの紅い球を舐め終え、
マリアの指示によってさらにアナルへと舌を這わせたときに一層はっきりした。
「んぅっ、やだっ、そんな……とこ、舐めないで、美里……ちゃん……」
 アナルをひくひくと収縮させながら、アン子は言葉とは裏腹に葵の舌から逃げようとしない。
アン子と同様に同級生の尻孔を弄っていることに酔っている葵は、舌をすぼめて孔に挿れた。
「あぅぅぅ……美、里……ちゃあんっ……!」
 身体の内側を舐める舌に、アン子の理性が崩壊する。
まだ残る尻の痛みも、拘束されてみっともない格好を晒しているのも、
尻の孔から広がる快感に統合され、ひとつの大きな快楽となっていった。
「んふ……んっ、は、んん……アン子ちゃん……お尻、気持ち……いいの……?」
「ち、違うの、あたしそんなお尻なんかで気持ちよくなんかっ」
「うふふ……でも、アン子ちゃんのここ……とっても嬉しそう」
「そ、それは刺激されて……あんっ、は、あ、あ、んうぅっ……!」
 身体は肛虐の淫悦に溺れながらも、口ではなお抵抗するアン子に、マリアが動いた。
「遠野サンは余程アヌスが嫌いらしいわね」
「そ、それは……こんなところ好きな人なんて……」
「アラ、そうかしら? それなら美里サンに訊いてみるわね」
 アン子へアニリングスを行っている葵の尻孔をマリアはまさぐる。
先の愛撫で充分に解れている排泄孔は、たやすく指を呑んでいった。
「あ、ん、せんせいっ……!」
 細やかな動きで意識を向けさせ、大きな動きで翻弄する。
真神學園きっての優等生も肛門快楽にはあらがえず、マリアの技巧に他愛もなく嬌声をあげた。
「どう、美里サン……アナタはアヌスをほじられるのは嫌い?」
 先に一度認めさせられたとしても、今度は知人の目の前で言わされるのだ。
葵がアン子への愛撫を中断し、唇を強く噛んだのも無理はなかった。
 だが、葵が言わないと見るや、マリアはすぐに指を抜いた。
そして薄く孔を開いたままのすぼまりの、表面だけを指腹でこする。
「あ……」
 すでに脳髄にまで回った淫毒は、快楽に対する中毒症状を哀れな少女の身に引き起こした。
疼く尻孔は狂おしいまでに快感を要求し、口にかけた理性の閂を内側から開けてしまう。
「す……好き……です……」
 変わらないマリアの愛撫に、葵は声を振り絞った。
「わ、私、お尻の孔を弄られるのが好き……です……」
「遠野サンに聞こえるように、もう一度言ってごらんなさい」
「アン子……ちゃん……私……お尻の孔、触られると……
き、気持ちよく……なっちゃう、の……あ、ぅンッ……!」
 完全無欠の美少女だと思っていた葵の痴態にアン子は声も出なかった。
同時に、葵でさえそうなのだから、とアナルで感じてしまうことへの嫌悪が薄れていく。
もともと性的な快楽それ自体には抵抗の薄いアン子だ。
ただ今回はあまりに色々なことが急激に進み、少しどうしたらいいか判らなくなっただけで、
実際、アナルへの愛撫を再開されて悩ましげに喘いでいる葵を羨ましいとも思い始めていた。
「さあ、美里サン……お尻の気持ちよさを、遠野サンにも教えてあげなさい」
「あぁ……はい……」
 尻の中を掻き回されたまま、葵がアニリングスを再開させる。
それまでよりも熱のこもった、自分の受けとっている快感をそのまま
伝えようとしているかのような愛撫を、アン子はもう拒まなかった。
「く……ぅ、ん、美里……ちゃんっ……」
 葵の舌は的確に快感を与えてくれるが、次第に物足りなさが募っていく。
葵がされている、かつてマリアがしてくれた愛撫を、アン子は渇望していた。
「お願、い」
 枕に顔を埋めながらではあったけれども、アン子は言った。
「あたしのお尻にも……指、挿れて。あたしも……お尻、ほじって欲しいのっ!」
 最後には叫びとなったアン子の懇願に、葵はマリアを見た。
懇願は当然マリアに向けてのものだと思ったからだ。
 しかし、マリアは葵のアナルに入れた指を軽く曲げ、静かにうなずいた。
葵は唾を飲みこみ、友人の臀部に向き合った。
 大きな白い尻の中央にひっそりと存在する、排泄の孔。
夢中で舐めていたが、薄く孔を開け、アン子の呼吸に合わせて開閉を繰り返しているそこは、
本来どんな親しい人間にも見せたり触らせたり、まして舐めさせたりはしない部分なのだ。
 葵はまず、孔の表面を指で撫でてみた。
びくりとアン子が反応し、孔が閉じる。
けれどもそれは長い間のことではなく、しばらくすると孔は緩んだ。
だからといって指が入るような大きさには拡がらず、本当に挿入できるのか、葵は戸惑う。
「や……だ、美里ちゃん……イジワル、しないで……」
 切なげに尻を揺らすアン子を助けてやりたいと思いつつも、容易に決心のつかない葵だ。
「大丈夫よ、美里サン……アナタのアヌスだって、きちんと拡がっているのだから」
「は……はい」
 赤面した葵は、意を決してアン子の尻孔に指を添えた。
「そ、それじゃ……挿れる、わね、アン子ちゃん」
 指先に力をこめる。
挿った、と思った瞬間、葵は指先が締めつけられるのを感じた。
「あっ……」
「平気よ、そのまま挿れて……そう、ゆっくり」
 マリアの声が催眠術のように葵を促す。
さらに尻孔の中で指が蠢き、葵は白い指を級友の体内へと埋めていった。
「んううっ……」
 感極まった吐息がアン子の口から漏れる。
彼女の尻はあっさりと異物を受けいれ、葵は指の半分ほどを尻孔に埋没させた。
生温かく、ぬるりとした感触は排泄器官という印象から受けるほど嫌なものではない。
「壁を擦るように……こんな感じよ」
 尻の中で動くマリアの指を参考に、葵もアン子の直腸をまさぐってみた。
「ん……ふ……うぅ……」
 指のわずかな動きに応じて、アン子が息を漏らす。
同時に葵の直腸も快感を得て、葵は奇妙な倒錯に陥った。
自慰をするのとも違う、与えて、与えられる快感。
二つは連動していて、能動と受動で快楽が二倍となるのだ。
「アン子ちゃん……気持ちいい……?」
 震える尻にくちづけをして、葵は囁く。
答えが返ってくるより先に、尻の孔がきゅっと締まった。
「ええ……気持ちいいわ……ね、美里ちゃん、もう少し、指……」
「ええ、わかったわ」
 友人の頼みを聞きいれ、葵は根元まで指を挿れた。
「んふぅッ!」
 アン子の尻が跳ねる。
「ご、ごめんなさいアン子ちゃん、痛かった?」
「ち、違う……違うけど、美里ちゃん、案外酷いのね」
 何が悪かったのかわからないで葵がうろたえていると、マリアが耳打ちした。
「大丈夫よ、美里サン。遠野サンは急に強い快感が来たから、少しびっくりしただけ。
それに彼女は本当はそういうのが大好きなのよ」
「ほ、本当ですか……?」
「ええ、その証拠に見てごらんなさい、彼女のヴァギナを」
 葵は友人の性器を覗きこむ。
そこは確かに女の滴をとろとろと吐き出し、妖しくも淫らに濡れ光っていた。
きらめく濃いピンクの肉襞に、自分もあんな風になっているのだろうかという思いがよぎる。
その思いを読み取ったかのように腹の中でマリアの指が強く曲がり、葵は、
自分の淫口からも愛液が垂れるのを感じた。
「あっ、く……ぅ」
「フフ、どうやら美里サンも少し強めが好きなのかしら」
 からかうようなマリアの口調に、葵は返事もできない。
尻の内部で動く指が激しさを増し、苦しいほどだったのだ。
「あぁ、っふ、んぅ……はぁ、はぁっ、は……あん……っ」
「たまらないでしょう? 苦しいけれど、気持ちいいでしょう?
さあ……遠野サンにも教えてあげなさい、アヌスをほじられる快感を」
「あ、あぁ……」
 マリアに促されて、葵はアン子の尻の中で指を動かす。
マリアがしているのと同じように、強く、激しく。
「あッ、かッ……! み、美里ちゃん、待って、うあ、あぁぁッ!」
 あまりに急激な刺激に、アン子は絶叫した。
背中を丸めて逃れようとするが、連結された手足が空しく鎖の音を鳴らすだけで、
挿さった指からは一ミリも逃れられなかった。
しかも葵は憑かれたように指を操り、同級生の肛門を虐めぬく。
頭の後ろ側に雷を落とされたような衝撃が幾度もアン子を襲い、
一人で記事集めから印刷までこなす敏腕の新聞部部長は、幾筋もの涎を唇に貼りつけて悶えた。
「だめ、だめ、美里ちゃんっ、だめぇッ! あたし、あたしこんなのっ、だめぇぇッ!!」
 悲鳴は葵を不安にさせるが、愛撫を止めようとしてもマリアの指がそれを許さない。
尻を占拠し、あらゆる方向に自在に動く魔指は、腹の中心にまで届いているかのような錯覚を
葵に与え、彼女と彼女の友人を共に肛虐の沼へと沈めて浮かばせなかった。
「あぁ、はッ、先生っ、私っ、変です、お尻が、あぁ、お尻がむずむずして……!」
「美里ちゃんっ、美里ちゃんっ……! うぅっ、あたしもうらめっ、らめなのぉ」
 二人の美少女が奏でる嬌声のハーモニーを陶然とした表情で聞いたマリアは、
ひときわ強く指を葵のアナルへと突きいれた。
「さあ、二人ともイキなさい……!」
 マリアからもたらされた快楽が、葵からアン子へと連鎖する。
「ひっあ、あううぅんっ……!!」
「あはあぁぁ……っ!!」
 百戦錬磨のマリアでさえ声だけでエクスタシーを覚えてしまうような、それは淫らな叫びだった。
少女達の鮮血を、干からびるまで飲みほしたいという衝動を必死でこらえ、
ついにアン子の隣に突っ伏してしまった葵の尻孔絶頂を堪能した。
双丘の谷間に突き立った指の根元が、強烈な締まりを受けとめる。
それは一度目に比して劣るものではなく、この黒髪の美少女が
禁断の孔での悦びを覚えたことに他ならないのだった。
……数十分後、ベッドの上で三人は交錯している。
マリアの責めにアン子が哭き、葵が悶える。
さらに少女達はくちづけを交わし、マリアに左右から奉仕した。
「フフッ……二人とも、たくさん可愛がってあげる。夜はまだ、始まったばかりよ」
 葵とアン子の乳房を掬いあげ、マリアは高らかに告げる。
快楽に囚われた少女達は嬌声で応じ、競うようにマリアにしなだれかかっていった。



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