「この調子だったら十分勝てるよ」
ところがプテラの群れに再び斬り込もうとしたときに、隆也の身体に異変が起こった。
ベコン!という変な音がして、エアコンの通風口から細い金属の触手が何本も這い出てきたのである。
(いっ…へんなロボットが入ってきたよぉ!!)
直径2〜3センチほどの、どう見てもクィーンセイバーのものではない蛇腹状の細長い金属が、隆也の逞しい肉体に伸びてくる。
「くそぉっ…助けて……」
だが身体はシートベルトで座席に固定されている身で、避けることはできなかった。
触手の先が隆也の敏感な膨らみに触れる。
(まさかこいつがエアコンをっ…?)
駆の声に勃起していたおち○ちんはさっきよりは縮んでいるが、優しく弄られる刺激を受け再び頭をもたげる。
クチュクチュ……チュプッ……
(やだっ、戦闘に集中できないッ…)
『どうした?』
右モニターに映った駆が横目で見ている。
こんな恥ずかしい格好……カケルくんに見られたくないっ…!!
「なんでもないっ…なんでもないってば!」
陸上雑誌にも、ランパン姿の写真の載ったことがある隆也。
可愛らしい目鼻立ちとともに、ある一部方面から人気が出ていることを本人は知らない。
「やあっ……そこ……だめえっ!!」
触手がファスナーをジジーッと開け、隆也のパイロットスーツの内側まで入り込んできた。
テントの支柱に巻きつき、上下運動を始める。
シュッ…シュッ…くにゅくにゅくちゅっ…チュパッ…
皮の中まで舐めるように入ってきて、狭いオシッコの穴にまで入ろうとしている。
チュプチュプッ……
「アアーーーーーッ!!」
薄いパイロットスーツと健康的な小麦色の肌の狭い隙間に割り込むように、触手はどんどん発育途上の肢体に巻きついてくる。
毛のないワキをくすぐられ、乳首を弄られ、おへそをほじくられ、タマタマの裏スジあたりを探られてる。
く…くそっ、このぼくが……こんなやつに…!!
いつもの負けん気もどこへやら、色んな刺激が性感となってゾクゾクと骨髄を駆け上がる。
「ンンン〜〜〜!!」
性感帯と脳とおち○ちんがつながって、ピュピュッ!と透明なカウパーがあふれ出る。
隆也はオナニー自体は5年生の冬頃から知っていた。
でもスポーツマンの身体と精神力を作るにはよくない、と信じ込んでて、あまり自分ではしない。
『オナニー1回につき100メートル走1本分のスタミナを消耗する』という噂を耳にしたからだ。
たまに夢精という形で強制射出されてしまい、その都度パジャマと布団をごまかすのが大変なのだけど。
むにゅむにゅっ…シュッ…シュチュッ……
「ア……アア〜〜〜ッ」
モニターに映るカケルくんの横顔……
糸切り歯の、はにかんだ笑顔。つるぺたのおっぱい。小さなおしり。すらっと長い太ももとふくらはぎ…。
アスリートとはまた違った、自分にない美しさ。
ムニュッ…シュプッ……
牛の乳を搾るみたいに、締まったヒップの間の睾丸を一個ずつ捏ねられるのがくすぐったい。
スポーツの天性を授かった、発達したあらゆる神経と筋肉は、いまや男の子の性の快感を脳とペニスに送り込む装置と化していた。
それらはさっき油圧操縦により酷使したせいでますますほぐれて血流が増し、感じやすくなっていたのだ。
「ンン……アアッ……ちんちん……オっぱい……キモチ……イイ…」
ムッチリした全身をウネウネと弛緩する触手の動きに身を預け、操縦桿を握る手が離れる。
膨らんだペニスに流れ込んだ血流が最高潮に達したとき、駆の喉から絞り出すような叫びが響いた。
『あたま下げろ!!』
(えっ…)
次の瞬間、機体がガクンと大きく揺れ、ジェットコースターみたいにふわっと身体の浮いた感覚が襲った。
物凄い破裂音とともに金属の押し潰される音がして、正面のモニター画面のガラスが割れてバラバラと吹っ飛ぶ。
支柱がグニャッと曲がり、壁が凸凹に波打つ。飛んできた破片が頬や身体のあちこちを切って、薄いパイロットスーツのあちこちに弾けたような穴が開く。
<損傷率75%>
亀裂が入り、あちこちドットのつかなくなったモニターに赤字で表示される。
照明が薄暗い非常灯に切り替わり、警報音が鳴り響く。
それでもスポーツ少年の一部分を揉む触手の攻めは止まらなかった。
「ンッ…アッ・・・アアアッ〜〜」
むしろますます速度を増し、揉み上げる。
隆也の意識も春のトラックを全力疾走でスパートをかけ、戦場に戻ってきてない。
シュッ…シュッ…!!
ンンッ………アン……イク……イッちゃうぅぅっ…!!!
フルーティーですらある果実のような、幼い肉体の頂点。
びゅるっ…どくどくっ…どろ…びゅるるっ…びゅううう〜〜〜!!
「アアアアアアアアアア〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」
血管の浮き出た包茎ペニスの、ちょこっと剥けた赤い先端から、九州男児の濃厚なスペルマが吹き上がる。
ドクッ…ブピュルルルルッ……ピュピュウ〜〜〜ピュルルルルルウ〜〜〜!!
その勢いは吸引機を吹き飛ばし、内側を駆け巡ってすべすべの小麦肌をねとねとに濡らしてく。
座面に白い池ができ、むっちり筋肉の腿肉との間に糸を引く。
どくっ…!!どくどくどくっ…!!
「はぁっ……はぁっ……はぁっ……」
シートから垂れる大量のザーメンは粘度が高く、重力に逆らわんばかりに、ためらいがちにゆっくりと垂れている。
粘液は薄く割れた腹筋にまで達し、汚れたおへそがピクピクと上下している。
夢心地の中で、機体のあちこちから爆発音、破裂音、断裂音…が響いている。
ぼんやりとした意識が醒めて心が現実に戻ってきたとき、戦友が気になり始めた。
「カケルくん、ごめん!! 無事!?」
右の画面は真っ暗に消え、スピーカーからもザーッと雑音が聞こえるのみで、応答はない。
「カケル!?」
ふと、ぽたぽたと雨漏りのように、上から滴り落ちてくる液体に気付いた。
見上げると、天井のほんのすこしあいたひび割れから、粘性を帯びた赤い雫がポタポタ垂れ落ちている。
「なんなんだよ!?これ……」
赤い雫は床に飛ばした隆也の白濁液の上に落ちて混ざり合う。
血…上から…? まさか……
背中に火がついたみたいに、あわてて前部モニターの映像を機外カメラに切り替えたとき、言葉を失った。
映ったのは高速で激突した事故車のように、めちゃくちゃに破壊された上部コックピットだった。
狭い上部コックピット内は真っ赤な飛沫が飛び散り、パチパチと何カ所か炎が燻っていた。
血の池になったシートの上には、肩から胸にかけて金属片に貫かれて動かない駆の姿があった。
首を上げ、目は見開いたまま、叫ぼうとしたように開かれた口。何かを必死に訴えかけてるような表情。
片腕が切断され、残ったほうの手は操縦桿を握りしめている。押し潰された足から骨が飛び出していた。
ほっそりした腿の付け根、隆起した物言わぬ丘に乳白色の染みができて、ねばっこい雫が垂れている。
腹に浮き上がったへその上に尖った金属棒の先端が突き出、引き締まった脇腹の裂傷から吹き出た腸はまだビクビクと痙攣している。
何年か前におばあちゃんが亡くなったときは、遠い佐賀の父の実家に駆けつけた頃には、その亡骸(なきがら)は既に硬直していた。
でも今日見るのはまだ瑞々しく、数分前まで確かに駆のたましいが宿っていた肉塊だった。
まだあったかくて、柔らかな友の死体。未来を奪われた少年の激しく傷ついた、命の抜け殻。
「うっ……」
人間の身体の内側を見た衝撃に胃がひっくり返りそうになって、手で口を押さえる。
でも、シートに磔になったまま絶命した美少年から目をそらすことはできなかった。
廃墟で朽ち果てた一輪の花のように哀しげで、どこか退廃的で、うっとりするような魅惑を秘めているように思えたのだ。
「うわぁぁぁぁぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
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