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NOTE
ラスト・イニング 2007/02/19

ええと、結局昨日は風邪と花粉症のダブルパンチで5分に一度は鼻をかまないと仕事が出来ないという非常事態でした…(号泣)ぐは。
なんかここ数日ものすごい勢いでカウンタがまわっているのにちょっと驚きつつも。

…ということで、ラスト・イニングを読了しました。
自分とこの書店に夕方には入荷した本を目の前に、おあずけ喰らった犬状態で涎をたらしていた事はここを読んでいるあなたと私だけの秘密です。
たとえ店員だろうが前日入荷の本は買っちゃいけないんですよ。くうううう。ましてや立ち読みなんて出来る訳もなく。

とりあえずまだ一度しか通して読んでないので、ホントにファーストインプレッションです。

門脇と瑞垣が野球という枷を外して、小さい頃のように一対一の生身の人間として向き合えたのが、ラスト近くの練習の時間だったのではないかな、と
思うわけです。
瑞垣は野球という鎖を外し、憎悪と憧れとが交錯する綱渡りのような危うい時間を乗り越えて、今そこにある、高校一年生としての門脇の姿を見る。
門脇は「ずっと身近にいてくれた、何でもしてくれたすごいやつ」に実は依存していたのだという事を自覚し、その依存によって相手に与えていた負担を思って、自分ひとりでなすべきことを模索しはじめる。
個人的意見ですが、愛情(または愛憎)と依存は表層が良く似ていると思うのです。
巧と豪に会うまでの門脇と瑞垣の関係は実はお互いが野球の存在を通したために、親愛の情(門脇)と憎悪(瑞垣)によって互いに依存しあったものに変質した、ということを、巧と豪との対決から二人が心の奥底で感じ取って、一度二人を縛る鎖を引きちぎろうとした過程なのではないかなと解釈しました。
そして門脇と瑞垣は自分の立つ場所を再確認し、また野球との関係を考え直し、新しい二人の関係を築く本当のスタートラインに立ったのではないかと。
だからこそ、瑞垣が見上げる天藍の空は晴れ渡っているのかな、と。

なんていうか…この本で二人の関係がいつか壊れるかもしれないものから、揺らぎのないものへと変貌を遂げたのではないかな、なんて
もの凄く解放的な気分になったりして。
危うさを超えて、永遠を手に入れたのじゃないか…というのは門瑞萌え視点ですけど。
本編6巻のあの終わり方に正直「逃げたのかな」と穿った見方をしてしまった立場の人間としては、
「ラスト・イニング」は正しく児童文学としての結末を迎えたんだなあ、と実は安堵してしまったのでした。

ただ、実は最初に「野生時代」を読んだ時からずっと引っかかっている事があって。
どうして門脇に、ああいった選択をさせたのかなあと。
私の個人的好みをいうと、試合終了後、打ちのめされた表情で「原田、おまえと甲子園で対決するのを、まっとる!」と
言って欲しかったのですよ!(少年漫画の読み過ぎ)
こういう展開をしてしまった以上、夢物語でしかないわけですが。
いやまあ、横手は全国大会に出てますから、今更甲子園に出たところで原田クラスのピッチャーは出てこないと思ったからこそ、
ああいった選択をしたんだろうとは思いますが、あえて県外に出て、そこで熾烈なレギュラー争いをしつつ、ギリギリまで自分を追いつめて
とことん「原田だけではない、ずっと先の事を見据えた」野球に向かい合って欲しかったような気もします。
いや、今日ダイヤのAの新刊を読んだばっかりなのでこんな事言ってるのかもしれませんけど…。

んー、自分の日本語力が不満足なのでわかりにくい文章だなあ、すみません。
とりあえず、新刊読んで激しく萌えたのは確かです。ぶっちゃけ言うとここのところのあさの先生の新刊を読んでて
ちょっと引いていた部分があったのですが、「ラスト・イニング」で個人的には萌え復活!なので5月には門瑞の新刊が出そうです。

…てかトップ絵の更新しろよ(泣)

あ、友人が関西方面で売り子をしてくれる事になりそうなので、5月のSCC関西にはサークルを出します。
新刊もその時に出すと思います。今書いてるのとはたぶん別で。
ネタはすでに出来つつあるので、実際に完成するように頑張ります!てかその前に「滴る」完結させろ!(死)

ラスト・イニング…! 2007/02/18

えー、見事に風邪引き込んで仕事の時間以外は寝込んでいるゆうきさらです(号泣)
寝込みつつも「ラスト・イニング」読了致しました。
ぶっちゃけ良く寝付けないくらいに、どう書こうか考えてまして、早く感想なんとかしたいんですけど
今から仕事なので今晩には一度更新出来るかなあ…
萌えサイドと通常読書感想サイドの二つをアップ予定です。通常感想はブログにもアップします。
てゆーかパソコン前に長時間座る気力があるかどうかが最大の問題…くう。

滴る<したたる>・3 2007/02/12

久々に流した汗をシャワーで流し終える頃には、辺りはすっかり暗くなっていた。
生真面目に用具を片付ける門脇を冷やかしながら手伝ってやっていた瑞垣は、結局一番最後にシャワーを浴びる事になってしまい、
再び制服を身につける頃には他の部員達はすっかり帰ってしまった。
天井にお情けのようにぶら下げられた剥き出しの電球が、時折じりじりと音を立ててまたたく。
先にシャワーを浴びて待っていた門脇が、髪を拭きながら出てきた瑞垣に向かって微笑んでみせた。
「……なんや、秀吾、先に帰っとるかと思ったら」
実の所、瑞垣は一人で家に帰りたかったのだ。今日は何故か、この幼馴染みの天才打者の顔を見るのすら億劫だ。
「俊。……お前、高校、どうする?」
ストレートな問いだった。今までも何度か聞かれた事がある。その度に瑞垣は適当に答えをはぐらかしてきた。

野球部のない所へ。野球とは関係のない場所へ。

いつからそんな風に思い始めたのか、瑞垣はもう覚えていない。
その事を門脇に悟られたくなくて、瑞垣は毎回違う高校の名前を出しては話を切り替えていた。
「そういうお前は? ……ふふん、当ててやろうか。天才バッター門脇くん。野球留学の話が出とるんじゃろ。
甲子園常連の強豪校。『門脇くんの才能は我が高校でこそ発揮されます!』なんて言われて、おばさんは大喜び。
しかもお誘いは一つだけじゃない。……違うか?」
門脇は黙然と瑞垣を見詰めている。本当にわかりやすい奴だ。
「高卒でプロを目指すか、先にオリンピックにでも出てみるか。……将来は安泰じゃな、門脇選手」
口元に皮肉っぽい笑みを浮かべ、殊更に明るい口調で畳み掛けると、門脇は眉間に皺を寄せて瑞垣を睨みつけた。
「……お前にだけは、そんな風に言われとうない」
「そういうことやないんか?」
冷たく突き放す口調で吐き捨てると、門脇は何かを言いかけて、それを飲み込んだ。
自分が酷くささくれ立った気分になっているのがわかる。これは殆ど八つ当たりだ。
「……そうじゃ」
俯いて門脇は溜息をついた。
「冬休みに……見学に行ってくる。バッターとして成績が出せれば、授業料とか色々免除にもなるって、言われとる」
瑞垣の心の中が、じわり、と冷えてゆく。
「俺は……甲子園で俺の限界を、試してみたい」
地元ではもう門脇を抑えられる者はいない。前回の大会でも門脇を仕留めたピッチャーは皆無だった。
スタンドへ運ばれる白球を追う門脇の瞳に、複雑な感情が交じるようになったのはいつからだろう。
瑞垣だけがその視線の意味する所を知っていた。
いつかあの白球のように、門脇は羽ばたいてゆくのだ。全てのものを飛び越えて。
「俊と、甲子園で対戦したりしてな」
冗談を言って笑わせようとした門脇を、瑞垣は無表情に見詰めた。
「……甲子園に出たら、テレビ見ながら応援してやる」
酷く喉が渇いていた。声が僅かに掠れている事に、門脇は気がついただろうか。
「俺は、城山に行く。お前とは……同じフィールドに立つ事は、もうないじゃろ」
門脇は笑顔を凍り付かせた。
「城山って……お前……」
「野球は、中学で卒業じゃ。俺の分まで頑張ってくれよ、秀吾」
心にもない台詞をよくもまあスラスラと言えるものだと思いながら、瑞垣は微笑んだ。

……すみません、しばらく続きます…

滴る<したたる>・2 2007/01/22

*
力なく横たわる瑞垣のユニフォームを、門脇が無言で整えている。タオルの戒めが解かれた瑞垣の腕には、青い痣が残っていた。
もう一度強引に昇り詰めさせられ、抵抗する力を失った瑞垣を見つめる門脇の瞳には、何故か酷く傷ついた色が浮かんでいた。
口の中に放たれたそれをもう一度飲み干してしまうと、門脇は押し黙ったまま、瑞垣の乱れた衣服を整え始めた。肉体の疲労と精神の疲労で起きあがることの出来ない瑞垣を労るように、そっとタオルで汚れを拭ってやる。

「……何で」
瑞垣が問いの言葉を発しようとするが、それは途中で途絶え、埃っぽい部室に重苦しい沈黙が落ちてくる。
何で、こんな事を。
いや、違う。本当に問いたいのは。

「……すまん」
門脇の口から出た言葉は、瑞垣の質問に答えてはいなかった。

*

3学期を目前にして、いよいよ志望校を明確にするための三者面談が行われる。
そう聞かされたのは期末試験の最終日。いよいよ来年の春から受験生なんじゃからな、と担任は何故か嬉しそうに生徒達に告げた。
来年はついに中学3年、灰色の受験生活が待っているのだ。瑞垣は溜息をついた。
試験期間中の部活禁止が解け、今日からまた野球部の練習が始まる。
部室のドアを開けようとすると、後ろから唐木が呼び止めてきた。
「おミズ!」
「……元気じゃな、お前……テスト勉強真面目にしたんかよ」
「今更したって無駄無駄。お前とはアタマの作りが全然違うんじゃから」
唐木は瑞垣の皮肉をさらりと受け流し、何かを思いついたような表情をして、問いかけてきた。
「そういや、冬休みに三者面談があるじゃろ。おミズじゃったら選び放題か? ええなあ」
「オレサマは出来が違うからな」
「おミズも門脇も、あっちこっちから推薦の話が来とるんじゃないか? こないだ監督の所に、どっかの高校からのスカウトも来とったじゃろ。やっぱり、凄ぇなあ」
唐木の声には素直な賞賛しかなかった。瑞垣は複雑な気分でその賞賛を聞く。
……実は野球を続ける気がないと知ったら、こいつは何て言うんだろう。
「噂をしたら来た。門脇、三者面談、いつじゃ?」
道具を詰め込んだバッグを背負って、門脇が唐木の後ろに立っている。何故か一瞬、気まずそうな表情を浮かべた。
「ああ……えっと、明後日、かな?」
妙に歯切れの悪い口調だった。何か一言言ってやろうと、瑞垣が門脇と目を合わせる。その瞬間門脇の顔に浮かんだ安堵の色に、瑞垣は何故か、奇妙な胸騒ぎを覚えたのだ。

なんか寸止めですが…次は今週中に更新が出来るといいなあ(涙)

週末更新出来ませんでした… 2007/01/22

週末は仕事が立て込んでいてパソコン立ち上げる暇すらロクになく(泣)
…ということで今から更新です。しかし風呂敷広げたのはいいけどどう畳むんだろう(おい)

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