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 ミズホとリッカは部室に残して俺は単独で男子テニス部へ向かった。
 少しでも現状を把握しておきたかったからだ。

 数分後、俺が到着した時にはすでに部員たちが懸命な救護作業をしていた。
 与えられた快感にうわ言をつぶやいている選手や、白目をむいたまま自分では動けなくなっている選手が転がっていた。

(許せない……これじゃ行動不能じゃないか!)

 ふつふつと怒りがこみ上げてくる。男女問わず逆レイプによって快楽責めされた場合、トラウマのようになってしまうことがある。
 それが対戦校からの刺客であるならなおさらだ。試合中に自分を犯した相手が応援席にいたら絶対に集中できないだろう。

(さっきの報告どおり男子テニス部の主要メンバー全員がやられてしまったのか……)

 人数にしてみれば四人。
 しかもほぼ同時刻の犯行。驚くべきことである。

 後輩たちに聞けば、選手たちは別々の場所で犯されていたという。
 他校のマネージャーはそれぞれの男子部員たちを巧みに誘い出し、部室内だけでなく人の気配が少ない廊下や校舎の影になっている場所などで籠絡活動を行っていたのだ。

(相手はこの学校に詳しい人物? どういうことなんだ)

 複雑な思いをいだきつつ次に女子テニス部に足を運んだ。
 もしかしたら俺が知らない情報を掴んでいるかもしれないと考えたからだ。

 だが部室内はもぬけの殻だった。
 何度か監督からの指示で訪れた事もあったが、ここまで無人なのは珍しい。

 普段なら誰か一人くらいはいるはずなのに。
 嫌な予感がする。

 急いでここから離れなければと思った時、俺の背後でバタンとドアが閉まった。

「ここには私しかいませんよ。大井先輩」

 聞き覚えのある声だった。
 俺の目に入ったのは見覚えのあるポニーテール美少女。

「君は黒崎、さん?」
「私の名前を覚えててくれたんですね。うれしいです」

 彼女はゆっくりと俺との距離を詰めて、俺に抱きついてきた。
 ポニーテールから漂う彼女の香りに一瞬だけ心を奪われた。

(なんだ、これ……甘い匂いがする……)

 さらに練習着越しに感じる体温と、
 押し当てられたバストの柔らかさ……なんかヤバい!

「わわっ! 離れて」

 慌てて引き剥がそうとする。
 でも彼女の肌が吸い付いたみたいに離れない。

「意外と恥ずかしがりなのですね。大井先輩」
「とにかく離れてくれ!」
「なぜ午後の練習には来ていただけなかったのですかぁ?」
「えっ……」

 彼女からの予想外の質問に俺は戸惑う。

「大井先輩がいなかったから他の部員さんたち、
 みんな動けなくなっちゃったじゃないですか」
「どういうことだ」
「テニス部の先輩たち、レギュラーの人たち大変なことになってますよね」
「!? なぜ君がそれを知ってるんだ」
「フフフ♪」

 俺の問いかけに黒崎風花は不敵に微笑むだけだった。

(なんだ、このプレッシャー……こいつは一体)

 女子テニス部との合同練習は朝練のみのはずで、午後はそれぞれ自由にスケジュールを組んでいるのだ。同じ部活内とはいえ細かく調べ上げなければ俺たちの行動予定を把握できるはずがないのに。

「フウウゥゥ~~~ッ」

 俺の鼻先に黒崎さんが息を吹きかけてきた。
 無防備だった俺はそのまま息を吸い込んでしまった。

「ぅ、ああああ……ッ」
「私の香りを胸いっぱいに吸い込んでくれましたね。
 これ、男の人が興奮しちゃうみたいですよ」

 黒崎さんがニコっと笑う。
 どこか妖しげで、魅力的な笑顔だった。

「く……っ」
「今から逃げようとしても無駄ですよ先輩」

 部屋の入口に向かおうとしたけど肩を掴まれ、ぐいっと引き寄せられる。
 正面から彼女の整った顔を見る。そしてまた息を吹きかけられた。

(この香りは、だめだ……)

 言われたように、頭がふわふわしてきた。
 これが彼女の仕業だというなら、確信犯だ……

 さらに気づけば壁際に追い込まれ、彼女の膝が俺の足の間に差し込まれていた。
 逃げ場がない。
 そして手足に力が入らなくなってきた。
 自分が窮地に追いやられてることを再認識する。

「つまりそういうことですよ」

 彼女の手がシャツの下から忍び込んできた。
 細い指先に乳首を探られ、いじられる。

「うあっ、あああああーーー!」
「敏感ですね。大井クン」

 黒崎さんの指が乳首を強めに何度か弾くと、もはや俺は自分ひとりでは立っていられなくなっていた。膝が緩んで腰が落ちる。

「まだお座りは早いですよ」

ぐにゅっ。

「んああああああああああっ!!」

 足の間に差し込まれていた彼女の膝がうごめき、玉袋とペニスが同時に刺激される。

「勝手に崩れられたら重いじゃないですか。
 もっと踏ん張らないと他のメンバーと同じように負けちゃいますよ」
「な、に……!」

 その言葉に反応した俺を戒めるように彼女の膝が数回俺を突き上げた。

「性技・膝閂(ひざかんぬき)がお好みですかぁ」

 悶える俺の肩に体重をかけながら彼女が微笑む。
 壁に押し付けられたままペニスを下から突き上げられる体験は初めてだ。

「うあっ、ああっ! やめてくれえええ」
「いいえ、やめません♪」

 俺の反応に気を良くした彼女が責めを強くしてきた。

(これっ、だんだん、気持ちよくなって……!!)

 まずい、本格的に力が抜け落ちてくる。
 もちろん相手もそれを感じ取っているのだろう。表情に余裕がにじみ出てきた。

「女の子に動きを封じられて感じちゃう悪い先輩だったなんて幻滅です」
「そんなこと、んあっ、ああああーーー!!」
「このままマゾに落としてあげます。それ、もう一回♪」

 急に刺激の質が変わる。
 下からの突き上げが終わり、今度は体全体で彼女に押しつぶされた。

(ぴったりくっついて、何をする気だ……?)

 肩を抑えていた彼女の手が俺の手のひらを掴んでいる。
 相変わらず身動きできず、さらに上半身をピタッと合わされ……黒崎さんのバストがはっきりと感じられた。柔らかくて大きい。まずい、さらにペニスが膨らむ。

ぐにゅりっ。

「んひいいいいいい!!」
「次は膝閂からの太腿回し、ですよ?」

 密着したままズボン越しに彼女の太腿にペニスが押しつぶされる。
 しかも彼女は片足立ちになっており、太腿を使ってくるくると円を描いている。

「これってけっこう気持ちいいらしくて、射精しちゃう人もいるんです。
 大井先輩はどうなりますかね」

 耳元で不敵にささやく彼女の声に、不覚にも感じてしまう。

(ま、まって、これはヤバい! 逃げ、ないと……)

 身体を捩って逃げようとしても難しかった。
 肩は自由になったけど両手が塞がれ、上半身も彼女の体に押し込まれてる。

 下半身は脱力したままで妖しい動きに翻弄されていた。

「だから逃がしませんって。
 男の人は一度出しちゃえば従順になってくれますから楽ですね」
「だ、誰がお前の思い通りになんてなるもんか!」
「早く落ちてくれませんか? 大・井・ク・ン♪」

 フウゥゥ~~~……っと耳穴に熱い息を吹き込まれる。
 悔しいけど気持ちいい。
 また少し力が抜け落ちていく。

「ううっ、くそおおおおおっ!」
「あはっ、おちんちんがもう発射寸前でビクビクですねぇ~」

ぐいっぐいっぐいっ!

「あがっ、ぅお、んはああ!」

 そしてまた膝閂。
 この組み合わせを数回行われ、すっかり俺は勃起してしまった。

 俺より華奢で背も低い黒崎さんに手も足も出ない。
 ポニーテールを機嫌良さそうに揺らして彼女が笑う。

「そろそろ本番といきましょうか」

 両手を掴んでいた彼女の指が離れ、ゆっくりと俺の服を脱がせ始めてきた。



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