ハリハリノ 玻璃の器の裏方話・平安時代にまつわることなど
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22 女性の化粧 平安時代は現代とは美意識がかなり違っていて、美しい顔の合い言葉は「色白、下膨れ、おちょぼ口」。おたふく風邪にかかると、みんな福来病と言って喜んだほど、頬がふっくらして柔和な雰囲気が美人の条件だったんですね。 なぜ眉を剃ってぽっちりと描くかというと、この時代では表情豊かな人よりも、感情を表に出さない人の方が好まれたからなんですね。だから、眉を剃って表情が分かりづらくしているのです。 『玻璃の器』では現代の美意識に合わせて、お歯黒や下膨れ、感情を出さずに無表情といった表現はしていませんが、時々、芳姫のお付き女房たちが笑かされて「あれ姫さま」なんて言いながら、袖で顔を隠しているシーンなどあれば、ああ白粉がはがれて大変なんだなと思って下さると、また違った意味で面白いのではないでしょうか。 |
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玻璃の器へ (c)渡辺キリ |