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「………っ………ゃ……」
うなじに貼りついた髪の毛ごと口に含まれて、激しく吸い上げられると、
口からかすかに吐息が漏れてしまう。
認めたくはなかったが、ベネッサの愛撫に身体が反応しはじめていた。
(こないな……事で、負けま、へんよ……)
それでも、誇りだけは失うまいと、葵は下唇を強く噛んで自分を保とうとするが、
ベネッサは更に身体を密着させ、衿から手を潜り込ませて素肌に触れてくる。
「ん……?」
葵の胸をまさぐろうとしたベネッサは妙な手触りに顔をしかめた。
ベネッサが触れたのは、着物の下に巻くさらしだった。
「ブラジャー……じゃないのかしら?」
不思議そうにベネッサが尋ねても、恥ずかしいのか葵は口を閉ざしたままだ。
ベネッサはこの状況をむしろ楽しむように唇の端で笑うと、
さらしの上から胸を無理やり鷲掴みにして軽く素肌に爪を立てた。
「つっ! ……さ、さらし……どす……」
「さらし?」
判ったような判らないような顔で、ベネッサはとにかくこの邪魔な布を脱がせようとするが、
きつめに巻いてあるさらしは容易には動かない。
「いた、い……きつく……身体に巻いてはるから……」
葵が説明すると、意外にもベネッサはあっさり諦めて、胸から手を離した。
(まあいいわ…後でじっくり脱がさせてもらうとするから)
そんなベネッサの思惑など知らず、
葵はベネッサが自分の言う事を聞いてくれた事にわずかながら安堵感を感じたが、
それは、彼女が次の場所を責め始めた時、反応の遅れとなって現れてしまった。
胸から抜かれた右手が葵の下腹部を求めて移動し、大きく開かされた股間にあてがわれる。
「いや……いやっ!」
一瞬でも気を緩めてしまった自分を呪いながら葵は激しく身をよじるが、
ベネッサの鍛えぬかれた身体は微塵も揺るぐ事はない。
「着物……っていうのかしら? 良く判らないつくりね」
荒々しく葵の股間をまさぐりながら、ベネッサは微かに苛立って呟くが、
遂に面倒くさくなったのか、股布を両手で掴むと、一気に引き裂いた。
もともと薄い布地だった袴はたやすく破け、秘部を遮るものなく表に晒してしまう。
「……あら? あなた、下着を履いていないの?」
日本古来の衣装の着方など知らないベネッサは、葵が倒錯した趣味の持ち主と勘違いして揶揄した。
紺色の袴の破れ目から覗く肌は透き通るように白く、
黒々と茂った恥毛が一層その白さを際立たせている。
露になっている秘所を見てみたくなったベネッサは、
捕らえた少女の上体をそっと床に横たえると下半身が良く見える位置へと移動した。
「いや……もう、堪忍しておくれやす……」
弱々しく呟きながら、左腕で必死にベネッサの頭を払いのけようとする葵だったが、
ベネッサはその手を振り払おうともせず股間に顔を寄せる。
しかし、流石に秘所を覗かれるのだけは防ごうと、葵はベネッサが驚くほどの力で暴れた。
(ふ……ん。中々しぶといわね)
まだ秘芯を味わうのは時期尚早と判断したベネッサは、攻め方を変える事にした。
葵の身体をうつぶせに返すと、袴の破れている場所を掴んで更に亀裂を広げる。
ベネッサの一息でほとんど腰の辺りまで裂けてしまった袴はもう本来の役目を果たす事は出来ず、
葵の、人目に触れさせるのを拒んできたかのような
白皙の肌を淫靡に演出するという新たな役割を務めていた。
ベネッサの手に伝わってくる尻の感触は、
いくら武道を嗜んでいるとは言っても、なお柔らかさの方が印象強い。
「いやや……堪忍どす……」
さっきまでとはうってかわった優しく、羽毛で撫でるような掌の動きに、
葵は哀しげに呻いて破れた袴をすりあわせようとし、その滑稽な姿にベネッサの加虐心が目覚めた。
葵の左手を掴むと、自身の秘所に指を押し付けさせる。
「いやっ……!」
驚いた葵が慌てて手をどかせると、ベネッサは今度はその手をしっかりと掴んで動けなくしてしまった。
(なんて美味しそうなのかしら……!)
湧き起こる劣情の赴くまま、果物の皮を剥くように袴から尻を露出させると、
右手を高く掲げて一気に振り下ろす。
「あうっ!」
柔肉が立てた乾いた音が演舞場に響き渡り、それに続いて悲鳴が大気を震わせる。
ほとんど間を置かず、再び柔肉が震える音と悲鳴の二重奏が繰り返された。
「う……ぁ………」
葵は痛みを口にする事さえ出来ず、口の端から涎を垂らしながら声にならない呻き声をあげる。
たった2回叩かれただけで、葵の心はほとんど折れかけていた。
それほどまでにベネッサの右腕は強烈な痛みを葵の身体に刻みこんでいたのだ。
「止めて欲しい?」
「……え?」
葵の朦朧とした意識にベネッサの声が響く。
「そうねぇ……二十、数えられたら止めてあげるわ。途中で途切れたらやり直し。どう?」
それはベネッサの行為を受け入れ、屈服する事を意味する提案だった。
その目もくらむような事実を理解した葵だったが、もし断ればベネッサは容赦なく打ち続けるだろう。
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