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ま白き見た目を裏切らぬ冷たい絹のような総司の肌に、歳三は熱を与えるべく手を這わし出した。 女の柔らかいだけの肌のものでなく、弾き返すような、けれど吸いつくような滑らかな肌。 歳三の手が総司の肌を滑るたびに、ぴくんぴくんと総司の躯が震える。 水の中にいた所為でひんやりとしていた肌が、歳三に煽られるように熱くなっていく。 その変化が単純に嬉しくて、大胆に総司の肌を弄っていった。 夜しか姿を見ることの適わぬ相手。 昼間にもここへ来たことが一度ならず来たことがある歳三だったが、なぜか総司に会うことは適わなかった。 その相手が、己の腕の中にいる。 それだけで、興奮してしまう己がいる。 それが歳三には新鮮で、まるで初めて人を抱くような感覚を齎した。 目の前に差し出されたような胸の飾りに、舌を這わせ舐めあげる。 優しく舌先で転がしたり、きつく吸い上げたり。 「あ……、んっ――」 もちろん、もう片方も指先での愛撫を忘れない。 摘み、捏ねくり回し。 いったん歳三が離れたときは、ぴんっと立ち上がったその飾りは両方とも、赤く熟れて更なる愛撫を強請っているようだった。 それに誘われて、歳三が舌を見せ付けるように大きく出して、もう片方を舐めれば、総司は鼻に抜けるような吐息を漏らして仰け反った。 先ほど胸を弄っていた悪戯な指先は、今度は総司の下肢へと伸ばされ、熱く息づき始めたものへと、その矛先を変えた。 「あっ!」 やんわりと包み込み、ゆっくりと扱きたてていく。 人のものなど触ったこともないが、自慰をするように動かしていけば、総司は快感に慄き身を仰け反らせていった。 思わずその喉元に喰らいつくように吸い付き、ひときわ赤い痕を残した。 歳三の愛撫になす術もなく、快感に身を震わせる総司の姿は、歳三には愛しさを感じさせるのに十分で、己自身が熱く張り詰めていくのがわかる。 これほど己が熱くなっているのを知らしめたくて、歳三は総司の手を己に導き握らせた。 触らせたその時は、なにかわかっていなかったのだろう総司が、熱さをわからせるようになぞらせた途端、それがなにか理解したのだろう、ぴくりと手を引こうとするのを許さず、総司の手の上から押さえつけた。 その熱い脈動に、総司が息をつめる様子が伝わってくる。 どくどくと脈打ち、早く総司を犯したいと、伝わっているのだろうか。 歳三は裏側を撫で上げたり、先端を捏ねくりましたり、総司を追い上げるのに余念がない。 「は……、ぁんっ――」 それに反して、総司は握り締めたままで、動かすこともなかったが、それでも歳三が手を離して上から押さえつけなくなっても、そのまま手を添えていた。 総司からは先走りが漏れ始め、水とは違う感触を歳三に齎し知らせた。 歳三も固く怒張し天を突いて、総司の手に余るほどになっていた。 そろそろ頃合と見て、歳三は空いている手を、総司の尻へと動かしていった。 尻の割れ目に滑らすように、徐々に指を這わせていく。 菊座に到達すれば、ぴくんと総司の躯が一度跳ねた。 そのままゆるゆると口の周りをなぞり、体のこわばりが抜けていくのを見計らって、指を中へと潜ませれば、嫌がる風でもなくすんなりと呑み込んでいった。 指が這入り込んでいくにつれ、冷たい水も一緒に入っていく。 「ひ、あぁ……」 その冷ややかな感触に、総司の躯が竦む。 「どうした?」 耳を甘噛みしながら、優しく歳三は問うてやる。 「つめ、たい――」 「すぐに熱くなる」 が、総司の少しばかりの抗議の声を無視して、抜き差しする指を増やし、総司の中を蹂躙していく。 「や、ぁ……」 総司は立っていられぬとばかりに、不埒な行いを自分にする本人にすがり付いていった。 |
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唇を舌で堪能し、中を指で蹂躙しつくして、歳三はようやく総司の背を岩に押さえつけ、片足を上げて大きく開かせる。 まだ、己を握り締めたままの総司の手をはずし、それを総司に宛がってゆっくりと押し進めていった。 慣らしたとはいえ、指とは比較にならぬ大きさの歳三の竿を、総司は息を詰めて受け止めるが、容易には入っていかない。 「うっ、……は、ぁぁ――」 歳三にとってもそれはきつい。 先端が入ったところで、きつい締め付けに動けなくなった。 力を抜けと言っても、総司には初めての行為。 そこに意識が集中し、そう簡単に力を抜けはしない。 「息を吐け」 総司の濡れる黒髪を梳きながら、歳三は辛抱強く待った。 その合間にも、総司のものを慰めてやって、気を逸らせてやった。 歳三を見詰めつつ、総司は幾度か呼吸を浅く繰り返し、ようやく大きく息を吐き出した。 その瞬間を見計らうかのように、歳三は身を沈めていった。 「あっ、あ……ぁあ……」 いったん入り込むと、後はずぶずぶと総司の中へと入っていく。 総司の中へと入っていく様が、目の当たりによく見える。 それだけで興奮し、達してしまいそうだ。 途中まで入れて、総司の顔に苦痛の色がないのを見て取り、歳三は総司の躯を抱えなおし、最後まで押し入れた。 総司の中は熱く、歳三をねっとりと包み込み心地よい。 このままでいつまでもいたいと思うほどだ。 だが、やはり我慢できなくて、歳三は総司の呼吸が落ち着いた頃、動き始めた。 ゆっくりと腰を引いていくと、襞に擦れて得も言われぬ快感が、歳三の背を駆け抜ける。 そして、再び押し進めると柔らかく迎えてくれる。 当然、総司には無意識の動きだろうが、抜きかけると引き止めるように蠢き、押し込めると誘うようにざわめくのだ。 こうなると、総司のものは歳三の手に触れられずとも反り返り、蜜をたくさん零し始めた。 そんな淫らな襞の動きを楽しみ味わいつつ、歳三は次第に大きく大胆に腰を動かしていたが、中のある一箇所に歳三のものが当たると、総司の躯が跳ねるのに気づいた。 「な、に……?」 自分で自分の躯の反応がわからぬのだろう。 総司は戸惑いの表情を浮かべていた。 「ここが、いいのか」 「え?」 総司の反応に北叟笑みながら、歳三が突いてやれば、大袈裟なほど躯が跳ねるのだ。 「な……ん、で?」 「ここが、おまえのいいところなんだ」 そう教えてやって、歳三は散々そこばかりを攻めた。 その度に、総司の躯は自分では止めることもできずに、活きのよい魚のように自然に跳ねた。 「やっ!ぁっ、ぃや……ぁ――」 感じすぎて戸惑い、涙を零れさす総司が可愛くて愛しくて、歳三は優しく舌で涙を拭い去ってやる。 それでも、涙は止まることを知らず、更に溢れてくる。 そして、総司のものも歳三の腹に挟まれ擦られ、同じように涙を溢れさせ歳三の腹を汚していく。 そんな反応に気をよくして歳三が鋭く突けば、感極まったかのように総司の躯が痙攣して、総司は達して歳三の引き締まった腹を汚した。 と同時に、引き絞られるような内部の収縮に、歳三も耐え切れずに中に埋めたまま、したたかに放った。 互いに荒い息をつきながら、ひとつに溶け合ったかのような余韻を楽しんでいたが、やがて歳三は放心したかのような総司を抱えあげて川を出て、草むらにそっと下ろした。 「大丈夫、か?」 と聞いても、総司の目は虚ろで、ぼうっと歳三を見返すだけ。 その総司の髪を愛しげに梳き、そこかしこに接吻の雨を降らせれば、総司の目はとろとろと微睡みだした。 星明りの下、気を失ったように眠りに落ちた総司を、やっと手に入れた幸せをかみ締めながら、歳三は眺め続けた。 |
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うはうは、ですーーーー!!! いや、やっぱり、このエッチシーンのメインは、水中エッチだと思っていたのですが、それを見事に表現された挿絵で、ごろんごろんと悶えそうになりました(大興奮) 幸せだー! ありがとうございます!! |
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