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同性と、それも妹とキスをする。
不思議と──それとも、当然──嫌な気はしなかった。
目を閉じて、するのではなくされるのを待っている雛乃の顔に、
ずっと護ってきたのは、ただ妹だからというだけではない、という事に気付いたからだ。
形良くふくらんでいる唇をそっと撫で、その柔らかさを確かめた後、
龍麻がしてくれたように、少し顔を傾けてキスをする。
妹の唇は、龍麻のそれよりも少しだけ暖かく、ずっと柔らかかった。
感触だけなら龍麻よりも気持ち良いかもしれない。
そんな事を考えていると、いきなりぬめぬめとした物に唇を舐められた。
「!!」
舌が、入ってくる。
そういうキスがある事は知っていたけれど、
まさか雛乃にされるとは思ってもいなかった雪乃は、ただただ驚くしかなかった。
そうしている内に雛乃が舌を探り当てて、先端をつついてくる。
どうすれば良いか全く判らなかった雪乃は、迷った後、思いきって舌を伸ばした。
勢い良く伸びてきた姉の舌に、雛乃の舌は一瞬驚いたように引っ込んだが、
すぐに再び口の中に入ってきて、かき回してくる。
「ふぅ…………ん……む……」
一定のリズムでゆらめく妹の舌先は龍麻のキスとは全く違う、
溶けてしまうような心地良さを与えてくれ、雪乃はすっかり虜になっていた。
しっかり抱きあって口付けを交わしている雪乃の背中に、龍麻が身体を密着させる。
二人に挟まれる格好になった雪乃は、全身が温もりに包まれ、心が安らぐのを感じた。
「姉様……可愛い」
「そんなコト……ないよッ」
「あるよ。すげー可愛いよ、雪乃」
キスを終えた後、すっかり穏やかな表情になった雪乃は、
余韻に浸っているところを龍麻と雛乃に交互に言われて、首を亀のように引っ込めてしまう。
雪乃の頭上越しに二人は目配せすると、いきなり縮こまっている雪乃を抱き起こした。
「なッ……なに!?」
驚いている暇もなかった。
目を開けた雪乃の前には、背後から抱きかかえている龍麻の腕と、足の間に入りこんでいる雛乃。
特に危険なのは雛乃の方で、下着に手がかけられていて、何をしようとしているかは一目瞭然だった。
「ちょ、ちょっと待って!」
雪乃の制止に雛乃は顔を上げてにこりと微笑むと、いきなり、くるり、
と音が聞こえそうなくらい素早く下着を脱がせてしまう。
隠す物が無くなってしまった股間を急いで手で覆うと、今度は龍麻が耳元で囁いた。
「雪乃のおっぱい、見るね」
「なッ、ちょ、あ、うわ……ッ!」
股間に迫る妹と、胸を見ようとする龍麻。
どちらを止めるか迷ってあたふたしている間に、結局二人に好き勝手される事になってしまった。
ホックが外されて出来た隙間から龍麻の手が忍び込み、
片手だけで覆っている秘所に雛乃の舌が潜りこんでくる。
「やだ……やめ、止めて……ッ」
「大きくしたいんでしょ?」
「でッ……でも……っ、あ……ぅ……」
龍麻の掌はぴったりと、吸盤のように吸いついて、優しい刺激を与える。
じわじわと広がっていく甘い波に、雪乃は止めようとして動かした手を、
龍麻の手の甲に添えるのがやっとになってしまった。
動きの止まってしまった雪乃をもっと感じさせようと、
龍麻は掌を少し浮かせて、中心で硬く尖りはじめた小さな蕾だけを転がす。
「んっ……はぁっ……」
「気持ちいい?」
「はぁぁ……ぁぁ……う、うん……」
中指を口に押し当てて、声が出ないように我慢しても、
胸から伝わってくる気持ち良さが、歯の隙間から漏れてしまう。
少し湿った掌は、自分でする時とはまるで違う動きで快美な疼きをもたらし、
それだけでイってしまいそうなくらいだった。
一方雛乃は、龍麻のおかげでガードの緩くなった下腹をじっくりと観察していた。
扇状に広がっている自分のとは違い、控えめな長方形をしている茂みを指で辿る。
その下にある秘裂は、一人遊びを覚えているのが到底信じられない、
まだ誰も触れた事のない美しさを保っていた。
誘われるまま、朱く色づいている淫唇を押し割ると、
閉じ込められていた蜜が我先にと溢れだし、きらめきながら小さな川を作る。
姉の身体を飾り立てる蜜のあまりに綺麗な光景に、雛乃はたまらなくなって口を寄せた。
小さく舌を伸ばして滴を掬いとり、秘裂に沿って舐め上げる。
「ひゃっ! 雛乃……?」
「姉様……わたくしの事も、好きでいてくださいますか?」
「あ、当ったり前……だろッ。龍麻くんも雛乃も、同じくらい……好きだよッ」
「嬉しい……わたくしもですわ、姉様」
雪乃の返事に顔を上げて艶然と微笑んだ雛乃は、その表情のまま指を秘裂に埋めた。
「ここは、いかがですか?」
「ふっ! ……ぁん………や、め……」
「ふふっ、良いのですね……こちらはいかがでしょう?」
「やぁっ、んぅ……あぁ……ひ、なの……」
三分の一ほどを差し込んで、軽く振り、また少し差し込む。
まだ狭い雪乃のとば口を慣らすように、ゆっくりと沈め、
大部分が入ったところで、指先を鉤状に折り曲げた。
「くぅぅっ……! そ、れ……だ……め……」
「流石に双子だね……感じる場所も同じなの?」
「いえ、これは姉様がお一人で慰めている所を見たからです」
姉の弱い所を的確に探り当てる雛乃に、龍麻が感心したように呟くと、
雛乃は事も無げにそう言い放った。
「……そ、そう……」
雛乃の返事にやや迫力負けした龍麻だったが、気を取り直すと腕の中の雪乃に囁く。
「ね、雪乃……もう、いい?」
この時、雪乃は三本の手がもたらす快感の波に半ば押し流されていた。
しかし龍麻の声は春の雷のように脳裏に轟いて、意識を無理やり引き戻す。
振りかえった先の龍麻はどこかぼやけていたけれど、大きくて、頼れる物に見えて、こっくりと頷いた。
それを合図に、二人が慌しく場所を変える。
背中に当たる雛乃の胸が柔らかくて、それに意識を振り向け、
次に気がついた時には、もう龍麻が自分の中に入ってくる寸前だった。
異物を迎え入れるという、女性なら誰でも覚えるはずの恐怖を、何故か雪乃は感じなかった。
それは背中で支えてくれている妹のおかげだというのを、
言葉によらず、考えるまでもなく、解っていた。
解っていたけれど、確かめたくて、雛乃の手を探る。
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