これは『女性恐怖症の格闘少年、奮闘する』の二次創作です

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第79話 if (2/3)



 その動きは非常に緩慢としたものだった。
 だが冴華の右足がほんの少しだけ沈むと、総太郎の口から切ない声が漏れてしまう。

(く、くそ……きもち、いい……)

 先日のようにはっきりとペニスを蹂躙するような痛みはない。
 十秒くらい時間をかけて、じわりと先端をつぶされてから戻される。
 単純に接触面が増えては減るだけの動作だが、そのおかげで総太郎は深い快感を刻みつけられることになる。

「少し暑いわね、この部屋」

 不意に足の動きを止めて、冴華はジャージのファスナーを下げた。
 自然に総太郎もその動きを注視してしまう。
 冴華がジャージを脱ぎ捨てるまでの時間がひどく長く感じた。
 そして総太郎の目に飛び込んできたのは、ピンク色のタンクトップだった。

「どうしたの? センパイ」
「い、いや……」
「見とれてるんだ……どう? 綺麗でしょ、私の胸」

 両手で自分自身を抱きしめるような仕草をしつつ、気分良さげに冴華は笑みを浮かべた。
 形の良いバストが腕に押されて歪む様子はエロかったが、総太郎は他のことを考えていた。

(色違い、なのか……あれは)

 道場に冴華が置き忘れていった赤いタンクトップと同じ形である。
 総太郎があの日の敗北を思い出してしまうのは必然と言えるだろう。

 それに加えて冴華の胸は形が整っており、女性としての魅力も申し分ない。
 数日前、冴華に犯された時にたっぷりと裸を見せつけられたおかげで、無意識にヌードを連想してしまう。
 着衣のままでも総太郎の心を揺さぶるには十分な状況だった。
 丈の短いタンクトップとジャージの間には、形の良いおへそが見え隠れしている。

「さっきより、また大きくなってない?」
「え……」

 総太郎は、冴華の言葉で我に返った。

「違う、そんなはずが……ッ!」
「ううん、絶対膨らんでる。だって私が足にかけてる力は変わってないもん」

 総太郎は必死で興奮を鎮めようとするが、それは非常に難しかった。
 亀頭に触れている冴華の足の感触が我慢を許さないからである。

(こいつの足が、暖かくて柔らかくて、刺激を受け流せない……!)

 冴華の足は一切動きを見せていない。
 だが視覚から得られる効果が強烈過ぎて、冴華の姿が瞼の裏に焼き付いて離れないのだ。
 こうなるとさすがに総太郎は自らの失態を認めざるを得なかった。
 そんな心境を察してなのか、冴華は声を低くして総太郎に囁く。

「これはね、センパイが快楽に溺れて、魅力に屈して、勝手な妄想で興奮しちゃってるの。
 私は優しく足を添えてるだけなのに、自分から擦りつけてきちゃうんだもん」

 そう言い終わると同時に、冴華は少しだけ足の指に力を込めた。

「うあああああああああっ!!」
「このままだと自滅しちゃうよ? いいの?」

 さらに冴華は総太郎が気づかない程度に刺激を強め、罠を増やす。
 足の指先に微妙なバイブレーションをかけて総太郎をじわじわと追い詰める。
 この部屋に冴華が来るまでは必死で抑え続けていた総太郎の性欲が、冴華によってこじ開けられていくようだった。

「ふふっ、男っていうのは本当にどうしようもないわね」

 軽く腕組みをしながら、冴華が冷ややかに総太郎を見下す。
 彼が自分を見上げた瞬間を見計らって、軽く胸元を揺らしてみせる。
 タンクトップの下にあるおっぱいの動きを見て、総太郎は思わず目をそらした。

「我慢してるんだ? えらいえらい」

 しばらくして冴華は足責めを中断して、そっとしゃがみこんだ。
 片膝をついて、目線を下げて総太郎を正面から見つめる。
 さらに右手を伸ばし、総太郎の顎や首筋、髪の毛などを優しくなで始める。

「あっ……」

 予想外の愛撫に総太郎は戸惑い、無防備になったまま全てを受け入れてしまう。

「わかっていても反応しちゃうでしょう。ふふふ」

 すべすべした冴華の指が総太郎を少しずつ攻略していく。
 耳の裏や顎の先をくすぐってみたり、手のひら全体で髪を何度も撫で続ける。

(き、きもちいい……こんな、憎い相手に撫でられているだけなのに、なぜ……)

 一見すると、これは性的な愛撫ではない。
 だが主従関係をはっきりさせ、精神的な優位を総太郎にわからせるための冴華の策略だった。

「ねえ、あとで頭だけじゃなくて背中も撫でてあげようか?」

 冴華は普段の高圧的な口調ではなく、慈愛に満ちた美少女の声で語りかける。
 総太郎はこうした優しい刺激に対して全く抵抗力を持たない。
 素直に染み込む甘い言葉に、思わず総太郎は頷いてしまう。

(心を溶かされてるのに気づけないみたいね。可哀想な人)

 うっとりと自分を見上げる総太郎の体を撫でつつ、冴華はゆっくりと立ち上がった。
 そして足の裏で総太郎のペニスをスリスリと撫でながら、静かに言い放つ。

「そろそろスッキリしちゃえば。何度出しても諦めなければいいよ」
「う、ううぅ……なん、だと……?」

 正直に言うならば、総太郎は今すぐにでも射精してしまいたい心境だった。
 しかしなけなしのプライドがそれを拒絶する。
 そのことを冴華は重々承知の上で誘いをかけているのだ。

「負けを認めるまでは射精してもセーフってことにしましょうか。そのほうが私も楽しめそうだし」

 妥協案とも言える勝負のルール改定に、総太郎のペニスが反応してしまう。
 足の裏を押し返す力が僅かに強まったことを冴華が見逃すはずもない。

「だからね、ほら……少しだけ腰を突き出せば、もっと気持ちよくなれるよ?」
「誰が、そんな真似をするもんか……!」
「別にいいじゃない。大好きな足に自分から擦りつけて、みっともなく射精しちゃいなよセンパイ♪」

 そう言いながら、冴華は右足の親指を少しだけ曲げてみせた。

「ぐああああああっ、出るッ!」

びゅるっ、びゅるるるるる!!

 冴華の足の指が折れ曲がり、裏筋を軽く引っ掻いたことにより総太郎はあっさり射精へと導かれてしまう。
 その後も数十秒間、全身をビクンビクンと波打たせながら悶える総太郎のことを、冴華はニヤニヤと見つめていた。

「クスッ、すごい射精ね」
「あひっ、ひい、う、あああぁ……」
「しかもエロい声で鳴いちゃって。ふふふふ♪」

 自らの足先ひとつで総太郎を屈服させたことで、冴華はこの上なく爽快な気分だった。
 逆に総太郎は圧倒的な快感と敗北感を味わっていた。

「く、そぉ! 俺はまたこいつに!」
「どうだった? あなたは自分から負けを選んだのよ」
「なっ、違う、これは……!」
「私の足に踏まれて、擦られて、気持ちよくなることを選んだ……違う?」

 憎いはずの冴華の足元に這いつくばり、快感と屈辱をたっぷりと与えられた。
 それでも総太郎は首を縦に振らない。
 冴華にとって、それはもちろん想定内の反応だった。

「じゃあ、もっと絶望感を味わってもらおうかな」

 涼し気な表情のままで、冴華は右手の親指をジャージの内側に滑り込ませる。
 さらに左手も同じようにして、履いているジャージを脱ぎ去ろうとしている。

「な……!」
「自分の立場を教えてあげる。あなたをたっぷり痛めつけた、私の足でね……」

 少しずつあらわになる冴華の下半身に総太郎の目は釘付けになった。
 それは冴華にとって、総太郎にあの日のことを、冴華に犯され尽くした日のことを明確に思い出させる儀式でもあった

「んっ、脱ぎにくい……」

 既に冴華の片足はジャージから抜け出しており、その肌の白さに総太郎は目を奪われる。
 そして何より印象的だったのが、少し汗ばんだ肌とスパッツのコントラストだった。

(冴華の足が……目の前にある、こんな近くでこれを見たら……おかしくなっちまう!)

 夢にまで見た冴華の生足を見て、総太郎は興奮を抑えられない。
 恥を承知で凝視することしかできなかった。

「やっぱり足が好きなんだ。ふふ、エロい目で見つめてる……これ、あの日と同じ格好だよセンパイ」

 ショート丈のタンクトップにスパッツ姿。
 冴華の言う通り、タンクトップの色こそ違うものの、全く同じだった。
 総太郎に対して冴華があの日の行為をリプレイしようとしているのは明白だ。

(あ、あ……逃げなきゃ駄目なのに、どうしちまったんだ、俺……)

 それなのに目をそらすことが出来ない。
 冴華のおへそから下、スパッツから伸びた脚を凝視してしまうのだ。
 引き締まった美脚を、くるぶしを包むショートソックスまで上下に舐めるように見つめてしまう。
 自分の意志に関係なく、心臓の音が高鳴るのを総太郎は感じていた。

「宣言するわ。直接触れずに勃起させてあげる」
「そっ、そんなこと……いくらなんでもできるはずが……」
「できるよ。それもさっき以上に、ねっ!」

 あとずさりする総太郎の両肩を冴華がしっかりと掴む。
 正面から捕まえられてしまったことで総太郎は完全に逃げ場を失った。

「くうっ、は、離……」
「クスクスッ、その程度の抵抗じゃ絶対我慢できないよ。えいっ」

 冴華は可愛らしい掛け声とともに力強く総太郎を引き寄せ、自らの胸で顔を包み込んだ。
 目の前が真っ暗になり、代わりにやってきた柔らかな感触に総太郎は戸惑う。
 先ほどは自分の胸に押し当てられた冴華の膨らみが、やんわりと自分を拘束したのだ。
 冴華の体臭と体温を直接味わうことで、ますます身動きが取れなくなってしまう。

(な、なんで急に……冴華のおっぱいが……)

 考えてもわからないことばかりだった。
 その疑問を打ち消すように、与えられる刺激は彼にとって甘美すぎた。
 女性の胸に顔をうずめることで感じる母性と香気、それに冴華の息遣いや鼓動までもが総太郎を魅了する。
 すぐに手足から力が抜け落ちて、冴華に対抗する気力が萎えていくのを感じた。

「ふふふ、効きすぎちゃったみたいね。足で責められると思っていたんでしょう。残念」

 すっかり抵抗力が弱った総太郎を冴華は解放した。

「ぷはっ! はぁ、はぁ、はぁ……」
「マザコン気味のあなたはおっぱいも大好きだもんね」

 総太郎の呼吸が整う直前に、冴華は再び自らの胸に彼をいざなう。

「うぷううっ!!」
「もっと夢中になっていいよセンパイ。内側から崩してあげる」

 冴華は先ほどよりも強く総太郎の頭を抱き寄せる。
 密着感が増して、総太郎は途端に息苦しさを覚える。

「んっ、んんんーーーーーーーーーーーっ!?」
「もがけばもがくほど匂いがまとわりついて堪らないよね。ふふふ……」

 小さくイヤイヤをしてみせる総太郎の頭を手のひらで撫でてやると、そのささやかな抵抗すらあっさり打ち消すことが出来た。

「それに……ねえ、ちゃんと勃起したら、この間みたいにしてあげるよ?」
「ッ!?」

 その言葉を聞いて総太郎は動きを止めた。
 冴華が続けて囁く。

「あたしのおまんこで犯してあげる。おっぱいで責められて意識を弄ばれたあとに犯されたら、あなたはどれくらい耐えられるかな?」

 冴華は総太郎を抱きしめていた左手をそっとおろして、指先でトントンと肉棒の硬さを確かめる。

「くすっ、もうすぐだね……」

 指先に感じた感触に冴華は微笑む。
 これだけ勃起しているのなら、既に挿入は可能であろう。

「どうなの、センパイ? 硬くなったら犯されちゃうよ。いいの?」

 それに対して総太郎は弱々しく体を震わせる。
 愛撫とも呼べない軽い刺激に対しても、総太郎の肉体は過敏に反応してしまう。
 このまま冴華が指をカリや裏筋にまとわりつかせれば、射精させることもおそらく可能だろう。
 しかし冴華はそうしなかった。

「最高に硬くなった瞬間に奪ってあげる。残り僅かなプライドも、我慢する気力も、あたしへの敵対心も全て搾り尽くしてあげるわ」

 その数十秒後、冴華は抱きしめていた総太郎の顔を解放した。
 総太郎が恐る恐る視線を下ろすと、そこには今まで見たことがないほどに膨らみきったペニスが天を仰いでいた。

「ふふふ、ほらね。もうバキバキになってる。そんなにあたしに犯されたかったんだ?」
「ち、違う! そんなことあるもんか! これは……ッ!」
「何を言っても虚しいだけね。その証拠に、ほらぁ」

 冴華は見せつけるように右手の人差指を立ててから、亀頭を軽く弾いてみせた。
 たったそれだけの刺激に対して、痺れるような快感が総太郎の全身を駆け抜けた。

「くはああっ!」
「こんなに喜んでるじゃん。これでもまだ言い訳できるの?」

 指先についた透明な粘液を軽く振り払ってから、冴華は立ち上がる。
 そして恥じらうように背を向けてからスパッツを脱ぎ始めた。
 続けて飾りっ気のない白いショーツが目に入る。

(きれいだ……)

 目の前、ほんの二十センチほど先に見える冴華のお尻を見て総太郎は思う。
 引き締まったお尻から流れるような脚線美と、真っ白で健康的な肌を見せつけられて言葉を失った。

「このまま挿入しちゃうね。できるだけ我慢して見せてよセンパイ」

 振り返った冴華は、少しだけ舌を出して恥ずかしそうな表情をしてみせた。
 完全に露出した下半身を見て、再び総太郎は息を呑む。
 相変わらず処女にしか見えない剃毛済みの女性器は魅力的だ。
 ピンク色の秘裂は文句のつけようがないほど淫らで神秘的だった。

(俺はまたこいつに……このマンコに飲み込まれて――!)

 ずちゅうううううぅぅぅっ……!

「うああああああーーーーーっ!!」

 総太郎の鼓動が収まることを待たずに、冴華はゆっくりと腰を下ろした。
 淫肉が先端を舐め回してから、クプッという音を立てて飲み込んでいく。

「ああっ、ああああぁぁ! なんだよこれええ!」

 時間をかけて肉棒が埋没していく。
 その様子を見せつけられた総太郎は、全身が冴華に包み込まれていくような感覚を味わっていた。

「すごいね、全部入るまで我慢できたんだ。えらいえらい♪」

 冴華はわずかに腰を上げて膝立ちになり、総太郎を抱きしめて自らの胸に顔を埋めさせた。
 総太郎は、甘い香りと淫らな体臭が入り混じった楽園に無理やり閉じ込められてしまう。

(こいつ……ま、また頭を……!)

 意識だけはまだはっきりしていたが、体は抵抗できそうにない。
 ペニスの先端だけしっかりと冴華の膣内に閉じ込められている。
 そのせいで わずかに冴華の腰が揺れるだけで強制的に脱力させられてしまう。
 必死で耐え忍んでいる力が、あっという間に霧散していく。
 魔性とも言える膣内の感触にペニスがどんどんおかしくされてゆく……。

「二度目だからもう慣れちゃったのかな。絶対に入れた瞬間暴発すると思っていたんだけどなぁ」

 不満そうに冴華が呟くのを聞いて、総太郎は心の中で首を横に振った。
 二度目だからといって、この膣の感触に慣れることなどないだろう。
 だが以前ほどの刺激ではない。
 ぎりぎり耐えきれるような、そんな締め付けに感じる。

「まさか俺を試すために……?」
「んん、もちろん手加減はしてるよ。できるだけ締め付けを弱くして我慢しやすいようにしてるけど」

 さも当たり前というように冴華が答えた。

 やはり、と総太郎は歯ぎしりをした。
 自力で甘い誘惑に耐えているつもりが、相手の手のひらの上で踊らされているだけだったのだから。

「あ、ああっ! くそぉ、なんという屈辱だ……!」
「ふふっ、じゃあ手加減なしでいいのね」

 それまで総太郎の顔を抱きしめていた腕の力を抜いて、冴華は彼の両肩に手を置く。
 目線を総太郎に合わせながら妖しく笑い、腰を深く沈め、ぴたりとくっつけてから下半身に力を込める。
 すると、これまでペニスに優しくまとわりついていた膣内のざわめきが凶暴に変化した。

ちゅくっ……くちゅくちゅっ! グチュグチュウウウ!!

「え……ああああああああああ!!」
「もう顔色が変わってるよ? 頑張って、センパイ♪」

 冴華は悶絶する総太郎を逃さない。
 名器に閉じ込められた総太郎のペニスは激しく暴れだす。



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