鋼鉄製のシャッターを押し破った穴から、口を開けた巨大な肉食花が顔を出した。

「一体だけか」

シャッターの正面にはサーベス隊長、ハル、フリード含め4人、左翼に3人、右翼は足の早い一人。
実は壁ぎわの木によじ上ったヒナタが、上空から怪物の脳天を狙っている。

「来るぞ!」

シャーッとイータープラントのツルが放射状に、少年たちの弧に伸びていく。
「花」の本体が歯を剥きながら右側へと向かったそのとき、ヒナタが枝を蹴って前のめりに、花の頭上へ急降下した。

「でやあああああああああああああっ!!」

デネブを取り巻く惑星群に生きる人間は、動体視力がずば抜けて優れる。
その生まれついた能力に、操縦技術を神懸かりなまでの職人芸へと到達させる猛訓練が加わり、
デネブ連邦空軍を宇宙最強の空軍たらしめているのだ。

先天的・後天的双方のDNAは、この体操着姿の男の子にも受け継がれていた。
花口から放たれ、空中で炸裂する種子の対空砲火を簡単にかわした細い身体は、
振り下ろしたレーザーの刃先を正確に、花の裏側に突き刺した。

「まさに急降下爆撃・・・古い戦法だなっ!」

とハル。
ヒナタの腕はそのまま円を描き、イータープラントの首を斬り落とした。

「ギャギャキャーーーー!!」

青い体液をぼたぼた振りまきながらのたうち回る怪物。
怪物の隙を突き、一斉に攻撃を仕掛ける少年たち。
だがイーター・プラントの動きは止まらず、軽い重力空間の中で振り飛ばされそうになったヒナタが茎につかまる。

「えいっ・・・このやろう!」

足元に迫り、巻きついてくる無数のツルを必死に突くハル。
タコの足と違い、細い茎やツルは動きは緩慢だが、幾重にも枝分かれして取り囲むように巻きついてくる。

「みんな、密着しすぎだ!同士討ちを避けるためにもっと、散れ!」

ハルが叫んだのに続き、

「『節』を探すんだ!植物型には吸い上げた養分を全身に供給してる部分がある・・・こいつのどこかにあるはずだ!」

サーベスの声を聞いた瞬間、ハルの右目にツルの先端が飛びこんできた。
だが、眼球まであと数センチというところでふっ飛んだ。

「ハル!」

ツルを切り飛ばしたのはフリードだった。

「ありがとう!あやうく失明するところだった」
「ハル!あぶないっ!」

バシーン!!

太い根が宙を舞い、ハルの腹を打ち付ける。

「げえっ!」

後ろのめりに倒れ、背中を地面に叩きつけられるハル。
訓練用バトルスーツによりダメージコントロールされているが、一時間前に食べたランチがもう少しで逆流しそうなくらいの衝撃を受けた。

(酸っぱ・・・)

唾を吐いて横を見ると、右脇からわずか数センチ外れた地面から、折れた木の幹が突き出ていた。
もう少しずれていたら胸を貫通していたかとギクッとする。
再び仰ぎ見ると、「上空」では小さな少尉の身体に、ツルが何本も巻きついているのが見えた。

ヒナタのシャツは簡単に引き裂かれ、内側から透けんばかりに薄い、青い生地が見えていた。
鍛えられたたくましさと、少年のほっそりした発育途上が同居したようなヒナタ。
その無駄なき肉をぴちぴちに覆っているのはアスト星人用のバトルスーツではなく、パイロット・スーツである。
腰にひらひらのついた女子フィギュアスケートのようなコスチュームを着用しているのだ。
白鳥座の胸章の引きちぎられたシャツの裂け目から、胸に描かれた、青地に翼を広げた白い鳥のシルエットがはだけていた。

「んんっ〜〜〜クッ・・・や、やめろぉ〜〜」

幾つもの蕾が口を開けて歯を剥き、美しいスポーツ少年に襲いかかる。
翼を広げた白鳥柄の上にキュンと立った一対のおっぱい、スカート状の内側に見える少年の膨らみ、そして二個の柔らかな袋・・・
薄いパイロット・スーツの上から睾丸をコリコリとかじるように歯を突き立てる。
あたかも少年の気持ち良い部位を知り尽くしているかのようにまさぐりながら伸びていくツタ。

「アッ・・・・あああ〜〜〜」

伸縮あるパイロット・スーツは破れることなく、穴も開かなかったが、小刻みな振動を与える刺激に、ムクムクと男の子が反応しているのが分かった。
それはパイロットスーツがヒナタに注ぎ込む精力のせいだけではなかったに違いない。
脳神経をコントロールするカチューシャをつけないヒナタには、性感もそのまま快楽の電撃として背骨を突き抜けているのだ。

「僕もうだめっ・・・」
「ヒナタ!非常時に我慢することはない、イッちまえ!」

からかうように、八重歯を見せるハル。

「・・・って・・・どわあああ〜〜っ!!」

翼をもがれた鳥の恥部から真珠色の蛍光液が放たれ、ハルの顔スレスレに降り注ぐ。
照明に照らし出されキラキラ輝く液体・・・これが白鳥座の人間の精・・・?
手についた粘液を不思議そうに眺めているハルの頭上に、ヒナタの声が降ってきた。




「ハル!ごめん〜〜〜〜〜」


「ひっええええええええええ〜〜〜〜???」


どっしーーーーん!!

「ぐわっ・・・」

ハルの手がスカートの上から股間を握り締める形で、燃え上がる若い肉体が覆いかぶさった。
衝撃で今度も胃液が出そうになったが、戦友の顔に吐いてはなるまいと必死に飲み込んだ。

「きみまで落ちてくるなんて」
「ツルに飛ばされた」

抱き合ったまま粘液がブピュッと生地の間から吹き出、スカートの裏側をじゅわっと汚した。

「っ・・・・」
「すまない」
「な、なあに、戦場じゃよくあることだ」

顔が引きつってるハルの手の中でウネウネと何か動いてる感触。

「き・・・きみは器用なことができる男だな」
「この液は僕が出したものじゃない」
「・・・えっ?」
「ツタが射精しやがった・・・植物のくせに」

どうやら動いているのはヒナタの幼い性器に巻きついたツタが残っていたためらしい。

「そうなのか」

ハルが手に掴んだものを握りつぶすと、ヒナタは「ぎゃっ!」と顔をしかめた。

「あっ、ごめん!強すぎた」
「少し痛かった・・・僕もカチューシャをつけなきゃな」 
「しかしヒナタよ、その格好は何とかならないのか?」
「きみらのバトルスーツだって女物じゃないか」
「ヒラヒラはついてないぞ」
「仕方ないじゃん、『本国』から男物と間違えて女物が送られてきたんだからさ」

ヒナタの肉体の一部分はまだ、ハルの手の中で硬かった。
ハルもまたバトルスーツの作用により、腰の竿がバトルスーツそしてショートパンツの生地を持ち上げ、
ヒナタの下腹部を突いていることに気付く。
しかしこのスクール水着のように触り心地のよいデネブのパイロット・スーツはどうだろう?
ヒナタの痙攣する筋肉がピクピクと鼓動する脈動を伝え、アストの少年とはまた違った、
初夏の日光下の草原を思わせる爽やかな匂いがハルの鼻腔に広がる。


「はっは〜んっ、僕を誘惑するためにわざと間違えたんだろ」
「なっ・・・何をっ・・・」

お互い目線を背け、顔を赤らめるふたり。

「ところでヒナタ。そろそろどいてくれないか」
「ごめん。足をくじいて・・・動けないっ」

きゅっ、とヒナタの全身の肉が硬くなる。でも起き上がれない。表情はやや辛そうだ。
スカート状の布の中でハイレグの食い込む引き締まった尻肉が僅かに持ち上がるだけだった。

「ハル・・・だんだん力が抜けてきた」
「まさか・・・」

ハルの脳にカチューシャから情報が流れ込む。
どうやらこの粘液には、一時的に獲物を弱らせる作用があるらしい。
そうしている間に、ヒナタの足首に絡みついていたツタが伸びてハルの腿に巻きつき、ヒラヒラ光沢あるハーフパンツの中に侵入してくる。

「いっ・・・ひっ・・・やめろぉぉぉ〜〜〜〜」

ヒナタと絡まりながら身動きの取れないハル。


(力が抜けるのにっ、ち○ちんが硬くなるなんてーーー!)







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