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惣一郎は右近の耳朶や項に唇を這わせつつ、
「そなたを留守居役になどするのではなかったーー」
熱い息とともに囁いた。
「何を申されます…っ」
「側用人のままなら、片時も離れず予の側に」
「そのようなことを仰って…、堀田様に、叱られますぞ…」
言葉とは裏腹に、右近の唇の間から甘い息が漏れた。
惣一郎は親指の腹を右近の先端に押しつけ、円を描くように動かした。
「殿ぉ…」
もどかしいような疼きに、右近は鼻にかかった声を上げた。
(これ以上はならぬ、今にも迎えが来てしまう…)
「…もうお時間がっ」
右近が小さく首を振ると、
「構わぬ、待たせておけ」
惣一郎は喉声に叫び、一度右近から手を放した。
「襖を背に座れ」
意図がよくわからず、右近は命じられるままに、畳の上で身体の向きを変えた。
「足を前に出せ」
「殿?」
焦れた惣一郎が、
「こうじゃ」
右近の両足首を持って引っ張った。
足を前へ投げ出した格好に、右近は戸惑ったように見つめ返した。
惣一郎は右近の袴の片足を腰までたくし上げ、下帯から屹立を引き出した。
とんでもない姿に狼狽した右近は、
「何をなさいますっ!」
己の股間に向けて屈み込む、主の肩を押し返したが、
「袴を汚すわけにかぬだろう? 予に任せておけ」
片頬で薄く笑うと、ためらいなく右近のものを口に含んだ。
「殿、なりませぬっ!」
鋭く小声で叫んだが、熱い舌先に絡めとられた瞬間、名状しがたい疼きが股間から駆け上がった。
惣一郎の舌先が、愛しむように右近の形をなぞった。
「ん…っ」
たまらず惣一郎の肩を掴むと、今度はきつく幹を吸われた。
恥ずかしいくらい甘い声が漏れ、惣一郎が一度顔を上げて目を細めた。
「餞別に、そなたの果てる顔を見せよ」
右近の頬にみるみるうちに血が上った。
再び惣一郎が右近のものを銜え込み、思うさま嬲り始めた。
(だめだっ、もう誰か来る!)
斯様なこと、すぐにも止めねばと思いつつ、右近の弱い部分を知り尽くした巧みな舌技に、腰から下が蕩けそうだ。情けないほどに息が上がる。声を漏らすまいとすればするほど、淫らな快感が右近の中で荒れ狂った。
惣一郎が時折上目使いに右近の様子を伺った。
右近は惣一郎のこめかみに手を伸ばした。
結い上げた鬢を乱さぬよう、指先で愛おしげに触れると、惣一郎が応えるように舌を絡めて強く先端を吸った。
ねっとりと締め付けてくる感触に、右近はたまらず腰を揺らした。
「あぁぁ…」
引き絞るような声を上げ、右近は眉根を寄せた。
襲いかかる波のごときうねりに負け、
「殿ぉ…っ」
右近は惣一郎の視線を感じながら、小刻みに身体を震わせて己を解放した。
右近の寄せた眉がゆっくりと弛緩し、薄く開いた唇の間から吐息が漏れた。
惣一郎は迸るものを受け止め、最後の一滴まで吸い上げ、嚥下した。
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