ここはパイズリ専門店。この夏オープンしたばかりの新形態の風俗店。
特徴としては本番無しなので料金が手頃であること。
なおかつ可愛い子が多数在籍してる。
しかもマニアックな立位パイズリが基本だ。
つまり客は立ったままでパイズリされる……この店は本当によくわかってる。
パイズリこそ本番と思っている自分としては最高に素敵な店だ。
永遠に続いて欲しい。
そんな思いを胸に今日も僕は千円札を五枚握りしめてこのお店の待合室に座ってるわけだが……
「毎度ありがとうございます。今日はどの子になさいますか?」
黒服が丁寧に挨拶をしてきた。冷たいおしぼりを差し出している。
流石に顔を覚えられたか……と思いながらカタログの頁をめくる。
「あ、新人さん……この、か、架純ちゃんで……」
「かしこまりました。ご用意させていただきます。その間にこちらをご記入ください」
そしていつものカルテとボールペンを渡される。
店の黒服は頭を下げてから奥へと姿を消した。
病院の問診票のように幾つか質問事項や要望欄などを埋めていく。
その中に見慣れない項目があった。
「う~ん、この『上か下どちらを希望』ってのは……なんだろ?」
女の子の上に乗ってのパイズリもしくは、自分が下になってのパイズリ……こっちのほうが普通かな?
でもこのお店は立位が基本だし。わからないまま回答するのはちょっと怖いな。
とりあえずそこだけは記入はせずに最後まで埋める。
その直後に黒服が現れてカルテを回収していった。
「ご記入いただきありがとうございます。さあこちらへどうぞ」
◆
「はじめまして。架純です~♪」
(やべぇ……キレイ系じゃなくて、とびきり可愛い系だったんだこの子!)
うまく返事もできずに顔を赤くして固まっている僕に腕を絡めてくる架純ちゃん。
今日僕が指名した彼女は思っていた以上に笑顔の似合う女の子だった。
しかもメチャメチャ好みのタイプだ。パネマジを疑ってた自分が恥ずかしくなるほどに。
写真では澄ました笑顔の黒髪セミロングの美少女といった様子だったが、良い意味で完全に裏切られた。
よくある話で、見た目はキレイだけど事務的な女の子に当たるとやるせなくなる。
でも今日は楽しい時間を過ごせそう。
彼女に服を脱がせてもらいながら少しお話してみると、架純ちゃんは現役の女子大生だという。
その辺りは別に本当かどうか問題ではない。それよりも問題は……
ふよんっ
(で、でけえええ! なんだこれえええええええっ!)
衣服をハンガーにかけるため、振り向きざまに脇から見えた柔らかそうなバストがプリンのように揺れる。
彼女が着ている服はフィットネスで使うような水着とパレオのセットなのだけど、締め付けられて窮屈そうな胸元がたまらなくセクシーで、なおかつ腰回りが細いものだからとにかく巨乳。
まるでこの店に入るために生まれてきたようなボディバランスだ。
「さっき見た写真だとバスト88って書いてあったけど」
「うん、あれは半年くらい前の数字かなぁ……」
「えっ」
「最近また少し大きくなったみたいで、いま来てる水着も去年のやつだから苦しくて」
(やっぱり水着なんだ……!)
つまらないことに感心してる場合じゃない。
どう考えても90センチ台後半にしか見えないのは架純ちゃんのクビレのせいなのかもしれない。
とにかくあそこに挟めるんだ。そう思うだけで僕は興奮しすぎて中腰になってしまう。
「ところでカルテ見たんですけどぉ……」
「あ、はい!」
彼女の胸に気を取られながらとはいえ、我ながら間抜けな返事だ。
「もうー! 上と下、なんで答えてくれなかったんですかぁ~!」
ぷくっと頬をふくらませる架純ちゃんの顔がまた可愛らしい。
「それなんだけどさ……どういう意味かなーって直接尋ねようと思ったんだよね」
「わかりにくかったですか? う~~ん」
「ごめんね」
僕が謝ると、彼女はニコッと微笑む。
「じゃあ説明しますね。私のおっぱいを見て下さ~い」
「……」
くるりとその場で一周りして、彼女が少し膝を曲げて正面から僕の顔を覗き込む。
ふよんふよんっ
前傾姿勢になった分だけおっぱいの揺れ具合がパワーアップする。
両手で掬うようにして柔らかそうな胸を持ち上げながら架純ちゃんが解説する。
「この谷間の上から挿し込みますか? それとも下からにしますか?」
「あっ、そういう意味だったんだ……」
ようやく質問の意図が掴めたところで新たな疑問が頭に浮かんできた。
「えっと、それが何か……違いはあるの?」
「うふふ、例えば上だとお客さんが立ったままでおちんちんをまっすぐ差し込めるから、私の顔がよく見えると思うんです。もちろん私もお客さんの顔をしっかり見つめちゃうけど」
架純ちゃんはそこまで話してから、そっと僕を抱きしめてきた。
正面から抱きつかれたおかげで柔らかなバストがクニュッと押しつぶされる。
「ううぅ……」
さらに背中に腕を回され、ギュッと抱き寄せられる僕。
髪の毛のいい匂いを感じながらうっとりしてしまう……
スリスリスリ……ふにゅんっ♪
まるで僕の体全体をペニスに見立てているかのように、彼女はゆっくりと体を伸び上がらせてバストを擦りつけてくる。
「それとおっぱいの中で先っぽが隠されちゃうからジワジワきゅっきゅされてぇ……」
「うあっ、あああああああ!!」
彼女が何度か背伸びをする。
体全体を小刻みに揺らされ、思わず声を上げてしまうほど妖しげな快感に包まれた。
いつの間にか背中に回されていた腕は離れ、彼女の手のひらと僕の手のひらがピッタリと合わさっていた。
更に細い指が僕に絡みついて、恋人つなぎのような形のまま今度はバストを中心に円を描くように動きだす架純ちゃん。
「んふふふふ、どうですかぁ?」
「うあっ、い、いいい!」
「おちんちんがこんな風にされたらぁ……私の胸の中でお漏らししちゃうかも?」
壁に取り付けられた大きめの鏡に映し出された彼女の動きがエロすぎる。
そして何より架純ちゃんは悶えている僕の様子を楽しんでいるようだった。
(この子、可愛いのにSっ気が強いぞ、お、うおおお、ぁうっ!! なんて刺激的な……)
それから数十秒間、僕は彼女に抱きつかれたまま快感に泳がされた。
「はい休憩~」
ぱっと手を離され、思わず膝をついてしまう。腰から下にほとんど力が入らない。
呼吸を整えながら見上げると、いたずらっぽく僕を見下ろす彼女と目が合う。
「ぜぇ、ぜぇっ、はぁ……下からだとどうなるかな……」
見上げた先にはさっきまで僕の胸に押し当てられてたバストがゆっくりと揺れていた。
弾力性がありそうな見た目に反してとにかく柔らかい彼女の双丘。
早くあの中にペニスを突き刺してみたい。
もう上から挿入でいいのではないかと思いつつ、一応もう片方の選択肢についても尋ねてみる。
まだ脱ぎ去っていないパンツの中は既に我慢汁でドロドロだ。
「う~ん、下からだと私の顔に思いきりかけられると思うの。征服欲が強い人向けかも?」
見上げているアングルなので下乳の形がよく見える。
まだスポーツブラのような水着で隠されたあの先に男を駄目にする快楽が待ち受けているのだ。
(こんな可愛い子の顔を汚せるなんて恐れ多いことだけど試してみたい)
数分前まで押し当てられていたバストの感覚を思い出す。
上からというか、正面から彼女に突き刺した場合と、下から差し込んで包み込まれた場合だとどちらが気持ちいいのか想像がつかない。
「でもね、あんまりおすすめしてないの。下からコースは」
「えっ、なんで?」
「だって皆すぐにイっちゃうから。だいたい十秒くらいかな……」
「マジで!?」
「最初の三秒くらいは平気な顔をしてるんだけど、そこから先は全然我慢できなくなっちゃうみたい」
「……!」
可愛らしい表情のまま少し困った顔をしてみせる架純ちゃん。
おそらく彼女は嘘をついてない。
だとすれば僕の目の前にあるのは男を秒殺する魔性の乳、ということになる。
「お客さんがどちらを選んでくれるのかすごく楽しみ♪」
穏やかに微笑んだまま彼女は言う。
そしてこの選択次第でその男の人がSなのかMなのかわかるらしい。
悩んだ末に僕が選んだコースは――
1・上から
2・下から (2016.08.08 更新)