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閉じようとする足を押さえつけたベネッサは、拒んだ葵に罰を与えるため、
本当は触れられたくてたまらないはずの秘唇を後回しにし、その内腿に唇を這わせた。
薄い腿をかき集めるように吸い、舌全体を使っていやらしく舐めまわす。
白い肉の柔らかさと熱さは、食いちぎってしまいたくなるほどそそるもので、
ベネッサは自制するために多大な努力を払わねばならなかった。
それでも欲望はどうしても抑えきれず、わずかに強く、うっすらと歯型が残る程度に噛む。
「ひ……あ……」
快感よりも痛みの方が勝るはずの刺激にも葵が深く陶酔しているのが、吐息から伝わってきた。
この日本人の少女はベネッサの嗜好と完全に一致しており、
ベネッサの、愛とは必ずしも言いきれない欲求を、本質的に受け入れていた。
尻を叩き、足の裏まで舐めるような倒錯的なプレイを行っても、
葵は口で拒みこそすれ拒絶はしなかったのだ。
一晩中エクスタシーに溺れさせ、シーツが涙と涎と愛液でどろどろになるまで犯しても、
くたりとしがみついて名を呼ぶ。
そして次の日には、何事もなかったかのようにまた恥じらい、甘えてくるのだ。
これまで寝た女性のいずれもと異なるタイプの少女に、むしろベネッサの方が、
己の跡を残すことが愛の形だと信じていたのを変えさせられる羽目になっていた。
それほど葵の白い肌は、いかなる穢れをも許さない美しさだったのだ。
穢れないがゆえに、穢したい。
背反する想いと闘うことは、ベネッサにとって不快ではなかった。
どちらに天秤が振れても、葵は受け入れてくれることを知っていたから。
右の内腿に歯の跡を刻んだベネッサは、左の内腿の同じ位置にも、こちらは唇で跡を残す。
ルージュの色ではない、より強い証が、次にここを見る時まで残っているであろうことを確かめると、
その周りから、膝の裏辺りにかけてを丁寧に舐めていった。
葵の弱い場所のひとつである部分を、抑えつけて愛撫する。
「ん……ふっ……」
唾液が絡む音に混じって、乱れたリズムの鼻息が漂ってくる。
間違いなくこちらの舌の動きに同調しているリズムを、ベネッサは続けて奏でさせた。
「はっ……ぁ、んっ……あっ、あっっ」
葵の喘ぎ声は、ベネッサがこれまで聞いたどんな淫声よりも欲情をそそるものだった。
小さな唇から慎ましやかに、そして蟲惑的に紡がれる音色を、
聞くたびにベネッサは強い感情にとらわれる。
この日本人の少女と、心ゆくまで愛しあいたい。
ひたすら抱きあい、何も考えられなくなるまで昇りつめ、抱きあったまま泥のように眠りたい。
サラがこの関係に加わったことで、望みは完全には叶えられなくなってしまったが、
それでも、ベネッサは現在の生活にとても満足していた。
幸いなことにこの環境に変化が訪れる予定は今のところない。
しばらくは存分に快楽に耽っても良いはずだった。
膝の裏から鼠蹊部へと戻ってきたベネッサは、再びクレヴァスに向かう。
秘裂を隠すヘアは、色は葵の髪の色と同じ濃さを有しているが、
量が少なく、役割を果たしているとは言い難かった。
焦らされ、物欲しそうにひくついている秘唇をくつろげる前に、
ベネッサはその上端に唇を寄せた。
葵の可憐な陰核は未だ包みこまれていたが、ベネッサが舌先で突ついてやるだけで、
最も敏感な肉珠はすぐに姿を現した。
期待に煌く小さな芽に、ベネッサはそっとくちづける。
「んぅっ……!!」
葵の腰が跳ね上がる。
その変化はあまりに急激で、予測していたベネッサも勢いの強さに思わず顔を離してしまった。
上半身はサラに抑えつけられているのが、いつもよりも大きな波となったようだ。
腰が跳ねた拍子に葵の性器に顔を埋めた格好になって、
尻の間まで濡れ光らせていた愛液をベネッサはまともに浴びてしまったが、
顔の下半分を染める淫らな輝きを拭き取るでもなく、逃げ出した淫芽に再び顔を寄せた。
今度は先ほどよりも強く、明確な意思を込めて食む。
「あっ、ぁ……! いやや、ベネッサはん、かんにんして……!」
意図に気づいた葵が懇願するが、ベネッサにもちろん止める気はない。
太腿をしっかりと抱え、逃げられなくして続けざまにクリトリスを吸った。
「あっ、あぁっ……んっ、あか、ん……っっ!!」
葵の今日最初の絶頂は、実にあっけなく訪れた。
葵が少しずつ蕩け、ただれていくさまを見るのが好きなベネッサは、
こうして一気に葵を達しさせることはあまりしないが、
皆無というわけでもむろんなく、今日はその例外の日だった。
「もうイッちゃったの? だらしないのね、葵は」
「そないいけずなこと……いわはんといて……おくれやす……」
身体を起こしてベネッサが言うと、葵は潤んだ瞳を横向けてしまった。
自らの喉が大きな音を立てるのを聞いたベネッサは、
まだ未踏のクレヴァスに指を添えると淫靡に微笑んだ。
「でも、まだ……これからよ」
「やっ、待って……まだ……んっ」
言いかけた葵はサラに邪魔されてしまった。
葵を巡って高低様々なレベルの争いを繰り広げる二人も、こういう状況では息の合った連携を見せる。
なにしろベネッサは葵の痴態を見られるのなら万難を排する覚悟であったし、
サラは葵の媚態を見られるのなら、千尋の谷を飛び越えることも厭わなかった。
ふやけきった唇を、口の中でねぶりまわす。
艶やかな唇の裏側まで舌を這わせ、思いのままにサラは口腔を犯した。
「あ……ぁ……」
サラの舌が口の中のあらゆる場所に触れるたび、微弱な痺れが身体を流れる。
尽きることなくもたらされるそれは、もう葵の全身に溜まってしまっていた。
身体は重く、しかし意識は軽く、サラの愛しみの篭った愛撫に応え、
もっと愛されたいとしがみついた。
対してサラは、葵が求める以上の情愛を注ぐ。
はだけてしまっている胴着から覗いている、飾り気のないブラを脱がせ、
現れた小ぶりな乳房をそっと掌で押し包む。
掌でちょうど包みこめる柔らかな膨らみからは、心地良い温かさが伝わってきた。
指先を這わせながら、サラは笑いを含ませた声で囁く。
「本当に素敵ね……葵の胸は」
葵の胸がとりたてて小さいというわけではないが、サラやベネッサと較べればやはり控えめであり、
どうしても葵は気にしてしまう。
二人からすれば感度のよく、そして程よい柔らかさを備えた葵の乳房は充分に好みであり、
何より大きさを気にする葵がたまらなく可愛らしいので、
むしろこれ以上大きくなって欲しくないとサラもベネッサも願っているのは、
葵には言わない二人の秘密だった。
「や……っ」
乳首を掌で転がされ、葵がむずかる。
一度身を起こし、自分もトレーニングウェアを脱いだサラは、豊かなバストを葵の胸に乗せた。
「ん……」
見事な丸みが完全に潰れてしまうまで覆い被さり、頬を触れさせる。
背中に回る葵の手が心地良く、サラは深い吐息をついた。
その拍子に、お互いの柔らかな身体の、硬くなっているところ同士がじゃれ合う。
少し身動きすると何倍にもなって返ってくる快感に、サラは今度は意識して乳首を擦りつけた。
「っ、はっ……サラはん、そ、れ……」
「何? 気持ちいいの?」
手の甲を口に押し当て、押し殺すように喘ぐ葵に、サラは先回りして訊ねる。
すると葵は、恥ずかしげにちらりと見返すと、小さくはあったが確かに頷いた。
一拍の間を置き、サラは猛然とキスを浴びせる。
「んくぅっ、んっ、ふぅ……うぅ、んっ、あふぅっ」
だらしなく漏れる鼻息も、唾液を啜る音もまるで気にせず、二人は固く抱き合って口唇を貪った。
サラと固く抱きあっている葵の下半身は、未だベネッサが占領している。
葵の股を大きく開かせたベネッサは、眼前に広がる淫猥な光景を眺めていた。
一度軽く達したヴァギナは更なる快楽を求めてか、見る者を誘うようにひくついている。
楚々としたたたずまいの葵の全身にあって、唯一本心を吐露しているかのような部分を、
愛おしげに見やり、ベネッサはうやうやしくくちづけた。
「んっ……!」
葵の、すっかりしつけられてしまった秘唇は、ベネッサの熱く、
長い舌が入ってくると、すぐに歓喜の蜜を吐き出した。
むせかえるような濃厚な臭いを、巧みに少しずつ、鼻腔の奥まで導き入れながら、
ベネッサは熱い肉壁に舌を這わせる。
「ふっ、ぁっ、ベネッサはん……っ!」
サラとのキスの最中に自分の名を呼んだことに秘めた優越感を抱きつつ、ベネッサは葵の要求に応えた。
薄い襞をなぞりあげ、複雑な渓谷を探る。
熱く濡れた肉壁をこそぐように舌を使い、次々と湧き出してくる淫蜜を掬いとった。
「やっ……!」
跳ねあがる腰を押さえつけ、更に奥を探る。
葵の弱い所を知り尽くしているベネッサは、容赦なくそれらの場所を、
指と舌を使って責めたてていった。
「っ……、ぁひ……っ! っは、あ……っ!」
白い身体は快感にのたうつが、ベネッサが押さえているためにびくびくと不自然にしか動けない。
足を一杯に突っ張らせて悶える葵に、頃合いを見て取ったベネッサは、
とどめとばかりに露出しきっているクリトリスを口に含んだ。
「ひっ、あああっ……! いや、ベネッサはん、いやや、それ、あか……ん……っ!!」
敏感な淫芽を、苦痛を感じない程度に吸いたて、軽く歯を当てる。
顎に感じる熱気がひときわ増し、小さな滴がかかった。
「んはぁぁっ……」
長く、ただれた吐息を残して、葵はこの日、早くも二度目の絶頂を迎えた。
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