対の響

(序)



歳三の手元に、今、鈴が二つある。
音の鳴らない鈴である。
いつからか、皆の気付かぬ内に、歳三の下げ緒に付いていた。
音の鳴らない鈴に、気付けなかったのだ。
その不思議な鈴の由来を、皆は知りたがったが、歳三の静かな拒絶に聞けずに居た。
だが、この鈴に見覚えのある者もあり、その者たちは更に口を閉ざした。



序にもならないほど短い序文ですが、これから頑張って続けていきますので、見捨てずにお願いします。



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