〜☆〜Christmas Special Step 27〜☆〜
この数週間でわかった事が沢山あった。
恋するって楽しい事ばかりじゃなくて、悲しかったり苦しかったりするっていう事を知った。
どんなに苦しくても、捨てきれない大切な想いがあるって学んだ。
あたしの中に眠る、強い想い。龍也先輩をとても好きだと恋焦がれる深い愛情。
これだけは、どんな事があっても捨てる事も、譲る事も出来ないとはっきりと確信できた。
他の何を捨てても、自分自身を傷つける事になっても、龍也先輩だけは護りたいと思う。
龍也先輩が大好き…。
とても好き…。
今回の事はとても苦しかったけれど、それでも自分の中の龍也先輩の存在の大きさを再確認する為には必要な試練だったのかもしれない。
今は自信を持って堂々と言えるの。
龍也先輩を誰よりも好き。もう彼なしの人生なんて考えられない。
『俺の一生をかけて聖良の人生を丸ごと抱きしめていたいよ。』先輩の言葉が胸に染みて心が温かくなる。
あたしも…先輩を支えてあげられる女性になりたいと思う。
護ってもらってばかりじゃなくて、あたしがあなたを支えてあげたいと思うの。
いつかきっとあなたの隣りに相応しい女性になってみせるね。
誰もが先輩に相応しいと認めてもらえる女性になれるようになるから…。
頬に触れるあたたかい手が好き。
あたしを抱きとめる大きな胸が好き
優しく思いを伝えてくれる唇が大好き。
あなたのためならどんな事だって出来ると思う。
どれだけだって変われるし、どれだけだって強くなってみせるよ。
あたしを抱きしめてクリスマスの予定を楽しそうに話す龍也先輩を見つめていると、それだけで幸せな気分になってくる。
まだこわいんだけど…でも、先輩が望んでくれるならクリスマスにはサンタさんが勇気をくれる事を祈ってみようかななんてちょっと大胆な事も思ってしまう。
「今からじゃホテルとか取れないかな?」なんてブツブツ言っている龍也先輩。
やっぱりイヴの夜は寝かせて貰えないのかも知れないと考えて頬が熱くなってくる。
そんなあたしを見て先輩は益々嬉しそうにイジワルを言うの。
「ケンカの後は仲直りにえっちが一番仲良くなれるって…知ってた?」
真っ赤になるあたしを楽しそうに見ている先輩。
クスクスと笑いながらギュッと抱きしめて頬にキスを落としてくる。
仲直りにはえっちが一番って、それって今回のことを言っているんだよね。…って、初めてのえっちは仲直りの為って事になるんでしょうか?
もう仲直りしたから…いいじゃないですか…。
すれ違いはとても辛かったけれど、おかげで先輩の心が今までよりずっと近くなった気がする。
先輩がどれだけあたしを想ってくれているか、愛情の深さも知ることが出来たし、あたしも自分の気持ちをしっかり知ることが出来た。
誰よりも何よりもお互いを大切に想っていると分かり合うことが出来た。
心を繋ぐ絆みたいなものがしっかりと繋がったように思う。
「クリスマス…楽しみだな。聖良はどこに行きたい?今からホテル取れるかわからないけど聞いてみるよ」って楽しそうに聞いてくる龍也先輩。
心が繋がったら、あとは…その…体の繋がりだけ…ってことでしょうか?
あぁ、また心臓が騒ぎ出してきた。
先輩の一言一言に敏感に反応してはバクバクと過剰に反応するあたしの心臓。
イヴまでこのままだったら心臓発作を起こしちゃうよ。
クリスマス・イヴの前に心臓が爆発しちゃうんじゃないかしら?
「聖良、もっとキスして…。」
あたしが何か考え込むとすぐにこうしてキスをねだってくる龍也先輩。
あたしの不安を察知してキスで誤魔化そうとしているんでしょう?
その策にはまってしまうのは凄く悔しいんだけど、甘い甘いキスにイヴの夜の不安もすぐに消えてしまう。
あたしって単純なのかもしれないね。
なにもかも、きっとうまくいくから。…こわがらないで。
そう先輩の唇が伝えてくれている様に思うのは気のせいじゃないのかもしれない。
クリスマス・イブまで後3日。
本当にその日に結ばれるのかな。あたし達。
+++ Fin +++
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Love step Index
最後まで読んでいただきありがとうございました。
途中痛かったりちょっと胸が痛いシーンもあり本編とは随分違ったジレジレストーリーになってしまいましたので、拍手でUpしましたこの「Love Step」クリスマス番外編。お楽しみいただけましたでしょうか。
クリスマスデートは12月中旬にUP予定です。今度はNovelにUPしますからね(笑)
もちろん続きを読んであげるよとおっしゃる方はつぎのStepでお目にかかりましょう♪