Out-Take, Compilations, Other
アルバムのアウトテイク版
TVショー、ラジオショーからの編集等


1991
 Kill Uncle tour

・Apr 27 Dublin
・Apr 29 Paris
・Apr 30 Belgium
・May 01 Holland
・May 04 Cologne Germany
・May 06 Hamburg Germany
・Jun 01 Costa Mesa CA
・Jun 02 Los Angeles
・Jun 07 Santa Barbara
・Jun 17 Dallas TX
・Jul 03 Boston MA
・Jul 20 Wembley Arena
・Oct 04 Hammersmith Odeon
・Nov 01 UCLA CA


1992
 Your Arsenal tour

1995
 Boxers tour

1995
 Southpaw Grammar tour

1997
 Maladjusted tour

1999-2000
 Oye Esteban tour

2002
 Gong Show tour

2004
 You Are The Quarry tour

2006-2007
 Tour Of The Tormentors MMVI

2007-2008
 Greatest Hits tour


※日付表記 (yy/mm/dd)
 原則として、自分の耳で確認した音源のみ記載しています。
 音質は推測を含みます。SBD=サウンドボード録音、AUD=オーディエンス録音。
 コンサート情報は、主にpassionsjustlikemine.com、@kirawareを参考とさせて頂きました。
 
タイトルなし (SBD:B/B- fullshow)
日付: 1991 04 27
会場: Dublin Stadium, Dublin (Ireland),


 The Ladsのドキドキなデビュー・ステージ。殆どの曲が、スタジオ盤で聴くものよりもアグレッシブにアレンジされており、特に"November Spawned A Monster""Everyday Is Like Sunday ""Suedehead"は爆走している。本来はミドル・テンポの曲が、体感速度で1.5倍くらいに思える。モリシーの歌い方も"吐き出す"といった感じだ。
 アランのバック・ボーカルは、まだまだ声を出す、叫ぶだけで精一杯。文字にすると「いんたあっなっしょっなるっ!」みたいな。愛らしい。
 観客数は1500人。当時のファン層は「殆どが14歳」といわれる若さだったそうで、歓声が黄色く、合唱する声も少年合唱団。
 "Trash"は、亡くなったジョニー・サンダースに捧げられている。

Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
King Leer
That's Entertainment
(I'm) The End Of The Family Line
Everyday Is Like Sunday
Our Frank
Disappointed
Piccadilly Palare
Suedehead
/Trash
//I've Changed My Plea To Guilty


  It Was A Good Lay (SBD:B+, FM, fullshow)
日付:1991 04 29
会場:Elysee Montmartre, Paris (France)


 序盤はThe Ladsの演奏が不安定だが、だんだん良くなる。中盤〜後盤は好演。King Leer等、ロカビリー曲は手慣れている。T.Rexの"Cosmic Dancer"を披露。LPだった音源からデータに移したせいか、やや音飛びあり。

 同日の別タイトル「Sing His Life」には、"Sing Your Life""Asian Rut""King Leer""Our Frank"が収録されていない。またギターの音がやや割れている。


Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
King Leer
That's Entertainment
I've Changed My Plea To Guilty
Everyday Is Like Sunday
Our Frank
Piccadilly Palare
Suedehead
/Trash
//Cosmic Dancer
//Disappointed


  Reardon Street (SBD:A)
日付:1991 04 30
会場:Brielpoort, Dienze (Belgium)


 音質は良い。アランのバック・ヴォーカルも丁度良い音量で収録されている。
 "Pregnant For The Last Time"はロカビリー曲そのものだが、モリシーの歌唱が意外にロカっていないのが面白い。他の曲のアレンジもロカビリー寄りで、特に"Mute Witness""King Leer"に顕著です。ロカ曲になると自信があるからか、演奏陣の音が大きくなる気がする(文字どおり音量が)。
 "Sing Your Life"ラストでの、モリシーとアランのヴォーカル掛け合いが素晴らしくキマっている。"Our Frank"は殆どシャウトでパンキッシュ。
 "A La Carte"という別音源からの編集版で、フル・ショーではない。元はコンサートを放送したFM音源で、曲の並び順はセットリストに添っていない。Asian Rut, Piccadilly Palare, Suedehead, Trash, Cosmic Dancer, Disappointed, が未収録。

*音源収録*
intro-Ave Maria
Interesting Drug
Pregnant For The Last Time
Mute Witness
King Leer
The Last Of The Famous International Playboys
Everyday Is Like Sunday
November Spawned A Monster
I've Changed My Plea To Guilty
Will Never Marry
That's Entertainment
Sing Your Life
Our Frank
*実際のセットリスト*
Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
King Leer
Everyday Is Like Sunday
Our Frank
That's Entertainment
I've Changed My Plea To Guilty
Piccadilly Palare
Suedehead
/Trash
//Cosmic Dancer
//Disappointed


  Highter Education (AUD:A+)
日付:1991 05 01
会場:MCV, Utrecht (Holland)


 ようやくモリシーの声に伸びやかさが戻ってきて、メロウな"Will Never Marry""I've Changed My Plea To Guilty"などでも綺麗に声が出てきた。The Ladsの演奏は総じてパワフルで、聴いててかなり興奮する。
 この日の"Everyday Is Like Sunday"も速攻ヴァージョンで、モリシーは変な声出すし、曲の情緒には欠けるが、このハチャメチャな感じが好きだ。
 "Piccadilly Palare"は非常にチャキチャキとした演奏にアレンジされていて、The Ladsの音に合っている。歌の最後、何故かモリシーではなくアランが「Thank You」と言っている。
 "King Leer"では、スタジオ版には無い軽やかなベース・ラインが加わっており、ギャズの貴重な見せ場だ。何といってもスラップベースのソロがあるしね!  

 余談だが、このブート(プレスCD)に付いているスリーブのクレジットに"Morrissey and the Stray Kittens"と記されており、思わず、野良の……こ、子猫達って!?と動揺してしまった。言われてみれば、当時のThe Ladsは子猫ちゃんに見えなくもない(しっかりしろ、私)。
 元はラジオ音源で"Interesting Drug" "Suedehead", "Trash"が収録されていないが*、音質、内容ともに素晴らしい。曲順はセットリストに添っていない。*スリーブでは"Asian Rat"が抜けているが、CDの中身にはちゃんと収録されている。

*音源収録*
Mute Witness
Will Never Marry
Pregnant for the Last Time
Everyday is Like Sunday
Cosmic Dancer
Disappointed
Our Frank
That's Entertainment
I've Changed My Plea to Guilty
Piccadilly Palare
Sing Your Life
Asian Rut
King Leer
Last of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
*実際のセットリスト*
Interesting Drug
Mute Witness
Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
King Leer
Everyday Is Like Sunday
Our Frank
That's Entertainment
I've Changed My Plea To Guilty
Piccadilly Palare
Suedehead
/Trash
//Cosmic Dancer
//Disappointed


  Battersea Patisserie - Cologne May 1991 (SBD:A, fullshow)
日付:1991 05 04
会場:Music Hall, Koln aka Cologne (Germany)


 いやー、壊れてるなぁ、といった印象のコンサート。ヒート・アップし過ぎて、バラバラにほどけてしまいそうな演奏といい、モリシーの奇天烈ヴォーカルといい、91年のギグでしか聴けないハチャメチャさがテンコ盛りでハラハラドキドキ(笑)。
 "That's Entertainment"は"Sing Your Life"B面収録の失敗しちゃった陰気なヴァージョンではなく、本家The Jamに忠実なパンクで熱く盛り上がる(ギグではシングル盤のカバー・ヴァージョンが披露されることは無かった)。"Trash"も本家のNYドールズより激しいくらい。アランのバック・ボーカルは大分こなれてきた。

Interesting Drug
Mute Witness
Last of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant for the Last Time
King Leer
That's Entertainment
Everyday is Like Sunday
Our Frank
Piccadilly Palare
Trash
Suedehead
/Cosmic Dancer
//Disappointed


  Live 91 (SBD:A fullshow)
日付:1991 05 06
会場:The Docks, Hamburg (Germany)


 "Interesting Drug"のアランのバック・ヴォーカルが激しく素っ頓狂。おまけにモリシーよりも収録音量が大きく、ある意味サイコーだ(笑えるから)。どういうわけか、この日は最後までモリシーと噛み合わなかったようだ。
 ショーの最中に悪質な客達がいたらしく"Asian Rut"のラストが崩れたと思うと、直後にモリシーが「一つ言いたいことがある……僕の目にコインをぶつけようとしてる奴らがいる。隣に立ってる奴がそうなら、どうか頭に蹴りを入れやってくれたまえ」と言っている。口調は冷静だが、かなり怒っていると思われる。次の"Pregnant For The Last Time"では、火がついたようにテンション高く歌っている。 全体的には勢いのある良いコンサートだ。
 "Disappointed"だけAUD。

Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
King Leer
That's Entertainment
Everyday Is Like Sunday
Our Frank
Piccadilly Palare
Trash
Suedehead
/Cosmic Dancer
//Disappointed


  My Chance To Shine (SBD:A fullshow)
日付:1991 06 01
会場:Pacific Amphitheater, Costa Mesa, CA (USA)


 観客18000人のビッグショー。チケットは1時間でソールドアウトしたという。本音源に収録されている大歓声と、鳴り響く警笛から、当時のアメリカにおけるモリシーの熱狂的なコンサート風景が浮かび上がってくる。
 Ladsは大舞台にビビらず、なかなか堂々と好演している(時折、音がよろめいたり、躓いたりするは愛嬌の範囲内だ)。サウンドボード録音のおかげで、ギャリーの"Sing Your Life"でのアップライトベースが良く聴こえ大満足。91年の中でも特に一押しできる良音源。
 この日の音源は「There's A Place In L.A. For Me And My Friends」というタイトルでも出回っている。また、"Cosmic Dancer"はオフィシャル盤の「My Early Burglary Years」にも収録されている。

Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Our Frank
King Leer
Everyday Is Like Sunday
(I'm) The End Of The Family Line
There's A Place In Hell For Me And My Friends
Piccadilly Palare
Trash
Suedehead
That's Entertainment
/Cosmic Dancer
/Disappointed


  タイトルなし (AUD:B/B- fullshow)
日付:1991 06 02
会場:Great Westerm Forum, Los Angeles, CA(USA)


 この日のチケット14000人分は14分で売り切れ、ソールドアウトの最短記録を打ち出した。ファンの熱気に応えたモリシーの歌声は絶好調で、バンドの演奏も彼のやる気を裏切らないデキだ。ただ、ちょっとやる気を出し過ぎたのか、"Our Frank"でバコバコと叩き過ぎなスペンサーのドラムは、やはりご愛嬌と言える。
 そしてハイライトは、アンコール"Cosmic Dancer"でのデヴィッド・ボウイ登場だろう。この音源で二人のデュエットを聴いて、個人的にはボウイとモリシーの声は意外と相性が悪いと感じてしまったが……。
 オーディエンス録画のVHSからリッピングした音源なので、音質は決して良くないが聴いて損はない。

Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Our Frank
King Leer
Everyday Is Like Sunday
(I'm) The End Of The Family Line
There's A Place In Hell For Me And My Friends
Piccadilly Palare
Trash
Suedehead
That's Entertainment
/Cosmic Dancer (with David Bowie)
/Disappointed


  タイトルなし (AUD:B-/B fullshow)
日付:1991 06 07
会場:County Bowl, Santa Barbara, CA (USA)


 初っ端の"Interesting Drug"からして、ボズのギターの音がズレている。しかし、91年のモリシーとLadsには、演奏が壊れていようがいまいが問題にさせないパワーがある。むしろ壊れているからこそ、輝いていたのかもしれない。"Sing Your Life"で「Singin' NOW!」と声を潰して叫ぶモリシーは魅力的だし、アランとボズのギターカッティングは、まるで聴く者に殴りかかるかのように挑発的だ。観客は熱狂し、ステージは投げ込まれた花と、よじ登った人間とでいっぱいになる。ついでに、ボズは投げ込まれた何かに当てられギターを落としている。ラスト"Disappointed"では、モリシーが観客にもみくちゃにされながら文字通り必死に歌っているのが分かる。更なるアンコールをねだる観客の歓声と罵声。メチャクチャだ。

Interesting Drug
Mute Witness
The Last Of The Famous International Playboys
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Sing Your Life
Asian Rut
Our Frank
King Leer
Everyday Is Like Sunday
(I'm) The End Of The Family Line
There's A Place In Hell For Me And My Friends
Piccadilly Palare
Trash
That's Entertainment
Suedehead
/Disappointed


  Uncle Is Dead (SBD:A fullshow)
日付:1991 06 17
会場:Starplex, Dallas, TX(USA)


 VHSで市販された「Live In Dallas」よりリッピングされた音源で音質良好。

 最初は意外とまともに叩いていたたスペンサーのドラムだが、"Trash"辺りから頭に血が昇りだしていく様が分かる。スペンサーは叩いている内にトリップしていっちゃうタイプだったのだろう。リズムと心拍数がシンクロしているんじゃないだろうか?

 "Sing Your Life"のアウトロでは、アランのコーラスが気持ち良く響く。"King Leer"のギャリーの軽やかなベースラインも素晴らしい。ギャリーのプレイは、もっと評価されて然るべきだ。

 狂ったようにブレイクするアウトロでボズがギターを叩き壊す"That's Entertainment"は、モリシーもバンドもパンクのパロディを思いっきり楽しんでいるに違いない。"Suedehead"はギターのエッジを効かせた速攻ロックンロール仕立て。

 観客のインベンションで収集がつかなくなったアンコールの"Everyday Is Like Sunday"では、歌が終わる前にモリシーが退場。混乱の中、暫くアランが歌い継いだ。この時はまだ混乱状態になった場合に演奏を続けるべきか、引っ込むべきか分からなかったそうだ。ちなみに、この日の混乱が原因で、次のショーはキャンセルになっている。

 この頃の音源を聴いていると、モリシーがアラン達を起用した理由が分かる。選ばれたアラン自身が語った通り、当時のモリシーは優れたミュージシャンを集めたバックバンドが欲しかったのではなく、正真正銘「本物のバンド」が欲しかったのだろう。彼らの演奏には技巧の有り無しと関係なく、まとまりがあり、お互いを良く知っているからこその親密さがある。91年のステージで、モリシーとバンドの間に、またはモリシー達と観客の間に、あれ程までの一体感があったのは、正しく彼らが本物のバンドだったからに他ならない。

 オフィシャル映像は後にDVDで再販された。日本で見る場合はPCで観るか、リージョン及び映像方式フリーのプレイヤーで観る必要がある。リマスターされていない画質は良いとは言えないが、そのハチャメチャさで伝説に残るライブ、かなりお勧め。

The Last Of The Famous International Playboys
Interesting Drug
Piccadilly Palare
Trash
Sing Your Life
King Leer
Asian Rut
Mute Witness
November Spawned A Monster
Will Never Marry
Angel, Angel, Down We Go Together
There's A Place In Hell For Me And My Friends
That's Entertainment
Our Frank
Suedehead
/Everyday Is Like Sunday


  Beautiful Liar (AUD:B)
日付:1991 07 03
会場:Greatwoods Performing Arts Center, Mansfield (Boston), MA


"Angel, Angel, Down We Go Together"は、大胆にパンクっぽくアレンジしたライブ版の方が断然好きだ。ギュインと唸るギターも格好良い。
 音源からはアンコール"The Loop"と"Disappointed"が抜けている。"Disappointed"は観客のインベンションのため曲途中で退場したモリシーに代わって、アランが歌い継いだらしいのに聴けずに残念。

*音源収録*
Interesting Drug
The Last Of The Famous International Playboys
Piccadilly Palare
Trash
Sing Your Life
King Leer
Asian Rut
Mute Witness
Everyday Is Like Sunday
November Spawned A Monster
Will Never Marry
There's A Place In Hell For Me And My Friends
That's Entertainment
Our Frank
Suedehead
Angel, Angel, Down We Go Together
*実際のセットリスト*
Interesting Drug
The Last Of The Famous International Playboys
Piccadilly Palare
Trash
Sing Your Life
King Leer
Asian Rut
Mute Witness
Everyday Is Like Sunday
November Spawned A Monster
Will Never Marry
There's A Place In Hell For Me And My Friends
That's Entertainment
Our Frank
Suedehead
Angel, Angel, Down We Go Together
/The Loop
/Disappointed


  LONDON 1991 (AUD:A-/B fullshow)
日付:1991 07 20
会場:Wembley Arena, London


 ヘッドフォンで聴くとややノイズが気になるが、スピーカーで聴く分には充分聴ける音質。アランの声が大きめに収録されているのが、なかなか良いんじゃないかと。この頃は、バックヴォーカルの出力も大きかった。

Interesting Drug
The Last Of The Famous International Playboys
Piccadilly Palare
Trash
Sing Your Life
King Leer
Asian Rut
Pregnant For The Last Time
Mute Witness
Everyday Is Like Sunday
November Spawned A Monster
Will Never Marry
There's A Place In Hell For Me And My Friends
That's Entertainment
Our Frank
Suedehead
Angel, Angel, Down We Go Together
/Yes I Am Blind
/Disappointed


  Home Is Where The Heart Is (SBD:A fullshow)
日付:1991 10 04
会場:Hammersmith Odeon, London (UK)


 日本のCSで放送されたTV番組からのリッピング音源。同じマスターからの音源は別タイトルで数種類出ているが、「Home Is Where The Heart Is」が一番お勧め。

 モリシーは、1曲目の"The Last Of The Famous International Playboys"から安定した声で歌っているし、Ladsの演奏にも破綻がなく優れたコンサートだ。特に"Sister I'm A Poet"は最高のデキで、モリシーの全キャリアのコンサートを通しても、ここまで素晴らしいのはなかなか見つからないと思う。ギャリーのベースがいまいちだと言う人は、これを聴いて考え直して欲しいくらい。

 "November Spawned A Monster"間奏のアランの喘ぎ声も凄い。「アアァ〜ン」って……彼に喘がせてみようとは誰の発案ですか?モリシーですか?ボズですか?また"My Love Life"のコーラスもスタジオ版のスージー・スーに代わってアランが担当し、スージーとは全く逆方向の色気を加わえている。

 "Pregnant For The Last Time"と"The Loop"では、ボズが見事なリードギターを聴かせてくれる。セットリスト中、大部分の曲でリードギターを弾いているのはアランだが、このテの曲はボズが担当。さすが!

 オーディエンスを制止するセキュリティのやり方が乱暴だったらしく、モリシーは"Driving Your Girlfriend Home"の後で「セキュリティがこんなに酷くなる必要があるのか? どうにかするから、2分くれ。だってこんなのクソだ」と言い、セキュリティ側と話をつけるために舞台袖に引っ込んだ。それから10分程してステージに戻り、会場のセキュリティはモリシー自身が雇ったセキュリティと交代させられた。

 このMCは残念ながら音源からカットされているが、気がかりがなくなったモリシーのテンションは、以降のセットリストからどんどん高くなっていく。

 "Sing Your Life"のアウトロでのモリシーとアランのコーラスとの掛け合い、けだるい"Suedhead"をラフな1曲に豹変させるギター演奏、"The Loop"での各楽器のメロディーとリズムが絡み合って旋回するかのような感覚……どの瞬間からもスリリングなステージの様子が伝わってくる。

The Last Of The Famous International Playboys
Sister I'm A Poet
November Spawned A Monster
Pregnant For The Last Time
Alsatian Cousin
Interesting Drug
Mute Witness
My Love Life
Piccadilly Palare
Driving Your Girlfriend Home
Everyday Is Like Sunday
Sing Your Life
The Loop
Suedehead
I've Changed My Plea To Guilty
Disappointed (with Cosmic Dancer intro)
King Leer
/Our Frank
/Angel, Angel, Down We Go Together
//Asian Rut


  UCLA91 (SBD:A fullshow)
日付:1991 11 01
会場:UCLA Pauley Pavilion, Westwood (L.A.), CA(USA)


 モリシーは、非常にご機嫌で、お馴染みの唸り声、奇声の大サービス。"The Loop"が終わった後、お客を煽ろうと「サンキュー、フレンズ。君らみんな完璧な大人でしょ。もし……(シュッシュッと息を吐く音)もし席に座ったままでいたいならそれでもいいけど、そうじゃないなら、座ってなくてもいいんだよ」と言い、更に"King Leer"の後でも「さあ、みんな立ち上がったな。つま先立ちにはならない?でしょ?」と言っている。

 しかし"Driving Your Girlfriend Home"の後、モリシーのMCが効き過ぎたのか観客は次第に収集のつかない状態となり、次の"We Hate It When Our Friends Become Successful"でモリシーが「ありがとう……(舌を鳴らす音)この曲は新曲で……」と言いかけた言葉は、観客の悲鳴とモリシー自身の息を呑むような声で途切れてしまう。暫くして、またモリシーの声で「コンサートをお終いにしなきゃならないって言われたようだ……僕らが本当に大人しくすれば続けられるかもしれないけど」との言うのが聞こえる。

 モリシーはもう一度"We Hate It When Our Friends Become Successful"の曲紹介を繰り返し、バンドが演奏し始めるが、最初の一節を歌ったところで退場せざるを得なくなった。その後はコンサートの中止を告げられた観客の怒号とモリシーコールが延々と続く。放火騒ぎなどもあり、後日モリシーは会場より損害賠償を請求されたそうだ。このコンサートの模様は、こちらの記事前文でも回顧されている。

 おそらく"Live In Dallas"よりも荒れたと思われる公演だが、披露された曲のデキは良く、音源としてお勧めだ。私はここでようやく"Our Frank"の「グチャグチャ言ってないで酒持ってこいよ」という歌の意味を理解できたし、モリシーが声をひっくり返しながらの熱唱を聴かせる"Piccadilly Palare"、スタジオ版とは全く音の違う"We Hate It When Our Friends Become Successful"のギターなど聴きどころが多い。

November Spawned A Monster
Alsatian Cousin
Our Frank
The Loop
King Leer
Sister I'm A Poet
Piccadilly Palare
Driving Your Girlfriend Home
We Hate It When Our Friends Become Successful


Please note: I do not condone the production of bootlegs. These pages are for information only. I do not buy, sell, swap, or trade bootlegs on my site. I am not legally entitled to tell you where to get hold of bootlegs and, in any event. 当サイトと管理人にBootlegs, Unofficial音源を推奨する意図はありません。あくまで個人的な趣味の範囲内での研究資料として情報のみを掲載しています。当サイトは、これらの売り買い、商業目的としての製造・取引・入手方法の案内は行いません。