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 葵が解放すると、ベネッサは精も根も尽き果てた様子で倒れてしまった。
少しやり過ぎたか、と思いもする葵だったが、
うつぶせになっているベネッサの足の間から覗く、卑猥に輝く谷間を見ると再び欲望が疼いてしまい、
近寄っても気づく気配もない彼女の、豊かに盛り上がった臀部を愛おしげに撫でさすった。
「まんまるうて、お月さんみたいなお尻どすなぁ」
「見ない……で……」
 尻だけでなく、鍛えられ、締まった身体全体を葵はじっくりと見渡した。
無駄な肉はほとんどなく、必要な部分に必要なだけ筋肉が山脈を築いている。
そのくせ今は残念ながら見えない乳房と、目の前にある臀部はしっかりと女として発達していて、
そのアンバランスさがおかしくもあり、愛おしくもあった。
 ベネッサはその気になればこの状態からでも葵を組み伏せ、倒すことができるに違いない。
なのに言うだけで暴れようともしないベネッサに、葵は少し意地悪な気分を抱いた。
 口を一杯に開け、尻肉をできるだけ口に含む。
ねっとりと舌で舐めまわしてから、おもむろに歯を立てた。
「っ……! 葵……?」
 驚くベネッサに構わず、噛む力を強めていく。
歯型が残らないようには加減していたが、残っても構わないとも思いながら。
「あ……あ……っ」
 口に入ってくる肉を吸いあげ、まんべんなく舐めまわす。
温かな肌はそのまま噛みちぎりたくなるほど美味で、
葵は丘のあちこちをじっくりとねぶった。
「っ……は、ぁ……あぁ……」
 柔肉は強張り、そしてまた柔らかくなる。
ベネッサの喘ぎは葵がこれまでに聞いたことのない弱々しいもので、本当に感じているのだろう。
下腹部が熱く疼きだすのを自覚した葵は、それに抗うことなくベネッサを責めたてた。
 あらかた臀部を舐めてしまった葵は、むっちりとした尻肉をかきわける。
その奥にあるアヌスを露出させ、
無理に開かれたことで苦しげにひくついている部分に唇を触れさせた。
「ひっ! あ、葵……やめて……」
 束ねられた膨大な量の大腿筋を張り詰めさせて身悶えるベネッサ。
その反応は、おそろしく新鮮なものだった。
かすかに異臭が漂う肉の谷間に顔を寄せ、禁断の快楽をもたらす部分を眺める。
「ベネッサはんが教えてくれはったんどすえ、こないなところで気持ちようなれるんを」
 反応を試すように口をすぼめ、軽く息を吹きかける。
途端にくつろげていた尻がびくりと跳ね、孔がきゅっと収縮した。
「んはあ……っ、ああ……」
「かいらしおすなぁ、ひくひくしはって」
「言わな、い……で……」
 屈強な、未だ練習ですら勝ったことのない相手が、
だらしなく足を開き、最も恥ずべき部分を晒されて悶えている。
知らず息を呑んだ葵は、指に唾をつけると、孔を塞ぎ、くりくりと回した。
括約筋を試すように弱く力を込め、弾きかえされると今度はそれよりも少しだけ強く押す。
やがて断続的な刺激に耐え切れなくなった孔は、不承不承といった風に異物を受けいれた。
「んんっ……! っは、あっ……!」
 シーツを握り締めて刺激に耐えるベネッサが可愛くて、葵は舌先をすぼめ、孔の中へと唾液を垂らしこむ。
 生温かい液体を乗せた舌に孔の入り口をねぶられたベネッサは、
牛のように涎を垂らして快感に打ち震えた。
「あっ! っあ……うぁぁ……」
「ほら、力を抜いておくれやす」
 どれだけ突っ張っていても、やわやわと尻孔の上を擦られると、自然と力が抜けてしまう。
葵の小さな舌はその瞬間を見逃さず、ぬらりと孔口を犯し、孔の内部を掠めていった。
「ぉ……う……んぅ……」
 ベネッサの額に汗が滲む。
葵にだけは触れられたくないという想いと、葵にこそ触れて欲しいという想いが交錯して、
ベネッサを掻き回す。
その逡巡に勢いをつけるのが、見た目の繊細さからは想像もつかない卑猥な動きで
肛門の奥を抉る葵の指だった。
「んぅぅっ……ぁ、ぁ……駄目……抜、いて……」
「何を抜いてほしいんどす?」
「ゆ、び……ゆび……ぃっ……んくぅっ……!」
 ベネッサが必死に懇願している最中に、いきなり中ほどまで指を入れる。
指を千切らんばかりの強烈な締めつけに襲われたが、葵は構わず突っ込んだ。
「ベネッサはんのお尻の中……熱うて……ぐいぐい締めつけはって」
 尻を持ち上げていることもできなくなったベネッサの身体がベッドに沈む。
シーツを掴む手を強引に解いて力の限りに握った葵は、
その手をもっと強く握り返してもらえるよう、ベネッサの体内に埋めた指を中で曲げた。
「あ……か……っ、あぁっ……だ、め……んあうぅぅっ!」
 およそ格闘家のものとは思えない細く尖った指は、半分以上も消えている。
収まることのない締めつけに抗いながら、葵は指先に小さな渦を描かせた。
膣とは違う快美な温もりに歓待され、熱い吐息を唇から吐き出す。
屈強なベネッサが指一本で見る影もなく乱れるのは、劣情を誘ってやまなかった。
「やあぁっ……! く、は……ぁ……」
 ヴァギナとは比べ物にならない異物感が、腹の中で膨れ上がる。
そして、快感の通路を裏側から触られているような、途方もない悦楽がベネッサを襲っていた。
「ほら、ベネッサはん、息吐いて……ふふっ、まだ入っていきはった」
 遠くで霞むように聞こえる葵の声に、心が従ってしまう。
その途端、頭の中で何かが破裂し、ベネッサはあっけなくエクスタシーに達した。
これまで葵に対してはずっと責める側で、初めて責められる側に回ったベネッサは、
どうしたらよいか全く解らないまま、ただ訪れる快楽に身体を反応させるしかできない。
既にべとべとになっているヴァギナがまた蜜を吐き出し、シーツに小さな水溜りを作った。
頭の中の血管が、一斉に脈打っている。
その激しい鼓動に、どこか遠くからの葵の声が重なった。
「まだやよ……もっと、うちの見たことのないベネッサはんを……見せておくれやす」
「うぁッ……はッ、はッ……はぁっ、んん、くぅぅ」
 ベネッサは既に身体の中心に突き立てられた指が動く度にエクスタシーを感じてしまうほど、
口を一杯に開き、涎を垂らして肛虐の淫楽に溺れていた。
「ひっ……! あ、あ……」
 体内に侵入するだけでは飽きたらず縦横に動く、おぞましくも快い感覚。
強烈すぎる快感をわずかでも和らげようとベネッサが息を止めると、
その瞬間を見計らったように葵が腸壁を掻いた。
「うああっっ……!!」
 こらえていたもの全てが弾ける。
意識が失せるほどの悦楽に翻弄され、ベネッサは尻孔で絶頂を迎えた。



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