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「く、黒崎さん、どうして……」
「呼び方は風花でいいですよ。そのほうが雰囲気も出るでしょ」

 余裕たっぷりの顔で風花は俺を見てウィンクしてきた。
 だが男を誘う緩やかな腰振りは凶悪で、俺に反撃の隙を与えてくれない。

(絶え間なく膣内で揺らされて、色んな所にあたって擦られるッ!)

 とろけた愛液に包まれた肉棒が内部の襞で優しく撫でられ続けている。
 おかげで自分から腰を突き上げることすら難しい。

 さっきまでと違って受け身中心ではなく、風花の腰使いは確実に獲物を追い詰める動きになっていた。

「歯を食いしばって耐えてる……健気ですね先輩」
「ッ!!」

 彼女は片方の手のひらを俺の腹に置き、もう片方を俺の太腿に置き直す。
 そこからわずかに腰を浮かせ、左右に捻りながら上下に体を揺らし始めた。

(な、なっ、この動きは!)

 キュッとすぼめられた膣圧はそのままに、ペニスが不規則に揉み回される。

「下方固めからの連結技・華連操(かれんそう)。
 大井先輩のおちんちん、私の花びらに溶かされちゃえ♪」

 妖しい笑みを浮かべながら彼女は踊る。
 俺の上で左右に腰を捻りながら、膣圧を変えずにペニスをいたぶってくる!

「んあっ、ああああ、急になにかが、き、きたっ!」
「ふふふ♪ 気づいた時には既に刺激がいっぱいですよ」

 そのとおりだった。
 腰のひねりに少し遅れて俺に襲いかかってきた波状攻撃が気持ちよすぎる!
 無意識に俺はマットの端を思い切り掴んでしまう。
 それでも耐えられない。

「ぎっ、いああああああっ!」
「早く出しちゃえばいいんじゃないですかぁ?」

 体を倒して甘い声を囁いてくる風花。
 俺を観察しながら腰の動きを止めようとはしない。

 真上からこちらを見下ろすせいで、乱れた髪がそのまま俺の顔にかかってくる。
 きれいな髪の感触と香りを味わいながらも俺は耐える。

 彼女がさらに顔を寄せてくる……

「ほらほら、おちんちん怒ってますよ。
 本当は出したくてたまらないのに先輩が我慢してるから」
「だ、出したら俺は、お前に、勝てなくなるッ!」
「そうですねー。たしかにもう二度と
 私に勝てなくなっちゃうかもしれませんけど……んんー?」

 そこで風花は人差し指を唇に当て、ちょっと考えてからニヤリと笑った。

「そうだ。こうしませんか」
「!?」
「ここで射精してくれたら先輩の勝ち。私はこのまま立ち去ります」
「なっ――!」
「でもこの提案を拒絶したら勝負は続行。
 私は大井先輩のことを徹底的になぶります」

 最後の言葉を放つ時、風花が今までにないほど冷淡な表情をしてみせた。

(射精したら勝ち? そんなバカな……こいつが約束を守る保証なんてないぞ)

 快感でしびれつつある頭を働かせて損得計算をする。
 このまま責められたらジリ貧なのは確かだ。

 相手の提案に乗ったふりをして
 一時的に風花を遠ざけたほうが良いのではないか。

(その場合、射精した後が問題だ……解放してくれるのか?)

 さっき自分で考えたように彼女が約束を守るとは限らないし、
 逆に連続射精させられてしまうかもしれない。

(ならこのまま風花の性技を耐え続けて、救援が来るのを待つというのは……)

 だがここに俺がいることは誰も知らない。
 救援は望み薄か。
 我ながら都合が良い考えだと反省する。

 バトルをこのまま継続すれば相手が責め疲れするかもしれない。
 いや、既に疲れているからこその提案なのかも……
 
 どちらを選んでもリスクはある。

「どうしますか? 先輩」



選択肢

1) 風花の提案を受け入れる


2) 断固拒否する!




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