数日後。

今日は放課後、綾太がローカルの情報番組で担当しているコーナーの収録がある日だ。

下校から直接、ローカル放送局に向かう途中の交差点で、信号が青になり横断歩道を渡ろうとしたとき。
赤信号で止まろうとブレーキをかけた大型トラックが、何か大きな力に吸い寄せられるように交差点に突入。
青信号で交差点に進入していた白い81系クレスタに突っ込んだ。
大型トラックの後輪は完全にロックしていたはずだが、キィィィィという悲鳴を上げながら、まるで滑るように加速していったのだ。
スピンしたクレスタは隣を走っていた三菱ミラージュにもぶつかり、ドアが開かなくなってしまった。
中の閉じ込められ、窓を叩く母と幼い男の子。おそらくは保育園の送迎だ。

見上げると、体長2メートル半ほどの獣人が信号機の電信柱の上に立っていた。

(大きな翼に黒い影。鋭い牙・・・・あれが悪魔の化身か!)

大型トラックとミラージュの運転手は脱出したが、ドアが変形し閉じ込められたクレスタの中に、助けを求める母子の姿が見えた。
悪魔がゆっくりと手を上げた。クレスタのエンジンルームから火の手が上がる。
騒然とした交差点。道路は大渋滞。パニックになった群集が悪魔から逃れようと、歩道に殺到する。


「さあ、ショーのはじまりだ!」

大地を震わせるような重低音がしゃべる。
炎は激しくなる。窓ガラスを叩きながら、こちらを見つめる車中の男の子と目が合った。

(僕に力があれば・・・)

そのとき。気が付くと都築の左手にリストバンドが引っかかっていた。

「まさか・・・あのとき川に捨てたはずなのに!」

(急いで・・・!助けたいなら、腕輪をこすって!)

また、少女の声が脳に直接響いてきた。
えーいもう、どうにでもなってしまえ!

綾太は言われるがままに、右手で腕輪の石を三度ほどこすった。

緑色の石が輝いた。
腕輪からまるで何かが溶け出すように、赤紫色の・・・肉とも表皮ともつかぬ、厚さ1ミリ足らずの薄い膜が、
綾太の全身の皮膚を急速に這うように全身を包んでいく。
その動きの速さと大雑把な力強さに、着用していた制服はビリビリに破れてしまった。

「や・・・・やだ・・・!」

まず膜は左手首から細い腕を覆い、肌を舐めるように半袖の中に入り込んで脇の下へ。
左脇腹あたりから胴の前後に分かれ、肋骨を這うようにピンク色の乳首を隠していく。
続いて背中から回りこんだ肉の膜と合流し、くっついてへその上に、直径10センチほどの、
空色の半透明なレンズ状の半球が浮かび上がった。
続いて膜は下へ伸び、先端はブリーフの内部に達し、股間の香りをまさぐるように、
綾太の敏感な部分をぴっちりと、かつ優しく包み込んでいく。

「んん・・・!」

さらに両フトモモ、脛から爪先にいたるまで、肉体を隙間なく包み込んだ膜は全身タイツのように、
少年の発育途上な凹凸を余すところなく浮かび上がらせていた。

その膜の中から、胴、腰、肩、膝、肘、手足の外側など、衝撃を受けやすい部分をサポートする、
ジュラルミンのような合金の装甲が、表面に浮かび上がるように出現し、全身の面積の7割ほどを覆った。

一方、上は首までで止まり、装甲と同じ材質でできたヘルメットが頭に覆い被さる。
目鼻は黒いカウルで覆われ、わずかに口元だけ素肌が覗く格好だ。
両耳のあたる部分にはアンテナのような突起が斜め後ろに突き出ていた。

(なるほど・・・これが鬼の腕輪といわれる所以か)

最後に背中から巨大な羽根が2本生えてきて、ようやく「変身」は止まった。
全ての変身に要した時間、わずか5秒。

その姿は異様なものだった。
よく見ると、全身のあちこちを覆う装甲は一枚板ではなく、いくつかの板が継ぎ目を塞ぐように組み合わさっているのが分かる。
身体の動きに合わせ、また「膜」の流れる方向に合わせ、わずかにピクピクと動いている装甲。

「この鎧、生きてる!?」

不快感はなかった。金属とゴムのような匂いが若干鼻についたものの、
全身が何かやわらかい物に包まれているかのような心地よさと、フィットする安心感があり、
全身に密着しているのにベタつかず、まるで温暖で乾いた草原に全裸で立っているかのような爽快感があった。

(ようやく変身してくれたのね)

少女の声が聞こえた。

「君は?」

(この鎧を司る精霊・・・と言えばいいのかしら?人造バイオアーマー・兜童子にプログラムされた人工知能が話しているの)

全身にパワーがみなぎるかのようだった。
重い装甲をつけているはずなのに、身体はとても軽く感じられた。

(それにしてもいいカラダね。あなたを選んでよかった。いい香りがするし)

「・・・え?」

(あ〜、いえいえ、こっちの話。話は後よ。前をよく見て!)

車中の男の子と目が合った。

「いま、助ける!」

綾太は炎上する車めがけて走った。その距離、70メートル。
普段から足は速いほうだが、普段の倍のスピードが出ている。

(・・・速い!これなら間に合う)

綾太は変形し、ドアロックも解除されていないクレスタのドアを、軽く引きはがすように開けることができた。
炎で周囲の空気も、車のドアも熱くなっているはずだが、不思議と熱さを感じない。
バイオアーマーには断熱効果もあるらしい。

「さあ、急いで」

母子を下ろし、2人を後ろからかばうように走りだしたとき、背後のクレスタは大爆発を起こした。

「ふむ・・・邪魔が入ったか」

悪魔の化身は大型トラックを宙に浮かび上がらせた。

「綾太君!後ろ!」

バイオアーマーのボイスで後ろを振り返ると、トラックがこちら目がけて飛んで来ようとしていた。

「危ない!!」

トラックと母子の間に立ち塞がろうとする綾太。

「あなた、まさかあのトラックを受け止めようとしていないでしょうね!?」

「え・・・だめなの?」

「やめておきなさい」

「けど、親子を逃がしてる暇はないよ?」

「・・・カラダに負担がかかってもいいのなら」


綾太はトラックを両腕で受け止めた。

バンパー部分が綾太の胸に食い込む。

「う・・・うおぉぉおおお・・・・げほっ」

お昼に食べた給食と、さっき買って飲んだ雪印の牛乳が胃から逆流してくるかのような衝撃。
ブーツ状の外皮に覆われた足がアスファルトの上を滑り、火花を散らす。

<耐衝撃防御力 20%低下>

さすがのバイオアーマーでも、10トンにも及ぶトラックの運動エネルギーを受け止めるのは無理だろうか?
トラックの車体の出っ張りが直接、胸部や腹部の合金装甲に当たっているが、傷ひとつついている様子はない。
車体は斜めを向き、バンパーの角が、綾太を仰向けに腹から押しつぶすように落ちてくる。

「死んでたまるか!」

その時だった。
尻のあたりに何かが当たる違和感が大きくなる。

「え・・・何を!?」

バイオアーマーの内側から、菊門を押しつける圧力がきゅうきゅうと尻を突き上げていた。

(綾太君!)

「これ何!?」

(あなたの肉体に生命エネルギーを注入します! 拒まないで!)

「注入されるどころか・・・(トラックの重みに)お腹が圧迫されてアンコが出ちゃう!」

死を覚悟し肛門括約筋が緩んだそのとき、バイオアーマーの内側から一束の触手が綾太の菊門になだれ込んだ。
それは綾太の腹を貫かんばかりに深く深く潜りこみ、大腸壁を通して綾太の全身の筋肉に超人的なパワーを送り込んでいく。

<生命維持パワー380%増大>
<筋力620%アップ>

どどーーーーーん!!


アスファルトの地面に、運転席からめちゃめちゃに潰れ落ちる大型トラック。
振り返る母子。

「ああーー!お兄ちゃんが・・・下敷きになっちゃったよぉ!」

「そ・・・そんな・・・!」

立ち尽くす母子。


だが、大破したトラックの砂埃の中から、ゆっくり姿を現す影が歩いてきた。

「無事だわ!」

バイオアーマーの上から、綾太の細い腰に抱きつく男の子。

「ははは・・・怪我はないかい?」

平静を装うが、バイオアーマーの中では依然、深刻な事態が続いていた。
菊門に深く差し込まれた浣腸を、まだ抜いてもらえないのだ。

「あン・・・これ、なんとかならないの!?」

(黙ってなさい。ダメージを受けたあなたが痛みを感じないのは、あたしが必死にエネルギーを送り続けてるからよ? 
 あくまで私がついてなければすっぽんぽんの子供だってことを忘れないで)

(すっぽんぽんって・・・服を破ったのは君のくせにぃ〜)

(言い争ってる場合じゃないわ。それより悪魔の動きに気をつけて)


綾太は上を見た。怒りに震えた悪魔がこっちを睨んでいた。

綾太は背中の羽根を羽ばたかせ、悪魔のほうを目指して飛んだ。

(ねえ、武器はある?)

(・・・こういうのとか、どう?)

右手の先が、光り輝く剣になった。

(正義の者にしか扱うことのできない、封魔の剣よ?)

「これは・・・いい!」

綾太は剣を振りかざし、悪魔に迫った。

「でやぁあぁぁぁあああああ!!」

だが振り下ろそうとしたとき、悪魔は突然姿を消した。

「全く甘いわ」

背後から声がした。

「・・・えっ・・・!!?」

悪魔の、長く鋭い爪の一撃が、綾太の背中に加えられた。
装甲が大きく砕け、綾太の綺麗な背中が露わになる。
血は出ていないが、「膜」までえぐり去ってしまうとは。

(なんとかあなたに傷をつけずには済んだようね)

悪魔に向き直る綾太。だが悪魔の強腕に右腕を捕まれた。

悪魔のもう片方の手刀が、右胸を覆っていた合金装甲をえぐり飛ばす。
そのまま10メートルの高さから、道路に叩きつけられる綾太。ピンク色の乳首が露わになった。
開いた穴から気化する汗がシュワーっと湯気になって立ち上り、少年の爽やかな体臭が立ちこめる。


(あいたたた・・・・だいぶダメージを負ってしまったわ。こいつは一世紀半前より強いわ)

「大丈夫?」

(バイオアーマー修復のため、綾太君、今度は君のエネルギーを借ります)


そう言うなり、今度はバイオアーマー内部で、触手が綾太の形良い包茎おち◎ちんに巻きつく。
同時に、相変わらず突っ込まれたままの「浣腸」がピストン運動を始めた。

自分でオナニーした経験もない綾太。
そういう「行為」を、知識として知らなかったわけではない。
ただアイドルを目指す男のはしくれとして、そういう行為は自分に似つかわしくないという矜持があったのだ。

くちゅくちゅと淫猥な音を立てながら、触手が皮の中へ入り込み、カリ首の裏を刺激する。
ただ、右乳首が露出しているため、バイオアーマーの内側でおっぱいをモミモミする触手は左側だけだ。

「ちくしょう・・・いま、攻撃されたら反撃できない」

股間の装甲の小さな空間の中で、はちきれそうに勃起しているおち◎ちん。

(はぁ・・・はぁん・・・・綾太の熱い・・・いいわ・・・もっと・・・突いて)

幼いペニスからこぼれ出る先走り液が潤滑剤になって、触手の動きを滑らかにしていく。
尻では腸液に濡れた触手がぐちょっぐちょっと卑猥な音を立てながら、ピストン運動がますます激しくなっていく。

「っはぁっはぁっ・・・」


その性エネルギーを吸収し、少しずつ確実に再生していくバイオアーマー。
横を見ると、さっきの母子が綾太を見ている。

(大丈夫・・・バイオアーマーの内部で何が起こってるかなんて分からないわよ。遠慮せずイッちゃいなさい!)

何も考えられない真っ白な頭の中で、よだれを垂らしながら絶頂を迎えようとする綾太。
気づくと悪魔の巨体が綾太の眼前に立っていた。
綾太をきゅっと軽く抱きしめ、バイオアーマー越しに小さなお尻を撫でられる感触があった。

「え・・・」

だが、もう本能は止められなかった。悪魔の胸の中にもかかわらず、綾太は豪快に射精した。

「ああああああああああああああああああああああああああああ!!!」

どぴゅうっ・・・どぷっ・・・どくどくどくっ!

(あ〜、おいしいわぁ美少年君のち◎ぽエキス!これだからやめられないのよ!)

そう、このバイオアーマー、昔から悪魔が復活するたび、自ら選んだ美少年勇者の聖水を吸い続けてきたのだった。
大量の精が、第二波、第三波と吐き出される。
細い触手の吸い切れなかった分が、バイオアーマーの内側を伝って腿を流れ落ちる。
修復され切っていない穴から立ち上る湯気に栗の花の香りが混じる。

「きさま・・・やはりオスだったか」

悪魔のざらついた長い舌が、綾太の右乳首と白い肌を、這うように舐め始めた。





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