「自分がドキドキしてるときは相手も同じなんだよ?」

ほんの数センチの距離で俺の顔を覗き込む妹。
妖しく光る柚子の目をまともに見られない。
兄妹で何度も交わす禁断のキスの味がこんなにも甘いものだなんて、一時間前までは予想していなかった。

でもこれは訓練なんだ。いくら今夜の柚子が可愛くたって溺れちゃだめなんだ!
常に女性をリードするテクニックを身につけ、夏蜜さんに対する俺の劣等感を消し去るための……

「忘れないでネ……」

「ああ……」

「じゃあもうひとつ教えてあげる。 複合技だヨ?」

今度は俺の首筋から脇の下にかけてを柚子は指先で愛撫し始めた。
人差し指がゆっくりと上から下へと降りていく。

「はううぅっっ!!」

「もう……なんて声あげるのよっ! ママに聞こえちゃうでしょ?」

俺が再び声を上げないように、妹の唇が近づいてくる。
抵抗することも出来ず、口がふさがれてしまった。

「んふ……♪」

そして今度はさっきのキスと同時に指先が這い回ってくる。
俺は身悶えしながらその指の動きと舌の動きに翻弄された。

「んんっ、んんー!!」

俺の背中に手を回しながら、柚子はぴったりと俺の身体にバストを押し当ててきた!
ぷちっとした感触が俺の胸元ではっきり感じる。

(さ、さっきこいつブラジャー脱いでいたよな? …………ということは)

ノーブラ状態で体が密着していることを思い出した俺は、一気にペニスが充血していくのを感じた。
さっきまでのキスで骨抜き状態にされていたところに、キツすぎる直接的な刺激。

ムクムク膨れ上がる俺の股間を感じたのか、柚子が片足を股間にねじ込んできた。
さらに俺の脳裏に浮かび上がったのは妹の美脚……あの鍛えられたふとももが俺のペニスにあてがわれているのだ。

「キスで夢中にしながら、身体もやさしく触れてあげて」

「ゆ、ゆずっ……! お前いつの間にこんなぁぁぁ」

「今は余計なこと考えないで。バストは感じやすいから後のほうでいいと思うヨ?」

少し身体を浮かせて、ちょんちょんと俺の乳首を弄ぶ。
確かに気持ちいい……! 普段ならなんともないはずなのに!!

「背中とか髪とかも撫でてあげて……兄貴聞いてる?」

妹にキスをされながらの指先愛撫、そして股間への刺激は病み付きになりそうだった。

「一通り触ってあげたら、今度はこうやって……あんっ、もうヌルヌルじゃないの?」

「ん?……うあああぁぁー!!」

俺の脚の間に滑り込んだ柚子の太ももが、グニグニとペニスを刺激してきた。
甘い痺れに跳ね上がった俺の顔を、再び両手で包み込んでのキス。

「んっ、んん…………」

ずちゅ、ピチュピチュピチュ……

真っ赤な舌先が何度も出し入れされる。
小さな身体の柚子が添い寝しながら、覆いかぶさるようにして激しく俺を抱きしめる。

「ゆずの……すご……い……」

「へへっ、Dキス上手でしょ? あたし」

効くどころか、何も考えられない状態。
こいつって彼氏にいつもこんなことしてるのか?

「ここまで来たら、何度も同じようにしてあげて……」

俺の呼吸が整わないのと同じように、柚子のほうもすでにハァハァと荒々しい呼吸になっていた。
責めてる相手も感じているんだ…………・しかし責められ続けてる俺はきっと柚子ほど身動きが取れない。
なんだかさっきから体中に力が入らない。

「相手が脱力したらチャンスだよ?」

柚子はゆっくりと体を起こすと、俺に腕枕をしながら右手をそっと股間に忍ばせた。

「ああああぁぁぁっ! 柚子、だめだ!!」

「一番敏感なここを……素早く撫でちゃう…………兄貴、すっごい気持ち良さそう♪ サービスしてあげるね」

すでにフルボッキ状態の股間をサワサワと撫でる妹。
何度か硬さを確かめるように触ってから、トランクスの中に手を滑り込ませてきた。

クニクニクニ……

「や、やばい……やめろ! 」

「うっわ……もうコリコリになってるよぉ?」

しかも手コキがうまい!?
ヌルヌルの先端を優しく何度も撫で回してから、手のひらで包んでクチュクチュと音を立ててくる。

「あっ、おあああぁぁ!?」

「キスされて気持ちいいの?」

ブンブンと首を横に振る俺。
その様子にむっとした柚子が、さらに太ももを押し付けてきた!

「それとも膝や手でされるのが気持ちいいの?」

「ゆずッ、もう……いじるなあ……あああぁぁ!」

「ふふっ……いい顔するんだね、兄貴」

妹の顔がふっと緩む。
的確に感じるツボを責めていた手コキが穏やかになり、太ももの圧迫もなくなる。
だが俺の身体は快感に固まったままだ。

「兄貴、こっちをみて?」

「うっ……」

「相手の目を見つめながら何度もしてあげて……ほら」

ちゅっとキスをしてくる柚子。
手コキのスピードが少しずつ上がってくる。
太ももがさらにタマタマのあたりをサポートしてくる。
俺の腰周りに快感が降り積もって、ビクビクが大きくなるぅ!?

「ああっ、だめだ! イッちまう、ゆず!!」

「もっとして欲しくなってきちゃうでしょ?」

シコシコシコシコ……

クッチュクッチュクッチュ……

「うああぁぁ!?」

「せっかくだからスッキリしちゃお? 兄貴♪」

柚子はにっこり笑うと、右手を思いっきりすぼめて亀頭を激しく揉み解した!!

ニュグニュグニュ……チュプッ、チュ……


「で、でででるっ!!」

「あはっ♪ あたしの手の中で兄貴、大爆発~~」

どぴゅぴゅぴゅぴゅぴゅ~~~~~~~~~~!!!


さんざん焦らされて、最後はあっけなく射精させられてしまった。
腰の回りが本当に爆発したように力が入らない。
しばらくの間、すがるような目で俺は柚子を見つめていた。





「わかった? こうやってムードを作って女の子を包んであげて」

「ふぁ、ふぁい……」

「もうっ! しっかりしてよ、兄貴」

呼吸の乱れが全く収まらない俺を見て、ニヤリと笑う柚子。


「ふむ……どうせだからもう一回しておこうか?」

「ふぇ?」

「可愛い妹が兄貴のためにひと肌ぬぎましょーっていってんの!」

「い、いや! もういいっす!!」

「だーめ♪ 特にキスの部分は今夜で全部覚えてね?」

そして軽く俺に唇をかぶせる柚子。
こいつのキスは・・・甘すぎる!

「は、はい……」

「きゃは、兄貴がいい子になってる!」

「やっぱり……も、もう許してくれ……柚子」

「却下。 今までのところ、もう一度繰り返すよ?」

「あああぁぁ…………」








ゆずの特訓は深夜まで続いた。




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