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俺の中でリッカの印象が入室直後と大きく変わっていた。
(彼女のバストが……)
惜しげなく目の前で揺れている形の良い乳房。
制服姿ではわからなかったがおそらくEカップ以上だろう。
桃色の先端は既に尖っているように見える。
真っ白で長い腕が俺の腰と首に回されていた。
「緊張してるんだ?」
「う……」
余裕たっぷりの笑みで俺を見つめるリッカ。
見た目はいいけれど受け答えも冷淡で仲良くなれそうにない異性。
それが最初に感じたことだったのに、今は彼女と二人きり。
そんな彼女と交わることを求められている。
(しかしいくら部活だからといってこんなことが許されるのか!?)
世間一般では不純異性交遊とも言われていることが平然と行われようとしている。
戸惑いしかない。でも自然と胸は高鳴ってくる。
あれよあれよと服を脱がされ、リッカとの距離は既に20センチ以内。
「これはあくまでも学校活動の一環だから変に意識しなくていいのに」
「で、でもっ! んあ、あああっーーー!!」
思わず前かがみになってしまうほど唐突な刺激、いや快感だった。
いつの間にか俺の股間に彼女の手のひらが張り付いていた。
「気持ちいいんでしょ。我慢しなくていいんだよ」
「こ、こんなのって!」
「全部受け止めるんじゃなくて受け流す。快感に抗っても初めのうちは無駄だから」
うねうねとうごめく指先に意識を奪われそうになる。
腰を引きかけた俺をぐいっと抱き寄せ、リッカはさらに深く指先の動きをなじませてきた。
「ひゃあああっ!」
「ふふっ、可愛い声を出してくれるんだね。わたしのモノにしたくなっちゃう」
「え……」
鼻先がぶつかりそうな距離で彼女は笑う。
自分から少し顔を突き出せば軽くキスできてしまいそうだ。
そうなったとしてもリッカは笑って受け止めてくれる気がする。
でも自分から求めちゃいけない気がするんだ……
「わたしは意識するつもりはなかったけど、あなたがその気なら『専用』にしてあげてもいいんだけど」
「それってどんな意味……」
「ああ、わかんないよね。あなた専用の女の子になってあげるってこと」
すると彼女の顔が少しだけ赤くなった。
「今はわたしフリーだから」
「っ!?」
クールな印象の彼女が少し照れた様子を見せてくれた。
それだけで興奮してしまう。
さらにリッカは少し背伸びするような体勢で、俺に全身を密着させてきた。
左肩に彼女の顎が乗っている。
そして囁かれる。
「部員の中には本当に付き合い出しちゃう人達もいるんだよ。卒業後だけど」
「う、くっ、恋愛禁止ってこと?」
「そうね。在学中はダメ。
部活は部活として割り切ってバトルしなきゃいけないから」
リッカはささやきながら俺の背中に爪を立てる。
「あああああ~~~~~~~~~~~ッ!!」
細い指先に軽く背中を引っかかれただけで、すぐにゾクゾクした刺激に変わった。
男がどうすれば感じるのかを知り尽くしているような愛撫だった。
「大井くんはわたしみたいなタイプは苦手?」
彼女の指が背中だけでなく腰やお尻まで這い回る。
俺の感じやすいスポットを探るように。
「それとも案外嫌いじゃない? ふふふふ」
立位のまま俺は追い詰められている。
早くベッドで横になりたいと願っていた。
情けないくらい膝が笑い始めている。
(り、リッカに支えられてなかったら立ってられない……ッ)
どうにかして気をそらそうとしたが、それも難しかった。
密着した彼女の胸の柔らかさに心臓を包まれているようで、耳元に感じる吐息に絡め取られているようで、そして何より俺が彼女に魅了されているようで……
「う、ううううっ!!」
「迷ってる男の子ってかわいいよね。その反応だと誰か気に入った子がいるのかな」
いたずらっぽく囁かれ、頭の中に隣席のクラスメイトの顔が頭に浮かぶ。
(転校初日だからそんな余裕なんてなかったはずなのに……)
北川ミズホのように無邪気なタイプが俺の好みなのかもしれない。
でも今は密着している眼の前の美少女のことで頭が埋め尽くされていた。
「くすっ、本気でわたしのモノにしちゃおうかなぁ~」
「い、やだ……!」
「あっそ。じゃあ耐えきって見せて?」
すると彼女は俺に抱きついたままベッドへ導いてきた。
首と腰を抱かれたまま半分投げ飛ばされたような格好だ。
そしてリッカは俺の上になって微笑む。
手のひらでペニスを優しく弄び、硬さを確かめるように動かす。
さらに先端を自らの秘所へ導いて愛液を絡み付ける。
(き、きもちいいいいっ!!)
サーモンピンクの膣口の感触はとてもなめらかで、何回も擦り付けられたらそれだけで達してしまいそうだ。
リッカの陰毛は薄く、ほとんど無毛に近い。
まるで処女に犯されているような感覚だった。
「いきなり挿入!?」
「そうよ。童貞なんて余計なレッテル剥がしちゃお?」
「くっ……俺の初めてが」
「見て」
ぎゅっと竿を握られ、ペニスが垂直にさせられた。
「ここでたっぷりいじめてあげる。挿入前にわたし好みに下味をつけてあげるわ」
「ほ、本当に入れるのか?」
「そうよ。あなたのこだわりや迷いをわたしのオマンコで剥がしてあげる。あなたのおちんちんを舐め尽くして、男に生まれてきてよかったと思えるようにしちゃうの」
リッカはそう語りかけながら、ずっと俺自身を刺激し続けていた。
あと少し彼女が腰を沈めれば挿入できる体勢。
クチュクチュという淫らな音を俺に聞かせつつ執拗に亀頭だけを舐め続ける腰使い。
「で、出ちまう……ッ」
「いいよ。受け止めてあげる。一度出しちゃえば二度目はイキにくくなるでしょ」
「なっ……」
「そうすればわたしも楽しめるし? ふふふ♪」
リッカの淫らな笑みを見て容易に想像できた。
射精直後を狙っているのだ。
盛大に爆ぜた後、クールタイムすら許されずに俺は彼女に飲み込まれる。
二度目の射精は遠くても、それまでしっかりと彼女の膣内を味わうことになるのだ。
「さあ、童貞汁を思いっきり出しちゃいなさ――」
「ちょっと待ったぁ~~~!!」
急に室内が明るくなる。
俺がリッカに犯される直前、クラスメイトの北川ミズホが入ってきた。
(ぶっちゃけ彼女には見られたくなかった。気まずい……でも何故ここに?)
当然の疑問だった。ミズホは新体操部であるはずなのだ。
しかし俺以上にリッカは信じられないと言った表情をしていた。
「何故ここに、部長が……」
「えっ?」
俺は自分の耳を疑った。たしかに今、部長と言ったよな。
それってミズホがバトルファック部の長ってこと?
「副部長、やりすぎよ。すぐに彼から離れて」
「しかし……」
「いいから離れて!」
凛としたミズホの声を受け、リッカは渋々俺から離れるのだった。
(ここまで)
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