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新春浅草歌舞伎 浅草公会堂

2014年1月2日(木)~1月26日(日)
※13日(月・祝)第1部休演

配役

第1部(11:00開演)

お年玉〈年始ご挨拶〉

一、源平布引滝 義賢最期(よしかたさいご)

木曽先生義賢:六代目 片岡愛之助
九郎助娘小万:初代 中村壱太郎
待宵姫:初代 中村梅丸
百姓九郎助:六代目 嵐橘三郎
葵御前:六代目 上村吉弥
下部折平 実は多田蔵人:二代目 中村亀鶴

二、上州土産百両首(じょうしゅうみやげひゃくりょうくび)

正太郎:四代目 市川猿之助
牙次郎:二代目 坂東巳之助
勘次女房おせき:六代目 上村吉弥
宇兵衛娘おそで:初代 中村梅丸
亭主宇兵衛:二代目 市川寿猿
みぐるみ三次:二代目 中村亀鶴
金的の与一:六代目 市川男女蔵
隼の勘次:八代目 市川門之助

第2部(15:30開演)

お年玉〈年始ご挨拶〉

一、博奕十王(ばくちじゅうおう)

博奕打:四代目 市川猿之助
獄卒:初代 市川弘太郎
同:二代目 市川猿四郎
閻魔大王:六代目 市川男女蔵

二、恋飛脚大和往来 新口村(にのくちむら)

亀屋忠兵衛:六代目 片岡愛之助
傾城梅川:初代 中村壱太郎
孫右衛門:六代目 嵐橘三郎
忠三郎女房:六代目 上村吉弥

三、上 屋敷娘(やしきむすめ)

お春:初代 中村壱太郎
お蝶:五代目 中村米吉
お梅:初代 中村梅丸

三、下 石橋(しゃっきょう)

獅子の精:四代目 中村歌昇
獅子の精:初代 中村種之助
獅子の精:初代 中村隼人

「お年玉ご挨拶」日程

2日(木):猿之助/愛之助
3日(金):男女蔵/亀鶴
4日(土):巳之助/壱太郎
5日(日):巳之助/壱太郎
6日(月):歌昇/壱太郎
7日(火):米吉/亀鶴
8日(水):種之助/ 壱太郎
9日(木):巳之助/壱太郎
10日(金):男女蔵/壱太郎
11日(土):愛之助/亀鶴
12日(日):猿之助/壱太郎
13日(月・祝):-/壱太郎
14日(火):男女蔵/愛之助
15日(水):巳之助/壱太郎
16日(木):猿之助/壱太郎
17日(金):愛之助/亀鶴
18日(土):男女蔵/壱太郎
19日(日):巳之助/壱太郎
20日(月):種之助/壱太郎
21日(火):米吉/亀 鶴
22日(水):歌昇/壱太郎
23日(木):巳之助/壱太郎
24日(金):巳之助/壱太郎
25日(土):男女蔵/亀鶴
26日(日):猿之助/愛之助

データ

筋書

愛之助丈関連
28ページ:扮装写真「義賢最期」木曽先生義賢(チラシと同じ)
29ページ:インタビュー(舞台写真「大阪純情伝」与兵衛、「夏祭浪花鑑」団七)
47、49ページ:新春浅草歌舞伎 制作発表(それぞれ、大きな素顔写真あり)
裏表紙:オンワードの「五大陸五人衆」の宣伝

舞台写真

愛之助丈は、
「義賢最期」木曽先生義賢が8種類 「新口村」亀屋忠兵衛が3種類(壱太郎丈の梅川との2ショット2種類含む)

料金

1等席:11,000円
2等席:6,000円
3等席:2,500円
筋書:1,500円

その頃、他の劇場では…

歌舞伎座
新橋演舞場
松竹座

雑誌

歌舞伎DVDコレクション 第28号

この公演の「義賢最期」の映像を見ることができる。
歌舞伎特選DVDコレクション全国版(28) 2020年 9/23 号 [雑誌]

『演劇界』2014年3月号

愛之助丈関連
41ページ:舞台写真「義賢最期」木曽先生義賢(カラーグラビア)
68ページ:舞台写真「お年玉〈年始ご挨拶〉」(モノクロ 1枚)
68~69ページ:舞台写真「義賢最期」木曽先生義賢(モノクロ 6枚)
72~73ページ:舞台写真「新口村」亀屋忠兵衛(モノクロ 7枚)
90~91ページ:「新春浅草歌舞伎」の劇評
138ページ中段:舞台「酒と涙とジキルとハイド」の紹介(1/4ページ)
演劇界 2014年 03月号 [雑誌]

『eclat』2014年1月号

愛之助丈関連
138~141ページ:新春特別インタビュー 片岡愛之助
永楽館で写した紋付き袴姿の写真(カラー2枚)、永楽館での舞台写真(カラー4枚)あり。
十月花形歌舞伎、永楽館歌舞伎、新春浅草歌舞伎などについて語っている。
猿之助丈からのメッセージもあり。
eclat (エクラ) 2014年1月号 [雑誌]

『週刊朝日』2014年1/3-10

愛之助丈関連
106~110ページ:「マリコのゲストコレクション 歌舞伎俳優 片岡愛之助」
林真理子さんとの対談。
素顔写真あり(モノクロ)
新春浅草歌舞伎の演目、ドラマ「半沢直樹」、プライベートなどについて話している。
週刊朝日 2014年 1/10号 [雑誌]

『AERA』2014年 1/6号

愛之助丈関連
61~63ページ:「舞台裏 新春浅草歌舞伎」愛之助×猿之助対談
素顔写真×2(カラー)、扮装写真「義賢最期」木曽義賢(カラー)、舞台写真「敵討天下茶屋聚」東間三郎右衛門(カラー)あり。
「新春浅草歌舞伎」の演目、ドラマ「半沢直樹」、猿之助襲名などについて話している。
AERA (アエラ) 2014年 1/6号 [雑誌]

『STORY』2014年2月号

愛之助丈関連
247ページ:「People 片岡愛之助」
素顔写真(カラー)、「義賢最期」の扮装写真(カラー)あり。
インタビューの内容は「新春浅草歌舞伎」や歌舞伎について。
STORY (ストーリィ) 2014年 02月号 [雑誌]

『MORE』2014年2月号

愛之助丈関連
200~201ページ:「極上男子Museum 片岡愛之助」
・200ページ:素顔写真(カラー)
・201ページ:インタビュー、素顔写真×2(カラー)あり。
インタビューの内容は「新春浅草歌舞伎」など。
ぐいぐいくる上方ヒロインより後ろから支えてくれる江戸型ヒロインの方が好みなんだとか。
MORE (モア) 2014年 02月号 [雑誌]

感想

昼の部


12日に中央上手寄りで観劇。

お年玉〈年始ご挨拶〉

猿之助丈が、中央で座ったままご挨拶。
「昔は立て板に水で喋れたけど、年を取って言葉が出てこなくなった」「テレビに出ている人からは25日間休みがないことに驚かれる」「舞台は25日間あるが、厳密に同じ日はない」みたいなことを話していた。

義賢最期

このお芝居大好きだー!!
でも、立ち回りがすごいので、見てると心配でハラハラしてしまう。
戸板倒しに仏倒れ、矢がびゅんびゅん飛んでくるし、初めて歌舞伎を見る人の度肝を抜くにはもってこいだと思う。
待宵姫(梅丸丈)が可憐で可愛い。梅丸丈と並ぶと、壱太郎丈が大人びて見える。(まだ十分若いのに。)

義賢(愛之助丈)が待宵姫と折平(亀鶴丈)を逃がした後に一人語る場面や、葵御前(吉弥丈)が九郎助(橘三郎丈)に連れられていくのを顔を背けてこらえている場面、小万(壱太郎丈)に白旗を託すときの義賢の鬼気迫る表情などは、何度見ても泣ける。

そして、仏倒れは何度見ても心臓に悪い。
これほど「怪我をしませんように!」と思いながら見るお芝居は他にない。
それでも、また見たいと思うんだよなぁ…

上州土産百両首

粋な正太郎(猿之助丈)と間抜けな牙次郎(巳之助丈)の2人の幼馴染は、堅気になって10年後に再会しようと約束する。
牙次郎のいかにも間の抜けた、イラッとくるような喋り方に、巳之助丈上手になったなぁと思った。
2人が客席を歩く場面があり、通路側の席だったので嬉しかった。
正太郎の兄貴分でスリの与一(男女蔵丈)は涙もろい人情家、三次(亀鶴丈)は骨の髄まで悪党。この2人の対比も面白い。どちらも、「こういう人、いるよね」という感じ。

板前になった正太郎は、江戸を追われた与一&三次と再会する。正太郎は三次に強請られ、三次を殺して百両の賞金首になってしまう。宿屋の娘のおそで(梅丸丈)が可愛かった。
牙次郎は岡っ引きになっていたが、ここでも使いっ走りのような扱い。百両の賞金首を捕まえてから、正太郎と再会したいと願をかけている。
勘次親分(門之助丈)は牙次郎の話を聞いて、牙次郎の幼馴染が賞金首だと感づき、2人の再会場所で待ち伏せする。
勘次親分、かっこよかった~。
その女房のおせき(吉弥丈)も素敵だった。

正太郎がつかまり、牙次郎に自首を勧められるところまで涙涙。(昼の部は泣かされっぱなし。)
明るい話ではないけれど、見終わった後の感じはよかったな。

夜の部


12日に前方上手側で観劇。

お年玉〈年始ご挨拶〉

壱太郎丈が、中央で座ったままご挨拶。
「屋敷娘」で使う鈴太鼓を取り出し、鈴太鼓の真ん中にそれぞれの役者の紋が入っていることを説明する。
いつもは青色の紋が入っている鈴太鼓を使っているが、日曜日なので赤色の紋が入っている鈴太鼓を使うとのこと。
それは子供の頃に母方の祖母にねだったものなので、サイズが小さいのだとか。
壱太郎丈「猿之助さんが出なくなっても、愛之助さんが出なくなっても、最後まで見てください」

博奕十王

コワ~イ顔の閻魔大王(男女蔵丈)と獄卒2人(弘太郎丈、猿四郎丈)のもとに、博奕打(猿之助丈)がやってくる。
博奕打は花道で軽快に踊り、舞台へと進む。
そこで、閻魔大王に博打を教え、まんまとはまらせる。
閻魔大王と獄卒の身ぐるみはいで、お宝もせしめ、博奕打は極楽への通行手形をもらって、花道を六法?で去っていく。
舞踊だけど、わかりやすくて面白かった。

新口村

浅黄幕が落ちると、ゴザで身を隠した忠兵衛(愛之助丈)と梅川(壱太郎丈)が立っている。
ゴザを広げた時の美しいことったら!
雪景色に、黒の比翼の着物、白の博多帯、赤い帯揚げ、青い下緒が映えてとても綺麗。

そこへ登場する忠三郎女房(吉弥丈)がいかにも田舎のオバサン。
吉弥丈はもっと綺麗なお役で見たいなぁ。(愛之助丈の忠兵衛なら、吉弥丈の梅川でもいいくらいなんだから。)
やがて、孫右衛門(橘三郎丈)がやってきて、親子の対面をする。
とはいっても、梅川とのやりとりがほとんどなので、忠兵衛の出番は少ない。
しみじみと切なくて、いいお芝居だなぁと思う。

屋敷娘

花道から、米吉丈、梅丸丈がやってくる。
2人とも、すごく可愛い!
そこへ壱太郎丈も加わって、綺麗どころばかりで眼福。
「お年玉〈年始ご挨拶〉」で話していた通り、壱太郎丈は赤い紋の鈴太鼓を使っていた。

石橋

種之助丈と隼人丈は赤い毛、少し遅れて登場する歌昇丈は白い毛。
3人の獅子の精が元気に毛振りを披露する。
素人目には、種之助丈の毛振りが一番きれいに見えた。

おまけ


↑愛之助丈に届いていたお花。


↑愛之助丈に届いていたお花。


↑昼の部の幕間に食べたカツサンド。
今年は海老サンドがなくて、ちょっとガッカリ。


↑近くのお団子屋さんのみたらしと草団子。


↑お土産は「舟和」の芋羊羹+あんこ玉。