ハリハリノ 玻璃の器の裏方話・平安時代にまつわることなど
 

11 子供の服

平安時代のことを調べ出し、これだけ分かったのならいっそ小説に書くか…と決心して、それからプロットを立ててまだ分からないことを補足で調べたりしたのですが、小説に書くぞ!と決意してからの方が、見た資料の数は多いですね(笑)
中でも、意外となかなか分からなかったのは子供の頃の服で、特に活字だけで書いてあるとどんなものなのか分かりづらくて、衵(あこめ)というものがあるのですが、これが大人も子供も着ているのです。じゃあ同じなのかと思ったら、ちょっと違うらしい。
大人が着る衵は、出衣といって表着の裾からちらっと色を見せたりする(90年代にはやったセーターの裾からシャツをちらっと出したりするのに似てます)のですが、女子の着る衵は、袿を裾短く仕立てたものだそうで、これを『源氏物語六條院の生活』という本で写真つきで見つけた時は、小躍りしてしまいましたよ。まだ小説には使ってませんが(笑)

第一章の11で水良が着ている童水干は、あの牛若丸が着てたヤツです。胸元に二つぼんぼりがついていて、男の子がこれを着てると可愛いんだよねえ。
惟彰が着ていた童直衣は、宴や儀式の時に着るもののようで、惟彰は少し年上だし大人しいし、三条邸は大邸宅なのでよそゆきを着せられていると(笑)
反対に水良は袴着を終えたばかりの四歳で、まだまだやんちゃ盛りなので、動き回りやすい小狩衣や童水干を着ているということにしてみました。小狩衣と童水干では、見た感じ童水干の方が動き回りやすそうなので、平常着には童水干を使ってます。
この微妙な感覚、まだ正解なのかすらちょっと分かりませんが、これを理解するまでが一番、大変でした…。女は上から着込めば着込むほど正装に近づくので、遊ぶ時はえーい脱いじゃえ!で済むんですけどね(笑)

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