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近鉄アート館 劇場開き「片岡愛之助 特別公演」

2月22日(土)
あべのハルカス「近鉄アート館」

配役

午前の部(13:00開演)/午後の部(17:00開演)

一、越後獅子

角兵衛獅子:六代目 片岡愛之助
後見:初代 片岡愛一郎

二、劇場開き記念 口上

ご挨拶:六代目 片岡愛之助

三、操り三番叟

三番叟:六代目 片岡愛之助
後見:二代目 片岡千次郎
特別競演:東學(墨絵師)

データ

料金

全席指定:12,000円(当日券:14,000円)
※未就学児入場不可。
※劇場開き記念品 “片岡愛之助オリジナル手ぬぐい”をプレゼント

筋書:無料

感想

感想

22日昼の部を側面前方から観劇。

近鉄アート館はT字の舞台で、中央の部分が客席にせり出しており、三方向に客席がある。客席から舞台は近く、能楽堂みたいな感じの劇場だった。
舞台奥の左右に分かれて、鳴り物さん達が座っている。
正面席には、近鉄のお偉いさんらしきスーツ姿の紳士がずらりと座っていた。

一、越後獅子

愛之助丈の素踊り。
横からだと、普段は見られない表情を見ることができて、面白かった。
後見の愛一郎丈に汗を拭いてもらった時に、「ありがとう」(←多分)と口が動くのが見えた。
後半は白い旗をぱたぱたと振る。(旗を受け取る時に、愛一郎丈に何か指示してたみたい。)
旗を振りながら、海老反りになるのはすごいなぁと思った。

二、劇場開き記念 口上

舞台中央に赤じゅうたんが敷かれ、後ろは金屏風。
舞台の構造上仕方ないが、歩いて登場して歩いて去っていくという、ちょっと珍しい形の口上。
永楽館ほどではないが、少し砕けた感じ。
簡単な生い立ち(「全部話すと2時間くらいになる」と笑いを取っていた)、松嶋屋に養子として迎えてもらったことへの感謝、十三世仁左衛門丈が上方歌舞伎を愛していたこと、あべのハルカスの紹介、この劇場でも歌舞伎をしたいなどということを話していた。
「歌舞伎をよろしくお願いします」とのことだったが、それならまずもっと歌舞伎に出ていただかないと…

三、操り三番叟

墨絵師の東學さんが舞台に登場して、墨で白い板に絵を描いていく。
松羽目ものなので、松を描くのかと思いきや、どうみても龍。
しかも、龍は顔と体?が離れていて、中央にスペースが空いている。
「これ、抽象画?」「っていうか、これで完成?」という中途半端な状態なのに、後見(千次郎丈)と三番叟(愛之助丈)が舞台に登場して踊り出す。(ちなみに、役ではない本物の?後見は愛一郎丈) 皆さん、すごく汗をかいていた。

愛之助丈が踊っている後ろで、東さんが再び絵を描き始めると、中央に松が現れた…!
龍が黒で、松は金?(銀?)。東さんがぺたぺたと手形を付けて、松の葉を表現していた。
「うわー、こうなるんだ!」と感動した。
最後は、できたてほやほやの松の絵の前で、2人がポーズをとって幕。

カーテンコール

拍手が鳴りやまず、再び幕が開く。
愛之助丈と東學さんがご挨拶。
愛之助丈が「口上で何を言おうかと考えていて、大事なことを忘れてました」と東さんを紹介する。
そこは忘れちゃダメだろう…
東さんは花形歌舞伎「陰陽師」のポスター描いた方で、3/4~3/19に近鉄アート館で作品展をするそうだ。
東さんからもご挨拶があり、「13年前は客席で見ていたのに、こうして舞台に上がれるなんて…」などと話された。ご自分でも、龍から描き始めたことを突っ込んでいた。
愛之助丈がまたコラボしたいと話していたので、ぜひまたどこかでやってほしい。
「いいもん見たなぁ」と思える公演だった。