風俗体験記シリーズ 『恵方巻き』リベンジ編




 本格的な寒さに身を縮める毎日。

 ふと、数年前の節分の頃、気まぐれで立ち寄った風俗店のことを思い出した。
 正確に言えば全然気まぐれじゃないし、調べ尽くした上で店に向かったわけだが。

(あの風俗嬢、まだ在籍しているかなぁ……お店はあるみたいだね)

 仕事の合間に風俗情報サイトで検索して一安心。

 そのお店の名前は『恵方巻き』という。一年中この名前で通すちょっと変わったフェラ専門店。
 今は少し改名して『NEW 恵方巻き』になってるみたいだ。
 中身はそれほど変わるまい。

 そして人気ランキングを見ると……いた! リオンちゃんだ。
 でも同じ源氏名で他人というのもよくあることだし、慎重にならないと。

 はやる気持ちを抑えて電話で予約する。
 その時にさりげなく尋ねてみたら、数年前と同一人物だと判明した。

 もう迷いはない。
 あの快感を思い出すたびに、今でもジワリと股間がうずくほどだ。
 一万円札を握りしめて、僕は少し浮かれ気分で店へ向かうことにした。




 先払いで料金を払ってから数分後、黒服が僕を呼び出す。
 そして店の奥へと進むとリオンちゃんがペコリとお辞儀をしてきた。

 ふわりと漂う髪の香り……これだ、間違いない。
 サラサラの金色っぽい茶髪と、以前より白く輝いてる肌に目を引かれる。
 すらりとした手足はさらに綺麗になっていて、着ているドレスのせいなのか腰のクビレも素晴らしく艷やかに感じる。

 ニコニコした彼女に腕を引かれて、僕たちはプレイルームの中へ入った。


「……それでまた来てくれたんだ。うれしーなー♪」
「嬉しいんだ?」
「リピーターさんは大切にするっしょ。フツー」

 僕の着ている服をたたみながら彼女が振り向いて言った。

 リオンちゃんは後ろ姿を見てるだけでも股間がうずいてしまうほど色っぽい。
 着衣のままで彼女は裸になっていないというのに。

 広さにすれば一坪程度のタイトな部屋の中で、テキパキと彼女は用意を進めてゆく。

「僕のことを覚えてるんですか」
「うん、おぼえてるよー。あんなに感じてくれたんだもん。頑張ってフェラした甲斐があったってもんよ」

 ニヤリと笑った彼女の唇を見つめてドキッとする。
 あの唇にくわえ込まれて、僕は以前何度も精を放ったわけで……

(ううっ、やばい! 鎮まれ! まだなにもされてないぞっ)

 自分に言い聞かせる。これじゃあまるで童貞じゃないか。
 彼女を思うだけで射精したくなるなんて。
 こんな感覚、久しぶりかも。風俗に来てよかった……。

 それにどうやら彼女も本当に僕を覚えてくれているらしい。
 ちょっと照れくさいけどこちらとしても嬉しい。

「ねぇ、そんなに気持ちよかったの? 私のお・く・ち♪」
「あっ!」

 気づけばキャミソール姿の彼女が隣りに座っていた。
 リオンちゃんは静かに手を伸ばして、トランクスの上からペニスを可愛がってくる。

「もう固くなってるけど?」

 いたずらな瞳で僕を見上げてくる。
 吐息を感じる距離で、美形の彼女に言い寄られるだけでペニスはさらに一段階硬さを増した。

「あはっ、すごい……今日も吸い尽くされたいっておちんちんが喚いてる? ふふふふ」

 さらにクニクニと指先で亀頭を弄ばれる。
 我慢汁がじわりとにじむのを感じる。

 恥ずかしい!!

「もう我慢できないの?」
「う、うん……!」
「じゃあ今日もはじめよっか」

 リオンちゃんの囁きが頭の中でこだまする。
 しっかりと腕を絡みつけ、自分の匂いを僕に擦り付けようとしてくる彼女はまるで猫のようだった。

「二回目だから本気出していいよね」
「え」
「だからー、初めてのお客さんにはしてあげないことを今日はしてあげるって言ってんの!」

 エッチで悪戯な猫はそう言いながら舌を出す。
 トランクスごしに亀頭を責めていた指先がするりと内部へ侵入してきた。

ヌチュッ……

「あああっ!」

 ビクッと震える僕を彼女がしっかり抱きしめる。

「そろそろ食べてもいい?」

 クールに見つめられながら淫らに囁かれた僕は、素直に頷くことしかできなくされていた。
 しっかりと手のひらでペニスを温めながらの誘惑は僕に一切の拒絶を許さない。

「よ、よろしく……」
「クスッ、覚悟してね」

 そう言い放った彼女は、僕にクビレを見せつけるようにゆっくりと身を起こした。



 そこから先は言葉少なめに、僕の下半身を露出させた彼女が脚の間へと座り込んだ。

 きれいな女の子にペニスをじっと見つめられているのは恥ずかしい。
 しばらくして視線を上げて僕と目があった彼女は、ニコッと微笑みながら顔を沈めてきた。

「あ~~~むっ……はむ、ピチュ……」

 控えめに開いた唇にペニスが吸い込まれていく。
 亀頭が触れる直前に彼女の舌先がネロリと鈴口を削るように舐めてきた。

(ああああああああっ!!)

 たったそれだけで、あの時と同じ感覚が蘇る。
 彼女になすすべもなく射精させられた前回の記憶が。

 あまり大きく口を開かないまま、蛇の舌のような前戯が続く。
 まだくわえられてない。味見されているだけなのに追い詰められた気持ちになる。

 それ以上に……

(き、きもちいいいいいいいいいいいい!!)

 舌先がツンツンとペニスをつついているだけに見えるが、感じやすい場所ばかりを狙って貫いてくる。
 痛みは全く無くて、触れられた感覚だけが残り続ける魔性のテクニック。

 一分近くそれを続けたあと、ふいにリオンちゃんが顔を上げた。

「敏感なおちんちん好きだよ」
「う、うううっ!」
「んふふふ、おにいさん今日もすぐにイっちゃいそうだね?」
「そんなこと、まだわからな……」
「ううん、私を指名した時点でこっちの勝ちみたいなもんだし?」

 余裕たっぷりにこちらを見ながら彼女が続ける。
 指先でクニクニとカリのあたりを撫でながら低い声で囁いてきた。

「ふふ、しってるよ~~……何回思い出しエッチしてくれたの? 私のテクで」
「ッ!!」
「ほとんどのリピーターさんが言ってくれるからね。一度お店に来ただけで百回くらいシコれるからコスパいいって」

 何気なく彼女は言ったけど、まさに僕もそうだった。
 前回ここにきたあと、最低でも一ヶ月以上は彼女をオカズにしていたのだ。

 自分の浅ましさを指摘されたみたいで僕は何も言い返せなくなる……

れろんっ♪

「ふあああっ!」

 しかしリオンちゃんはそんなことを気にするでもなく、不意打ちのように亀頭の先をねぶり始めた。

「おにいさんのおちんちんに私の味をた~っぷり染み込ませてあげる」

 透明な雫がペニスを覆い尽くしてゆく。
 ねっとりと唾液が僕自身をコーティングしていく。
 その様子がまるで彼女に全身を包まれていくような錯覚を与えてくる。

「リ、リオンちゃんっ!!」
「ふふっ、なぁに? じゅるるる……」

 今度は啜りとるようなフェラテク。
 唾液まみれのペニスをキャンディのようにしゃぶりながら何度も舌先で柔らかく貫いてくる。

「うあっ、な、なにこれええええ!?」

 激しく顔を上下させるでもなく、淡々と続けられる彼女の奉仕。
 そんな彼女に僕は確実に追い詰められてしまう。

 前回は感じなかった性技の深さに翻弄されて、知らぬ間に僕は彼女に向かって手を伸ばしてしまう。
 だが届かない。
 リオンちゃんに触れることすらできずにさらに追い詰められていく……

「ンフ、そろそろイきたくなってきたっしょ。味が変わってきたよ~」
「だ、だって! こんなのって……ひいいいっ」
「我慢してる顔がかわいいね~、じゃあ今日はチロチロして降参させちゃおうかな?」

 今度は僕に舌先を見せつけるようにしながら、すっぽりと口の中へと導いてからのフェラ。
 身動きができないままボクシングのサンドバックのように、彼女の舌先で何度も突かれてそのまま射精しそうになる。

「ダメ、ダメだあああああああああ! 出ちゃう、待って、待ってリオンちゃんっ!」
「じゅるるる……あはっ、ふふふふっ、おにいさんの必死な顔って可愛いね」

 虚空を手で掴むように、快感に震えながら悶える僕を見て彼女は笑う。

「このままイきたい? それとも、今からオプション選択してみるぅ?」

 髪をかきあげながら息を弾ませる僕の数センチ前まで顔を寄せてウインクしてきた。

「オプ、ション……?」
「プラス5000円の価値はあると思うけど。どーする?」




■選択肢

  1・このままフェラを続けてもらう (オプション選択なし)

  2・プラス5000円支払う (オプション選択)











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