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第6回 永楽館歌舞伎

2013年11月5日(火)~11月10日(日)

配役

第一部(11:30開演)/第二部(16:00開演)

一、伽羅紗(がらしゃ)

細川ガラシャ:六代目 上村吉弥
細川忠興:四代目 坂東薪車
細川お長:初代 中村壱太郎
明智光秀:六代目 片岡愛之助

二、御目見得 口上

幹部俳優出演

三、四変化 弥生の花浅草祭

武内宿禰、悪玉、国侍、獅子の精:六代目 片岡愛之助
神功皇后、善玉、通人、獅子の精:初代 中村壱太郎

データ

筋書

愛之助丈関連
16ページと17ページの間の折込(すべてカラー)
 舞台写真「三人連獅子」親獅子、プロフィール(舞台写真「夏祭浪花鏡」団七九郎兵衛、舞台写真「勧進帳」富樫左衛門)
 裏はポスター:舞台写真「鯉つかみ」滝窓志賀之助
17ページ:舞台写真「GOEMON」石川五右衛門、舞台写真「女殺油地獄」与兵衛(すべてカラー)

「永楽館歌舞伎」という冊子付き(オールカラーで今までの舞台写真満載)

料金

全席指定:10,000円
筋書:1,000円

その頃、他の劇場では…

歌舞伎座
明治座
巡業

雑誌

『eclat』2014年1月号

愛之助丈関連
138~141ページ:新春特別インタビュー 片岡愛之助
永楽館で写した紋付き袴姿の写真(カラー2枚)、永楽館での舞台写真(カラー4枚)あり。
十月花形歌舞伎、永楽館歌舞伎、新春浅草歌舞伎などについて語っている。
猿之助丈からのメッセージもあり。
eclat (エクラ) 2014年1月号 [雑誌]

『演劇界』2014年1月号

愛之助丈関連
57ページ:舞台写真「弥生の花浅草祭」獅子の精(カラーグラビア)
82ページ:舞台写真「伽羅紗」明智光秀(モノクロ 1枚)
83ページ:舞台写真「口上」(モノクロ 1枚)
83ページ:舞台写真「弥生の花浅草祭」武内宿禰(モノクロ 1枚)/悪玉(モノクロ 2枚)/国侍(モノクロ 1枚)/獅子の精(モノクロ 1枚)
95ページ:「永楽館歌舞伎」の劇評
演劇界 2014年 01月号 [雑誌]

感想

感想



千穐楽を前方中央で観劇。

伽羅紗

ご当地狂言ということでこの演目を選んだのだろうけど、これはシスティーナ歌舞伎だから盛り上がる物語というか、大塚美術館(システィーナ礼拝堂)だから映えるというか、永楽館の小屋にはミスマッチだったと思う。
古風な芝居小屋に、現代劇風のセットは似合わない。
内容は、一言でいえば、細川ガラシャ(吉弥丈)と細川忠興(薪車丈)のラブラブ夫婦の悲劇の物語。(一言でいえばというか、この一言でほぼ説明できてしまう気がする。)
明智光秀(愛之助丈)は渡海屋から出陣する知盛のような扮装で、台詞は「敵は本能寺にあり」の一言のみ。
役者さんの演技はとてもよかっただけに、この演目を選んだのは勿体なかったかな。
個人的には、永楽館ではこってこての古典歌舞伎を上演してほしいと思う。

口上

一言一句、この通りに話していたわけではありません。
なんとなく、こんな感じのことを話していたなぁというメモです。
薪車丈の爆笑トークで記憶の大部分が吹っ飛んだため、間違ったことを書いているかもしれません。

愛之助丈

毎度おなじみ、「初年度は出石に近づくたびに人がいなくなり、お練りに人が来てくれるか心配だったが、どこからともなく集まってくれた」という話から始まる。
今年は雨でお練りができなかったが、お客さんが振り込むということで、雨は縁起が良いとされるそうだ。
今年は台詞が少なく、『伽羅紗』では一言のみで、『弥生の花浅草祭』でもほとんどしゃべっておらず、口上が一番台詞が多いとか。
アンケートでどの演目がよかったかという答えに「口上」という方も結構いるようで、
愛之助丈「私たちは何をしにきてるのでしょうねw」
6年目ともなると話すことがないそうで、「薪車さんに私生活について語ってもらおうと思ったら、おもしろくなかったので、千穐楽バージョンの歌を歌ってもらいます」と薪車丈へ無茶振り炸裂!
また、永楽館歌舞伎の理解者である中貝市長へのお礼と来年の開催のお願いも述べていた。
市長も観劇されていた。そして、愛之助丈のサイン入りカレンダーを買ってらした。市長、ホンモノですな。(←何の?)

吉弥丈

「天国から帰ってまいりました」というつかみから始まり、次から次へと喋る喋る。 こんなに喋っていただけるとは思わなかった。
吉弥丈「初めて出た時は愛之助さんの娘役、次は母親役… そして今年は二十歳の役でした。皆様、二十歳に見えましたでしょうか?」(会場大拍手)
懐からチラシを出して、大河ドラマの署名のお願い、大向こうさんの会=鶴の会の紹介もした。
途中で何回か「この間に薪車さんが(歌を? ネタを?)一生懸命考えています」などと、薪車丈へプレッシャーをかけていた。
そのたびに薪車丈が困った顔をしていた。そして、壱太郎丈と顔を見合わせていた。可哀想に…w(←笑うな)
それから、ひざに挟むと正座をするのが楽になるという黒いボール(名前失念)を紹介し、客席の中から1名様(吉弥丈と同じ、未年の4月生まれの方)にプレゼント。

薪車丈

初日からの口上の内容を全部話すと宣言し、「私がはまっているものは何でしょうか?」と客席に質問。何度も観劇している方もいるようで、「掃除機!」という答えが返ってきた。(愛之助丈が下を向いたまま受けていた。)
シャープの自動掃除機を使っているそうで、朝スイッチを入れると喋ってくれて、帰宅時には充電器のところに戻っているとか。たまに充電切れでその辺でへたっていると愛おしいんだそうだ。
あと、お風呂の水滴を落とすT字型のアイテムがあることを話し、「一生懸命水滴を落としていると、髪も体も乾いてます」…って、風邪引いちゃうってば!
最後は、五木ひろしのような歌い方で、オリジナルの歌を披露してくださった。薪車丈、二枚目なのにおもしろすぎる。

壱太郎丈

そば粉かりんとう、黒豆グラッセ、玄武岩の玄さんのミニタオル、コウノトリのコーちゃんのぬいぐるみなどを取り出し、「たくさん食べて、たくさん買って帰ってください!」と、これまた毎度おなじみ宣伝活動をしていた。コーちゃんのぬいぐるみが可愛かった。
比較的真面目な?ご挨拶だった。

千穐楽は夜の部がないので、皆さん時間を気にせずに話してくださるので、20分ほど時間が押した。

四変化 弥生の花浅草祭

愛之助丈と壱太郎丈が4役早変わりでの舞踊。
お二人とも汗がだらだら流れていた。
通人(壱太郎丈)が持っていた扇子は、以前愛之助丈が通人をした時に持っていた扇子と同じ柄(愛之助襲名時に、十三代目さんに描いていただいたという独楽)だと思う。
最後は獅子の毛振りで盛り上がった。
毛が舞台上の照明まで届きそうだった。

カーテンコール
幕が開いたら、愛之助丈と壱太郎丈が立っていて、吉弥丈と薪車丈を手招き。(吉弥丈と薪車丈はスーツ姿。)
お茶子さんから花束を贈呈されてご挨拶。
吉弥丈は素顔が恥ずかしいのか、両手で顔を覆っていた。ここでも「また帰ってまいりました」と言って受けを取っていた。
愛之助丈曰く、壱太郎丈は“自称・出石の観光大使”らしい。
皆さん、「歌舞伎をご愛顧ください」「来年もここでお芝居をしたい」ということと、スタッフや観客への感謝の言葉を述べていた。
永楽館歌舞伎を見るなら、千穐楽がお得。


↑今井翼さんからお花が届いてた。

そうそう、永楽館の筋書は写真もたくさん使っているのに、1000円とお買い得。
さらに、今回は冊子もついてきた!

おまけ

どれもこれも美味しかった。


↑「山下」さんの皿そば


↑「湖月堂」さんのおまんじゅう詰め合わせ


↑“自称・出石の観光大使”の壱太郎丈も宣伝していた黒豆グラッセ


↑カニ風味のポテチ


↑かにみそ汁


↑可愛い飴