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ベッドに突っ伏すベネッサの上に跨った葵が、乳房を鷲掴む。
「お願い……少し……休ませて……」
さんざんに弄られ続けた巨大な乳房は、まだ愛撫への期待を失っていなかったが、
理性の方が悲鳴をあげていた。
「まだうちが全然満足してまへんよ」
シーツとの隙間に巧みに手を潜り込ませた葵は、もう片方の手で器用に服を脱ぎながら囁く。
屈強な身体には力が全く入っておらず、汗が光る褐色の肌は葵が触れるとびくりとわなないた。
「も……ゆる……して……」
「こないにかいらしいベネッサはん初めてやもん、いやどすわ」
汗の浮いた顔に白銀の糸を貼りつかせているベネッサの目には、憔悴の色さえ浮かんでいた。
やり過ぎている、と思わないでもなかったが、もう葵にも自分を抑えることはできなかった。
肢体を大の字に広げ、大きく喘いでいるベネッサにのしかかり、唇を貪る。
「んっ……ぐ……っは、あ、お……んむぅっ……」
「ほら、ベネッサはん、舌出しておくれやす」
いつになく命令口調の葵の声が、ベネッサの心を従わせる。
葵はベネッサの、闘うために作られた身体を求める。
それは、ベネッサを必要としてくれているということだ。
親しい者ですら躊躇なく殺そうとした肉体を、日本人の少女は恐れる色もなく触れ、
深い愛情をもって蕩かす。
言葉ほどには乱暴に扱わない葵に、ベネッサが抗えるはずがなかった。
言われた通りにすると、思いきり舌を吸われる。
「ふっ、はっ、はふっ」
引きずりこまれた舌が、唇の裏側の刺激を受ける。
ベネッサが好み、教えた貪るキスではない、首筋が総毛立つような甘いキスだ。
普段であれば苛立ってしまうに違いない、焦れったい快感にも、
ベネッサは犬のように舌を垂らしたまま溺れた。
「ん……ふふっ、ベネッサはん、物欲しそうにしはって」
唾液を染みこませた舌で幾度も口の中を掻きまわされ、ぐちゃぐちゃにされた。
舌の裏に、歯の間に、歯茎に唾液を塗りこめられ、泡立った体液を嚥下させられる。
「動いたら、あきまへんよ」
顔の下半分に広がっていくぬめりに陶然としていたベネッサは、
葵が顎から首筋、さらには全身にもそのぬめりを広げようとしていると知ると、
目を閉じてそれを受けいれた。
鎖骨をなぞり、右の乳房へと。
刺激に飢えている乳首に軽く触れただけで過ぎた葵は、左の乳首には歯を立て、
生温かな唾液をたっぷりと塗りたてていった。
「くっ……ん……」
残っていたむず痒さが、小さな痛みによって倍増する。
たまらず自分で掻こうとすると、葵に両手を押さえつけられてしまった。
消せない痛痒感を少しでも紛らわそうと唇を噛む。
しかしそこには葵がつけた唾液がまだ残っていて、彼女の存在を意識させられただけだった。
葵に全身を弄られる──その認識は、ベネッサをどこまでも昂ぶらせていった。
仰向けになっていてもしっかりと盛り上がっている豊かなバストを、葵の舌は下る。
張り詰めていながらも柔らかさを残している乳房と、その先に現れた鍛えられた腹筋は、
同じ女性の身体にあるとは思えないほどだ。
そして葵はそのどちらも好きだった。
ただベネッサは普段、乳房はともかく、腹筋の方はあまり触らせてくれない。
いつもトレーニングをして体型を維持しているのに、葵が触れようとすると、
触らせるために鍛えているのではないとそっけなく言われてしまうのだ。
だから葵はこの機会に思う存分堪能するつもりだった。
肋骨に守られていない、腹部の中央にくちづける。
硬い腹筋はサラのそれとは全く感触が異なっていて、葵は興味も露に幾度も唇を触れさせた。
「くっ、あ……ぁっ」
ベネッサの反応がおかしいのは、すぐに気づいた。
愛撫を受けている時でさえどこかに冷静さを残しているような感じのベネッサが、
もどかしげに身をよじっている。
それが腹の中心に刻まれた、小さな縦溝に触れた時に顕著になると知った葵は、
含み笑いを漏らさずにいられなかった。
「まさか……ベネッサはん、おへそが弱いんどすか?」
「ち、違、う……ひぁっ!」
「そやから触らせてくれへんかった?」
図星をさされたようで、ベネッサから返事はなかった。
「ふふふっ……ほんま、かいらしなぁ」
ベネッサの弱点を知った葵は、押しのけようとする手を逆に掴むと、
逃れようと無駄な努力をするベネッサの臍に強くくちづけた。
「っ……、ぁ……っ」
か弱い悲鳴が頭上から漏れ聞こえてくる。
まったくベネッサらしからぬ、意思に反して発してしまっている喘ぎに、
葵は筆のように舌先を使っていじらしく形を変える溝の周縁をなぞりあげた。
「はっ……あっ……んっ……」
鍛えられた腹筋が幾度も不規則に持ちあがる。
時には顎さえ叩く強固な身体を、葵はもっと、隅々まで愛しみたくなった。
臍から離れた葵の舌は、芳しい臭いを放つ下腹部を通り過ぎ、筋肉の張った太腿を下りていった。
途中幾度もついばみ、褐色の肌に妖しい煌きを残しつつ、長い足の末端へと辿る。
「足、大きおすなぁ」
「やだ、汚い……んっ、やっ、やめて……」
「うちがそう言った時も、ベネッサはん止めてくれはりました?
そのせいで、うちもこないにやらしいこと好きになってしもうて」
目の高さまで褐色の足を持ち上げた葵は、鉤爪のように折り曲げられた指の、
一番大きな爪にうやうやしく口づけた。
さっきまでブーツを履いていた足は、激しい運動をした後で蒸れていたが、構わず口に含んだ。
塩気を帯びた、柔らかくなっている皮膚を、さらに唾液でふやけさせてしまう。
初めて足を舐められた時、こんなところまでも快楽の糧にしようとするベネッサが信じられなかった。
しかしもっと信じられなかったのは、指の間を這いまわるベネッサの舌に、
はっきりと快感を抱いてしまった自分だった。
その後もベネッサは幾度も、ほとんど毎回のように葵の足先を愛撫の対象として選び、
もとから感じやすかったその部分は、
今ではベネッサが触れないと物足りなさを感じてしまうほど完全に開発されてしまった。
嫌悪と、それに勝る快感──葵は酔ったような目をしてベネッサの足に舌を這わせた。
「んっ……くぅ……」
尻孔を責められた時とは全く異なる、じわじわとした快感。
しっかりと両手で握られた右足の先は、桃色の唇の中に消えている。
親指を付け根まで含んだ葵は、弱く吸い、唾液を含んだ舌で弄ぶといった愛撫を繰り返した。
裏側から爪の間まで、おそろしくゆっくりと這う舌や、
乳を飲むように優しく吸われ、唾液でふやかされてはたまらなかった。
「ひぁっ、だめ、葵っ……んんぅっ!」
まだ葵が親指を吸い終えただけで、クレヴァスから快感の潮が吹き出す。
「またそそうしはって」
「だっ、て……んっ!」
指の一本一本を丁寧に擦られ、幾度もキスをされる。
キスの一度ごとに快感の潮が噴き出し、ベネッサは自らが生み出した潮流に溺れていった。
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