4・「美優先生の足で、して欲しい」
恥ずかしそうに要求する橙矢を眺めているうちに冷静さを保てなくなったというべきかもしれない。美優の瞳に好奇心が宿った。
(やだ、なんでいきなり上級者コースなの?)
彼の希望はこうだった。美優の足をじっくり見せて欲しい、できれば触らせて欲しい、さらに望んでも良いのなら……美優の太ももの間に挟んで欲しい、と。
橙矢にしてみれば、実はそれほど深く考えた末のお願いではなかった。
ただいつも目にしている美優の美脚が気になったから出た言葉に過ぎない。
「本当にそれがいいのね?」
「えっ、あ、は、はい……ダメですか?」
「まあいいわ。そこに横になってくれるかしら」
言われたとおり橙矢はフロアに横たわる。
なぜベッドではないのかと疑問を感じたが、それはすぐに分かった。
「ふふっ、ちょっといたずらしちゃおうかな……」
美優は横になった彼の顔をまたぐ。
それだけで橙矢は平常心を保てなくなる。
(せ、先生のあそこが……)
まだショーツを脱いでないのだから見えるはずもないのに、期待だけが勝手に膨らんでいく。
しかし、目を凝らして足の付根を見つめる橙矢を裏切るように、美優が彼の顔の真上で身を翻した。
「えいっ」
そしてそのままストンと座り込んだ。
橙矢の目の前が真っ暗になる。
同時に柔らかな圧迫を受けて、彼は軽いパニックに陥る。
(が、顔面騎乗っていうやつだ……なっ、なんで急に!?)
「どう? 女の子に乗られてどんな気分」
「ううううっ、え、えっちすぎます……」
パンチラだけでも興奮してしまう年頃の彼にとって、それは猛毒に等しい刺激。
顔の表面で感じる美優のお尻の感触と、妖しげな甘酸っぱい香り、それに加えて――、
スリスリ……
「あうううううっ!!」
股間がむず痒く、心地よい感触に覆われた。
直感的に理解する。
これは、彼女の手のひらだ……と。
「クスッ、もうこんなに大きくしちゃって♪」
いたずらっぽく股間を弄ぶ美優。
はっきり感じる優しい手付きのせいで、橙矢は断続的にビクッと身を震わせた。
「私の手、気持ちいい?」
「は、はああっ、はぁ、はぁっ!」
「うふふ、今はそれどころじゃないかな。
でもね、橙矢くんはこれから私の足で踏み踏みされちゃうんだよ」
(ふ、踏み潰されるって、どこを!?)
予感はある。
今、優しく撫でられている部分が踏みにじられてしまうという予感だ。
視界が塞がれてるせいも有り、美優の言葉が直接脳に染み込んでくる。
「女の子の足でおちんちんをシュッシュされるたらどうなっちゃうんだろうね」
今はまだ足で踏まれていないのはわかる。
この刺激は手のひらによるものだ。
(手のひら……美優先生の、あのきれいな手で僕は今……)
状況を把握したせいで、より一層息が荒くなる。
「あんっ、くすぐったいよぉ~」
結果的にグリグリと顔を押し付けられることになる。
「橙矢くん、マゾの素質ありそうね?」
彼が答えられずに居ると、美優はさらに大胆な行動に出た。
「今から試してあげる……」
ゆっくり立ち上がり、美優はベッドに腰掛け彼を見下す。
両手を後ろについたまま左足をペニスの根本へ、右足は亀頭付近へと配置する。
「私ね、ずっとピアノをやっているの。
だから足の使い方だって下手じゃないと思うよ?」
スーッと撫でるように、つま先だけで橙矢自身をなで上げると、
「……うああああっ!」
あっという間に橙矢の性感を刺激してしまった。
「足の指先でキミを感じさせて?」
ピクピク震える少年を足蹴にしながら美優は笑う。
妖しげな色気を振りまく憧れの女性を見上げながら橙矢の意識が蕩けていく。
「せんせぇ、ぼ、僕……」
「なぁに?」
「足でされるってこんなに気持ちいいなんて、いけないことされてるみたいで、恥ずかしいのに動けないです……」
自分をうっとり見上げる橙矢が可愛くてたまらなかった。
美優は今まで感じたことのない性的な興奮を感じてしまう。
「ふふふ、すっかり可愛いお顔になっちゃって」
そっと片足を伸ばし、彼の顔の真上に置く。
「ほ~ら、いくよ?」
十分な手応えを感じたので、そのまま顔に置いた足を股間へと滑らせた。
軽く踏みにじると橙矢の口から小さな喘ぎ声がこぼれた。
「おちんちん硬いから踏みやすいね。もう少し強くしちゃお」
その言葉通りに美優の足が動いた。
黒いストッキングに包まれた美脚が、何も知らない少年のペニスを蹂躙する。
「あああああああああああっ!!」
「くすっ、強すぎた?」
痛みなど感じていないことは明白だった。
橙矢は今、すべすべした足の感触の虜になっているのだ。
「い、痛くはないです……」
「そっか。じゃあ続けるね」
さっきよりも動かす範囲を広げると、それに応じて橙矢の声の大きさが変わる。
「そうだ、こういうのは好きかな?」
「え……」
美優は軽く髪をかきあげた後、橙矢に覆いかぶさった。
「先生の太もも、感じてみよっか」
すっかり膨らみきったペニスを優しく掴み、自らの太ももの内側へといざなう。
リードされている橙矢はその光景を見せつけられますます興奮してしまう。
「あっ……こ、これは!」
「ふふふふふふふ♪」
何も知らない橙矢にしてみればそれはまるで本番行為そのもの。
勝手に期待感が膨らんでしまう。
だが実際は着衣の美優が行う素股である。
それでも、橙矢の理性を崩壊させるには充分すぎる刺激だった。
(せ、先生ッ!)
無意識に腕を伸ばし、橙矢は美優に抱きついてしまう。
それと同時に彼女も彼を抱きしめ、太ももの間にペニスを固定した。
「抱きしめられるの好き?」
「好き、です」
ゆっくり体重をかけてペニスへの刺激を開始する。
既にヌルヌルになっている肉棒は、美優の暖かな太ももによく馴染んだ。
(足を交互にずらして動かしてあげようかな? イっちゃうかもしれないけど)
最新の注意を払いながら足を動かし始める。
わずかにペニスを締め上げながら。
「こんなふうに先生とくっつくのは?」
「すごく、好きです……」
左右の美脚とその付け根、魅惑の三角地帯に囚われたペニスに逃げ場はない。
むしろ橙矢は自分から腰を振りたくてたまらない心境だった。
(きもちいいっ、ああ、で、でも、自分から動けないよぉぉぉ!)
もどかしさがさらなる快感を呼び起こす。
美優はそれに気づかず、じんわりと言葉責めを重ねていく。
「じゃあ、おちんちんが太ももに挟まれてるのは?」
クチュクチュクチュ……
「きっ、きもちよすぎて、す、すき! 大好きですうううう!!」
「そっか。よかった♪」
彼の反応に気を良くしながら美優が上品に微笑む。
いつしか美優は両足すべてを使って橙矢を弄んでいた。
太ももコキで彼の喘ぎを堪能した後、今度は向かい合って座りながら一方的につま先で彼を愛撫した。
「この体勢だと私の足の動きがよく見えるでしょう?」
「はい、すごくえっちです! あっ、ああああ……」
「ここがいいの? おちんちんすごいことになってるよ。ふふふふふ」
乳首を撫でられると橙矢は恥ずかしそうな、悔しそうな、なんとも言えない表情をしてみせた。
それは美優の隠れた嗜虐心を大いに満たした。
「反撃しなくていいの? もっと気持ちよくされちゃうよ」
「う、あぅ、できないです……だって!」
「そうだよねぇ~。橙矢くんは私の脚に夢中なんだもんね?」
「うううぅぅぅ!」
体操をやっていたこともあって、美優の体はかなり柔軟だ。
乳首を愛撫していた左足をそのまま伸ばし、悔しげに呻く橙矢の顔を正面から軽く踏んでやる。
「舐めなさい」
「う、ああぁ……チュ、チュプ……」
「そう、いい子ね。私の親指は美味しいのかな?」
少年の泣き出しそうな表情をたっぷり堪能した後、美優はシックスナインの体勢になり、彼の顔を太ももで挟んだまま優しく股間をなで上げた。
「よしよし、今度はひたすら気持ちよくしてあげるね?」
「あはあああっ!」
「勝手に出しちゃダメだよ」
射精禁止を宣告されたというのに、これは刺激が強かったようで、橙矢は一瞬で射精寸前まで高まってしまった。
(目の前に、美優先生のアソコが、あ、ああ、うあぁぁ……触りたいのに、触らせてもらえないなんて!!)
そのため悶えながら何度も美優に射精を懇願たのだが、やんわりと受け流されてしまった。
「じゃあ今度は触りっこしようね?」
そして再び向かい合い、美優の指先が橙矢の肌を這い回った。
だがこの時すでに彼は興奮しまくっていて、美優に触れることさえ難しかった。
橙矢にお構い無しで、美優はペニスだけでなく、おへそや乳首も探り当てて広範囲に責め始めた。
「もうすっかり体中が敏感になっちゃったでしょ」
「は、はいっ、あううぅぅ……」
「私の足、ずっと見てたもんね。
だから時々、わざとミニスカートにしてたけど」
橙矢は目を見開いて左右に首を振ろうとしたが、美優の意地悪な足コキによってそれすら中断させられてしまう。
「もちろんバレバレだったよ。橙矢くん♪」
乳首や亀頭をクリクリと弄ばれたまま逆らうこともできず、ただひたすら性感を高められていく橙矢。
もう少し強く股間を刺激してやればそれだけで果ててしまうとわかっている美優だが、決して最後の一線は越えない。
優しい刺激で、しかも足コキであることを認識させながら焦らし続けて暴発させることが彼女の目的の一つだった。
「橙矢くん、そろそろ負けちゃおっか? 今までずっと無断でチラ見してた私の足にごめんなさいしようね」
もはや半泣き状態の橙矢に優しく語りかける美優。
いつの間にか彼の服はすべて脱がされていた。
美優は着衣のまま、全裸の橙矢を優しく踏みつける。
お腹を軽く踏んでから、ゆっくりつま先を彼の口元へ向かわせた。
「美味しく味わってね?」
「んぶううっ!!」
美優の右足の親指が彼の口にねじ込まれた。
屈辱的なのに逆らえない。
やがて橙矢はその足先をペロペロと舐め始めてしまう。
「あはっ、子犬みたいで可愛い」
やんわりと罵声を浴びせられているというのに、それがまた彼にとっては興奮を誘う材料となる。
美脚で股間と口の中を犯されながら橙矢は懸命に奉仕した。
その献身が功を奏したのか、美優もまた興奮状態になってしまう。
「ねえ……僕はエッチな男の子です、先生の足が大好きなヘンタイですって言ってみて?」
橙矢は言われた通りの言葉を美優に告げた。
「くすっ、合格よ。じゃあイって」
美優は彼が我慢できそうなギリギリの刺激をわずかに上回る速度でペニス全体への刺激を開始した。
シュッシュッシュッシュ!
ストッキング越しに敏感なペニスをいたぶられ、橙矢は憧れの美脚を目に焼き付けながら射精への階段を上り詰めてゆく。
「んっ、んううううううううーーーーーーーーーーーっ!!」
ビュクッ、ビュルル、ビュクンッ!!
「すごい……こんなに好きだったんだね、橙矢くん」
美優はベッドから降りてしゃがみ込み、未だ痙攣している彼の股間へと目をやる。
お腹の上をドロドロに汚している精液を見ていると妙な気持ちになってきた。。
(橙矢くん、キミはいったいどんな味がするの?)
たっぷりと染み出した精液に指を伸ばし、そっと一口だけ味わう。
「これが初めての味なんだね♪」
「や、やめてください! 美優先生ぇ……」
両手で顔を塞いで恥ずかしそうにする橙矢を見ながら、美優は急に訪れた快感に身を震わせるのだった。
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