「andante -唄う花-」



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「おーい、世儀。世儀ー」
「は、はいっ」
「大丈夫か? 疲れてね?」
「や、大丈夫です」
 つい昨日のことを思い出して止まっていた手を再開させる。
 火を扱っている時に、ぼんやりするのはダメだよな。
「でもホットケーキで良いのか?」
 果たして試作する必要があるのか、微妙だ。
「良い、手軽でいいだろ」
 同級生の返答は極めてあっさりしたものだった。
 手軽さにかけてはかなり上位に食い込みそうだし、正しいかといえばまったくもって正しい。
 オレのクラス、1−Eはこういう催しには付きものの食べもの系、喫茶店をやることになっていた。
 ここのところ学生会のことで手一杯になってしまって、まるで手伝いに行けてないのだけど、外部入学のオレにとっては初めての音浜祭だから、クラスの出し物にも関わってみたい。
 今日はメニューを一揃え試しに作ってみるということなので、それならオレでも途中参加できるかなあと家庭科室までやってきていた。それでホットケーキを作っているというわけである。
 高等部でも家庭科があるわけだけど、玉留めできない先輩もいれば、包丁を使えない同級生ももちろんいるわけで、調理担当は人手が足りないらしい。幸い、腕の良い人が揃ってくれているから、何とかまわせそうだけど。オレもなるべく当日にも出られるようにしよう。
「見城(みしろ)、焼きそばと焼きめし完成〜。他にもつくる?」
「いや…、あんまり広げると手がまわらなくなるから、それだけで」
「りょーかい」
「あ、世儀。皿はそこのを使ってくれ」
「うん」
 途中参加なオレに細々としたことを説明してくれる見城は厨房係のまとめ役で、お菓子から本格的なコース料理まで何でも作れるらしかった。
 オレと話をしている間にもひっきりなしに誰かしらやってきて、このメニューを足したいとか材料が足りないとか、訊ねられてはさくさく答えている見城は、ちょっと垂れ目顔なのも格好良い頼れる男。
「すごいなあ。見城は」
 他の厨房係に声をかけられて離れていく背中を見送りながら、オレはしみじみと呟いてしまった。
 見城とはこれまであんまりちゃんと話したことはなかったけれど、すごい良い奴だった。見城っていつも誰かしらといて、賑やかな面々の真ん中にいるって感じだったから、何となく近寄りがたかった。
 別に入学式のときみたいな珍獣扱いなんてされなかったし、ごくふつうにクラスメイトとしての付き合いはあったけど、内部生で固められた見城の周りは過不足なく完成された環みたいで、他人を寄せ付けない雰囲気があるように思えた。
 でも実際話してみるとそんなことはまるでない。
 思ったよりも取っつきやすくて、かつ面倒見も良くてびっくりだった。
 いきなり来て、手伝いたいなんて言っても迷惑がられるだけかと思ったけど、じゃ、これを作ってくれ、って話が早い上に、奈々原たち以外とはあんまり親しくしていないオレのために、さりげなく自己紹介めいた話を混ぜてくれたりするのだから、すごく気がつく男だと思う。
 内部生と外部生のオレとだと、向こうはオレを知っているけどオレは向こうのことをよく知らない、なんてことはよくある。でもクラスメイトだからこそ今更聞けないこととかあって、…さりげない見城の気配りがとてもありがたかった。
 でも、見城がいてくれたからオレはぼんやりできるぐらい気安く調理台に立てたけれど、それに甘えてちゃいけない。奈々原たちや学生会のみんなといるのが楽しくて、ついそちらばかりに目を向けてしまうけれど、それじゃダメだ。正直、顔と名前とが分からないなんて相手もいて、すごくまずい。反省しきりである。
 出来上がったホットケーキを皿に移し、フライパンとかボールとかを洗い場に運ぶ。取り合わせはバターとメープルシロップで良いかな。ジャムも好きだけど。あ、果物もあるなあ。ソースにできそう。
 材料をまとめておいてある箱の中をじいっと見ていると、他の生徒のところに行っていた見城が戻ってきて、オレの握っているものにちらと目をやる。
「世儀、…それ入れるのか」
 うわ、はいっ、ごめんなさい。
 あんまりこだわっても手間ばかりかかるからダメだって分かっていたのに、オレとしたことが。
 慌てて片付けると、見城は口もとをわずかにつりあげた。そうすると大人びた顔立ちに親しみやすさが加わる。
「なんでもきちっとこなす世儀でも、ぽやっとすることがあるんだな」
「オレ、ぽやっとしてた…?」
「ああ」
 うわあ…恥ずかしい…。
 ああでも、ダメだけど、オレとしてはふつうというか。さっきもしたし。
「オレ、別にきちっとしていないぞ」
「そうか?」
 見城は首を傾げたけれど、オレとしては微妙な気持ちだった。
 本当にきちきちっとやれる人間なら嬉しいんだけど、そう見てくれるってだけでも見城に感謝すべきか、大いに否定して確実に訂正を入れてさせてもらうべきか。
 悩んでいると見城は垂れがちの目をちょっと眇め、分かりきっていることを改めて確認するみたいに首を傾げた。
「書記補佐に頭が上がらない奴も多いだろ。困った時の世儀頼みとか言われているし」
「え、なにそれ」
 はじめて聞いた!
 困った時は神頼みだろ、オレ神さまじゃないって。いや、誰もそんなことは思ってないだろうけど、えと。でも。
 目を丸くしたオレに見城は何の不思議もないような顔で続けてくれる。
「奈々原とかもかなり出来る奴だし、付き合いやすい奴だけど、あいつって突き放す時はかなり容赦なく突き放すもんだから、声かけ辛いだろ」
「……、そうか?」
 奈々原ってすごくバランスが良いと思うけど。
 空気を読むのが上手いっていうか…。こちらが必要としている時は必ず何かしらしてくれる感じがある。
 でもそれを言うと、見城はあっさり首を横に振った。
「わりと厳しい奴じゃないかと思うけどな、俺は。中等部の頃のあいつらは三壁とか言われてたし」
 吉岡の強面、鈴島くんの雅やかな微笑み、奈々原の無邪気、ひっくるめて3つの壁だったらしい。
 理解できるような、できないような。
 強面はともかく、微笑みも無邪気もむしろ気兼ねなく話しかけられる要素だと思うけど、そうはならないのがこの壁たちの壁たる所以らしい。
「もちろん、きちんと手順を踏めばすごく頼りになるわけだけど、そこまでにやや気合いというか根性がいるだろ」
 気合いと根性か。
 あんまり気にしたことはなかったけど、ぴしゃりと言う時には言うよな。確かに。吉岡も鈴島くんも、奈々原も。
 オレが見城に対して抱いていたちょこっと近付きがたい感じ、というのも、ある意味思い込みだったわけだし、でもこんなふうに話す機会がなければそれが解けることはなかったかもしれない。そう思うと少しだけ見城の言っていることが理解できる。
「で、高等部学生会の面々に至っては、言わずもがな。少なくとも下の学年が噛みつけるような人たちじゃない」
「憧れの人たちだもんね」
 従弟のオレがこう言うのはとってもあれなんだけど、カオ兄はすごくきれいで、頭も良くて。他の先輩方も格好良い人が揃っているから。学内のどこへ行っても誰かしら上の空の空気が漂ったりする。
「まあ、下の学年にとっては、とてつもなく大きな存在であることは確かだろ。そこへきて、世儀はやわらかな雰囲気で、丁寧に話を聞いて、力を尽くしてくれるとなりゃ、ダントツで世儀人気になるのも当然の成り行きだって。世儀に頭が上がらない奴も多いんじゃね」
「…………」
 とりあえず用があったら声をかけられる相手、ってことなら分かる。
 街の便利屋さん、ならぬ、音浜祭の便利屋さんって感じだろうなあ。
 便利屋さんとして活躍できているかというと微妙だし、便利屋ならお役立ちじゃないといけないけど、オレ、帰らずの回廊をいかに早く抜けて帰るかってことに頭を悩ませていて、いつでもどしどしご用命くださいってふうにはできていない。
 ちなみに帰らずの回廊とは、先輩方の模擬店予定地が並んだ廊下なんだけど、一度足を踏み入れたら最後、なかなか出てこられないオレなのだ。…他の学生会役員はそんなことはなくて、あっさり通り抜けてくるから、あれだ、むしろオレ専用の迷宮?
「うう、考えるほど落ち込んできた…」
「? どうした」
「いや…なんでもない…」
 お役立ち要員と名乗るにはあまりに力不足でがっくりくる。
 反省する前に一に奔走、二に逃走だ。やってみてダメそうだったら速やかに学生会室に戻ること、という学生会のみんなからのありがたいお言葉をもらっていることが示すように、オレはまだまだ修行中の身、書記補佐の道はまだまだ遠い。
 いつかちゃんときっちり仕事をする男、に相応しい人物になれたらいいなあ。
 ちょっと遠い目をしていると、いつのまに見城の視線はテーブルの上に向けられていて、出来たばかりのホットケーキを興味深そうに眺めていた。上から下から斜めから、すごく真剣な顔で見つめている。
「すごいな、世儀は。フライパンでこうまでふわっとするとは」
「いや、それほどでも…。…チーズとかバナナとかも入れると旨いよなあ、オレ、ホットケーキって好きなんだ。今も時々作ってるし…」
「…………」
「…………」
 オレと話している間も見城はずっとじっくり検分中だ。
 見城はホントに料理が好きらしい。すごい向上心。
 でもその、ただのホットケーキではあるわけだから、市販のミックス使用しているし、必要最低限のものしか入れてないし、焼き加減も適当だし、あんまりしげしげ見られていると恥ずかしくてたまらなくなってくる。
 とりあえず視線をゆるめられるかとそっとフォークを差し出すと、見城は今まで集中が嘘みたいな大胆な手つきでホットケーキを1枚まるごと口に運んだ。小さめに作ってあったから、完食までものの数秒。
「み、水飲むか…?」
 喉を詰まらせやしないかとひやひやしていると美味しそうに目を細められる。
「平気平気」
「なら良いんだけど、オ、オレもいただこうかな」
 いつもちまちま切り分けて食べていたから、つい呆気にとられてしまった。
 なんか格好良いな。
 とりあえずオレもと、半分で挑戦してみたけれど、危うくホットケーキで昇天するところだった。
「だ、大丈夫か…? 世儀」
「う、うん。もちろん」
 喉に詰まらせかけて百面相をしながら慌てて水でホットケーキをのみ込むと、目の端に涙が滲む。うう、苦しかった…。
「お、驚かせてごめん。もう大丈夫」
「ホットケーキは逃げないからさ、ゆっくりな」
「う、うん」
 オレが落ち着いたのを見て、見城はほっとしたように胸を撫で下ろす。
「しかし惜しいなあ。世儀が学生会役員じゃなければなあ、料理部に誘うんだが」
「料理部に?」
 まさかそんなふうに言ってもらえるなんて思いもしなかった。
 掛け持ち不可ってわけじゃないけど、学生会が忙しくてあまり参加できないだろうし、両立している役員もいるけど、オレは現状で手一杯だから。残念ながら入部することは出来ないけど、料理部に入れば料理の腕を上げられたかもしれない。
「ありがとう、見城。オレ、入部は出来ないけど料理部っていうのも楽しそうだな」
「楽しいぜ。定期的に講師を招いたり赴いたりもするんだ。色んな料理を知っていくってすごく興味深い」
 話を聞いてみると、思ったよりも本格的に料理を楽しみ、学ぶ部のようだった。
 世界各国のおもてなし料理から家庭料理まで。ものすごく幅広い。
 感心して話を聞いていると、見城はふっと言葉を切って考え込むように腕を組んだ。
「あ、でも、音楽部が狙っているって噂もあるし、…不定期参加でも全然構わないから、今からでも入ってもらったほうが」
「う、うん…?」
 頷きながらオレは首を傾げた。
 音楽部って…ええと、管弦楽をやっているところのはず。
 狙っているってどういうことだろう。もしかして音浜会みたいにオレのいろいろ気に食わないとか言われているのかも知れない。そうだったらやだなあ…。どうしよう…。
「待てよ。服飾部もそんな話をしていたな。幻のドレスがどうとか。世儀は裁縫もするのか?」
「す、す、するってほどじゃ」
 どもりながら慌ててぶんぶんと首を横に振る。
 ま、幻のドレスって。まさか。
 服飾部って、…確か、裁縫が苦手な先輩たちの指導をそこに依頼したことは覚えているけど、やけに熱心に作りかけのドレスを見られたことも覚えているけど、でもあれはすぐカオ兄が回収したし、服飾部の皆さんの方がよほど素晴らしい作品を多く作られているわけだから、あんなものどうでも良いって思われると…思っていたけど、何かカンに障ってしまったのだろうか。
「ううう、どうしよう…」
「人気者は辛いなあ。でも気が向いたら、ぜひ料理部のことを考えてくれよな」
「う、うん…」
 唯一好意的にオレのことを誘ってくれる見城の言葉が胸に沁みる。
 ある日突然音浜会からの果たし状、ならぬ呼び出しみたいな感じのものが音楽部や服飾部から来たら、すごく困る。
 考えれば考えるほど、ぐったりとした気分になったけど、また何も起きていないのだから今から気にする必要はないとオレは気分を切り替え、小さく切ったホットケーキを口に運んだ。
 後でカオ兄か誰かに、詳細を確認しておけばいい。
「おーい、見城。こっちに来て食おうぜ。あ、ホットケーキじゃん。これ世儀がつくったのか」
「うわ何このきれいな焼き加減」
「うまそお。な、これも分けていいよな。世儀もあっちで食おう」
 だから、それほど感心してもらうほどのものではないんだけれども、他の料理が並んだテーブルにホットケーキを運んでいくクラスメイトの嬉しそうな顔を見ていると、沈みかけていた気持ちが上昇して、気恥ずかしさと楽しさとがないまぜになった不思議な気分になれた。
 学内の廊下を歩いているだけで、冷ややかな視線を受けることもある。
 でもそれを上回るほどの嬉しさが増えたと思う。
 調理台いっぱいに並べられた料理は彼らの胃袋におさまり、オレが作ったホットケーキも瞬く間に姿を消した。




 作りに行ったのか食べに行ったのか、という感じになった調理室から戻ると、学生会室にはいつも通り仕事が山積みだ。
 オレは黙々と片付けにかかる。
「次これよろしくぅ」
「はい、あ、これ仕上がったものです」
 新たに渡されたものと引き替えに済んでいた分を渡すと、一ノ瀬さんに妙にしょんぼりと肩を落とされた。
 いつものように学生会室の床の上に座って作業をしていたんだけど、オレはおろおろと一ノ瀬さんと一ノ瀬さんに渡したばかりの記録媒体とを見比べる。
 珍しいことに、学生会室にはオレと一ノ瀬さんしかいない。他のみんなは出払っていて、たぶん戻ってくるのはもう少し後。だから一ノ瀬さんに何が起きたのか教えてくれる人はここにはいない。
「あの、何かまずかったでしょうか」
「いいや。蓮は悪くない、悪くないんだけどさ。ここが分からないんですけど、ふむふむどこかね。なあるほど、君、ここはこうだよ、をやりたかったんだよ」
「は、はい…」
 オレの肩に腕を回して、背中から顔を覗かせるように屈んだ一ノ瀬さんは、パソコンの画面を指さし、ここはこうだよ、と言ってくれたけど、…。
 ここだというところは何も表示されていない画面で、おまけに妙にさわさわと肩を撫でるその手つきはいったい。口調も妙におじさんっぽいし。
「それでさ、君の顔を俺はじいっと見るわけ。で、おや、君ってなかなか睫毛が長いね、とかを、んー…、蓮、前髪ちょっと長くない?」
 顎に指をかけるふりをしながら一ノ瀬さんが素に戻ってオレの前髪を摘む。
「あ、そうでしょうか。やっぱり」
 眼鏡を駆使しても視界を邪魔するようになってきたなあとは思ってたんだけど、どうにも切るのが面倒になってしまって。
 今朝父さんにも切ってやろうかと言われた。前髪ぐらい自分でやるって言ったけど、あんまり後回しにしているといつも髪を切りに行っているお店の予約を入れられかねないから、早くどうにかしないといけない。
「切ろうとは思っているんですけど、…」
「とりあえずピンか何かで留める?あ、俺ちょうど良いの持ってるわ」
 手櫛でさっと整えたところにひんやりとした感触がある。一ノ瀬さんが小さなピンで前髪を留めてくれたらしい。前髪を上げると、急に視界が広くなった。思っていたよりも長くなっていたみたいだ。
「ありがとうございます」
「さっきアクセ屋をやるっていう子からもらってねえ。うん、君、なかなかクールだぞ」
 つい少し前までのおじさん口調で一ノ瀬さんが茶化す。
 まったく一ノ瀬さんといると飽きない。いつもつい顔を笑みで綻ばせてしまう。
 クールかあ。そんなふうに言われたことがないから、ちょっと嬉しい。
 改めてお礼を言っていると、来客を報せるブザーが鳴って、一ノ瀬さんが大げさに肩を竦めながらインターホンに向かった。
「おお、なんということだ。お客のようだよ、君」
 学生会室の入り口にはカメラ付きのインターホンがあるので、外に出なくても誰が来たとか、何の用なのか話ができるようになっている。今回みたいな音浜祭の時期など、忙しい時に限って直談判をしにくる人がいて、その応対に苦心した何代目かの学生会会長が取り入れたものらしい。
 来客とインターホン越しの会話をしてから戻ってきた一ノ瀬さんは、どうも出かけることになったようだ。
「誠に残念だが、でかけねばならなくなった。ああ、そうだ。そこの棚にビスキュイがあるから、いつでも食べて良い。好きなだけ頬張り給え」
「はい」
「では、ちょっと出てくる。すぐ戻るから、ここで待っていてくれたまえよ」
 ただのおじさんから、妙に時代がかってきた一ノ瀬さんが仰々しげに言う。
「はい、行ってらっしゃいませ」
 オレもつられて何となく居住まいを正し、座ったまま丁寧に頭を下げて見送ると、一ノ瀬さんは、うむ、とか言いつつ、こぶしを握って親指だけを上に出した。
「ぐっじょぶだ、君!」
 言動は古き良き時代ふうだけど、白い歯をきらりと見せてにっかり笑ってみるのは爽やか好青年。
 お褒めの言葉だと思われるそれに手を振って、オレは新しく一ノ瀬さんに言われた仕事に取りかかったけれど、さほど間を開けずオレも出かけることになった。
 一ノ瀬おじさま、ごめんなさい。にわか便利屋、お待ちすることが出来なくなりました。



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