なっ・・・僕、どこか異国に連れて行かれちゃうの!?
そんな!お父さんと会わなきゃならないのに・・・!!
それが・・・神様が僕に課した運命だってのか?
男たちが顔を見合わせ相談している隙を見計らい、僕は最後の力を振り絞って足を振り上げた。
大地よっ、僕に最後の力を貸してくれ!!!
腿に浮き出る筋。渾身の力。
「はあああああああっっっ!!!」
ばきんっ。右足の鎖が砕けた。
「許さないっ!!」
拳銃が火を吹くより先に帽子の男の腕を掴み払う。
自由になった右足を回すように、禿男の額を蹴りあげる。フルンッと揺れる玉袋。
腰をひねった勢いでアヌスからぴっと白濁液が飛び、帽子男の顔にかかった。
けど左足が動かなくて・・・どうしても・・・・どうしても左足の鎖が取れないっ!!!
「小僧!やりやがったなっ!!」
帽子男に背後からハグされ締め付けられた。
「ぐわあああああああああっっ!!」
身体の奥がぴきぴき音して、めきめき骨がきしんでるようっ!!
おなかを締め付けられて、膀胱にたまっていたおしっこがしゃあーっとおち○ちんから流れ出した。
「くそうっ!殺してやる!!!」
尿を飲んだ禿男が、頭から血を流しながら起き上がった。
腰から取りだしたダガーナイフで僕のお腹を突き刺そうとした。
「やめろ!」
止めようと手を伸ばす口髭の男。
僕は右足を振り上げ、禿男の手からダガーナイフを蹴落としてやった。
だけど男の手からこぼれたナイフがそのまま一直線に飛んできたんだ!
危ないっ!!
僕は避けようとして腰をよじった。
口髭の男も必死で手を伸ばそうとする。
けど・・・間に合わないっ!!
勢い余った刃先はそのまま僕のおち○ちんに向かっていた。
えっ・・・うそっ・・・僕の・・・・僕のアソコが・・・嫌だあああああああああああああっっっっ!!!
刃先がおち○ちんに食い込む0コンマ数秒前・・・!!
僕の玉袋を、ひやっとした風とふさあっと柔らかな毛が撫でた。
あれっ・・・なんで痛みを感じないのだろう・・・?
(ヨータ、遅くなってすまなかった)
見上げるとダガーナイフをくわえた立派な鬣(たてがみ)のライオンが、僕の前にたちはだかっていた。
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